釣瓶岳(イクワタ峠~ナガオ~北比良峠)//奥比良
2014.10.25


 
「紅葉見物にはチョット遅すぎた!」と言いつつも
ナガオの紅葉を楽しむ


2014.10.25 (土) 晴れ   哲、道

行き:出町柳バス停 7:45 - 朽木栃生バス停
帰り:イン谷口バス停 15:25 - JR比良駅15:37 = JR京都駅
コース:
朽木栃生バス停~釣瓶岳登山口~尾根出合(・449)コメカイ道分岐~ササ峠分岐~イクワタ峠~▲釣瓶岳~ナガオ尾根~広谷~イブルキノコバ~八雲ヶ原~北比良峠~(ダケ道)~大山口~イン谷口バス停

注意:
◆釣瓶岳からのナガオの尾根に道はありません。初心者だけで出かけないようお願いします。







 比良山系の紅葉見物の時期となる。例年紅葉見物は人出の多い武奈ケ岳を避け、釣瓶岳や奥ノ深谷へ出かけている。昨年釣瓶岳へ出かけていないので、今年は釣瓶岳からナガオの尾根の紅葉を楽しむことにする。

 出町柳バス停に7時10分に着く。それでもすでに数人並んでいて「紅葉シーズンだなあ~」と思ってしまう。今日は立客もたくさんいて2台で出発する。平と坊村でほとんど下車し、奥へ向かうのは数名となる。細川で2名降り、4名が朽木途中で降りる。

 バス停でユックリ準備して、暑くなるだろうと上着を脱いで、9時に出発する。先客の二人は何処へ向かったのか、もう姿は見えない。少し南へ引き返した登山口から谷沿いの道を登って行く。

朽木栃生のバス停からバスを見送る 少し南へ引き返した登山口から

 道が大きく折り返し登り切ったところに登山道の分岐があるがここの標識は草に埋もれている。この道を進むと左手に民家を見て、そこから細い地道を谷沿いに進んで行く。ふと目を上げると太い竹によく目立つマークを見る。前方にもあるので、登山用のマークだろう。

 マークは白地のガムテープの上に緑のテープと細工されたものである。谷沿いを進んで行くが、このマークが10~20m間隔で続きうっとうしい。このコースには立派な標識が設けられていて、道もコメカイ道なのでシッカリしていてマークは全く不要である。またこのマークがあまりにも目障りなので、「今日は清掃登山としよう!」と哲郎。

 谷沿いの道が植林地に突き当たったところで左に折れ植林地の中を登って行く。驚いたことに植林にもお構いなく10mおきにマークが続いている。「これはひどい!」と二人は憤慨する。

登山道の分岐の標識 植林地に突き当たると左に折れ

 このマークは先日の「美山トレイル」のものより性質が悪く、なかなか手で取れないようになっている。下地のガムテープや上の緑のテープは貼り合せ手法(哲郎が勝手に読んでいる)で樹木にきつく巻いてある。これでは樹木が死んでしまう。

 植林地をジグザグに登って行き・449の尾根にでて小休止する。ここで暑いのでシャツ1枚となる。その後もしばらく植林地の支尾根をジグザグに登って行くが、相変わらずマークが続き、立派な標識にもテープが巻かれている。

 標識にもマークを付ける意図は全く理解できないが、この状況は「美山トレイル」のテープ群と同じである。

植林にマークは厳禁 ・449の尾根にでて小休止する

 今日の清掃登山は今までになく時間を要し、山頂へは大きく遅れるようだが、清掃に徹することにする。登るにつれ雑木は少しずつ目にするようになり、それに日が当たって心地よい。

 コメカイ道分岐を過ぎジグザグの道を黙々と登って行くと、やっと横道に変わり雑木が増えてきてホットする。この付近はまだ標高700m位なので余り紅葉は進んでいない。それでも雑木を楽しみながら、否、点々と続くマークにウンザリしながら進んで行く。

雑木に日が当たって心地よい コメカイ道分岐を過ぎ

 やっとササ峠分岐に着き小休止。ここにもたくさんのテープが見られ、支尾根を登るように誘導しているが、ここにも立派な標識があり、「標識を見れば登って行くことがすぐに分かるのに!」と哲郎、「マークを見ながら登る人は、標識を全く見ないのやろか?」と思ってしまう。

 分岐から南の支尾根を登って行くと、ここからは綺麗な雑木が続き、登るにつれ紅葉が深くなる。でも目障りなマークが続き紅葉見物の楽しみも半分になってしまう。哲郎が雑木にカメラを向けると、マークが邪魔をするので、写す枚数はいつもより少なくなる。

標識のあるササ峠分岐にもマークが 登るにつれ紅葉が深くなる

 一登りして左手が開けると、蛇谷ヶ峰が目に映る。山々は黄葉が進み、「素晴らしい!」と言うことになる。登るにつれ支尾根の紅葉は終わりかけ葉が少なくなってきているので「今年の紅葉は早いようだ!」と、哲郎。左右の谷を見下ろせば素晴らしい紅葉が目を楽しませてくれる。「

 左手からの支尾根に出合ったところで再び蛇谷ヶ峰を望み、「もう少しだ!」とイクワタ峠へ向かう。

蛇谷ヶ峰が目に映る イクワタ峠への登り

 11時40分、イクワタ峠に着く。前回より1時間遅れているので、ここで昼食とする。オニギリを10分で食べ、すぐに釣瓶岳へ出発する。前方から一人の男性がやってきて「ササ峠へ向かった!」と道子、蛇谷ヶ峰まで行くのであろうか?。

