三国岳(桑原橋〜茶屋跡〜下壺口)//北山
2013.03.23


 
桑原橋からの経ヶ岳登山道に残雪は少ないが
お茶屋跡まで来ると雪を見る


2013.03.23 (土) 曇り  小てつ、JOE、哲、道

往復:京都から桑原橋まで車利用


コース:
桑原橋バス停〜経ヶ岳登山口〜植林地を登って行く〜P662〜お茶屋跡(丹波越)〜P885〜三国岳東峰〜△三国岳三角点〜P686〜下壺口登山口〜下壺林道〜桑原橋バス停

注意:
三国岳周辺は雪深く3月でも残雪があります。冬の積雪状態にも寄りますが、残雪に応じてアイゼンやワカンが必要な時もありますので、注意してください。









 今夜はパーティがある哲郎と道子、午前中にでも先日探索したポンポン山周辺の古道で残った宿題を片付けに出かけようかなと思っていたら、小てつさんから「早春の三国岳はどうですか?」とお誘いがある。それではと、これまた夕方に用事があるJOEさんも参加して「今日は最短コースにしよう!」と出かけることになる。

 今日は「晴れ」と言う予報であったが、R367号線を北上していくと、だんだん暗くなってきて「一雨あるかしら?」と心配する。針畑川沿いを北上していくと、早朝から楽しんでいるたくさんの釣り師を見るが、天候の方は一向に回復してくれない。

 桑原橋に着くが林道に車止めがしてあるので、少し引きかえして空地に駐車する。「一雨きそう!」とJOEさんがオーバーズボンをはくのを見て道子もはくことになる。いつものことながら準備に時間がかかる哲郎と道子は小てつさんやJOEさんを待たせることになる。

桑原橋を渡る 経ヶ岳登山口から登って行く

 立派なトイレを借り、その前にある「経ヶ岳登山口」から小さな水路沿いに登って行く。すぐの橋を渡り目の前の植林地に取りつく。

「経ヶ岳登山口」 橋を渡り目の前の植林地を登って行く

 最初はハッキリしない踏み跡だがキノコの原木を過ぎるころから薄い踏み跡に変わる。その薄い踏み跡をたどって植林地の中をジグザグに進んでいく。先頭を行く小てつさんはマークを辿っているのか、いつもの直登コースではなく右にまきながら登って行く。

キノコの原木を過ぎるころから 右にまきながら登って行く

 マークはまだ前方に続いているが、途中で左手の尾根に乗り登って行く。最初はきつい勾配もだんだん緩やかになってきて、足元にバイカオウレンを見るようになる。P622付近から緩やかな尾根が続き、快適に登って行く。

途中で左手の尾根に乗り登って行く 足元にバイカオウレンを見る

 この尾根には残雪が少なく、「麓には、あんなに残っていたのに!」と不思議である。植林地に再びバイカオウレンを見ると徐々に登り始める。標高650mを過ぎるころから周囲は雑木に変わり、尾根に雪を見るようになる。

 そのうち、右手の尾根の斜面が雪で染まっているのを見るが、この尾根に雪が少ないのは、右手の尾根が遮っているからかもしれない。丹波越えの稜線が見えてくるころには足元の雪も増えてくる。

尾根に雪を見るようになる 足元の雪も増えてくる

 目の前に丹波越えの鞍部が見えてくると、お茶屋跡がある谷間は雪で埋まり白一色となる。今日は早春の山を楽しみにやって来たのだが、この雪を見て4人は喜んでしまう。

 ここから登山道は谷間に降りていき鞍部へ登って行くのだが、4人は雪の中を自分の好きなコースで登って行く。雪を楽しみながら一登りして丹波越えの鞍部に着き小休止とする。

