コウンド谷//北山
(P951〜小野村割岳〜佐々里峠)
2013.06.01


 
谷分岐の大木は緑いっぱいで心地よい
コウンド谷


2013 .06 .01 (土)  曇り時々晴れ  哲、道

行き:北大路駅前バス停 8:02 − 能見口バス停 (京都バス)
帰り:広河原バス停 17:30 − 北大路駅前バス停
コース:
・能見口バス停〜能見〜光砥口橋〜コウンド谷林道〜林道終点〜コウンド谷〜谷分岐(標高660m)から右俣〜小さな谷分岐(標高830m)から左の斜面〜P951からの尾根出合〜P951〜鞍部〜△小野村割岳〜P911〜南尾根分岐〜トチノキの鞍部〜赤崎中尾根分岐〜灰野道出合〜佐々里峠〜広河原バス停

注意:
◆コウンド谷〜P951〜小野村割岳の間に登山道はなく薄い踏み跡を辿ったり谷の中を歩くことになります。また小野村割岳周辺は支尾根が多く迷いやすいので、初心者だけで出かけないようお願いします。







 5月に梅雨に入ってしまった京都地方、「ヒルが喜ぶな〜!」と言うものの、このところ晴れ間が続いているので、「雨が降る前に」とコウンド谷へ出かける。北大路駅前から広河原行きのバスに乗るが、ボーイスカウト達で一杯で立っての出発となる。

 立って広河原まではしんどいので「僕たちどこへ行くの?」と哲郎、「百井のキャンプ場です」と聞いて一安心する。途中で花背交流の森へ行くという10数名の団体さんが乗ってきて超満員となる。交流の森を過ぎると皆降りてしまい、バスは二人を乗せて広河原へ向かう。

 能見口で降り橋を渡りトイレ前で準備する。能見川沿いを歩き始めるが、この時期道路沿いに野草はあまり見かけず木の花が目立つ。谷にはピンクのタニウツギ、崖に白いイワガラミの花を見る。

能見口で降り橋を渡る イワガラミの花

 集落に入っても誰一人見かけることもなく、静かな歩きが続く。民家の軒先にモリアオガエルの卵を見るが木の下に池や沼はなく、ただ大きなバットに溜まった水を見る。川の中に泳ぐ魚は勢いが良く、川の中はもう夏なのだろう。

誰一人見かけることもなく、静かな歩きが モリアオガエルの卵を見るが

 集落外れに数件あるログハウス風の家を過ぎると、光砥口橋を渡る。ここがコウンド谷の入口で左の林道へ進入する。コンクリートの橋の上で準備する。ヒルが心配な時期は、準備や休憩にコンクリート橋は重宝する。

 今日は梅雨と言うことでスパッツの下に虫よけを十分噴霧して装着する。歩き始めると、いつもジメジメした林道も今日は乾いているようだ。川沿いの雑木が終わると植林地へ入る。

光砥口橋を渡り左の林道へ進入する 川沿いの雑木が終わると

 林道は整備され倒木は一掃され綺麗になっている。当然のように林道に生育していたルイヨウボタン等は消えてしまっている。梅雨といえど晴れ間が続いているので足元にヒルを見るようなことはない。

 先を歩く道子が飛び上がる。蛇を踏みそうになったというが、蛇は慌てることもなくゆっくりと逃げていく。今度は先行する哲郎、再び目の前に蛇を踏みそうになりビックリ!、この蛇もゆっくりと移動していく。林道終点に着き休むことなく進行する。

林道は整備され倒木は一掃され 林道終点に着き

 最初はそのまま植林地の裾を歩いて行き、数10m進んで右の左岸へ渡渉する。しばらく狭い谷間を歩いて行き、標高600m付近で右からの細い谷に出合うと古道を見るようになる。古道を歩いて行くと、谷より少し高い所を歩くようになる。

しばらく狭い谷間を歩いて行き 谷より少し高い所を歩く

 谷間が狭くなると一旦右岸へ渡るがすぐに左岸へ渡り返す。谷間が少し広くなってくると大木のある谷分岐に着く、標高660mである。

 今日は明るくて大木の緑が綺麗に見える。大木から右俣をとり谷を詰めていく。谷沿いには古道があり、しばらくこれを進む。

大木のある谷分岐に着く 谷沿いには古道があり、これを進む

 しばらく歩くと古道が消えるので、谷へ降り谷の中を進む。谷の中や谷沿いの斜面にルートを見つけて登って行く。この谷はV字の狭い谷だが、そんなに危険なところではない。谷の遡行を十分楽しんだ頃、標高830m付近の小さな谷分岐の小広場に着く。

