蛇谷ヶ峰(桑野橋~須川峠~畑)//奥比良
2014.07.12


 
西峰のハナヒレノキを掻き分けて山頂へ向かう


2014.07.12 (土)  晴れ    哲、道

行き:出町柳7:45(京都バス)- 桑野橋
帰り:畑バス停13:54 - JR近江高島14:21 = JR京都


コース:
◆桑野橋バス停~きのこ研究所~猪ノ馬場~通信施設~天狗の森~西峰反射板~△蛇谷ヶ峰~P752~滝谷頭~P702~須川峠(ボボフダ峠)~林道出合~ゲート~畑バス停

注意:
◆須川峠から畑へは、支尾根を下って行きます。最初に出合う小さな谷は深くえぐられ渡れません。そのまま谷合流点まで支尾根を下って行き、右上にある登山道へと迂回してください。後2回ある渡渉は問題ありません。その後谷上を歩きますが、横道が細くなっているところは注意してください【初心者危険コース】。
◆須川峠から畑への道は林道に出合います。すぐ先のゲートから谷沿いを歩いて行くのですが、夏場は草木が茂り分かり難い。こんな時は林道を左にとり下って行き、途中で舗装道のゲートを開け畑バス停へ向かえば早く行けます。林道利用の場合、この林道は畑バス停へ向かっていないので注意してください。









 梅雨の合間蒸し暑い日が続くが、そんな中毎年のように蛇谷ヶ峰に出かける。出町柳から朽木行きは臨時便も出て、夏山登山は好調のようだ。「珍しいことだ!」と4人組グループと一緒に桑野橋バス停で降りる。彼らはすぐに出発するが、いつものようにバス停小屋でユックリ準備する

 我々も登山口へ向かい蛇谷ヶ峰へと歩き始める。蒸し暑いが気温は25℃、例年の夏山登山よりは楽なような気がする。

 民家に突き当たり右の林道を進んで行く。送電線下のワラビ群生地を抜けるが、ここにはまだまだワラビが出てきている。手を伸ばそうとする道子だが、「遅れるから止めよう!」と哲郎、収穫を諦める。

桑野橋バス停から登山口へ 送電線下のワラビ群生地を抜けるが

 林道はユックリと蛇行しながら登って行く。植林から赤松の林に変わる頃先行グループに追いつくが、遅れている二人は蒸し暑さでしんどそうである。蒸し暑い時は熱中症にかかりやすいのでいつもより水分補給が必要だ。今日は哲郎2L(アクエリアス4本)+道子2L(お茶4本)である。

 「望岳所」と言う標識まで来てシラクラ連山を望み、一登りしてキノコ研究所に着く。ここの案内板に高度460mと書いてあるので、高度計を合わす哲郎、道子は休むことなく先へ進んで行く。「今日は畑13時54分のバスで帰る!」と告げてあるからだろうか。

林道は植林から赤松林に変わる キノコ研究所にある案内板

 今日は軽トラが止まっている登山口に着き、林道から尾根に進入する。少しは風が吹いてくれることを期待していた二人は残念と言うことになる。それでもこのコースは雑木が綺麗なのでそれを楽しんで登ることにする。

 気に入っているコースなのだが、目の前にたくさんの不純物が目に付く二人、時間も気になる二人だが、清掃しながら登ることにする。猪の馬場を過ぎ、通信施設を過ぎると左手に植林を見ながら登ることになる。

登山口に着き、尾根に進入する 通信施設を過ぎると

 山頂まで尾根は1本で東へ登って行くので迷うことはない。植林が消えると緑の雑木が美しく、暑さを忘れ心地よく登って行くことができる。足元の低木はしばらくアセビが続く。

 ブナの木も増えてきて、快適と言いたいところだが、赤や黄色のテープが邪魔をする。こんな細い尾根に10mおきにマークが続く。

 そのうち赤い長いテープがぶら下がるようになり、新しい踏み跡もできているので、「このマークはハイキングクラブが下見に付けたようだ」と哲郎。10~20人で登山道を外れて歩くと新しい道ができるので、リーダーは注意して欲しいものだ。それに「下見に付けたマークは登山時に外してくれなくては!」と哲郎。

緑の雑木が美しく心地よい 低木はしばらくアセビが続く

 何だかんだと、二人は緑を余り楽しむことなく天狗の森に着く。ここから一登りして西峰の反射板を過ぎると前方に山頂を見ながらシダが茂る道を山頂手前の鞍部へと下って行く。

天狗の森/北へ支尾根あり下山時注意 西峰の反射板を過ぎると

 シダとハナヒリノキの群生で緑一杯だ。ハナヒリノキは昨年より勢いがあるようにも見える。下り切った鞍部から標高差50m登ると山頂なのだが、最後の登りはいつものようにシンドイと感じる二人である。

