三重ヶ嶽(長尾~能登又道~河内谷林道)//高島トレイル
2014.05.03


 
長尾の緩やかな尾根
山頂まで続くブナの新緑を楽しむ


2014.05.03 (土・祝) 晴れ   小てつ、JOE、哲、道

交通:落合まで往復車利用


コース:
◆落合長尾登山口~・592下~・698~・762~・844~△三重ヶ嶽~本谷分岐~能登又道登山口~河内谷林道ゲート~河内谷林道口~落合長尾登山口










 「三重へ行こう!」と小てつさん、JOEさんと共に新緑を楽しみに出かける。近江角川BSから北にとり石田川ダムへ向かう。山々は新緑で埋まり朝から心地よい。キャンプ場のゲートが開いていないのだろう、ゲート前に数台の車が並ぶ。「こんなに朝早くからキャンプを楽しむの?」と思ってしまうが、山へ向かう我々も同類のようだ。

 石田川以北の崩れていた林道が心配だったが、ユックリ走って落合の登山口に着く。駐車スペースには2台の車が止まっていて、数人の登山者が登山口から登って行く。我々も足元に咲くスミレ等を楽しんだ後、登山口から登って行く。

落合登山口の駐車スペース 落合の三重ヶ嶽登山口

 最初は植林地の中、急勾配が続く。先行する小てつさんとJOEさんはスイスイと登って行く。花にデジカメを向ける哲郎は遅れてしまうが、急勾配なのでなかなか追いつけない。

 標高差150mを15分で登って行き、「きついな~!」と思う頃緩やかになりP592を左に巻いていく。尾根に出るとしばらく緩やかな植林が続き、踏み跡がハッキリしないので適当に進んで行く。

始めは急な登りが続く 緩やかになりP592を左に巻いていく

 植林が終わり雑木に変わる。それでも緩やかな尾根が続き心地よい。足元のイワカガミやユキザサを楽しみながら進んで行く。ブナの木が増えてくると新緑が増し、さらに心地よい歩きに変わる。

 細い尾根では溝状の道に変るが、難なく歩くことができる。チゴユリは咲いてきたがユキザサはもう少しのようだ。カエデのさく広場ではカエデの芽吹きを観察し、葉が開いたのを見て「あの赤い花はカエデだったのか!」と4人は納得する。

穏やかな植林地を抜けると雑木が 狭い尾根には溝状の道が続く

 標高700mに近づくとブナが目立つようになり頭上はブナの芽吹き、足元にはハナヒリノキの若葉で黄緑色に染まる。いくら歩いてもブナの新緑が続き、「こんなに長いブナ林は初めてや!」と哲郎は満足する。

 標高800mに近づいてくるとタムシバの白い花が混じってきて、足元には名残のイワウチワを見る。「哲郎さん咲いている!」と小てつさん、そこに「まだ咲いているの!」とマンサクの花を見る。

頭上も足元も黄緑色に染まる マンサクの花を見る
ブナの新緑が続き心地よい 色あせたP844の古い標識

 P844の古い標識を通過すると、ブナの芽吹きも少なくなり段々冬枯れ状態になってくる。そんな中に鮮やかに咲くシャクナゲが美しい。登るにつれガスがかかってきて寒くなり、天候は急変する。寒いので足元に咲くバイカオウレンを見ながら急ぎ足で登るようになる。

 標高900mを過ぎると緑色の葉は消え、冷たい風と共に周囲は冬模様となる。雑木は曲がった低木に変わり、それを抜けると△三重嶽に着く。

標高900mを超えると冬模様 △三重嶽の山頂

 北風が冷たいので山頂下の風が当たらないところに陣取って昼食とする。湖北武奈ケ嶽への尾根が段々明るく見えてくるようになったので「天候は回復するだろう!」とJOEさん。

 そんな寒い中、JOEさんが作る豚汁で温まり、小てつさんが入れてくれたタムシバ茶で元気を頂く。そのお茶を見て「あっ!ウィスキー忘れた!」と哲郎、冬用のウィスキーは5月からお蔵入りなのだ。

 ユックリの昼食も終わり下山を始める。能登又道を下るため東へと下って行く。最初は低木の雑木を掻き分けるように下って行くが、その足元にたくさんのカタクリの花を見る。

風を避け山頂下で昼食 能登又道へ下山を始める

 すぐにブナ林に入るが、こちらはまだ標高が高いので芽吹いてきたところで新緑とはいかない。でも足元にはイワウチワ、バイカオウレン、ツクバネソウが咲いている。本谷道との分岐を右にとり下って行きブナ林が終わると勾配がキツクなる。

ブナの新緑はまだまだ 本谷道/能登又道分岐を右へ

 標高700mを切ると目の前がピンク色で染まる。シャクナゲの大群生、それも低木なので花が目に飛び込んでくる。「わ~!」と感動しながらシャクナゲを掻き分けるようにして下って行く。シャクナゲが100m以上続き、「ここのシャクナゲが一番や!」と小てつさんは喜ぶ。

 シャクナゲが終わると急斜面の続く素朴な尾根を下ることになる。支尾根の先端の手前から標高差50mの急斜面を下って能登又登山口のある河内谷林道へ降り立つ。

満開のシャクナゲを掻き分けて 最後は急斜面を標高差50m下る

 まだ13時過ぎだ。今日は長尾の新緑と能登又のシャクナゲが目的だったので、「これで満足!」ということになり、4人はゆっくりと河内谷林道を下って行く。林道には春定番の野草が続き、「さらに満足!」ということになる。

 秋には紅葉が綺麗な周囲の山々は新緑で染まり、「これまた心地よい!と足取りも軽くなる。

能登又道登山口に着く 新緑が美しい河内谷林道

 林道ゲートを過ぎ、東屋のある林道入り口の分岐で右にとり落合登山口へ向かう。駐車ポイントまで来ると先客の車がまだおいてあり、「彼らは一体どこへ行ったのやら?」。14時30分、帰路に着き石田川ダム方面へ走らすが、朝開いていなかった野草も咲いてきて、今日は一日中春の野草を楽しんだようだ。小てつさん、JOEさんありがとうございました。

河内谷林道ゲートを過ぎ 東屋がある分岐を右に

 最後に今日デジカメにおさめた花を添付しようと思ったが、30以上と余りにも多いので「少しだけにしよう!」と哲郎。

ユキザサの蕾 ツクバネソウ
ピンクのニシキゴロモ サンインシロガネソウ
ハンカチノキ イチリンソウ
キジムシロ ミツバツチグリ







木には望みがある。
たとい切られても、
また芽を出し、
その若枝は絶えることがない。


ヨブ記 【14-7】
カエデの花