蓬莱山//比良
(木戸口〜シメン谷南尾根〜P1080「森山岳」)
2013.04.27


 
P1050からP1080(森山岳)への緩やかな森は心地よい


2013.04.27 (土) 晴れ 哲、道

行き:出町柳バス停 7:45 − 木戸口バス停(京都バス)
帰り:JR蓬莱駅 15:59 − JR京都駅
コース:
木戸口バス停〜木戸口橋〜「カフェ風」の看板〜作業道を進む〜「間伐展示林」の看板を左へ〜林道崩壊手前で植林地へ〜標高820m小ピーク〜標高960m丘陵の小池〜南の支尾根を登る〜P1035〜P1050〜P1080(森山岳)〜△蓬莱山〜金比羅道下山口〜金比羅峠〜林道出合〜湖西道路下〜JR蓬莱

注意:
◆木戸口バス停から蓬莱山へのルートに道はありません。初心者だけで出かけないようお願いします。
◆P1080(森山岳)付近は、夏場は大量の虫が発生し服の中にもぐりこみ噛みつくので注意してください。虫よけは効きません!。







 この時期、比良山系ではタムシバとカタクリの花が楽しめる。「オシロ谷へでも出かけるか!」と哲郎、「シメン谷南尾根は?」と道子、前回シメン谷南尾根はエゴ谷を詰めていき取付いたので、下から尾根を登ってみようということなのだろう。結局二人はシメン谷南尾根から蓬莱山へ向かうことにする。

 連休なのだろう登山者であふれる出町柳から朽木行きの臨時便に乗る。木戸口バス停で降り、向かいにあるバス停小屋でユックリと準備する。周囲の山裾の木々は芽吹いていて春を感じる。高度計を340mに合わし南へと歩き始める。

 木戸口橋を渡ると目の前に「カフェ風」の看板が見えてくる。ここがシメン谷南尾根の取付きで、早速進入する。

木戸口バス停小屋で準備する 「カフェ風」の看板が取付き

 最初は右手の山裾を巻いていく踏み跡を歩いて行くと、そのうちシッカリとした作業道に変わる。作業道は溝状になり尾根の南側の穏やかな斜面を登って行く。

山裾を巻いていく踏み跡を歩いて行く 作業道は溝状になり

 しばらくして標高440m付近で「間伐展示林」の看板を見て作業道は分岐する。右に進むとエゴ谷に出合う。今日は左にとり作業道を登って行く。

 斜面を北へと巻いていく作業道は広くてしっかりしている。「楽な道や!」と言っていると、シメン谷南尾根の凸部を過ぎ左手にシメン谷を見るようになる。

「間伐展示林」の看板を見て 左手にシメン谷を見るようになる

 標高500mを過ぎると道はシメン谷に沿うようになり、道は消える。哲郎は崩壊個所から谷に降り先の様子を伺うが、この先道は大きく崩れていてシメン谷を歩くことになるようだ。谷は歩けそうだが、今日は谷への進行を止めることにする。

左下にシメン谷を見る この先道は大きく崩れていて

 作業道を少し引きかえして、植林地の斜面を登ることにする。植林地へ登れるところまで戻り、植林地をジグザグに登って行く。この尾根が急斜面なのは覚悟していたが、見るべきものが何もない斜面は面白いものではない。

 二人は登りやすい所を選びながら、尾根の凸部へと近づいていく。こんな時はけもの道が役に立ち、これを利用する。標高600mまで来ると南方が開け雑木の緑を見ながら小休止し、再び登り始める。

植林地をジグザグに登って行く 標高600mまで来ると南方が開け

 植林地はすぐに終わり雑木の急斜面を登ることになる、前回標高800mで植林を見たので、植林が続くと思っていた哲郎、予想外である。でも同じ急斜面、雑木だと楽しく感じる。この尾根に咲いているのはスミレとアセビの花だけで、まだまだヒッソリとしている。

 標高750mを過ぎると左手から植林が広がってくる。二人は南の雑木との境を歩くことになる。「ここだ、ここだ!」と哲郎、標高820m、前回エゴ谷から急斜面を登りシメン谷南尾根に取りついた小ピークであり、ここで植林は終わる。

すぐに尾根は雑木に変わる 標高820mで植林は終わる

 細い雑木の尾根を登り始めると、すぐにアセビが広がる広い尾根に変わる。右手にP1080(森山岳)を見ながら急斜面を登って行く。再び細い雑木の尾根に変わりタムシバの花を見ながら登って行くと、標高950mの長池から広がる丘陵に着く。

すぐにアセビが広がる広い尾根に変わる 「あと少しや!」と細い雑木の尾根

 左右に丘、足元にバイケイソウを見て進むと、標高960mにある小さな池を見る、11時15分である。「ここでお昼にしよう!」と、池と後方に広がる雑木の森を見ながら昼食とする。今日は寒いという予報なので冬仕様で出かけてきたが、日が当たり風もなく、暖かい昼食となる。

