奥ノ深谷道(牛コバ~大橋~南比良峠)//比良
2014.05.06


 
新緑が心地よい奥ノ深谷道


2014.05.06 (火・祝)  晴れ   Ikomochi、哲、道

行き:出町柳7:45(京都バス) - 坊村
帰り:JR志賀駅16:55 - JR京都駅


コース:
・坊村バス停~牛コバ~摺鉢山分岐~(奥ノ深谷道)~奥ノ深谷渡渉~大橋~水晶小屋~南比良峠~荒川峠~(荒川峠道)~湧水ポイント~林道出合~湖西道路~JR志賀駅

注意:
◆大橋から南比良峠へは奥ノ深谷の右俣の谷沿いを歩きます。ハッキリした道はありませんが「南比良」財産区の識別プレートに沿って進みます。水晶小屋を過ぎて右に2回振る分岐もペンキの「→」に従うと良い。









 春の比良、今年も奥ノ深谷へ出かける。Ikomochiさんも「行きたい!」と、久しぶりに同行することになる。女性が二人いるとお喋りが続き遅くなるだろうと、出町柳からの早いバスで出かけることにする。

 今日も早めの電車に乗り、バス停の列の前の方に並ぶ。今日は列の割り込みもなく臨時便もでて、心地よく出発する。

 花折トンネルを抜けると比良や北山の新緑が美しい。平の売店にはワラビや山葵を売っているようだが、今日は平で降りる人はいない。

比良山荘前から出発する 明王谷の林道をとる

 坊村で降りトイレ前で準備する。奥ノ深谷道へは明王谷の橋の手前で谷沿いの道をとるのだが、今日は珍しく前方に数組の登山者を見る。「きっと白滝谷やろ」と道子。だらだらと明王谷林道を歩き始める。

 足元にはポツポツと野草が咲き、久しぶりのIkomochiさんは珍しそうにデジカメを向ける。哲郎も付き合って野草を撮る。この付近の野草は過去何度も撮っているのだが、ついつい花を見ると足が止まってしまうから不思議なものだ。

御殿山方面の新緑が美しい 明王谷林道を歩く

 マムシグサが咲き始めている。そのうち葉が広く明らかに異なるものを見るようになる。「これはアシウテンナンショウだ!」「いや、違う!」「いやそうだ!」となかなか先へ進まない。アシウテンナンショウは葉が1個、これは2個で?。ヒロハテンナンショウは仏炎苞は黄緑色、これは暗紫色で?、結局分からないのでオオマムシグサかな??。

 やっと修行者の東屋を過ぎ、ワサビ谷分岐を過ぎる。牛コバに着き小休止するがここまで70分、「ユックリやったから、こんなもんか!」と哲郎。

オオマムシグサ? 牛コバに着き小休止する

 ここから標高差300m近く登ることになるので、服を調節して奥ノ深谷道を登り始める。右に左にと大きくジグザグに支尾根を登って行く。でも今日は新緑が美しく、また涼しい風を受けているので以外に汗もかかず心地よく登って行くことができる。

 ユックリだがIkomochiさんも頑張って登って、満開のシャクナゲが咲く摺鉢山分岐に着く。ここにはたくさんのマークが付けられ、摺鉢山へ登ってくれるのは嬉しいことだが、マークをどんどん追加するのは見苦しく頂けない。

登りも新緑が美しく心地よい 摺鉢山分岐で小休止

 この分岐に咲くシャクナゲがこんなにいっぱい咲いたのは見たことがなく、今年はシャクナゲの当たり年と言うことが分かる。花も開いたところなので「美しい!」と感動しながら3人は斜面の横道を歩き始める。

 道の上下にシャクナゲを見るが、急斜面上の横道で危ないので「止まって見て!」と道子はIkomochiさんに言う。咲き乱れたシャクナゲ畑と言うほどではないが、新緑をバックに咲くシャクナゲは美しく見える。

急斜面の横道は要注意 満開のシャクナゲ

 最後の谷筋のロープ場を渡り、奥ノ深谷の渡渉地点へと下って行く。渡渉地点に着く。水は昨日の雨で少し増えてはいるが、増水と言うほどではない。今日もロープが張ってある上流30m付近の浅瀬を渡ることにするが、先頭の道子は岩伝いに行かずジャブジャブと水の中を歩いて行く。

 Ikomochiさんもジャブジャブと続くので、哲郎も石伝いに飛ぶのを止めジャブジャブと渡る。幸い皆濡れることもなく喜ぶ道子、3人は大橋へと歩き始める。

 谷沿いの新緑を楽しみながら20分歩き大橋に着く。11時55分。「いつもより+50分かかったので、ここで早いバスの貯金は使ってしまった!」と哲郎。いつものように河原に降り昼食とする。目の前の大木も芽吹き、流れの音を聞きながらゆっくりとオニギリを食べる。きょうは出町柳のお弁当屋さんで買ったオニギリ、サランラップで巻いてあり手作り感いっぱいである。

奥ノ深谷を渡渉 大橋の河原で昼食

 昼食後は南比良峠へ向かう。ここもジャブジャブと谷を渡り、Ikomochiさんを「スリバチの水」へ案内する。ここで谷は分岐し南比良峠へは右俣をとる。

 いつも紅葉が綺麗な谷間で、今日は新緑を楽しむ。少し登った谷分岐を過ぎると谷も細くなり水晶小屋を過ぎると谷の水も消える。南比良峠に近づくと樹木が広がる森の中を通り、左上に芽吹きの始まった堂満の山頂を見る。

昼食後は南比良峠へ向かう 水晶小屋を過ぎる

 「綺麗だ!」と言っているうちに縦走路に出合い、南比良峠のお地蔵さんへ立ち寄ってみる。Ikomochiさんが手を合わせていると、金糞方面からやって来た男性も彼女のしぐさを見たのか手を合わせて通り過ぎていく。さすがに縦走路、何組もの登山者に出会う。

 今日は堂満ではなく荒川峠のイワカガミを見ながら下ることにし縦走路を荒川峠へと歩き始める。直ぐの植林地を登って行くが、雑木の新緑を楽しみながらやって来た3人は少々興ざめする。

樹木が広がる森の中を通り 南比良峠のお地蔵さんへ

 登りきると東方に琵琶湖が見えてくる。今日は霞んでいるもののそれを見ながら峠へ向かう。縦走路のイワカガミは蕾で、咲いているのはスミレだけのようだ。荒川峠に着き左の峠道へ入り下って行く。尾根を下って行くとイワカガミが咲き始め、3人で見いるようになる。

 尾根から谷道へ折れると足元にイワカガミ、頭上にシャクナゲやミツバツツジが咲き、「綺麗!」ということになる。名残のイワウチワの群生を見ながら小休止して、植林地の中へと入って行く。今日はたくさんの花を見たので、長い植林地の下りも苦にならない。

荒川峠に着き左の峠道へ イワカガミが咲き始め

 ただ哲郎だけは頭が痛くなり、道子の持つバッファリンを飲むことになる。ユックリ歩いたので服の調節に失敗したのかも知れない。「こんなことでは、ガイドにはなれない!」と思ってしまう哲郎である。

 やっと湧水ポイントに着き小休止する。後はヤブツバキの咲く道をだらだらと下って行き林道に降り立つ。3人は今日、目に映った新緑と美しい花に満足しながら、林道を下って行きJR志賀駅へ向かう。








木には望みがある。
たとい切られても、
また芽を出し、
その若枝は絶えることがない。


ヨブ記 【14-7】
新緑を背に満開のシャクナゲ