ポンポン山 // 京都西山
(バナ谷東尾根〜出灰BS南東尾根)
2013.03.20


 
バナ谷東尾根は緩やかで歩きよい


2013.03.20 (水・祝) 曇り後雨  哲、道

行き:JR高槻駅北バス停8:15− 出灰バス停
帰り:出灰バス停13:04 − JR高槻駅北バス停


コース:
出灰バス停〜バナ谷口〜標高340m左の斜面を登り古道出合〜左の尾根に乗り古道出合〜バナ谷下降点〜出灰南東尾根合流〜東海自然歩道出合で折り返す〜出灰南東尾根〜出灰集会所裏〜出灰バス停

注意:
・地形図によると出灰バス停の南にある南東尾根に古道が記されている。地道へ入ったすぐからの取付き付近は急斜面でガレていて道がなく危険です。地道を奥へ進むと左の橋へと曲がる地点で右の道を進み、民家に突き当たると右手に「大原野出灰集会所」が見える。集会所横を通りその裏手から尾根の先端へ進み尾根を登って行くと、安全に取付けます。









【 出灰バス停南東尾根の取付き調査 】
 今日は「昼過ぎから雨」という予報、遠出は止め先日頂いた宿題「出灰バス停南東尾根の地道からの安全な取付き」を解決しに出かけることになる。今日は祝日なので、高槻駅北バス停から8:15発杉生行きのチョット遅めのバスに乗る。雨という予報で登山客も少ない。

 出灰バス停で降り、バス待合所で準備を済ませ、南50mにある地道へ進む。山裾を巻いていく道は崖状の急斜面が続き、南東尾根へ登って行けるようなところはない。尾根との間に民家が見えてきて、進んでいくと道は左へ折れて出灰川を渡って行く。ここで右に折れ突き当たったところで右手に倉庫のような建物を見る。

道は左へ折れて出灰川を渡って行く 右に折れ突き当たったところで

 民家の庭を通って行くようであれば取付きとして遠慮するところであるが、建物まで来てみると「大原野分団出灰器具庫」「大原野出灰集会所」とあり公的な建物のようで一安心する(出灰川の東側は京都府京都市である)。【この集会所の横から取付き右の尾根の先端へ行けば南東尾根に取りつける】と先日の宿題は解決したようである。

右手に倉庫のような建物を見る 集会所の横から取付き右の尾根の先端へ




【 バナ谷東尾根の古道 】
 最終確認は下山時に行うとして「じゃあ、今日はバナ谷でも」と橋を渡って出灰の集落を通ってバナ谷へ向かっていると、出灰の初老の地元の男性に出会う。「あそこの尾根道は荒れている」というこの方は遠くから我々の異様な行動を観察していたようだ。

 「そこの谷とその次の谷からもポンポン山へ行ける」と教えてくれる。そこの谷とはバナ谷で、その次の谷とは不動谷ではなく不動谷の手前にある小さな谷のようだ。「そこの谷へはいつも行っています」とは言いづらく、お礼を言って別れる。

 住民の話によると、バナ谷を詰めなくても他に古道があるようで、これまた宿題となる。でも今日は雨模様、時間がないので探索は止めバナ谷へと進んでいく。川へ下りて行き橋を渡りすぐのバナ谷へ進入する。

川へ下りて行き橋を渡り バナ谷へ進入する

 谷の遡行、最初は右岸の作業道のようなところを難なく歩けるが、その道も消え谷の中を歩くことになる。大きな石がゴロゴロして歩きにくく「これでは1時までに帰れない!」と哲郎は地形図を広げ左右の尾根への迂回を考えるが、この付近の斜面は勾配がきついので、斜面の様子を見ながら進んでいく。

