宮メズラ~魚の子山~伊香立峠//北山
2014.09.12


 
いつものように静寂な伊香立峠


2014.09.12 (月) 晴れ 哲郎、道子

行き:JR京都駅7:55 = JR堅田8:50 - 還来神社
帰り:下在地 15:03 - JR堅田 = JR京都


コース:
還来神社前バス停~宮メズラ登山口~作業道分岐~作業道終点~植林地を登る~宮メズラ山~△魚の子山~P531~小出石越~伊香立峠~上在地~伊香立小学校~八所神社~下在地バス停

注意:
◆宮メズラから南へ延びる比叡山系縦走路は尾根を歩きます。打ち枝等で踏み跡が薄くなっていますので、地形図を参照しながら楽しんでください。







 久し振りだと「宮メズラ」に登ってみる。江若バス細川行きに乗り還来神社前で降りる。準備のため橋を渡り還来神社へ向かう。神社前でゆっくりと準備するが、いつもそばに寄ってきていた老いた犬がやってこないので、もう亡くなったのかも知れない。

 準備にこの場所が良いのは、横に立派な公衆トイレがあり、「なんで、こんなところに?」と思うほど綺麗に管理された水洗トイレはありがたい。準備を済ませ「宮メズラ」へと向かう。バス停へ戻るように横断歩道を渡った所が山への入口である。

準備のため橋を渡り還来神社へ向かう 横断歩道を渡って宮メズラへ

 入口は草木で覆われていてハッキリしないが、数mも進入すると川沿いの道に変わり静かな植林地を歩くことになる。

 この付近は昔から薄暗く湿っぽいが、足元に早速クサアジサイを見る。綺麗に咲いているクサアジサイ、ゲリラ豪雨に負けず、まだ残っていてくれてありがとう。

入口は草木で覆われていてハッキリしない 数mも進入すると川沿いの道に変わり

 すぐに谷は分岐するが、林道に沿って左へとる。谷沿いにクサアジサイとヤマジノホトトギスが点々と咲き、これを見ながら進んで行くと、谷が削られ道が消える。小さな谷なので問題なく進めるが、豪雨により谷沿いが削られ「野草が少なくなる」と心配する。

谷が削られ道が消える クサアジサイが続く

 再び林道を進んで行き、林道がハッキリしなくなったところで立ち止まる。「ここだろう!」と、久しぶりなのでハッキリしなかった分岐、右手に登って行く踏み跡を見て安心する。これを登って行くと道はハッキリしてきて、足元にはヤマジノホトトギスが続く。

林道から作業道へ取付く ヤマジノホトトギス

 しばらく登るとマツカゼソウの群生に出合い「昔のままや!」と、言いつつ左へ登って行くと小さな鞍部に着く。ここから支尾根を右に登って行く。すぐの作業道の分岐は左にとり植林地の中をジグザグに登って行く。作業道はまだまだハッキリしている。

 「もうそろそろや!」と言う頃、ピンクのリボンが「谷筋のようなところを登って行け!」と言っている。しかしピークまでは距離があるので作業道を詰めて行き標高を稼ぐ。道がハッキリしなくなる所まで行き、ここからピークを目指すことにする。

小さな鞍部から支尾根を登って行く ここからピークを目指すことにする

 今日は少し右寄りに登って行ったので、あのリボンのコースと思われる支尾根に出てしまう。ここからが大変、低木の雑木やシャクナゲを掻き分けて登ることになり、「また、失敗やった!」と哲郎。少々時間がかかってしまったが、やっと「宮メズラ」のピークに出る。

 「疲れた、腹減った!」で、11時前だがここで昼食とする。「さあ座ろう!」とするとき、前方から一人の青年がやってくる。「平日の宮メズラで人に会う」なんて奇跡に近い事で、彼もビックリしているようだ。彼は「ここから途中越えへ下り、そこから花折峠からミタニ峠への尾根まで登り、安曇川へ下り、再び登って皆子山へ向かい、今日はそこで休む!」と言っている。

 県境尾根を辿って行くコースに道はなく、以前イバラや針葉樹に悩まされたことのある哲郎は「大変や!」と。宮メズラを去って行く彼を見て「久し振りに北山を楽しむ青年に会えた!」と、喜ぶ哲郎と道子である。

