地蔵山(朽木栃生〜ササ峠〜横谷峠)//奥比良
2013.08.10


 
所々に斜面を巻く道が残るササ峠道
谷筋に出合うと必ず道は消えている


2013. 08. 10 (土) 晴れ時々曇り   哲、道

行き:出町柳 7:45− 朽木栃生
帰り:畑 15:24 − JR近江高島駅16:20 = JR京都駅


コース:
朽木栃生バス停〜釣瓶岳登山口〜コメカイ道分岐〜ササ峠道分岐〜(ササ峠道)〜支尾根から標高860mのピークの比良縦走路へ〜ササ峠〜林道横断〜△地蔵山〜地蔵峠〜横谷峠〜林道出合〜ゲート〜農道を下る〜畑バス停








 京都地方38℃、「こんな暑い日に出かけるなんて」と思いながら、奥比良のササ峠道の探索に出かける。出町柳バス停、予想外に先客の列は短く全員座っての発車となる。「皆さん帰省で山はお休みかな?」。

 乗客は帰省客が多いのか登山客はパラパラと少ない。朽木栃生バス停で降りバス停小屋でゆっくりと準備する。最後にヒル避けを噴霧して登山口へ向かう。谷沿いを歩き始めるが、もう30℃以上あるのだろう、足がスムーズに進まない。折り返し登りきったところで標識に従い右にとる。最後の民家を過ぎると細い道に変わるがコメカイ道なのでシッカリした道が続く。

釣瓶岳登山口から登り始める 登りきったところで標識に従い右にとり

 お墓を過ぎ植林地の山裾に着くと、左に折れ斜面を巻きながら登って行く。植林地の中をジグザグに登って行くのだが、哲郎は足元を見ながら進んで行く。「いた〜!」と哲郎、先を歩く道子の踏み跡でヒルが首を振っているのを見る。

 二人は再びヒル避けを靴とスパッツに噴霧する。しばらくヒルをチェックしながら登ることになる。「こいつめ〜!」と哲郎、スパッツに付いたヒルを弾き飛ばす。小休止後今度は哲郎のズボンにヒルを見る。「休憩中に上から落ちてきたのだろうか!」。標高400mで支尾根の南斜面の横道に変わり、一登りしてP449の尾根に出る。

左に折れ斜面を巻きながら登って行く 一登りしてP449の尾根に出る

 周囲は植林から赤松の林に変わるが、暑いので無言の登りが続き、小さな鞍部に出合うとホットする。ジグザグに登って行くとコメカイ道の分岐に出合う。登山口から50分である。

 コメカイ道分岐を過ぎると、ジグザグの登りも「後もう少しだ」とホットする。赤松林では足元に松葉を見るので、もうヒルを見ることはない。結局確認したヒルは3匹で「ヒルは少なかった!」と道子。周囲に雑木も増えてきて標高650mまで来ると横道に変わる。

コメカイ道の分岐に出合う 標高650mまで来ると横道に変わる

 少し登ってホトラ山やP732の南を巻いていくと、標高730mにあるササ峠への分岐に着く。分岐から右の尾根を登って行くとイクワタ峠から釣瓶岳へ向かうが、今日は真っすぐササ峠へ向かう道をとる。

 飲水休憩後ササ峠へと歩き始める。ここからササ峠まではほぼ水平な巻道が続くようだが、果たしてどうだろうか?。歩きよい道もすぐに踏み跡程度に細くなり倒木を避けながら進んで行く。

真っすぐササ峠へ向かう道をとる 道は細くなり倒木を見る

 分岐から8分で最初の谷に出合う。水平に進んで行き谷に突き当たるところで谷を渡り、対岸の斜面に見える道へ移るのだが、先を行く道子がドッタ!とこける。「滑って腰を打った!」と道子、でも歩けそうなので対岸の道に乗り再び歩き始める。細いながらもしばらく歩きよい巻道が続く。