 釣瓶岳へ向かってシダの中を歩き始めると、「あれ、無い!」と道子、釣瓶方面にあの悩ましいマークがなく、やっと清掃登山から解放され二人は喜ぶ。「あのマークはササ峠方面に向かっているのだろうか?」と、これまた気になることである。

標識が倒れたイクワタ峠 雲の稜線を釣瓶岳へ

 尾根の雑木はもう裸同然で見るべきものはなく、遅れているので急ぎ足で山頂を目指す。いつも「しんどい!」と、苔の生える急坂を登ると山頂は近い。山頂付近の紅葉も終わっていて「残念!」と言いつつ、▲釣瓶岳山頂に立つ、12時15分だ。

 山頂から琵琶湖を望むが、こちらも残念、霞んでハッキリしない(伊吹山の左手にボンヤリと御嶽山の噴煙を確認)。ここから下りが続くので二人とも汗でぬれたシャツを着替え、ナガオの尾根を下り始める。

▲釣瓶岳山頂に立つ 琵琶湖も霞んで

 いつもより早くやって来たつもりのナガオの紅葉見物、残念ながらもう終わりに近い。それでも尾根が南へ向く頃から少しずつ紅葉を目にするようになる。この尾根は哲郎が好きな尾根で、黄葉が無くても十分楽しませてくれるところである。

 小さなアップダウンを繰り返し右手前方に武奈ケ岳を見ながら南へ進んで行く。途中で間違って支尾根を下ると武奈ケ岳が見えなくなるので分かる。ナガオの尾根は南への最後の小ピーク(標高1050m)から東へ向きを変える。石がゴロゴロしたピークを登って行くと、前方に武奈ケ岳が見える。

右手前方に武奈ケ岳を見ながら 南への最後の小ピークを登る

 「綺麗!」と道子、武奈ケ岳方面の下に目をやると、細川越道までの斜面が紅葉で埋まっている。ここから東への尾根は細くなり南東へ延びて行く。両側に紅葉が広がり「綺麗!」だと、ナガオの紅葉を楽しみながら進んで行く。

 イノシシの鞍部(以前7~8匹のウリボウを見たところ)から一登りすると、尾根は広がり針葉樹も混じってくる。小さなアップダウンを繰り返すが標高はなかなか下がらない。やっと1000mを切ると広谷への下降点は近い。今日はガリバー村へ向かわず、広谷から北比良峠への道をとることにする。

ナガオの尾根を楽しむ ナガオの尾根を楽しむ

 広谷への下降点が近づいてくると、最近育ってきた低木の雑木が足元に増えてきて歩きにくくなる。小さな鞍部を越え、チョット下った下降地点の鞍部で小休止、下降ポイントを確認後谷筋を下って行く。

 谷筋は昨年の台風時の大雨だろう、前回より少し歩きにくくなっている。枯れ谷の中を下って行き、最後は谷が急勾配になるので細川越道に出合う寸前で左手の尾根に乗ると、下に道が見える。数m下って登山道に降り立つ。

広谷への下降ポイントの鞍部 広谷へは枯谷を下る

 降り立ったところは登山道の渡渉地点で、広谷へは左へ100m足らず、すぐに広谷の標識に出合う。谷を渡ってイブルキノコバへ向かう。小さな谷を登って行くとガリバーへ向かうのだろう登山者が降りてくる。

降り立ったところは登山道の渡渉地点で 標識のある広谷の小広場

 谷の紅葉を見て「ナガオより綺麗や!」と道子。谷を抜けてもコアジサイの黄葉が続き心地よい。再び谷を渡りイブルキノコバに着く。

「ナガオより綺麗や!」と道子 イブルキノコバに着く

 イブルキノコバから八雲ヶ原へ向かうが、左手の谷筋は綺麗に紅葉していてユックリ見たいところだが、「今日は遅れている!」と急ぎ足で八雲ヶ原へ向かう道子。紅葉の後は八雲ヶ原のススキを楽しみ北比良峠へ向かう。今日は比良ロッジ址へ向かわずに池沿いの道から北比良峠へと登って行く。たくさんの登山者を追い越し北比良峠に着く、14時である。

八雲ヶ原のススキを楽しみ 北比良峠に着き小休止

 「16時のバスには間に合うだろう!」とダケ道を下り始める。それでも道子は急ぎ足で下って行き登山者を次々と追い越していく。いつもは「見るべきものはない」と下って行くのだが、今日は紅葉が綺麗で目を楽しませてくれる。

 ダケ道をこんなスピードで下ったことはなく、いつもの半分の時間で下って大山口に着く。「15時25分のバスに間に合う!」ことになるが、惰性で速足のままイン谷口バス停へ下って行く。

今日は綺麗なダケ道 リンドウ

 15時にイン谷口に着くとバス停にはもうすでに2人ならんでいる。北比良峠から1時間で下ってきて、「やればできる!」と喜ぶ道子。やって来たバスにほぼ満席で座れJR比良駅へ向かう。電車の接続も良く乗れ、今日の紅葉に満足しながら二人は眠りに着く。

センブリ キッコウハグマ







主は季節のために月を造られました。
太陽はその沈む所を知っています。


詩篇 【 104:19 】
マツムシソウ