十三石山(市ノ瀬~氷室~船山)//北山
2015.09.26


 
十三石山から満樹峠への尾根は心地よい


2015.09.26 (土) 晴れ   哲郎、道子

行き:北大路駅前バス停8:40 - 市ノ瀬  (もくもく号)
帰り:西賀茂車庫 14:56 - JR京都駅  (京都市営バス)


コース:
市ノ瀬バス停~早刈谷林道~作業道取付き~尾根出合~△十三石山~満樹峠~四辻~寺山~林道出合~氷室~京見峠分岐~船山分岐~ゴルフ場~西賀茂車庫バス停








 この時期は比良のトリカブト鑑賞に出かけているのだが、「久し振りに氷室へ」と道子、十三石山へ出かけることになる。

 北大路駅前バス停、壊れていたベンチも新調され、ベンチに座ってもくもく号を待っていると、グループもやってきて、今日は「もくもく号」+追加タクシー1台で出発となる。市ノ瀬バス停で降りゆっくりと準備していると、追加タクシーが折り返してくる。

 今日は全くのハイキングコースだが、一応ヒル避けしスパッツを付ける。バス停を少し戻ると川へ下って行く道があるのでこれをとる。これが早刈谷沿いの林道である。

ベンチが新調された北大路駅前バス停 バス停を少し戻って早刈谷の林道へ

 橋を渡ると民家はすぐに終わり、林道が登り始めるとすぐに林道ゲートに出合う。十三石山の尾根コースはここから谷を渡って取付くのだが、谷までの斜面が荒れているので、ゲート手前の植林地から谷を渡った方がよさそうである。

 でも今日は、昔林道に延々と咲いていたツリフネソウを確認するので、尾根コースはとらずにゲートを通り過ぎ林道を進んで行く。谷には流木が溜まり取り除いてないので、豪雨が来れば道が浸食されるだろう!。

ゲートを通り過ぎ 今日は早刈谷の林道を進む

 林道は舗装されているが、谷に沿って南に伸びているので、日も良く当たり野草には持ってこいである。しかし道端で目にするのはマツカゼソウばかり、これが延々と続く。

 マツカゼソウは丁度花が咲き、大群生で綺麗なのだが、目的のツリフネソウは全く見当たらない。マツカゼソウが茂りすぎて他の野草は育たないのであろうか?。マツカゼソウの中に所々で大株のクリンソウを見るので、クリンソウは環境の変化に強いようである。

マツカゼソウが延々と続く マツカゼソウの中にクリンソウが

 林道の右手には崖状の斜面が続いている。ここにはシダや苔に混じってアキチョウジやアキノキリンソウを見るので野草が残ってはいるが、ここにもツリフネソウは見当たらない。

 標高300m、林道途中の小さな谷口で小休止する。この小さな谷の左岸に地形図にも記載されている古い林道があり、持越峠から氷室への道からここに降りてみたいと思っていた哲郎だが、荒れた林道を見て、その思いは小さくなる。

 林道途中だが、「ツリフネソウはマツカゼソウに代わってしまった!」と結論付け林道散策を止めることにする。

アキチョウジ アケボノソウ

 「確かこの付近だった!」と、以前谷にかかる丸太橋を渡って尾根へ登って行ったことを思い出す。その取付きを確認しながら歩いていると、丸太橋はないが小さな谷口に沿って登って行く薄い踏み跡を見る。過去の面影はないが「ここだろう!」と、ここから尾根へ登ることにする。

 谷を渡り植林地のなかの踏み跡を進むと、すぐに作業小屋を見る。ここで谷は二分しているので行き手を考えてしまう。右俣沿いは勾配が緩やかだが踏み跡はなく、中尾根と左俣沿いに踏み跡が見える。昔登ったルートは覚えていないので、今日は遠回りになるが踏み跡が濃い左俣沿いを進んでみる。

谷を渡り植林地のなかの踏み跡を進む すぐに作業小屋を見る

 植林地の中、踏み跡は続きジグザグに登って行く。植林が大木から背の低い木に変わると踏み跡は薄くなる。「ヒェ~!!」と先を歩く道子は飛び上がる。細い踏み跡の真ん中で蛇がどくろを巻いている。哲郎にどこかへ放り投げるように言うが、こちらをにらんでいるので迂回することにする哲郎。

 支尾根に出ると踏みこまれた古道があり、これを登って行く。「こんな古道あった?」と全く記憶の無い二人である。雑木の中を登って行くとすぐに十三石山尾根コースに出合う。

支尾根に出ると踏みこまれた古道が 十三石山尾根コースに出合う

 十三石山尾根コースは最初はキツイ勾配を登ることになるが、もうここまで来ると山頂まで緩やかな道が続く。二人はダラダラと山頂へ歩き始める。植林が多い尾根だが、緩やかな道は心地よい。