分岐から8分で最初の谷に出合う 細いが歩きよい巻道が続く

 炭焼窯跡を通り過ぎると、目の前の木にレスキューポイント「笹峠1」の案内板を見る。数年前に葛川越につけられたが、その時期にここもつけられたようだ。現在はゲリラ豪雨で荒れたこのササ峠道、数年前はもう少し歩きやすかったのだろう。

 レスキューポイントを過ぎると2番目の谷に突き当たる。谷1から谷2まで8分である。対岸にはっきりした道は見えないが、谷を詰めていき対岸の道らしいところを歩いて行くと、踏み跡は細い道に変わる。

レスキューポイント「笹峠1」 2番目の谷を渡る

 2番目の谷から5分も歩かないうちに3番目の谷に突き当たる。丁度谷が分岐していて谷が広くなっている。哲郎は谷に降り対岸の斜面を登り始めるが道のようなものはない。谷の左俣を詰めていた道子が「まだ先に道がある!」と叫ぶので、哲郎も谷に降り左俣の左岸を登っていくことにする。

 再び小さな谷分岐に出合いここから対岸の斜面を巻いていくことにする。斜面にハッキリした道はなく、踏み跡を辿って斜面を巻いていくと古道のような道に出合う。「峠道は数m上にあったのだろうか?」どうかハッキリしない。

3番目の谷は左俣の左岸を登って行く 薄い踏み跡を辿り巻いていく

 再び炭焼窯跡に出合い、支尾根を巻いていく。支尾根付近は道が残っているが斜面の横道に変わると道は細くなる。道が薄くなったところで哲郎が先行していると道子がやってこない。やっとやって来た道子「滑って腕を打った、傷の手当だ!」という。見ると擦り傷は小さいが腕が青じんでいる。

 靴が滑るという道子はソールの浅い古い靴できたようだ。「哲郎がこの靴でいい!と言った」と道子。「初めての道の探索で古い靴を履くなんて!」と哲郎、二人の意見は食い違う!!。治療も終わり先へ進みシダの中を歩いて行くと4番目の谷に出合う。

シダの中を歩いて行くと 4番目の谷に出合う

 「急斜面で谷を渡れない!」「迂回しよう!」と道子が引き返してくる。「迂回と言ってもこの付近の斜面は勾配がきつ過ぎるので少し引きかえすことになるな〜」と、引き返すのが嫌な哲郎が谷へ進んでみる。「渡れそうや!」と哲郎、先に渡って道子に指示する。

 やっと渡った道子、ここで二人は飲水休憩とする。「やれやれ」と先へ歩き始めるとすぐにレスキューポイント「笹峠2」を見る。

4番目の谷を渡る道子 レスキューポイント「笹峠2」を見る

 道はだんだんシッカリしてきて、少し登って行き植林地の支尾根に乗る。境界マーク「98」で小休止、ザックを置き哲郎は進路を探しに支尾根をウロウロしてみる。支尾根へ登って来た分、この先の道へは少し下って巻いていくと思われるが、植林地なので先の道がハッキリしない。

 ササ峠はこの先すぐなのだが、高温で頭のまわらない哲郎、結局進行をあきらめこの支尾根を登って行き、比良縦走路へ向かうことにする。「真南へ登って行くと比良縦走路がある小ピーク(860m)に出合うだろう」と哲郎。二人は支尾根を登って行く。

道はすぐに細い溝状の道に代わり 境界マーク「98」でザックを置き

 登る途中で後ろを振り返ると、これから向かう地蔵山とその後方に蛇谷ヶ峰が見える。登り切ったところで右手からの支尾根に出合い小ピーク(860m)で比良縦走路に出合う。イクワタ峠から北へ進んで来たこの縦走路はここで直角に折れ東の支尾根へ下って行く。このピークでそのまま北へ進まないよう、ここにたくさんのマークを見る。早速我々も小ピークから踏み込まれた比良縦走路を東へ下って行く。

