ホッケ谷道(権現山~ホッケ谷道南尾根)//比良
2015.01.10


 
ホッケ谷道の尾根を快適に下る道子


2015.01.10 (土) 雪   哲、道

行き:JR京都7:58 = JR堅田8:50- 平
帰り:JR蓬莱16:43 = JR京都駅


コース:
平バス停~花折峠道口~ドン谷登山口~アラキ峠~権現山~ホッケ谷道尾根分岐~ホッケ谷道の尾根~ホッケ谷道分岐~P735~雑木の斜面を南東に下る~作業道出合~南尾根~林道出合~湖西道路~志賀中~JR蓬莱

注意:
・権現山からの比良縦走路は、冬季積雪時は100cm前後積もります。積雪に応じてアイゼン、ワカン、スノーシュー等が必要となります。
・ホッケ谷道の尾根道はP735を過ぎた雑木の斜面で道が消えます。積雪時は初心者危険コースとなりますので注意してください。









 年末年始、体調のすぐれなかった哲郎と道子、「そろそろいいだろう!」とシューハイクに出かける。今年は毎年のように年始に出かける大見尾根をPASSし、平から蓬莱山を目指すことにする。

 JR堅田駅バス停で細川行きのバスを待つが、天候が悪いという予報の今日は連休初日にもかかわらず登山者は10人足らずと少ない。バスから見る比良山系は雲に覆われていて、「大丈夫かいな~」と思っているうちにバスのワイパーが動き始める。

 平バス停に着くが降りたのは哲郎と道子だけ、残りの登山者は武奈ケ岳のようだ。雪が激しく降るのでバス停小屋へ飛び込み準備する。今季初めてのシューハイク、冬用のスパッツの付け方にも考え込んでしまう哲郎、「ここからアイゼンをしよう!」と道子、なんだかんだと準備に20分かかってしまう。雪も小降りになったところで花折峠道口へ歩き始める。

平バス停で降りたのは哲郎と道子だけ バス停小屋へ飛び込み準備する

 ユックリと7分歩いて花折峠道の入口に着く。早速進入して歩き始めるが入口から積雪50cmと歩きにくい。でもトレースがありこれを利用して歩くことにする。前方に3人組が見えてきて、ドン谷入口の権現山登山口で追いつく。彼らは車でやって来たようで「権現山をピストンで帰ります」と言っている。

 彼らの姿が消える頃、我々もアラキ峠へと歩き始める。ドン谷もそこそこの積雪はあるが、トレースが続いているので難なく歩くことができる。

花折峠道口から積雪多し ドン谷の権現山登山口

 谷から折り返した支尾根で先行の3人に追いつく。彼らはここでシューを付けているが、トレースがありまだまだ谷道も残っているのでもう少し先の方がいいのだが・・。二人は先行してアラキ峠へ向かう。

 ドン谷を上り詰めた付近でボンヤリと立っている一人の青年に出合う。「アラキ峠からトレースがありません!」という彼は積雪が深いので権現山を諦め降りてきたようだ。アラキ峠までトレースがあるようなので、ドン谷源頭を直進せずにアラキ峠へ向かうことにする。

 突然哲郎の携帯の音が鳴り響く。メールではないので緊急事態なのだろう電話に出る。田舎の親戚で不幸があったので「帰れ」ということである。でも今日はもう身動きできないので明日帰省することにし山行きを続行する。

アラキ峠まではトレースあり アラキ峠に着く

 11時15分、アラキ峠で11時を越えたことはなく、いつもより30分以上遅れていることになる。前方の斜面にトレースはなく雪深いのでここでシューを付けることにする。小休止後植林地を登り始め権現山へ向かう。

 登るにつれ雪は深くなり「しんどい!」と、交替で先行することになる。斜面は大きく波打っていて真っすぐ登れないので、傾斜の緩いところを探しながらジグザグに登って行く。深く沈み込むこの積雪ではワカンではしんどいようだ。二人のシューは登山用なので急斜面も登ることができる。

