奥ノ深谷~南比良峠~堂満岳//比良
2015.10.31


 
今年は10日早く訪れた奥ノ深谷から南比良峠への紅葉見物
南比良峠付近の森の中の散策を楽しむ


2015.10.31 (土) 晴れ   哲、道

行き:出町柳バス停 7:45 - 坊村バス停
帰り:JR比良駅 15:21 = JR京都駅
コース:
坊村バス停~明王谷林道~牛コバ・奥ノ深谷道分岐~摺鉢山分岐~奥ノ深谷渡渉~大橋~奥ノ深谷右俣~水晶小屋~南比良峠~堂満岳南尾根直登~▲堂満岳~東稜道~ノタノホリ~別荘地区~JR比良駅








 「ちょっと紅葉には早いが」と奥ノ深谷へ出かける。例年奥ノ深谷の紅葉が綺麗な時には南比良峠付近では終わっているので、今年は例年より10日早く出かけ南比良峠付近の紅葉を楽しむことにする。

 「今日は登山者が多いだろう」と7時に出町柳バス停に着くが、もう2人並んでいて3,4番目となる。「早い人がいるな~」と言っているうちにどんどん列が長くなる。2台のバスで出発するが先週と同じく立客が多く「もう1台出せないのか!」と、いつも思ってしまう哲郎。

 乗客の大半が坊村で降り、トイレ前広場は賑わっている。出町柳バス停でスパッツを付けていたので、二人はトイレを済ましすぐに出発する。明王谷に出合うと右の谷沿いの林道を進んで行く。駐車スペースから御殿山方面を見上げると斜面の紅葉が綺麗で、さて奥ノ深谷はどうだろうと。

トイレ前広場は賑わっている 御殿山方面を見上げると斜面の紅葉が綺麗

 歩いていると3人の男性が勢いよく追い越していく。「速いな~、相当な経験者か?」と思ってしまう。二人もそこそこ付いて歩いて行くと、三の滝付近で彼らのスピードが落ちてきて二人の後ろを歩くようになる。「何だ、たいしたことはなかった!」と哲郎。

 牛コバまで来て飲水休憩、彼らがやって来る頃左に登って行く奥ノ深谷道に入る。ここに先日見つかった比良遭難者の情報提供用のチラシが木にぶら下がっているので、回収して歩こうと思ったが針金で固定してありペンチが必要なので今日は諦める。

今は良く目立つマムシグサの実 牛コバから奥ノ深谷道へ

 少し登って後ろを振り向くと、下の方から彼らも登ってくる。「同じコースやろか」否「我々のようなマイナーなコースはとらないだろう!」と哲郎。今日は暖かいが大量の汗をかかずに標高700mの摺鉢山分岐に着く。ここのシャクナゲは今年に続き来年も花付が悪い。周囲の紅葉は予想通りまだまだという感じである。

 ここから奥ノ深谷に沿った斜面の横道が続き、雑木を楽しみながら歩いて行くのであるが、所々で谷上の急斜面を横切るので、このコース道子は余り好きではない。道が崩れかけて注意を要する所は3箇所あるが、ユックリ進めば問題はないだろう。それを抜けると道は奥ノ深谷へと下って行く。

道が崩れているところは注意 雑木を楽しみながら歩く奥ノ深谷道

 下るにつれ左手の谷に紅葉が目にとまってくる。十分紅葉してはいないが「綺麗だ!」と言いつつ渡渉地点に着く。今日は水量が少なく飛び石でどこでも渡れそうだが、一番安全なジャブジャブ歩いて渡れるところを探す。

 いつものように20~30m上流に進み右岸に渡り大橋へ向かう。例年ならシロモジの黄葉が眩しいくらい続くのだが、今年は早く来たので完全に紅葉していない。

紅葉はまだまだ/渡渉地点に着く 奥ノ深谷を渡る

 10時40分、大橋に着き河原で早い昼食とする。オニギリを食べていると彼らがやって来る。小川新道から武奈ケ岳へ向かったと思っていたが予想外、「どこまで?」と尋ねると奥ノ深谷から金糞峠へ向かい武奈ケ岳を目指すそうで、この先の道の状態を尋ねてくる。

 大雨で登山道が荒れてから、この春ikomochiさんが歩いているので「何とか進めるのでは」と哲郎。そんな話をしている目の前で、彼らの一人が渡渉していて「あっ!」と叫ぶ道子、彼は足を滑らし、さらに滑って谷の中に仰向けに倒れる。

 下半身ずぶ濡れだが、幸いにもザックのおかげで頭を打つことはなく、皆は安心する。今日は水量が少ないので、いつもは水に浸かっている部分の岩肌を踏んで滑ったようである。最後の男性は年甲斐もなく大岩を飛び対岸へ渡るが、これがまた「オットット」と、もう少しで谷へ転落するところであった。