谷へ降り谷の中を進む この谷はV字の狭い谷だが

 丁度12時前で、いつものようにここで昼食とする。広場のタニウツギは満開だが、目の前のトチノキに花を見ない、「もうちったのやろか?」。20分とゆっくりの昼食休憩も終わりP951へ向かう。

 今日はこの分岐から左俣にある古道を進まず、右俣を渡ったところの急斜面を登りP951へ向かうことにする。急斜面と言っても木を掴むほどではなく、10分も登ると尾根に出る。

谷分岐の小広場で昼食とする 急斜面を登りP951へ

 ここに「←コウンド谷」の小さな標識があり、下山する時には役に立つであろう。尾根を北にとりP951へ向かう。この細い尾根では藪漕ぎはなく素朴で心地よい。少し登って左手に下って行く支尾根を見て、少し進むとP951へ着く。この付近は西方が伐採され明るくなっている。

細い尾根は藪漕ぎはなく素朴で心地よい P951へ着く

 P951を北へ少し下って行くと、天狗峠への分岐に出合う。この付近は迷いやすいので注意して歩くことだ。右は天狗峠なので左手の北への尾根をとり小野村割岳へ向かう。小さなアップダウンを繰り返すが左の支尾根に入らないよう注意する。素朴な尾根が続くが薄い踏み跡があるので、これを辿って行けば迷うことはない。

P951を北へ少し下って行くと 素朴な尾根が続くが

 この踏み跡が尾根の右側に寄ってくると左の鞍部に下ることになるので、下降ポイントを通りすぎないよう注意する。通り過ぎても尾根が西に下り始めると気が付くものである。下降ポイントの木の横を通り鞍部へと下って行く。

 20〜30m下ってまた登り返す。尾根の端に出合い左の尾根へ登って行くと尾根は西へ向く。左手に植林地が広がるが、この尾根も緩やかで心地よく歩くことができる。

下降ポイントの木の横を通り鞍部へ 小野村割岳まで快適な尾根が続く

 最後は少し登って△小野村割岳に着く。山頂ではハイカー2人に出会うが、珍しいことだ。飲水休憩後、西にとり佐々里峠へと歩き始める。いつもの歩きなれた道だが、適度の風が吹き緑が綺麗な尾根は心地よい。足元の踏み跡が濃くなっているので、たくさんの団体さんが歩いているようだ。P911に着き西の鞍部へと下って行く。

小野村割岳から西にとり佐々里峠へ P911に着き西の鞍部へと下って行く

 P911を下った南尾根分岐の鞍部には例年の様にバイケイソウが群生しているが「何やら少なくなっている!」と道子、そういえば以前はバイケイソウを掻き分けて歩いていたような気がする。

 尾根にサワフタギの蕾を見るので、今年は青い実を見ることだろう。それにヤマボウシの花も見かけるので、今年はその実を味わうことができるだろう。トチノキの鞍部を登り返すと赤崎中尾根の分岐に着き小休止、今日は時間があるので首つり尾根に下らず、このまま佐々里峠へ向かうことにする。

南尾根分岐のバイケイソウ トチノキの鞍部を登り返す

 尾根に横たわる大木、これを過ぎると灰野道出合までは数100m、もう少し歩くことになるが何故か一安心する。尾根は南へ向き緩やかな鞍部を登り返すと西に向き、小さなピークを何度か越える。最後はP840を南に下って行くと灰野道に降り立つ。

 灰野道を佐々里峠へと歩き始める。花は何も咲いていないが、緩やかで歩きよい古道、心地よく佐々里峠へ向かう。15時30分に峠に着いたので、二人はゆっくり歩いてきたようだ。峠からは「オバナ谷はヒルが心配!」と車道を下ることにする。

尾根に横たわる大木を過ぎると 佐々里峠から車道を下ることにする

 広河原に16時過ぎに着くがバスまで1時間以上待つことになるのでオバナ谷の河原でいつものように後始末をする。「いま閉めたところや!」という庄兵衛さんを開けてもらい、哲郎はビールを飲みながら、道子はおかみさんと喋りながら、バスまでゆっくりと時間を過ごす。








主は季節のために月を造られました。
太陽はその沈む所を知っています。


詩篇 【 104:19 】
広河原のクリンソウは色が濃い