 標高900mを過ぎると急斜面に変わり「しんどい!」所だが、上方が明るくなってくるので「あともう少しだ!」と元気が出る。前方が明るくなってきたところで右手に進んで行き、権現山までの雪原を楽しむ。

ジグザグに登って行く 権現山までの雪原を楽しむ

 12時30分権現山に着く、いつもより1時間以上遅れている。雪が降っているので昼食はお預けにし、「遅れている!」と休むこともなく蓬莱山へと歩き始める。山頂付近は風が当たるので積雪は少ないが雑木が増えてくると積雪は深くなる。全くのノートレースなので周囲の状況を確認しながら進んで行く。

12時30分権現山に着く 周囲の状況を確認しながら進んで行く

 雑木の中を歩くようになると、積雪はさらに深くなり大きく沈み込む。新雪なのに重い雪で足に負荷を感じる。それでもトレースがない尾根は「心地よい」と快適に歩いて行く。

雪庇は注意して 雑木の尾根を楽しむ

 権現山から30分歩くとホッケ山への登りに変わる。もう13時である。病み上がりの二人は「吹雪の中を蓬莱山まではきついやろ!」と、今日は蓬莱山を諦めホッケ谷道の尾根を下ることにする。下山時刻は変わらないが、下りの分だけこちらの方が楽である。

 早速支尾根の分岐からホッケ谷道の尾根へ進入する。この支尾根も積雪深く、この時期はワカンよりシューの方が良い。風が当たらないところを探しながら下って行き、少し下ったところで遅い昼食とする。

ホッケ谷道の尾根へ進入する この支尾根も積雪深く

 昼食も終わり下山を開始する。この支尾根は細いが道に急な勾配もなく歩きよい。標高800m付近から植林が目立つようになり、下山口から40分下ってP735手前の鞍部に着く。ホッケ谷道はここから左のホッケ谷へと下って行くが、積雪時は真っすぐ支尾根を下って行く。

支尾根を快適に下る道子 道は左のホッケ谷へと下って行くが

 鞍部から一登りしたP735から植林地を下って行くと、支尾根の先端で植林地は終わる。ここから木々の間に琵琶湖が見えてくる。

 ここから前方は雑木で覆われているので、南東に向かって雑木の急斜面を下って行く。道もなく歩けそうなところを下って行くのだが、今日地形図を忘れた哲郎は南東の方角だけを頼りに下って行く。

前方は雑木で覆われているので 歩けそうなところを下って行く

 しばらく下って行くが、いつも出合う作業道が分からない。雪深く探すのも大変なので、探すのを止め南東方向に適当に下って行くことにする。急な斜面を雑木を掴みながら下って行くと作業道のようなものに出合う。

 「ここだ、ここだ!」と道子に告げ、作業道に降り立つ。作業道と行ってもその形跡は薄く、初めての人には分からないだろう。その道を下って行くと植林地に出合い南の支尾根に乗る。ここまで来ると一安心、細い尾根を南へ進んで行く。

「作業道だ」と一安心する 植林地に出合い南の支尾根に乗る

 直ぐの尾根分岐、いつもは真っすぐ南尾根を進んで行くのだがで今日は左の支尾根を下ってみる。すぐに植林地に変わり植林地の中を下って行く。植林地を南東へ標高差100m下ると谷筋に出合ったところで林道に降り立つ。

 ここでスノーシュを外し掃除して収納する。林道を越えたところに植林地の中を下って行けそうな道の様に見えるルートがあるが、「次にしよう!」と、おとなしく林道を歩いてJR蓬莱駅へと歩き始める。

植林地を南東へ標高差100m下る 林道に降り立つ

 途中の・265の分岐で左の山道をとり別荘地の中を歩く。流れを見つけたところで用具を洗い着替る。湖西道路を抜けると琵琶湖が見えてきて、それを見ながら「遅くなった!」と、JR蓬莱駅へ急ぐ二人である。

志賀中から見る琵琶湖






木には望みがある。
たとい切られても、
また芽を出し、
その若枝は絶えることがない。


ヨブ記 【14-7】
志賀中からホッケ谷道を振り返る