如意ヶ嶽(毘沙門堂~雨神社~藤尾神社)
2014.04.05


 
如意ヶ嶽山頂の林道は航空施設で寸断され迂回することになる


2014.04.05 (土) 晴れ後雨  哲、道

行き:JR京都8:33 = JR山科
帰り:JR山科13:47 = JR京都


コース:
JR山科駅~毘沙門堂~毘沙門堂裏の作業道~P381~大文字山/藤尾神社分岐~雨神社~△如意ヶ嶽~支尾根を下り林道へ~鉄塔124~関電巡視路(途中崩れていて荒れた谷を下る)~藤尾神社への道出合~藤尾神社~山科琵琶湖疏水散策路~JR山科駅









 3週間空いてしまった山行き、「どこへ行こう?」と言うことになるが、今日は午後から崩れるという予報なので、結局大文字山周辺に出かけお昼には帰路につくことにする。

 【予定ルート】
前回行った雨神社、地形図を見ると毘沙門堂の裏山に北へ登って行く道があり、途中で道は消えるがP381まで行くと何とか尾根伝いに行けそうだ。雨神社から如意ヶ嶽へ向かい、山頂から藤尾神社へ下る谷筋の林道まで、大きく蛇行する林道を通らずに地形図にある古道を探して林道を3回横切って下ってみることにする。最後は藤尾神社へ下り、山科の琵琶湖疏水の桜を楽しむことにする。

 JR山科駅でオニギリを買い、毘沙門堂へ向かう。洛東高校横の川沿いにはソメイヨシノの桜が満開、疏水沿いにも桜が続き二人はもう春を満喫したようだ。毘沙門堂の門前から左の道を進むと、すぐに毘沙門堂駐車場へ向かう分岐があるので、この道をとる。この道が雨神社への道である。

洛東高校グランド横の桜並木 毘沙門堂駐車場への道をとる

 毘沙門堂駐車場まで来ると、駐車場入り口に係員がいるので、もうすぐ桜見物で賑わうようだ。道子がここのトイレを借りている間に哲郎は毘沙門堂の桜見物に出かける。駐車場への道に戻り雨神社へとスタートする。

 道は山の中に入って行くが舗装道が続き、電柱も続く。「その先に何があるのだろう?」と興味津々の二人はどんどん登って行く。

毘沙門堂の枝垂桜 舗装道を登って行く

 開いているゲートを過ぎるとお墓に突き当たる。舗装道はここで終わっているので左右の山裾を調べ進路を探す。左手奥に作業道を見つけ進んでみるが、すぐに終わっているので目的の道はこの道ではないようだ。

 哲郎は地形図を取り出し確認する。目的の道は舗装道終点の手前から東に分岐しているので二人は「行き過ぎた!」と引き返すことにする。少し戻りゲートまで来ると、東に駐車場?がありその奥に山道が続いているようだ。入口に関電の標識があり「荒神口42」と落書きがしてある。

ゲート手前で東の駐車場へ入る 分岐には関電の標識が立っている

 駐車場を抜けると広い道が続き、「やれやれ!」と安心する二人。道は車が通れるほどの幅があり、最初は斜面を巻いてゆっくりと登って行く。支尾根まで来るとジグザグに登り始めるが、緩やかに登って行くので苦にならない。

 周囲にたくさんのコバノミツバツツジが咲き、「もう咲いているんだ!」と花を楽しみながら登って行く。20分も登れば最初の鉄塔の横を通り抜け、すぐに次の鉄塔に出合う。道は急に細くなってきたので鉄塔まで行き様子を伺う。この鉄塔は「荒神口線NO42」とあるので、入口の標識に落書きがあった鉄塔のようだ。鉄塔からの道がないので元の道へ引き返し先へ進むことにする。

駐車場奥に広い道が続き「やれやれ!」 鉄塔No42

 鉄塔を過ぎると道は細くなり、もう車は通れない。結局登って来た道は林道ではなく鉄塔設置用の道だったのかもしれない。まだまだコバノミツバツツジの花が所々に咲いていて目を楽しませてくれる。

