長池(シメン谷南尾根~オシロ谷)//比良
2014.04.19




 
シメン谷南尾根を詰めて行き長池南の丘陵に出て
いつものように小池の傍で昼食とする


2014.04.19 (土)  晴れ  哲、道

行き:出町柳7:45 - 木戸口
帰り:平15:59 - JR堅田 = JR京都


コース:
・木戸口バス停~木戸口橋~シメン谷南尾根取付き~「間伐展示林」標識~支尾根取付き~(シメン谷南尾根)~(820)~標高960mの小池~関電巡視路出合~鉄塔⑨~長池~鉄塔⑧~鉄塔⑦~(関電巡視路)~鉄塔②~オシロ谷の滝下を渡る~鉄塔①~水道施設~葛川学校前バス停~坂下~平バス停

注意:
◆シメン谷南尾根:取付きは木戸口バス停南の橋を渡り数10m先の山裾。目印の「Cafe」の看板があったが、売物件となり看板は白塗りされている。作業道を進み「間伐展示林」の看板付近から尾根に取りつく。

◆オシロ谷:長池西端の鉄塔⑧から葛川学校前バス停まで関電巡視路を下る。送電線下が伐採され歩きよくなっている。鉄塔②からオシロ谷の滝までは急斜面を横切るが、崩れているので要注意。

◆いずれのコースもハッキリした道はなく初心者危険コースです。






 「今日は比良に出かけよう!」「オシロ谷道は5年行っていない!」とオシロ谷を下ることにする。それでは上りは?とコース選定するが、お気に入りのシメン谷南尾根を登って長池へ向かうことにする。

 今日は少し早い電車に乗り出町柳バス停で3番目に並ぶが、いつもTOPに並んでいるJOEさんはもっと早い電車なのだろう。あっと言う間に列が長くなり臨時便が出る。

 木戸口で降りバス停小屋へ向かう。途中交通事故に遭遇したので「20分遅れている」と準備を済ませすぐに出発する。

 木戸口BSで降り 南へ少し戻り「きどぐちはし」を渡り

 南へ少し戻り「きどぐちはし」を渡り50m先がシメン谷南尾根の取付きなのだが、目印にしていた「Cafe風」の看板が白く塗られ、裏には「売物件」と張り紙がある。「目印の看板がなくなると困るな!」と哲郎。

 看板から進入すると「あれっ!、地下道や!」と道子、今まで草が茂って気が付かなかったがトンネルがある。獣用なのか、人間様用なのか、水路なのか分からないが。ここから右の山裾を巻くように薄い踏み跡を辿って行くと、左手に溝状の道が見えてくるのでこれをとる。

シメン谷南尾根の取付きの看板が白く こんなところにトンネルが
右の山裾を巻くように踏跡を辿って 左手に溝状の道が見えてくる

 溝状の道は進むにつれシッカリしてきて植林地の中を登って行く。取付きから15分も歩くと道は分岐する。右はエゴ谷へ左はシメン谷へと斜面を巻いていく。ここには「間伐展示林」の大きな案内板があるのですぐわかる。分岐を左にとる。

 この付近から尾根を登って行く道があるのかもしれないが、分からないので作業道を登って行く。前回は作業道を詰めたところから斜面に取りついたが、「急やった!」と、今日は最初に出合う支尾根から取付いてみる。

「間伐展示林」案内板がある分岐 最初の支尾根から取付いてみる

 ここも急斜面、足元には打ち枝や間伐材が邪魔をして歩きにくい。標高差50mも登ると歩きやすくなり、左右に作業道のような踏み跡も見る。「もっと楽に登れる道があるようよ!」と道子、そんな探索はまたにして二人は尾根を東へと登って行く。

