桟敷ヶ岳(岩茸山~山椒谷~大森)//北山
2014.05.10


 
桟敷ヶ岳から奥山椒谷を下って行く


2014.05.10 (土)  晴れ   哲、道

行き:北大路駅前バス停8:40 - 岩屋橋 (もくもく号)
帰り:小野郷バス停15:53 - JR京都駅 (JRバス)


コース:
・岩屋橋バス停~志明院~薬師峠~岩茸山~反射板~鉄塔~△桟敷ヶ岳~西尾根~奥山椒谷滝横を下る~長谷林道終点~長谷道出合~長谷林道入り口~大森キャンプ場~大森中町~小野郷バス停

注意:
◆桟敷ヶ岳から西の支尾根を下って行くと奥山椒谷に出合います。途中に滝がありますので注意してください。道はなく【初心者危険コース】です。
◆京北トンネルの開通により平成25年12月よりJRバス時刻が数分早くなっています。注意してください。









 桟敷ヶ岳へ出かける。8:40発のもくもく号に乗るため北大路駅前バス停で待っていると、ゾロゾロと登山者がやってくる。当然全員乗れないので後続のタクシーに乗るのだが、「タクシーは遅れる」と先のもくもく号に乗る。今日は途中の停留所で何回も止まり、乗れない客への対応に時間がかかってしまう。今日のもくもく号の利用者は23人となる。

 終点の岩屋橋で降りると橋を渡った広場にたくさんの人々を見る。なにやらツアーのようで数十名が集まっている。一応全員登山者風なので「こんな団体さんと桟敷ヶ岳へ行くのは否やな~!」と哲郎。案内板に「足谷の春の○○」とありハイキングでもなく、近くの足谷でのお遊びのようで一安心する。

朝からにぎわう岩屋橋BS シャガだけのようだ

 志明院へと歩き始める。谷沿いの道では春の野草が一通り終わったようで目に付くのはシャガだけのようだ。大水で流されたクリンソウを心配していたが、谷上の植林地に植栽されていて、そこに花を見るが大株はない。バスで一緒だった男性は一人西谷へと消えていく。

 志明院まで来て服を調節しながら小休止、志明院のシャクナゲはまだ咲いているようだ。ここから登山道に入り植林地を抜ける頃クリンソウが咲いてくるのだが、たくさんあった大株はなくなり古株が数本だけで、「淋しい」ということになる。

志明院から登山道へ 小株のクリンソウは淋しい

 谷分岐を右にとり本流を進む。新緑の雑木が続き心地よいところだ。すぐに水は枯れ、詰めて行くとお地蔵さんが並ぶ薬師峠に着く。峠を右にとり桟敷ヶ岳へと進んで行く。この付近で標高600mもあり、山頂まであと300m登るだけなのである。

枯れ谷を詰めて行くと 薬師峠に着く

 薬師峠から桟敷へ向かう道は、緩やかで雑木の道が続き心地よい。西谷からの道(小さな標識がある)に出合うと、少しずつ登って行く。ミツバツツジも終わり、今は眩しい新緑が続く。

 標高700m近くなったところで、道は尾根を外れ右の斜面を巻いていく。「今日はここから尾根伝いに岩茸山へ登ってみよう!」と、雑木の尾根へ進入する。

新緑の雑木が心地よい ここから右手の尾根へ進入

 昔は道があったようなきがする哲郎だが、そんなものはなく雑木の急斜面を登ることになる。標高差50mも登ると右手の巻道から登って来る道に出合う。登って来た斜面は時間もかかり、ただしんどいだけで終わってしまう。「ここは下りで利用すべきや!」と哲郎。取付きから20分で岩茸山に着く。

