湖北乗鞍岳 // 高島トレイル
(在原越〜乗鞍岳南東尾根〜電波塔管理車道)
2013.05.04


 
乗鞍岳南東尾根、稜線が近づいてくると
ブナの芽吹きを楽しむ


2013. 05. 04 (土) 晴れ後雨  小てつ、JOE、哲、道

交通:
・京都 − マキノ町在原 往復車利用


コース:
・在原〜在原越〜乗鞍岳南東尾根〜△727.5〜稜線の電波塔(高島トレイル)〜△乗鞍岳〜乗鞍岳北尾根〜P789〜△乗鞍岳へ戻る〜電波塔管理車道終点〜管理車道を下る〜在原








 連休の後半、「天気も良いし!」と山行きを検討していたら、小てつさん、JOEさんお気に入りの高島トレイルへ出かけるというので、同行することになる。。

 連休で渋滞が心配だが車で出かけることになる。朝の道は空いていて、マキノ町まで順調に進み、新緑のメタセコイアのトンネルを抜け、在原越え近くの駐車スペースに止める。準備も終わり在原越の峠へと歩き始める。

新緑のメタセコイアのトンネルを抜け 在原越の峠へと歩き始める

 乗鞍岳南東尾根の取付きは、ガイドブックによると「在原越のフェンスのハシゴを登る」とある。また地形図や高島トレイルの登山地図によると、峠を在原口へ少し下ったところの急斜面に道が記載されている。

 小てつさんやJOEさんは、これらの道を歩いたようで、ハシゴを登ったと言っている。地形図を見ると在原越えの峠の手前は尾根の勾配が緩やかなので、「ここから登ろう!」と哲郎、結局峠手前の山裾から登ることになる。そこには峠のお地蔵さんがある。

峠手前の山裾から登ることになる そこには峠のお地蔵さんがある

 当然のように道はなく雑木の間を登って行くと、すぐに植林の細い尾根に変わり、植林と雑木の境を歩くことになる。藪を漕ぐようなところはないが15分も登って行くと伐採地で足元に芽吹きのハナヒリノキを見るがその横にイバラが点在する。「ハサミがいるな〜」と言いつつ注意しながら歩く。

 植林地の中を歩くようになるとイバラは消え薄い踏み跡が現れてきて、これが登山道のようだがあまりハッキリしない。

植林の細い尾根に変わる 伐採地のイバラ注意

 この尾根は途中でハシゴを登ってくる道と出合うはずだが、いずれの合流点は確認できずに登って行くことになる。「下山時は分岐が分かり難く、要注意や!」と哲郎、分岐の標識をお願いしたいところである。

 △727.5までは細い尾根の登りが続く。後ろを振り返ると琵琶湖が見えてきて、これを見て疲れを取る哲郎、JOEさん小てつさんは疲れ知らず、スイスイと登って行く。

△727.5までは細い尾根の登りが続く 後ろを振り返ると琵琶湖が

 標高650mを過ぎると足元にイワウチワやカタクリを見るようになる。急坂を一登りして△727.5に着く。ここからは雑木の尾根にタムシバが続き、雪国なのかみんな背が低く目の高さで花を楽しみながら歩くことになる。(タムシバは雄蕊が赤い、コブシの雄蕊は黄色)。

急坂を一登りして 雑木の尾根にタムシバが続き

 タムシバが終わるとブナの芽吹きが目を楽しませてくれる。足元にはカタクリが続き名残のバイカオウレンの花も見る。右前方にこれから登る乗鞍岳の山頂が見えてきて、後ろを振り返ると、先ほどより琵琶湖の展望が開けてくる。しばらく快適な尾根が続く。

カタクリの花が続き イワウチワ
しばらく快適な尾根が続く 左手に電波塔の管理車道を見る

 左手に電波塔の管理車道を見ると、穏やかなブナの尾根も少しずつ登り始める。小さな溝がある道を歩き始めると勾配がきつくなり、標高差100m近く登って電波塔のある高島トレイルの稜線に出る。

溝状の道を歩き始めると 電波塔のある稜線に着く

 周囲の展望を楽しんだ後、尾根を北にとる。この尾根にもタムシバが咲き、イワナシ、ミヤマカタバミ、カタクリの花を見る。少し歩くと先を行く3人が立ち止まっている。「なんや、なんや」と近づく哲郎、そこで三角点をみてここが乗鞍岳山頂とわかる。全くピークを感じない山頂である。

 ここから乗鞍岳の北尾根、「もう少し進んでみましょう!」とJOEさん、3人はその後を追っていく。素晴らしい展望、眼下には国境スキー場、南に琵琶湖が良く見える。

ここが乗鞍岳山頂とわかる 南に琵琶湖が良く見える

 穏やかな尾根が続き、雑木と展望を楽しみながら北へ進んで行く。途中で「まだ咲いているの?」と満開のキンキマメザクラを見る。「これ、また登ってくるの!」という鞍部への坂を下りながら前方の芽吹きの山々を眺める。

穏やかな尾根が続き 鞍部を下りながら

 P789を過ぎると国境(国道161号)へ下って行く分岐を見る。「お昼にしましょう!」と北尾根を送電線の鉄塔まで進むが、風が強いので手前の樹林帯に座り込む。周囲の芽吹きを楽しみながらの昼食、毎度のことのようにJOEさん作成の豚汁を頂き、いつもありがとうございます!。

国境へ下って行く分岐を見るが 芽吹きを楽しみながらの昼食

 今日は車なので45分とゆっくりの昼食も終わり、乗鞍岳へ引き返すことにする。ブナ林の中を過ぎると、再び展望を楽しみながらの歩きが続く。もう13時、国境へと帰って行くたくさんの登山者に出合う。「ここでたくさんの人に出会うのは珍しい」「きっと赤坂山は大混雑してるやろ!」と小てつさん。

 登って来た電波塔を通り過ぎ、もう一つの電波塔へと下って行く。緩やかに下って行くと電波塔と管理車道の終点が見えてきて、管理車道に降り立つ。

ブナ林を過ぎると 電波塔と管理車道の終点が見えてきて

 後はこの舗装道を下るだけだが、「4800m」とある。長い林道歩きはうんざりするものだが、「野草が楽しめるはずや!」とJOEさん、4人は斜面の野草を観察しながら、緩やかにくだる道を歩き始める。

 イカリソウやニシキゴロモ、ヤマエンゴサク・・・春定番の野草、下って行くとユキグニミツバツツジやウスギヨウラク、それに満開のヤブツバキの大群落を楽しむ。左下に大きな堰堤をみてやっと車止めゲートに着く。だらだらと下って来たので80分かかったようだ。

緩やかな舗装道をくだる やっとゲートに着く。
ヤマエンゴサク ユキグニミツバツツジ

 在原の集落の端に降り立ち車へと向かう。京都への帰路に着くと「昼から山沿いでにわか雨」という予報通り雨が降ってくる。ここは洛西オヤジさん風に「雨が遅れて、感謝!感謝!」の4人だが、雨の影響か行楽客が一斉に引き上げたようで渋滞が始まり車が止まる。

 それでも、今日の登山に満足した4人は、イライラすることもなく京都へと向かう。








主が声を出すと、
水のざわめきが天に起こる。
主は地の果てから雲を上らせ、
雨のためにいなずまを造り、
その倉から風を出される。


エレミヤ書 【10−13】
オオバキスミレ