 標高600mまで来ると右手に雑木が見えてきて、前回と同じようにここで小休止する。ここからの登りは植林から雑木に変わる。

打ち枝や間伐材が邪魔をして 標高600mから雑木に変わる

 急斜面が続き、しんどい登りが続くが、足元に咲くスミレを見ては止まりかけた足を前へ進める。それでもしんどい時は周囲に咲くタムシバの花を見て、その後ろにそびえる皆子山を眺める。点在するモミノキの横を通り過ぎると前方左手に再び植林が見えてくる。

南西に皆子山を見る モミノキの横を通り過ぎると

 植林の南端を登って行くと、「あ~着いた!」と標高820m付近の小ピークに着き目の前に咲くタムシバを見ながら小休止する。ここは以前、南のエゴ谷から急斜面を登って来たところである。

標高820m付近の小ピークに着き 目の前に咲くタムシバを見ながら

 植林もここで終わり、この先は細い雑木の尾根を歩いて行く。足元にはまだまだアセビの花が咲き、頭上には満開のタムシバの花が続く。標高900mを過ぎると最後の急斜面、一登りして長池の南に広がる丘陵に出る。

最後の急斜面を登ると 長池の南に広がる丘陵に出る

 目の前に広がる雑木の丘、ここは哲郎のお気に入りで何度訪れても心地よい。このまま長池へ向かっても良いが、いつものように風が当たらない、すぐ先の小池で昼食とする。10時50分、木戸口バス停から1時間50分で登り前回より30分早く着いたのはこのコースに慣れてきたからであろう。

 新緑はまだまだだが、緩やかに広がる森は美しい。昼食後は池のそばを通って北へ向かう。左手のピークを巻くように北へ進むと関電巡視路に出合うのだが、池の傍は歩きにくいので結局ピークへ上り尾根筋を進むことにする。

池のそばを通って北へ向かう 雑木の間を快適に進む

 雑木の間を10分も歩けば木々にたくさんのマークを見て、巡視路に出合う。この巡視路を歩く人も増えたのだろうが、美しい森に点々と続くテープはいただけない。巡視路を左にとり長池へ向かう。この付近は巡視路が送電線より離れているので、哲郎は右上遠くの送電線を確認する。プラスチックの階段が見えてきて鞍部に下り、また階段を登って行くと鉄塔⑨に出合う。

階段を登って行く 鉄塔⑨に出合う

 そのまま巡視路を西へ進んで行くと長池に出合い、湖畔の西端を歩いて行く。鉄塔が見えてくると、少し登って鉄塔⑧に着く。

静かな長池 少し登って鉄塔⑧に着く

 周囲は雑木の広がる緩やかな丘陵地で迷いやすいところだが、送電線+鉄塔で現在地が簡単に把握できる。今11時35分、以前オシロ谷を下り始めたのが13時30分なので約2時間早いスタートとなる。

 鉄塔⑧から鉄塔⑦を目指す。この間送電線は谷間を越していくが巡視路は北の尾根を迂回するので注意が必要だ。一旦北の鞍部に下り西へ延びる尾根に乗るのだが、今日は巡視路の階段を歩いて鞍部に下ってみる。鞍部に着くと関電のマークを見るが、ここで左(西)へ進んで行くと支尾根に乗る。

巡視路の階段を歩いて鞍部に 鞍部に降りて左(西)の支尾根へ

 ここは送電線から大きく離れて歩くので注意が必要だが、送電線の位置を確認しながら歩くと良い。支尾根を下って行くとプラスチックの階段を見るようになり、そこにたくさんのカタクリの株を見る。「花は?」と探すが数えるほどしか見当たらない。「葉が育つと鹿に食べられるのやろか?」と哲郎。

支尾根を下って行く カタクリの花は少ない

 鉄塔⑦に着き、そこから前方を確認すると、送電線直下の樹木はすべて伐採され目の前に鉄塔⑥がクッキリと見える。余りにもスッキリと刈り取られているので声も出ない二人、黙々と斜面を下って鉄塔⑥へ向かう。