 昼食が終わった我々も彼らの後を追うように渡渉するが、浅瀬をジャブジャブ渡り「何のこともない!」と。彼らはユックリの我々よりさらに15分も遅れてきたので「こんなコースどりで今から武奈ケ岳へ行けるやろか?」と道子、彼らの体力と技量では無理かもしれないが「金糞峠で判断できるやろ!」と哲郎。大橋から彼らは左俣をとり金糞峠へ、我々は右俣をとり南比良峠へ向かう。

大橋の河原で昼食 右俣をとり南比良峠へ向かう

 右俣の紅葉、やはり例年より「もう少し!」と言う感じだが、それでも二人は紅葉を楽しみながら谷の中を進んで行く。谷を詰めたところにある水晶小屋、ますます傾いてきて、「今年の積雪で潰れるかも知れない!」と哲郎。小屋の裏手左側の山裾が谷の様に削られ地形が変わっている。「過去にこんなことはなかったのに!」、温暖化によるゲリラ豪雨の影響だろうか。

奥ノ深谷右俣の紅葉を楽しむ もう崩れそうな水晶小屋

 南比良峠へのコースは2度の谷分岐で右にとる。登るにつれ谷は枯れ周囲の雑木は色鮮やかになってくる。紅葉を楽しむため木立の中へ入り込み森を散策する。紅葉見物もすぐに終わり南比良峠に着く。

 今日は久し振りに深谷でも下ってみようかなと思っていた哲郎だが、長いロープ場が嫌なのだろう、「今日はJOEさんに代わって堂満レポしよう!」と道子。

紅葉の森を散策する 南比良峠/後方は堂満岳

 堂満岳西ピークから南比良峠へ下る標高差約150mの堂満南尾根、今日はこれを登って堂満岳へ行くことにする。この支尾根に道はなく、急斜面で雑木の軽い藪だが十分登ることができ南比良峠からは近道となる。

 斜面に取りつくとすぐに急斜面になるのでジグザグに登って行く。途中少し緩くなったところで支尾根の中央の高いところへ進む。ここに薄い薄い踏み跡が現れてきて、これを進む。

 右手に下ると深谷のガレ場があるので進入しないように登って行く。この深谷のドウダンツツジを覗くが、まだ色付きは薄い。大岩を見ると山頂は近い、「やれやれ」と二人。

急斜面をジグザグに登って行く 大岩を見ると山頂は近い

 南比良峠から20分弱、堂満岳西ピークの登山道に出合う。すぐに右にとり山頂へ向かう。小さな鞍部から一登りすると山頂だが、何やらワイワイと賑やかな会話が聞こえてくる。山頂は団体さんで占領されているので展望を楽しむこともなく下山することになる。

堂満岳西ピークの登山道に出合う 占領され展望を楽しむこともなく
堂満岳山頂

 東稜道を下り始めると、下から団体さんが次々とやって来る。最初の団体さんは子供たちを引き連れていて、そのリーダーは「二人が通り過ぎるまで動くな!」と大声で叫ぶ。兵庫県からやって来た子供たちは指示に従い二人を先行させてくれ「ありがとう!」と。

 また次々にやって来る人々、そんな出会いが終わる頃急斜面を下り切り「やれやれ」と、やっとユックリ紅葉見物しながら下って行く。しかし山頂から続くテープやヒモ類のマークが、多く目に付き紅葉見物も半減、「清掃するか!」と途中から清掃登山とする。

 最近堂満東稜道は枯れた雑木が目立ち、ナラ枯れと共に雑木の減少を心配する。【細い木にテープをグルグル巻くと木が枯れる】と認識してもらい、テープ登山は止めてほしいものだ。テープ登山の多くはマナー教育を受けていない高齢者が多い登山クラブで、バス停の割り込みと共に、もう少しマナー向上に努めてもらいたいものである。

山頂から急坂の東稜道を下る 紅葉を楽しみながら東稜道を下る

 今の時期紅葉は標高700m位まで楽しめ、それが終わると尾根から谷間へ下って行く。もうここには立派な道があるのに、相変わらずテープやヒモのマークが続く。少し下ると道は谷から離れ植林地の斜面を巻いて行き、その道は深い溝状に変わる。

 細い尾根に乗ると、ノタノホリ分岐に出合う。もう標高400m、後はダラダラ下って行き、最後は石ゴロゴロの道と変わる。別荘地区に着き清掃を止める。今日はポリ袋2個分のゴミを回収し、二人はサッパリする。

ノタノホリ 田園の中から琵琶湖を見ながら

 イン谷口からのバスを利用するより歩いたほうが早いので、別荘地を下りJR比良駅へ向かう。しばらく雑木を楽しみながら下って行き、湖西道路を抜ける。

 「今日は清掃登山で遅くなった!」と田園の中から琵琶湖を見ながらJR比良駅へ向かう。

JR比良駅から堂満岳を望む(中央左手)







主は季節のために月を造られました。
太陽はその沈む所を知っています。


詩篇 【 104:19 】
花芽をつけたシャクナゲ