経ヶ岳(久良谷〜経ヶ岳西尾根)//北山
2013.08.17


 
今年は水が少ないと言いつつも
久良谷の遡行を楽しむ


2013 .08 .17  (土)  晴れ   小てつ、JOE、哲、道

交通:久多滝谷分岐まで往復車利用

コース:
・久多滝谷分岐〜岩屋谷の久良谷口〜(久良谷遡行)〜標高600mで右岸の急斜面を登る〜横道〜標高710m谷分岐で右俣をとり滝上へ〜右俣遡行〜経ヶ岳登山道出合〜経ヶ岳(P889)〜経ヶ岳西尾根を下る〜ミゴ谷口〜久多滝谷分岐

注意:
・久良谷に登山道はありません。標高600〜700mの間は高巻の道を進みますが、道がない急斜面を100m登ることになり、久良谷は初心者危険コースです。
・経ヶ岳西尾根に道はありません。経ヶ岳から久多方面は道が不鮮明で急斜面もあるので初心者危険コースです。経ヶ岳へは桑原橋からの登山道を利用してください。









 「今日は納涼登山だ!」と、小てつさん、JOEさんと経ヶ岳へ出かける。納涼登山と言っても帰りに滝谷の河原で涼みながら昼食をとるだけなのだが、今年は涼を得ることができるだろうか?。

 滝谷分岐の空スペースに車を止め、準備を終えヒル避けを噴霧して岩屋谷沿いの林道を歩き始める。ことしの京都地方は猛暑が続き、北山の深山と言えど暑いのだが、ここは谷沿いなので暑さは余り感じない。

車止めから岩屋谷沿いの林道へ 今年はクマさんで賑わっているようだ

 谷沿いの野草を観察しながら歩いて行くのだが、この時期野草は余り咲いていない。久良谷口に着き岩屋谷を渡る。早速、久良谷の遡行を始めるが、今年は水量が少ないようだ。入口の岩場に咲くイワタバコを見た後、右に左に谷を渡りながら上流へ向かう。今年は雨が少なく見るべき野草も少なく4人はスイスイと進んで行く。

久良谷口に着き岩屋谷を渡る イワタバコを見る

 標高560mの谷分岐まで来て小休止、ここから谷も少し狭くなるが、水量が少ない分ルート選定も少なく「どこでも歩けそうで、どこを歩くか迷ってしまう!」と小てつさん。

 右手前方に谷分岐を見て「ここだ!」と左手の斜面を登って行くポイントに着く。炭焼窯跡の上にそびえ立つ大木の前で飲水休憩とする。

久良谷を楽しむ 久良谷を楽しむ
久良谷を楽しむ 斜面を登って行くポイントに着く

 ここから急斜面を100m近く登ることになるが、「荒れてきた!」という小てつさん、今日は右手の谷筋に近い方を登って行く。低木のカヤノキは先端が痛い(葉先が二分しているのはモミノキ)。

 夏用のスケスケのズボンをはいている哲郎、「痛い!」とカヤノキが少ない皆と別ルートで登って行く。大量の汗をかき、やっと横道にたどり着く。荒れていると言ってももともと急斜面、「登るしんどさより猛暑の方がしんどかった」と哲郎。

 横道は年々ハッキリしなくなってきているようだ。その横道を東へと歩き始める。

急斜面を100m近く登る その横道を東へと歩き始める

 「タマゴタケや!」と先頭を歩く小てつさん。哲郎がよく見るのは傘が開いて笠表面に条線がクッキリした食べごろのものが多いが、これは幼菌から成菌に変わるところで傘が赤い。いずれにせよチョット食べる気はしないものである。

 横道は谷上の高い所にあり、所々崩れているので注意しながら歩いて行く。「あっ、着いた!」と、滝のある谷分岐に着く。右俣をとり、ここも注意しながら滝上へ進んで行く。

タマゴタケ 谷分岐に着き右俣をとる

 滝上からは細い谷の遡行が始まる。途中小さな滝に出合うと斜面に迂回することになる。素朴な北山らしい谷が続き、哲郎の好きな谷である。谷も細くなってくると最後は左の枯れ谷をとり経ヶ岳へと詰めていく。

素朴な北山らしい谷が続き 最後の分岐に着き左の枯谷をとる

 前方に稜線が見えてきて、お茶屋跡からの登山道に出合い小休止する。今日はヒルを見かけなかったので、皆さんヒルの被害はなかったようだ。右にとり標高差数10m登って経ヶ岳に着く。

前方に稜線が見えてきて 経ヶ岳の経塚

 昼食は経ヶ岳を下っての谷の河原で、ということで早速4人は西の尾根を下り始める。前回は北尾根に進んで引きかえし西尾根を下ったので、今回は西へと進んで行く。と言っても誰も方向を確かめて進むものはいない。哲郎も今日は磁石を携帯していないので、皆の後、最後尾に着いていく。

 尾根を右に左に植生を観察しながら下って行くと、細い尾根に乗りそれが終わると急斜面に変わる。西尾根の最後は急斜面を100m下るのだが、まだ標高650mまで下っていない。ということは道が間違っているのだ。急斜面を下ると緩やかな尾根に変わるが、ストックの影を見て南に向かっていると感じる哲郎。

 余りにも歩きよい尾根、さすがに4人とも道が違うことに気付く。それにしても前回歩いた西尾根より歩きよく、西尾根はどこを下っても林道に出合うので、4人はそのまま進行する。

細い尾根で軽い藪漕ぎ 緩やかな尾根に変わるが

 そのうち右下に谷の音が聞こえてきて、そのうち「林道が見える!」とJOEさんが叫ぶ。だらだらと下って行くが、注意するような急斜面はなく4人は林道に降り立つ。どうやらミゴ谷口に降り立ったようだが、小てつさんJOEさんは以前降り立ったことがあるという。

 結果的に、小てつさんが道子のために用意してくれたロープを使うこともなく降りられて、「次回からこの道にしよう!」ということになる。「迷うのも楽し!」と哲郎の持論。

4人は林道に降り立つ ミゴ谷口へ降り立ったようだ

 林道を北の駐車ポイントへ進む。涼しい谷へ降り着替えて昼食とする。今日の納涼登山のしめは「この河原で昼食」である。25℃くらいだろう、貴船の川床のようで、ヒンヤリして心地よい。JOEさんは機敏にソーメンを作り、4人はそれを「美味しい!」と頂く。

 ユックリと涼をえたところで昼食も終わり帰路に着くことにする。河原から上がると「むっ!」と暑さを感じる。

納涼床の様に涼しい河原で昼食 JOEさん作のソーメンを頂く

 久多の里で「友禅菊」を鑑賞する。「10本200円やて!」と道子、10本刈ることになる哲郎、綺麗な花を探してウロウロするが、暑い日射しのためフラフラしてくるので、最後は適当に刈ることになる。車に戻って「やれやれ!」、こう暑くては花鑑賞も大変である。

 久多峠を越え能見の集落を抜ける頃、ボタンクサギの群生を見る。「きれいだ!」と川を渡り皆で鑑賞する。

久多の里に咲く友禅菊

 鞍馬を過ぎ貴船口を通りかかると、たくさんの車が貴船へと向かっていく。「狭い貴船の道では身動きが取れないだろう!」といいつつ、まだまだ昼下がりの猛暑が続く京都の市街地へと入って行く。







ボタンクサギ