 道は狭くなったもののハッキリしている。そのうち尾根が広がって来たので、地形図にある作業道の終点付近だと感じる。

鉄塔を過ぎると道は細くなり そのうち尾根が広がって来たので

 一瞬道が消えたと感じたので、作業道は終わったようだ。ここから「P381までは探索だ!」と思っていた哲郎だが、よく見るとその先に踏み跡が続いているのでそれをとる。そのうち踏み跡は登山道の様にハッキリしてきたので、この道は良く歩かれているようで探索は不要となる。

作業道は終わるが踏み跡が続く 踏み跡はハッキリした登山道に

 先を歩く道子が振り返り「自転車の人がいる!」と。「自転車!?」と哲郎。P381の下あたりで、丁度支尾根が横切り道が十字に交差しているところである。彼は雨神社からやってきて、これから藤尾へ下る東の尾根を進み途中から支尾根を四ノ宮へ下ってみると言っている。

 「P381はこのすぐ上で、雨神社までは道が良いですよ!」と教えてくれる。二人は彼と別れ、左の支尾根を登る道をとりP381へ向かう。(この分岐は要注意で、左の支尾根を登らずにそのまま巻道を進んで行くと藤尾へ下って行く尾根を歩くことになる。)

雨神社へは支尾根の分岐を左に登る 分岐にある木に落書きが

 一登りするとP381に立つ。ここから北へ細い尾根が続くが道がハッキリしているので迷うことはない。尾根は不要な雑木が伐採され、日当たりや風通しを良くするように手入れされているようだ。

 小さな花をたくさんつけたヒサカキや赤いヤブツバキの花を見ながら歩くことになるが、緩やかな尾根が続き心地よい。

一登りするとP381に立つ 緩やかな尾根が続き心地よい
ヒサカキの花 ヤブツバキ

 尾根の横に案内板を見る。それによるとこの付近の山は「里山リニューアル事業整備森林」とあり「琵琶湖森林づくり県民税」で整備しているとある。これを見て「ここ滋賀県や!」と哲郎。

 標高400m過ぎから北へ少し登ったところで標識のある四辻の分岐に着く。「←大文字山・藤尾神社→」とある。ここは藤尾神社からの林道が谷を詰めたところのようだ。左手の大文字山への道はすぐ先で崩れているので、真っすぐ進むことにする。

標識のある四辻の分岐に着く 「←大文字山・藤尾神社→」とある

 踏み跡を登って行くと如意ヶ嶽から下ってくる道に出合う。「雨神社に寄ってみよう!」と左にとると大文字山への尾根道が続き、すぐの分岐から下に雨神社が見える。毘沙門堂からダラダラ歩いて110分である。この分岐は先ほど崩れていた藤尾神社への道と雨神社(池ノ谷地蔵)、大文字山、如意ヶ嶽の分岐である。

雨神社の南にある分岐(大文字山から) 雨神社

 雨神社を確認した二人は道を引き返し如意ヶ嶽へ向かう。先ほどのP381からの分岐で左の「↑三井寺」と標識に書かれた道をとる。少し登ったところで植林地に出合う。

如意ヶ嶽へ向かう 「↑三井寺」と標識に書かれた道をとる

 この植林地にはいろいろ名札が立っていて、「松江署1号」「鳥取署102号」「朝来・・」「美方・・」・・・と山陰地方の町の名前が書いてあり、「何のこっちゃ!」と二人。道は広くなり山頂へ向かうと、前方に建物が見えてきて道は消える。山頂に航空施設ができて地形図にある林道は寸断されたようだ。

変な名札の立つ植林地 前方に建物が見えてきて道は消える

 施設の南側を迂回して施設の東側にある舗装道に出る。ここは日も射してきて暖かく心地よいと、チョット早いが昼食とし朝駅で買ったオニギリを食べることにする、10時30分だ。