 「良い道や!」と道子、道子が良い道と言うのは、ただ歩きよい時だけのような気がする哲郎。細い尾根が続き、山頂への分岐から一登りし十三石山に着く。

「良い道や!」と道子 一登りし十三石山に着く

 木に囲まれ薄暗い山頂だが、南東の雑木が刈られここから比叡山を望むことができる。10時40分、短い歩きだったがここで早い昼食とする。

 今日はユックリ30分の昼食休憩も終わり氷室へと向かう。山頂から尾根道へ戻り細い道を歩いて行く。細い尾根の周囲に雑木が広がり、緩やかな道は心地よい、「20年以上変わっていないな~!」と。京都の里山でこんなに心地よい道が残っているとは有り難い事である。

比叡山を望む 緩やかな道は心地よい

 十三石山から20分、少し下って満樹峠に着く。今日は目の前の尾根を登って行く道をとる。と言っても左右に下っていく谷筋の道は歩いたことはいのだが。

 心地よい雑木の中を15分登って行くと支尾根に出て四辻に出合う。左は盗人峠、右に登って行く道と下って行く道が氷室への道である。今日はまだ歩いていない支尾根を登って行く道をとる。このコースは地形図の破線で記載さえている。

十三石山から20分、満樹峠に着く 四辻から今日は右の尾根へ

 登るにつれ道は薄くなるが尾根らしきところを登って行けばよい。雑木の中を登って行き、ピークらしきところで「寺山」の標識を見るので、ここが地形図にあるピークらしい。ピークから北西に地形図の破線通りに下って行くと持越し峠から氷室への古道に出合う。

 右に下って行く道は氷室の集落手前でネットにであうので、最近は歩く人はいなくなったようである。二人は目の前の林道に乗り氷室へ向かうことにする。

寺山と言う小ピークに着く 持越し峠から氷室への古道に出い
目の前の林道に乗り氷室へ

 林道を下って行くと氷室の集落が見えてきて、そのうち林道はネットに囲まれネットの扉を開け通ることになる。氷室に付き最後のゲートを通り過ぎ氷室の集落に入る。道子は立ち止まり手を伸ばしている。どうやらムカゴを見つけたようで、二人はムカゴ御飯ができる量だけ頂くことにする。

 ムカゴ狩りも終わりのどかな氷室の集落を抜けていく。収穫も終わった田の横では丁度コスモスが咲き・・・昔から変わらぬ光景に安堵する二人。「後はアカバナとイモリや!」と釈迦谷への道を歩いていると山裾にたくさんのアカバナを見る。溝を覗いてみるとイモリもいて、ここも20年以上変わっていないようである。

氷室の集落が見えて来るとネットが 萩の花を見ながら氷室の集落を抜けていく
アカバナ 溝のイモリも健在
ヤブマメ アキノタムラソウ

 船山と京見峠への分岐に着き、左の船山へ向かってみる。この林道は最後に突き当たるので車が走らないのがいい。と言っていると1台のバイクが通り過ぎていく。

 先ほどのバイクも引き返してきて、ほぼ水平な林道を40分歩いて船山手前で林道終点に着く。右に登って行くと京見茶屋、右下の谷へ下って行けば秋葉神社から釈迦谷、船山コースは左(直進)の山裾の道を進む。

 久し振りだと船山コースをとる。すぐに船山へ登って行く分岐に出合うが、そのまま直進する。20年近く歩いていない道、ほとんど記憶にないが、ただゴルフ場の中を歩いたことだけ覚えている哲郎。感じのいい雑木道もすぐに終わりシダの間を抜けていくと下り始める。

分岐に着き、左の船山への道へ 船山手前で林道終点に着く

 踏み跡のある分岐に出合うと「船山全面立ち入り禁止」の看板が立っている。舟形の火床が荒れるので全面立ち入り禁止になったようである。船山への舗装道に出合うと急な舗装道が続き歩きにくい。

 急な舗装道が終わるとゴルフ場に出合う。「あっ!これや!」と見覚えのある看板、危ないので通行時はボタンで知らせてくださいとあるが、左右にプレイヤーがいないのでスタスタと通り抜ける。

 ゴルフ場を下り民家が現れたので、ここでスパッツを外し後始末の為小休止していると道子の背中のシャツに虫を見る。あまり見たことない虫なのでカメラに収めて哲郎は弾き飛ばす。「用具は賀茂川で洗おう!」と地形図で西賀茂車庫を目指す。賀茂川の橋の下でゆっくりと涼をえて二人は帰路に着く。

「船山全面立ち入り禁止」 ゴルフ場内の通行案内板
船山コースはゴルフ場内を歩く 西賀茂車庫から船山

 1日経って背中がかゆいという道子、哲郎はゴルフ場で写真を撮った虫を調べると「タカサゴキララマダニ」であり、道子は病院へ行くことになる。幸いマダニに噛まれていなく「やれやれ!」の道子である。
 皆さん近郊のハイキング時は長袖のシャツを着てくださいね!








主は季節のために月を造られました。
太陽はその沈む所を知っています。


詩篇 【 104:19 】
タカサゴキララマダニ