最初は右岸を歩けるが 大きな石がゴロゴロして歩きにくく

 そうこうしているうちに左手が開け明るくなる。標高340〜350m付近だ。「そうだ、この斜面を登って尾根へと迂回しよう!」ということになる。

 開けた斜面の右よりを登り始めた道子、斜面はだんだんきつくなり、足元が滑り出し掴む雑木もなく、結局あきらめることになる。「もっと木が多い斜面の左側を登って行こう!」と今度は斜面の左側を登り始める。10mも登らないうちに「えっ!」と二人、そこにシッカリした道を見る。この道は進んでいくと広い作業道に変わる。

右よりを登り始めた道子は諦める そこにシッカリした道を見る

 「これが、住民が教えてくれた道か!」と気付く二人、快適な道は斜面をぐるりと巻いて尾根に乗る。尾根は東から南へ向きを変え緩やかに登って行く。しかし標高450m付近で目の前に斜面が見えてきて踏み跡は直登せずに左へ巻いていく。「なんで尾根を真っすぐ進まないのやろ?」と思う二人であるが、踏み跡に従い左へ進む。

ぐるりと巻いて尾根に乗る 踏み跡は直登せずに左へ巻いていく

 「えっ!」と再びビックリの二人、目の前に深い溝状の道を見る。この支尾根は出灰不動尊へ伸びている尾根で、こちらにも古道があり驚いてしまう。この道は住民が言っていた「その次の谷」の古道のようなので、出灰不動尊へ抜けずに最後は南へ折れて小さな谷へ下っているものと考えられる。

 いずれにせよ、この2本の古道の取付き、「調べなくては!」とまたまた宿題が増えてしまう。2人は溝状の道を登り始める。道が斜面の横道に変わると細くはなるがシッカリした道が続く。尾根道は穏やかに登って行き、快適な登りが続く。

目の前に深い溝状の道を見る 快適な登りが続く

 標高540mの手前で道は分岐する。左手の道は下って行くので「不動谷へ下っているのやろ!」と右の尾根道をとる。分岐からすぐのところでマークを見て「バナ谷の最後の分岐で左俣を登って来たとこや!」と哲郎。

 この先はすでに歩いているので、この尾根の探索も終わったようだ。先へ進むとしばらく雑木の尾根が続き、出灰南東尾根に近づいてくると最後は左へ斜面を巻いていき、出灰南東尾根に出合う。

最後は左へ斜面を巻いていき 出灰南東尾根に出合う

 予定通り山頂へ向かっていたが「もう11時や!」「ここから山頂を往復していたのではユックリできない」と、東海自然歩道に出合ったところで引きかえすことにする。緩やかな出灰南東尾根を進み、アセビの咲く尾根が開けたところで昼食とする。

 ここにはチョット変わったアセビが咲いている。よく目にするアセビの萼は黄色だが、ここには赤い萼や緑色の萼の花も咲き、葉の形もチョット違うようだ。

緑色の萼のアセビ 赤い萼のアセビ

 11時40分になったので、下山を開始する。P600の小ピークを右にとると段々下り始める。尾根道は次第に溝状になってくるが深くないので難なく歩くことができる。4日前には咲いていなかったシキミの花が咲き始め、頭上にはタムシバが咲き始めている。

 植林地が見えてきて、前回登って来た斜面を過ぎると尾根は北に下って行き植林に変わる。右手に民家を見ながら尾根の先端まで降りてきて、折り返すように出灰集会所裏へ下りていく。

前回登って来た斜面を過ぎる 尾根は植林の中を北へ下る
折り返すように出灰集会所裏へ 予定通り出灰集会所へ下りる

 朝チェックした取付きに難なく降りることができ「やれやれ!」の二人。でも「新しく見つけた古道の取付きを調べないと!」と新たな宿題を頂いて・・・。二人の探索は続く。

 12時40分に下山し、出灰川で用具を洗っていると、雨がポツリポツリ、「予報通りや!」と二人はバス停へ急ぐ。








木には望みがある。
たとい切られても、
また芽を出し、
その若枝は絶えることがない。


ヨブ記 【14−7】
タムシバが咲き始めてきた