茶屋跡の谷間を登って行く。 丹波越えの鞍部で小休止

 先週のものだろうか鞍部に踏み跡があり稜線に続いている。「物好きな人もいる!」と小てつさん、いやいや、我々も同類の物好きさんです!。鞍部から北へ尾根を登って行く。鞍部周辺は雪が残っていて、時々踏み抜いてしまうので、雪の少ないところを選んで歩くことになる。

 尾根は西に向き徐々に登って行くが、緩やかなので快適な歩きが続く。一登りし展望が開けたところで、小休止しながら周囲の山々を楽しむ。

緩やかなので快適な歩きが続く 桑谷山から左に峰床山

 しばらく緩やかな尾根が続き、早春を満喫した後は、三国岳への登りが始まる。標高差100mの登りだが、そんなにキツイ登りではない。残雪を避けながら登って行くと三国岳の東峰ピークに着く。三角点がある西峰が三国岳とされているが、三国(山城・丹波・近江)を分けるピークは、この東峰なのである。すぐに西の三角点へ向かうため鞍部に下り登って行くと三角点のピークに着く。桑原橋から丁度2時間で着いたことになる。

三国岳への登りが始める 三国岳東峰に着く

 「さあ!お昼にしよう!」と言うが、広い山頂広場は風が通りぬけるので、東峰ピークに戻り昼食場所を探すことにする。東峰に戻るが適所がないく、まだ11時前、下山後にお昼にしても良いが・・・、「やはり昼食は山頂で!」とJOEさん、結局大木の陰で風を避けながら昼食とする。

 今日もJOEさんが作ってくれたブタ汁で4人は温まる。40分ユックリと昼食休憩を楽しんだ後、下山を開始する。今日は早く帰るので山頂すぐの支尾根を下り下壺口登山口へ向かうことにする。尾根を北へと雪渓の上を下山口へ向かう。

三国岳山頂 雪渓の上を下山口へ向かう

 尾根を北へ進むと東へ下る尾根がありこれをとるのだが、芦生への主尾根から外れるので積雪時は注意が必要だ。でも何度も訪れている小てつさん、難なく支尾根の下降点へと進んでいく。

 支尾根を下り始めるが残雪が多く歩きにくい。この尾根にはシッカリした登山道が続くのだが雪に覆われていて分からない。少し下って行くと道が確認できるが、溝状の道に雪が埋まっていて、これまた歩きにくい。

登山道は雪に覆われていて分からない 溝状の道に雪が埋まっていて

 その雪の上を下って行くのだが、何度も踏み抜くことになる。「昨年より50cm少ない」という小てつさんだが、それでもいつまでも雪の上を下ることになる。

 支尾根は右に左にクネクネ曲がりながら下って行くが、溝状の道が続くので迷うことはない。でも哲郎は時々地形図を取り出し、現在位置を確認し読図を楽しみながら下って行くので、皆から遅れてしまう。標高700mを切ると植林から雑木に変わり、足元にイワウチワの群生が続く。

登山道は雪で埋まる 足元にイワウチワの群生が続く

 最後は急坂を下り林道に降り立つ。丁度山頂から1時間である。登山口には標識があり、「三国岳登山道下壺口」とある。結局今日はワカンやアイゼンを使うことはなかった。4人は林道をブラブラと歩き始める。斜面にまだ野草は咲いていないが、フキノトウを見つけ「今晩は天ぷらや!」と少し頂いて帰る。雪の林道がしばらく続き、堰堤に出合った後は川沿いに歩き桑原橋に着く。

登山口に「三国岳登山道下壺口」とある 林道をブラブラと桑原橋へ

 ここにきて、どんよりした雲も取れてきて明るくなる。今日は雨模様だったが降ることもなく、バイカオウレンやセリバオウレンも鑑賞でき、満足のいく登山となる。まだ1時過ぎだが、針畑川や釣り堀で釣りを楽しむ釣り師を横目で見ながら京都へと帰路に着く。








木には望みがある。
たとい切られても、
また芽を出し、
その若枝は絶えることがない。


ヨブ記 【14−7】
セリバオウレン