 鉄塔⑥に着くと、ここでも次の鉄塔がクッキリ見え、鉄塔⑤からも、鉄塔④からも・・・と樹木がすべて伐採され、殺伐とした巡視路を歩くことになり以前のような面白さは感じられない。尾根を下る楽しみのない二人は、足元に咲くカタクリの花を探しながら下って行く。

黙々と斜面を下って鉄塔⑥へ向かうく 次の鉄塔もクッキリ見え

 鉄塔③まで降りてくると鉄塔②と鉄塔①が見えるが、送電線が谷間の上にあるので巡視路は久し振りに左の尾根を歩くことになる。最後は急斜面を下って鉄塔②へ向かうが、この急斜面の樹木も伐採されているので「ガレが進行するのでは」と心配する。鉄塔②に着く。ここには手の届くところにタムシバの花が咲いていたが、その木も伐採されたようだ。

 「鉄塔①も良く見える!」と言っているうちに、道子はオシロ谷の滝への急斜面を横切る道を歩き始めている。急斜面は以前よりガレが進んでいて、新しいロープが張ってあり道子はこれに手を伸ばす。足を滑らすとオシロ谷まで落ちてしまいそうなので注意して歩くことになる。

最後は急斜面を下って鉄塔②に 滝への急斜面はガレが進んでいて

 斜面にハシリドコロが群生してくると斜面の横断は終わる。オシロ谷の滝下に着き谷を渡ってから小休止する。この渡渉地点は昨年の台風の大雨に耐えたようで一安心する。

ハシリドコロが群生してくると オシロ谷の滝下に着き谷を渡って

 滝からは右岸の植林地を歩く。作業道があるが落ち葉で埋まって薄くなっている。それを辿って下って行くと鉄塔①に出合う。以前この付近は伐採された木が横たわり歩きにくかったが、木は取り除かれスッキリしている。でもハッキリしない急な作業道を注意しながら下って行く。

 少し下ると水道施設に出合う。施設沿いに細いコンクリートの道があり、これを下って行くと葛川学校前の橋に近い所に出るが、ケモノ避けフェンスを開閉し、民家の前を通って行くので、いつも民家の方が顔をだし「スミマセン!」とあいさつすることになる。ということで今日は水道施設から右に下って行く細い作業道を下ってみる。

鉄塔①に出合う 水道施設から右の道を下ってみる

 山裾から民家の裏に出てくると、足元に淡い色のヤマエンゴサクの花が続く。道は舗装された地道に変わり、真っすぐ進むと民家の間を通って国道に出る。ここは葛川学校前の橋から北へ100数10mのところで、国道の電柱【NTTナカムラ24】と【NTTナカムラ25】のちょうど中間で、入口には赤い消化ホースの収納庫があるのでわかる。今後はこの入口をオシロ谷の取付きとしよう。(ここから取付く場合は、舗装道を進み左右に民家への進入道を見て、真ん中の舗装されていない道を山裾に進んで行く。)

 13時30分だ、オシロ谷道の下りに2時間かかったようだ。バスまで2時間半もあり「どうしよう!」ということになる。今日のコースは全体に慣れてきたのだろう予定より早く下山でき、コース選定に失敗したようだ。「仕方がない」と野草観察しながら平バス停まで旧道を歩くことにする。

山裾から民家の裏に出てくると 道は舗装された地道に変わり
消化ホースの収納庫がある
オシロ谷取付き
取付きは電柱【NTTナカムラ24】と
電柱【NTTナカムラ25】の間

 一度は歩いてみたかった旧道、中村や木戸や坂下の集落、発電所、安曇川沿いの道・・・、二人は立ち止まって野草観察をする。春定番の野草は咲いているがイカリソウはツボミでこれからのようだ。 15時過ぎに平に着き、まだまだ時間があるので「杣道」で一杯と思っていた哲郎だが、何故かお客がたくさんいるので諦め、二人はバス停でユックリとバスを待つことになる。








木には望みがある。
たとい切られても、
また芽を出し、
その若枝は絶えることがない。


ヨブ記 【14-7】
ヤマルリソウ