ハナヒリノキの群生で緑一杯 最後の登りはいつものようにシンドイ

 11時30分、予定通り山頂に着く。清掃登山にしては早く着いたものだ。成果はポリ袋満杯である。山頂では数人の登山者が食事をとっていて、我々がオニギリを食べている間に次々と登山者が増えていく。

 15分の昼食休憩も終わり、薄っすらガスがかかっているので周囲の景色を楽しむこともなく下山を開始する。畑へは南尾根を下って行く。

次々と登山者が増えていく蛇谷ヶ峰山頂 畑へは南尾根を下って行く

 山頂から畑への南尾根も綺麗な雑木が続きお気に入りなのだが、ここも汚れているので清掃しながら下ることにする。標高850mの小ピークで一旦左に下って東の支尾根に乗り換えるので、ここだけ注意が必要である。急坂を下り終えると並木道のような尾根が続き心地よい。

 でもマークの汚れが気に入らない。白い梱包用のヒモが木に巻きつけられているが、古くなりその先端がほどけて周りの枝に絡み合っている。「あ~あ、汚い!」と、取り除こうとするが枝に絡まったヒモはなかなか取れてくれない。こんなことをしながら歩くから時間だけがどんどん進んで行き、チェックポイント毎に、「○○分の遅れ!」と道子に告げる哲郎。

オオカメノキの実 並木道のような尾根が続き心地よい

 古い標識のある滝谷の頭の分岐のチェックポイントで「10分の遅れだから急ごう!」とこの先の清掃は諦め、先を急ぐことにする。P702へ登り、植林地の中を下って行くと標高650mで標識のある須川峠(ボボフダ峠)に着き、左にとり畑への古道を下って行く。

滝谷の頭の分岐の標識 須川峠(ボボフダ峠)から畑へ

 支尾根をジグザグに下る道は途中で溝状になり昨日の雨で滑りやすく歩きにくい。標高差150mも下ると右下から谷の音が聞こえてきて小さな谷に突き当たる。登山道はこの小さな谷を渡るのだが、幅1mも無いような谷だが深くえぐられていて渡れないのだ。

 渡っても崖の横這いが待っているので、ここを渡るのを諦め支尾根をそのまま下ってみる。谷合流地点まで下り谷を渡り右上の登山道へ這い上がる。「やれやれ!」と下って行くと、植林地の中でいつものように道は消えるが踏み跡を辿って下って行き、いつものポイントで右の谷を渡る。(階段状の植林地を右に寄りながら下る。右の谷の対岸に登山道を探しながら下ると良い)。

谷合流地点まで下り
右上の登山道へ這い上がる
右の谷の対岸に登山道を見ながら
植林地の踏み跡を下る

 難なく渡れて「やれやれ」。谷の合流点下で谷を渡り返すと、後は谷の左岸の谷上の道を下って行く。谷上の道、ここも一部細くなっているので注意が必要である。「このコースは初心者危険コースになりつつある!」と哲郎。

 「急げ、急げ!」と言っているうちに、前方が明るくなったポイントを見る。それは堰堤で、もうすぐ林道にでるのだ。堰堤に降り靴を洗い、堰堤を越え林道に降り立つ(登山道は堰堤の左上にある)。

堰堤を見ると、もうすぐ林道だ 堰堤を越え林道に降り立つ

 13時10分だ。予定より10分遅れているが、バスには十分間に合うようなので、今日も林道をテクテクと下って行くことにする。道子を傘を取り出し日傘とし、暑い林道を下って行くが緑一杯で心地よい。12分歩いて目的のゲートに着きゲートを開け進入する。車が進入できる舗装道のゲートなのですぐ分かるだろう。【通過後は必ずゲートをロックしてください】。

 ここから見晴台の横を通って畑の集落を見ながら下って行く。途中の水路で靴やストック、スパッツを洗い後始末をする。集落の中に入り須川沿いに下って行くと畑バス停に着く。

舗装道用のゲートを開け進入する 畑バス停に着く

 13時35分、バスまで20分あるので、新調されたトイレで着替えゆっくりとバスを待つ。いつもバス停の待合室が暑くて座ってバスを待て無いのだが、今日は涼しいのだろう座ってバスを待つ。

 やって来たバス、「クーラーが心地よい」と、緑が広がる田園風景を楽しみながら近江高島駅へ向かう。








木には望みがある。
たとい切られても、
また芽を出し、
その若枝は絶えることがない。


ヨブ記 【14-7】
バスから見る蛇谷ヶ峰