振り返ると地蔵山と後方に蛇谷ヶ峰が 我々も東へ比良縦走路を下って行く

 だらだらと下って行き、縦走路が北へ向きを変えた所で「ササ峠」の標識を見る。標高は770mとあり、二人が進行を止めた支尾根のポイントから少しだけ下ったところなので、ほぼ水平に斜面を巻いて行けば、ここにたどり着いていただろう。

 標識には「←栃生4.6Km」と表示され、その方向に薄い踏み跡を見るので、ここからだと二人が進行を止めたポイントにたどり着き、ササ峠道を朽木栃生へ下ることができるであろう。

縦走路をだらだらと下って行き 「ササ峠」の標識を見る

 ササ峠から稜線を北へ歩き始めると「林道がある」と道子。稜線の直ぐ右下に細い林道を見る。いつの間にか周りは植林地に変わり林道に沿って歩くことになる。300mも進むと林道が稜線を横断する。林道を歩こうとする道子に稜線に乗るように言う哲郎。林道を横切って稜線を進むと、今度は左手に林道が続く。

ササ峠から右に林道が続く 300m進み林道を横切る

 林道が続き「何や、面白くない!」といいつつ、だらだらと登って行くと三角点のある地蔵山に着く。もう13時、予定より30分も遅れていて、急がないと14時前のバスに間に合わないので、次のバスにしこの先ユックリ歩くことにする。

 「昼食や!」とここで遅い昼食とするが、暑さと疲れで食欲がなく、二人ともオニギリ1個で止める。昼食休憩も終わり少し下ると地蔵峠に着く。ここにはお地蔵さんがあり「畑2.6Km」とある畑への古道や村井へ下る道もあるが、今日は稜線を進み横谷峠へ向かうことにする。

地蔵山に着く 地蔵峠から右の稜線をとる

 林道も逃げていき、ゆっくりと下って行くと標高700mで尾根は広がる。ここから比良縦走路(主稜線)は東寄りの支尾根を進んで行く。ぼんやりしていると間違いそうなので要注意だ。横谷トンネルを過ぎると(地形図上なので見えないが)さらに東の尾根をとり下って行く。緩やかに下って行くと標高640mで横谷峠に着く。13時40分で地蔵山から30分である。

比良縦走路は東寄りの支尾根を 緩やかに下って行きで横谷峠に着く

 峠に着き「あ〜やれやれ!」の二人、ヒル避けを足元に噴霧して東の峠道を下って行く。峠道は溝状の道が続き、支尾根を右に左にとジグザグに緩やかに下って行く。「予想以上に歩きやすい道や!」と下って行くと周囲は植林に変わる。そのうち谷に沿うようになると数分で林道に降り立つ。降りてきたところの標識には古い表記で「ヨコタ峠→」とある。

緩やかな峠道を下る 林道を横切りゲートを開いて

 林道を横切りゲートを開いて峠道に続く地道を下って行く。途中谷水に出合ったところで用具を洗い後始末をしながら小休止、森を抜けると畑の集落を見ながら農道を下って行く。民家の横を抜け舗装道に出合ったところでお地蔵さんを見る。地蔵峠で見たお地蔵さんと同じようだ。暑い日射しを受けフラフラの二人、舗装道をだらだらと下って行きやっとバス停に着く。

集落を見ながら農道を下って行く 新調された畑バス停のトイレ

 バスまで1時間近く待つことになる。バス待合室の中も暑いが、幸いなことにトイレが新調され綺麗になっている。ここで下着や靴下まで着替えてすっきりする二人、やって来たバスに乗るとそこは別世界のように心地よく、早速瞼を閉じることになる。








主が声を出すと、
水のざわめきが天に起こる。
主は地の果てから雲を上らせ、
雨のためにいなずまを造り、
その倉から風を出される。


エレミヤ書 【10−13】
地蔵峠にあるお地蔵さん