雑木の急斜面を登ることになる 小びろい岩茸山に着く

 薬師峠から桟敷までで、ここで丁度半分来たことになるが、11時10分、「少し遅れている」と急いで桟敷へと歩き始める。今日は林道を通って山頂へ向かう。

 反射板横を通り抜けアセビが群生する森で右手から登ってくる巻道と出合う。尾根道は殺風景なので、結局「巻道を歩けばよかった!」ということになる。しばらく広がった尾根の森を楽しみ、開けたところから遠くの山々を楽しむ。少し下って送電線の鉄塔に出合う。

反射板横を通り抜け 送電線の鉄塔に出合う

 予定より遅れていると送電線先の山々を眺めることもなく山頂へ向かうう。少し下った鞍部から一登りして桟敷ヶ岳の山頂に着く。少し遅れて11時35分だ。

 三角点の傍にはバスで一緒だった男性が休憩している。我々は大きな広場の奥の方へ進み丸太に腰掛けて昼食とする。オニギリを食べ始めると、彼は腰を上げナベクロ峠へと下って行く。

鞍部から一登りすると 桟敷ヶ岳の山頂に着く

 昼食後今日はナベクロ峠へ向かわず、山頂から奥山椒谷へ下って行く。疎林の支尾根を下って行くと植林が見えてきて右手の奥山椒谷へ下る。谷へ降りずに支尾根を直進しても良いが、そこは急斜面で藪が深く、以前大きなケモノに出合ったので進入は諦める。谷を少し下って行くと滝上に着く。

山頂からの西尾根 奥山椒谷の滝上に着く

 いつも、滝の左手の岩の横の急斜面を下っている。哲郎はロープを取り出し下降点へ向かう。前回来たとき「もっと左の急斜面なら、もう少し安全に下れるかも?」と言っていたことを思い出し、下降点からさらに上へ登り急斜面を下ることにする。

 とても急斜面だが、勾配が緩いところを探しながら下って行く。道子は「ロープ!」と言うが、どうやらロープなしで下って行けたので、こちらの方が安全ということになる。滝横の崖下まで降りたが、まだまだガレた急斜面は続く。

今日はロープなしで降りる 滝横まで降り下降点を探す

 滝下は毎年のように様子が変わり、慎重に谷へ降りていく。谷を下って行くと、ケモノ捕獲用のオリを見て、その先に林道終点を見る。谷で顔を洗って林道終点に上り小休止する。

谷を下って行くと オリを見ると谷遡行は終わる

 林道終点付近には名残のヒトリシズカが咲いてはいるが、イカリソウやヤマルリソウは終わっているようだ。そんな野草や周囲の新緑の山々を見ながら二人はゆっくりと林道を下って行く。「ユックリ」って、それはここにきて予定時間よりはやくなったからだ。

林道終点で小休止 周囲の新緑の山を見ながら

 林道半ばで岩茸山からの林道と合流し、標高530m付近でガードレールから大森を見下ろすと林道口は近くなる。長谷道分岐で左に折れ、ダラダラ下って行くと長谷林道入口がある大谷林道に出合う。13時55分、予定より少し早く着く。ここから急いでも15時10分の岩屋橋発のバスには間に合いそうもないので、ユックリ歩いて小野郷へ向かう。

ガードレールを過ぎると 長谷林道入り口に着く

 大森キャンプ場の牧場には冬場は見かけない馬が3頭いるので、「乗馬体験でもしているのかな~?」。キャンプ場を過ぎると大森東町から中町へと歩くのだが、ここが結構長くて登山靴では疲れる。

 大森西町からの道と合流すると小野郷までは30分である。でも今日は時間があるので、道端の野草を観察しながらワラビを摘みながらゆっくりと小野郷へ向かう。

大森キャンプ場の馬 大森西町からの道と合流する

 小野郷に着き、哲郎は神社で後始末、道子は駐在所のトイレで着替える。今日も色々な春の野草に出合い満足の2人を乗せ、定刻にやって来たバスはJR京都駅へ向かう。








木には望みがある。
たとい切られても、
また芽を出し、
その若枝は絶えることがない。


ヨブ記 【14-7】
フイリシハイスミレ