低木の雑木やシャクナゲを掻き分けて 宮メズラを去って行く彼を見て

 早い昼食を終えた二人は比叡山系の縦走尾根を歩き始める。宮メズラからの直ぐの分岐でテープ群に出合う。△魚の子山へは真っすぐ南へとるのだが、右に下って行くと大原方面からの林道に下ることになり、「紛らわしいテープや!」と哲郎。磁石で南を確認して尾根を進んで行く。磁石が無いと落ち着かない哲郎、今日は忘れてしまったので道子のものを借りることになる。

 小さな鞍部から一登りすると△魚の子山に着く。ここで尾根は2分するので比叡山系縦走路は右の尾根をとる。南西の尾根を歩いて行くが、縦走路の尾根は植林が続き、見るべきものはあまりない。

△魚の子山 比叡山系縦走路は右の尾根をとる

 この尾根には小さなピークが点々と続き、地形図の読図の学習にはもってこいのコースである。小さな鞍部に来ると右下に林道を見る。林道はしばらく尾根に平行に沿っているが、このコース、けっして林道におりてはいけません。

 薄い踏み跡を辿って地形図を覗きながら進んで行くのが面白い。ただ所々で植林が手入れされ、たくさんの打ち枝が道をふさいでいるところでは、踏み跡がハッキリしないので注意が必要だ。

林道におりてはいけません たくさんの打ち枝が道をふさいで

 P531で尾根は2分するので、左をとり少し下って右に振って登山道のある尾根に乗る。「あっ、ここだ!」と、足元に緑の苔を見て、踏み跡は薄くなってはいるが周囲の環境は10年前と余り変わっていないような気がする。

 植林地の中を歩いていると、踏み跡はハッキリした溝状の道に変わる。もう迷うようなところはなく小出石越まで同じような植林地を歩く。少し下って小出石越に着く。

足元に緑の苔を見て 少し下ってきて小出石越に着く

 小出石越から作業道は東の支尾根を下って行くが、伊香立峠へは真っすぐ主尾根をとる。少し登って行く尾根は足元がすっきりしてきて立派に育った植林が続くようになる。小ピークを過ぎ細くなった尾根を下るようになると伊香立峠は近い。

 左下に林道が見えてくると峠は近いので、尾根の左側を歩き下の様子を確認しながら歩くようにする。何気なく歩いていると、峠を通り過ぎ西へ続く尾根へ進入してしまう。前方に切通しの峠の端が見えてくると、左斜面の歩けそうな所を探し峠の端へと降りて行く。

左下に林道が見えてくると 峠へと降りて行く

 今日は伊香立峠から大尾山方面へ向かうのをやめ、峠を下りムカゴ採りや野草観察を楽しむことにする。道子はすぐに茂みを掻き分け林道へ向かう。哲郎は振り返り切通しの伊香立峠が豪雨で崩壊していないことを確認する。林道に降り立ち野草を観察しながら林道を下り始める。

 薄暗い林道だが豪雨の影響もなく、この林道も昔のままで安心する。植林を抜けると道端には低木の草木が茂り「ムカゴタイムや!」と手を伸ばすが、まだまだ小粒で残念と言うことになる。しばらく下って行くと林道の本線に出合う。

道子はすぐに茂みを掻き分け林道へ 林道の本線に出合う

 S字カーブを下り水道施設を過ぎると橋を渡って行く分岐に出合う。いつもは北在地へ下っているので、今日は橋を渡り上在地の集落へ向かってみる。山裾を歩いて行くとヒッソリとした集落に入り、前方に琵琶湖を見ながら下って行く。

 まだまだバスには時間があるので、途中で右にとり生津方面へ向かってみる。道端にはアカバナ、ツリガネニンジン、アキノタムラソウ、ヒヨドリバナ、ハギ等、秋の花を目にする。県道47号線に出合うと左にとり八所神社へ向かう。

ヒヨドリジョウゴ 琵琶湖を見ながら下って行く

 神社に着くがバスまで1時間、ユックリ後始末をして神社で涼をとる。この神社には水洗トイレがあり、バス停が横にあるので伊香立散策の折にはよく利用させてもらっている。バス到着15分前になると3人の小学生がやってくる。バス通学のようだ。3人の足は蚊に刺されたのだろう赤くなっているのでムヒをすすめる道子。でも子供たちは「大丈夫!」と言いながら足をかく。

アカバナ アサギマダラ

 定刻にやって来たバスに乗り、途中で降りる小学生たちを見送り、黄色くなった田畑を見ながらJR堅田駅へ向かう。








主は季節のために月を造られました。
太陽はその沈む所を知っています。


詩篇 【 104:19 】
ツリガネニンジン