 今日のもう一つの目的は、【如意ヶ嶽の南に大きく蛇行する林道があり、それを歩かず、その林道を3回横切って藤尾神社への谷筋の林道へ下って行く地形図にある古道を歩こう】ということである。

 早い昼食も終わり下山にかかる。山頂すぐのところから古道があるはずなので、舗装道を下りながらその入り口を探す。そんなものはなく「仕方ない!」と適当に南の支尾根に進入し下って行く。

施設の南側を迂回して 適当に山に入る

 すぐ下に林道が見えてくるが、最後は崖になっているので下降ポイントを探して林道に降り立つ。最初から予定通りにはいかなかったが、次の古道入口を探しながら林道を西へ下って行く。目的のポイントに着くが下降できるようなところがないので進入を諦め、少し先の植林地を下ることにする。林道が大きく蛇行しているのでショートカットするためだ。

 降り立った林道を左へ進むのだが、右に下っているので哲郎は地形図で確認する。「やはり左だ!」と次の古道入口へ向かう。林道が支尾根に沿って突き出したところが古道入口である。支尾根を下って様子を伺う哲郎。下って行けそうな藪ではあるが道はなく、目の前にリスをみて「この支尾根は止めよう!」と林道へ引き返す。

 この先蛇行した林道はまだまだ1~2Kmあるので下降点を探しながら東へ歩いて行く。「鉄塔への道がある!」と道子、二人は鉄塔へ向かい下降ポイントがないか調べることにする。鉄塔は大きくて「高島線No124」とある。

下降点を探しながら東へ歩いて行く 鉄塔「高島線No124」

 鉄塔の西端に関電巡視路のマークと細い道を見つける。この道が下っているかどうかは分からないが、二人はこの道を歩くことにする。道はシッカリしていてしばらく斜面を巻いていく。植林地に入ると道は谷筋へと下って行き谷に出合う。

 谷は台風の影響だろう大きく荒れていて巡視路の道も消えているが、マークが立っているのでこの谷を下ることにする。荒れた谷を下って行くが足元に倒れた関電の赤いマークを見るので、ここに巡視路があったことが分かる。

関電巡視路のマークと細い道を見つける 荒れた谷を下って行くが

 すぐに下の林道に降り立つ。最後の古道の入口も分からないので谷まで戻り谷を下ることにする。この谷も荒れてはいるものの勾配が緩いので難なく下って行くことができる。

 途中で倒れた巡視路のマークを見るので、この谷筋が関電巡視路とわかる。石がゴロゴロした谷をユックリ下って行くと、予定していた藤尾神社への谷に沿った林道に降り立つ。

林道に降り立ち
最後の古道下降ポイントを探す
石がゴロゴロした荒れた谷が
関電巡視路のようだ

 「あ~やれやれ!」とここで小休止、結局「如意ヶ嶽から南へ下る地形図の古道はハッキリしない」という結論になる。それでも色々と楽しく下って来た二人は満足げに谷沿いの林道を藤尾神社へと歩き始める。横の谷は大水で荒れていて、林道も石がゴロゴロして歩きにくい。約1Km歩いて藤尾神社に着く。12時30分、古道が見つからず予定より遅れてしまったようだ。

 神社横の谷で靴やストックを洗い・・・、「あれっ!」と、今日スパッツをしていなかったことに二人は気付く。空から水滴も落ちてきて「急ごう!」と藤尾奥町の集落を南へ向かう。バイパスを潜ったところで「小関越」の案内板を見る。その標識に「滋賀県」と書いてあるので、この藤尾の集落は京都市ではなく大津市と言うことが分かる。

目的の藤尾神社への林道へ降り立つ 藤尾神社

 幸い雨も止み、予定通り山科の琵琶湖疏水へ向かい、二人は桜を楽しみながらJR山科駅へ向かう。








地が芽を出し、
園が蒔かれた種を芽生えさせるように、


【イザヤ 61-11】
山科琵琶湖疏水の桜を楽しむ