やっと長池から広がる丘陵に着く 標高960mにある小さな池を見る

 11時35分、昼食も終わり蓬莱山へと出発する。前回は北の鉄塔Iへ向かい関電巡視路をシル谷へと歩いたが、今日はここからP1080を経由して蓬莱山へ向かうことにする。

 小池の南に、支尾根があるのでこれを登って行く。緩やかな勾配で雑木の中を心地よく登って行く。少し左に曲がりながら登って行くと、標高1035mの広いピークに着く。北方遠くに武奈ケ岳が望め、すぐ東に1040ピークと南にP1050のピークが確認できる。

小池の南に、支尾根があるので 標高1035mの広いピークに着く

 南にとり、緩やかな鞍部を登り返しP1050に着く。このピークは足元に小さな雑木が茂っていてすっきりしないので、すぐに南のP1080(森山岳)へ向かう。

 緑の下草が広がってきて、綺麗な森が続き、その中を歩いて行くのだが、何故かここに来て薄い踏み跡を見る。草の中では踏み跡が残るようだ。ゆっくりと登って行くとP1080の広いピークに着く。

P1035からP1050へ 緑の下草が広がってきて、綺麗な森が続き

 前回来たときは多くの虫に悩まされ、早々に下ることになったが、今の時期は心地よいピークである。このピークは東西南北に延びていて広々として気持ち良い。P1080ポイントは尾根左へ進むのだが、西にも踏み跡があり進んでみる。ピークの西広場は西方が大きく開け、展望を楽しむことができる。

 踏み跡はここまでだが、ヘク谷方面へ下って行くマークがあるので注意が必要だ。P1080ポイントまで戻り、南へ蓬莱山へ向かう。

P1080(森山岳)西ピークから武奈ケ岳と京都北山を望む

 冬枯れのこの時期は見通しがよく、前方に蓬莱山のリフト施設が見えるので、安心して歩くことができる。

 雑木の尾根を緩やかに下って行くと植林が見えてきて作業道に出合う。標高1030mの鞍部で作業道を横切ると、作業道を登り始める。右手に植林が続く間は作業道を歩き、植林から離れてくると尾根を歩くことになる。

鞍部で作業道を横切ると 植林から離れてくると尾根を歩くことになる

 薄い踏み跡の尾根を登って行くと足元に笹が増えてきて、それが段々と深くなり歩きにくくなる。こうなると蓬莱山は近く、山頂のリフト施設も大きく見えてくる。

 笹はさらに深くなり踏み跡も消えるので適当に登って行くことになる。雑木を避けながら登って行き、目の前に雑木がなくなると山頂のフェンス横に出る。

雑木を避けながら登って行き 山頂のフェンス横に出る

 13時15分、P1080から50分もかかってしまったようだ。山頂のゲレンデには観光客が座り込み昼食を楽しんでいる。今日は琵琶湖の眺めもよく、行楽日和のようだ。琵琶湖を望みながらゲレンデを東にとり、今日は金比羅道を下ることにする。

△蓬莱山 ゲレンデを東にとり

 金比羅道下山口から琵琶湖を見ながら下って行くと、すぐに溝状の道を歩くようになる。山頂付近のイワウチワやイワカガミはまだまだのようで、ショウジョバカマだけが咲いている。それをゆっくり覗いていると二人の登山者が追い越していく。

 ガレ場の上を横切るが、ガレが登山道まで迫ってきているので、そのうちこの登山道は迂回するようになるだろう。ガレ場を過ぎるとジグザグの下りと変わる。

金比羅道下山口から琵琶湖を見ながら ガレが登山道まで迫ってきている

 金比羅峠を右にとり、標高900mになる頃、「咲いている!」と先を歩く道子、足元にカタクリの花を見るようになる。ポツポツとだがカタクリが続き立ち止まってはこれに見いる哲郎。標高800mを切るとカタクリは終わり斜面にバイケイソウの群生を見る。

 前方から先ほど追い越して行った二人が登ってくる。「エッ!」と思う二人、「道を間違えたようだ!」と道子、「連休後半のアルプス登山の訓練や!」と哲郎、なんて言っていると金比羅道登山口の林道に出る。

金比羅峠を右にとり 金比羅道登山口の林道に出る

 小休止後、周囲の山々の芽吹きを楽しみながら林道を歩き始める。「ここの林道は長いんや!」と言った後は黙々と下って行く。それでもミツバツツジが咲き前方の琵琶湖を見ながら心地よくJR蓬莱駅へ向かう。








主は季節のために月を造られました。
太陽はその沈む所を知っています。


詩篇 【 104:19 】
比良のカタクリは花が大きい