権現山~ホッケ山~小女郎谷道//比良
2015.07.11


 
心地よい笹原の中を小女郎峠へ下る


2015.07.11  (土)  曇り   哲、道

行き:出町柳7:45 - 平 (京都バス/春~秋季の土日運行)
帰り:JR蓬莱14:43 = JR京都


コース:
・平バス停~花折峠道権現山登山口~ドン谷登山口~アラキ峠~△権現山~△ホッケ山~小女郎峠(=小女郎ヶ池)~(小女郎谷道)~薬師ノ滝~林道終点~湖西道路上~JR蓬莱駅










 先週、蛇谷ヶ峰では高湿度で参ってしまったが、今週も高湿度という予報、「ショートコースにしよう!」と、小女郎ヶ池へ出かけることにする。高湿度なので道子は2L、哲郎は1.5Lの水分を持って出かける。

 出町柳バス停に7時に着くが、もう置いてある先着のザックを一つ見る。哲郎の後ろに並んだ男性、「このバス、クズカワへ行きますか?」と聞いてくる。「カツラガワですよ、何処へ行かれます?」と哲郎、彼は皆子山へ行くと、ガイドブックのコピーを取り出す。

 足尾谷からツボクリ谷コースなので、彼の装備から無理だと思い、そのコースは荒れているので平からの東尾根コースをとるように言う。彼は仕事で京都にやってきて祇園祭りと皆子山を楽しむつもりだろうが、皆子山足尾谷はもうハイキングコースではなくなったことを知らないようだ。

 情報に乏しい彼に「ICカード使えませんよ!」「帰りは堅田行きの江若バスがあります!」「ピストンでは時間が余れば杣道によってみたら」とお節介の哲郎。色々と話していたら彼の後ろの男性も「ICカード使えないのですか?」と、これまた切符売場へ急ぐ。

 いつも出会う彼女もやってきて今日は白滝谷へ行くようだ。皆子山へ行く彼と共に約10名が平で降りる。彼にすぐの橋を渡って寺裏の墓の横の作業道から取付くように言い彼を見送る。二人はユックリバス停で準備し若者3人と同時に出発する。

二人はユックリバス停で準備し 花折峠道入口の権現山登山口に着き

 この若者たち、バス停200mも進まないうちに山裾に近づきコンクリート壁の隙間から取付きを始める。権現山への北東尾根へでも取付くのかなと通り過ぎるが「急な植林地、無理だろう!」と哲郎。

 花折峠道入口の権現山登山口に着きドン谷の登山口へと歩き始める。まだ朝早いのにもう蒸し暑い。林道に流れる山水でタオルを濡らして顔をふく。ドン谷入口で「ヒルがいるだろう!」とヒル避け処置をしていると、先ほどの若者たちがやってくる。変なポイントでの進入を諦めたのか、道を間違ったのか?。

まだ咲いているキランソウ この時期コナスビが目立つ

 この先ヒルがいるのに彼らはスパッツをしていない。哲郎が彼らの足元にヒル避け噴霧していると「もう、あそこで2匹やられました!」と言っている。若者に先に行ってもらい、二人はゆっくりとドン谷を登り始める。足元に元気なヒルを見ながら、高湿度の今日もシンドイ登りとなる。

 途中で早くも腰を下ろしている若者たちと道子は話している。彼らは「京大探検部」であちこちと探検しているそうだが、「登山経験不足や!」と哲郎。

ドン谷登山口若者に先に行ってもらい 足元に元気なヒルを見ながらドン谷を

 アラキ峠で小休止し、彼らがやって来る頃権現山へと登り始める。道子の湿度計は「93%」と表示しているので、先日の「H1」表示は100%付近の値だったのだろう。

 無積雪期にこの植林地を登るのは久し振り、支尾根に細い溝状の道があり、そこを登ることになる。道子は珍しく「シンドイ!」と何度も立ち止まり飲水をする。温度はまだ上昇していないが、梅雨の高湿度に参っているようだ。

アラキ峠で小休止し 支尾根に細い溝状の道があり

 やっと植林地の上方に明かりを見て「あともう少し!」と一登り、カラマツ林に出合いシダの中を進み権現山山頂に着く。バスで一緒だった3人が休息中、二人も小休止する。残念ながら霞んで展望はないが、稜線は心地よい。二人は汗だくのシャツを着替えサッパリしたところで出発する。

カラマツ林に出合シダの中を進み 権現山山頂に着く

 湿度は高く琵琶湖も見えないが、緑の雑木が続き心地よく歩いて行く。ホッケ山の登りでも、珍しく「シンドイ!」という道子、若者たちが追いついてきたので先行してもらう。

 ホッケ山では丁度雲が切れ、西方の京都北山の山々を望む。山頂付近はテンニンソウだろうか大群生していて、それを掻き分けながら歩いて行く。道子の湿度計は、ずっと「H1」表示しているが、時々涼しい風が通り抜けると「70%」になる。

緑の雑木が続き心地よく歩いて行く テンニンソウだろうか大群生していて

 もう大きな登りはなく、比良縦走路の細い尾根を楽しみながら歩いて行く。小女郎峠まで来ると、峠に数人の登山者を見る。「周囲のササが綺麗だ!」と峠に降りて行く。今日はユックリの散策、小女郎ヶ池へ向かい昼食とする。

 ユックリと湖面を見ながらオニギリを食べていると、ロープウェイでやって来たのだろうハイカーがポツポツやって来る。彼らを見て「みんな汗もかかずに涼しそう!」と道子は不思議がる。暑く感じるのは我々だけだろうか?。

小女郎ヶ池へ向かい昼食とする

 昼食後は峠から小女郎谷道をとる。「夏は谷に限る!」と、汗かきの哲郎は谷水で顔が洗える谷筋が好きなようである。峠道、最初はガレた斜面の中の溝状の道を下って行くのだが、このガレがどっと崩れて登山道が埋るということが無いのが不思議である。

 細い溝状の道、足元には相変わらずのゴロゴロ石が続き歩きにくい。こんな道に次々と登山者が登ってきて、「さすがにメジャールートや」と哲郎。急な植林地の道を下って行くと、右手に谷を見るようになる。その谷に沿って細い道を歩くことになるが、この細い道も意外に強くて崩れない。

 「谷はまだか!」といいつつ下って行く哲郎、周囲に夏の野草はないがの緑が多く心地よい。やっと渡渉地点に付き顔を洗いサッパリする。谷を渡ると、右岸の緩やかな谷沿いの道が続く。

谷に沿って細い道を歩く やっと渡渉地点に付き顔を洗い

 何も咲いていないと思っていた野草、足元に名残のオカタツナミソウの花を見る。大きな葉に小さな蕾、どうやらクサアジサイの蕾のようだ。

 ミカエリソウやテンニンソウ、トリカブトが茂っている中を谷の音を聞きながら下って行く。左岸へ渡り返し、植林地の中を下って行くと薬師ノ滝に着く。折角だからと滝へ降りてみる哲郎、「涼しいよ!」と道子に降りてくるようにいう。19℃の滝下で暫し涼をとる二人、ここのギボウシの花はまだだが、滝下でヤマアジサイの花を見る。

右岸の緩やかな谷沿いの道が続く 19℃の滝下で暫し涼をとる二人

 十分涼しんだ二人は滝を後にする。直ぐの堰堤下の林道に降り立ち下って行くが、再び蒸し暑さが二人を襲ってくる。急坂の植林地がしばらく続き「いやだな~!」と思う頃、右手に田畑が開けてきて「やれやれ!」と。

 湖西道路上を通りすぎると、JR蓬莱駅は近い。駅に付き電車を1本見送り、冷たいお茶を買い涼をとりながら後始末や着替えを済まし、次の電車で帰路に着く。









山は上がり、谷は沈みました。
あなたが定めたその場所へと。


詩篇 【104-8】
オオバギボウシ