雲取山(寺山峠尾根筋~一ノ谷~芹生)//北山
2015.02.14


 
雪深くジグザグに登って行く道子
花背高原から寺山峠尾根筋へ登る


2015.02.14 (土) 雪後晴れ   ikomochi、哲、道

行き:出町柳7:50 - 花背高原(京都バス)
帰り:貴船15:55 - 叡電貴船口 = 出町柳


コース:
花背高原前バス停~作業道終点~左の支尾根を登る~寺山峠からの尾根出合~標高860ピークを西~支尾根を南西へ下る~一ノ谷支流出合~一ノ谷出合~林道に乗る~二ノ谷出合~三ノ谷出合~勢竜天満宮~芹生~アソガ谷分岐~奥貴船橋~貴船バス停

注意:
積雪時、雲取山周辺は1m前後積もります。積雪状態によりアイゼン、ワカン、スノーシューが必要です。









 今週は雲取山へ出かけてみる。花背山の家の積雪情報によると50cmを切ってしまったが、「山には雪が残っているだろう!」と出かける。「バスが満席だと困る!」と北大路駅前から乗らずに始発の出町柳へ向かう。

 バス停に着き「えっ~!」と驚く二人、そこには長い列ができていて、並んだ我々の後ろにも長い列が続く。着くとすぐに長岡山人さんがやってきて、23名の団体さんで能見方面へ向かうそうだ。広河原方面は1m以上の積雪があり2人だけでは動けないが、23名だと何とかなるのだろう。

 そろそろバスがやってくるころ、「あっ、ikomochiさんや!」と道子は彼女を見つける。彼女は大見尾根でシューを楽しむそうだ。

 やって来た広河原行きのバスに乗り込むが、バスは始発から超満員で積み残しが出る。ここでやっと臨時便を手配したのか、バスは出発しない。やって来た臨時便へ移動する人もいたが、前のバスは満員で立客もいて、後ろのバスはガラガラで出発する。相変わらず対応が悪く「何とかならないのか!」と哲郎。

 花背高原に着くと、ゾロゾロと数グループ20名くらいが下車する。ikomochiさんも我々に同行しシューハイクを楽しむことになる。学校横の道は積雪数10cmあるが先行者のトレースがあり難なく進める。

先行者のトレースがあり難なく進める 林道分岐からの作業道も雪深い

 最後に出発した我々だが途中で先行グループが道の真ん中でワカンやシューの装着を始めているので、「なんでこんなところで!」といいつつ、彼らを避けながら歩くことになる。我々は旧スキー場の小屋に飛び込み、ここで準備と服の調節をしシューも履く。

 全てのグループが通り過ぎた後、3人はゆっくりと歩き始める。林道分岐からの作業道も雪深い。作業道が植林地に突き当たったところから、寺山峠へは谷筋を登って行くのだが、「10数名の先行者のトレースを歩くのは面白くない!」と哲郎、3人とも急坂が登れるシューなので、昨年登った左手の支尾根を登って行き寺山峠からの尾根筋まで進むことにする。

植林地入口の標識 道子は急斜面をスイスイ登って行く

 3人はリフターを立てて急斜面を登って行く。道子は急斜面をスイスイ登って行くが、いきなりの急登、2年振りの雪山と言っていたikomochiさんはビックリしただろう。哲郎は最後尾を歩くがikomochiさんが歩きにくそう。何のことはない、ikomochiさんのストックの先が雪用になっていないので、「あれ~!」と時々ずっこける。

 この支尾根は標高差200m位だが勾配が急なので歩きにくく、先行する道子は小さくジグを切って登って行く。途中からこの支尾根にポツポツと2体の踏み跡を見る。登山者にしては大股で幅も広いので、「クマやろか?」と思ってしまうが、「誰かがこの支尾根を駆け下りたのかも?」と哲郎。

リフターを立てて急斜面を登って行く 大股で幅も広いので、「クマやろか?」

 標高差100mも登るとやっと緩やかになり、「やれやれ」と言っているうちに周囲は雑木に変わり再び登り始める。冬枯れの雑木の下では当然のように雪深くなり、シューも深く沈むので、再び小さくジグザグに傾斜の緩いところを探しながら登って行く。「昨年は身動きが取れないくらい沈み込んでいたが、今年はなんとか歩けるので、その分雪が少ないのだろう」。

周囲は雑木に変わり再び登り始める 先頭で頑張る道子

 当然のようにストックの利かないikomochiさんは大きく遅れてしまう。やっと寺山峠から旧花背峠への尾根に出る。「えっ!」と哲郎、そこに2本のシューの新しいトレースを見る。ここから旧花背峠への雑木の尾根でシューハイクを楽しもうと思っていた哲郎はトレースがあるのが面白くない。

 尾根を左にとり少し登ると標高860mの小ピークに出る。尾根筋に続くシューの跡を羨ましそうに見る哲郎、「やはり、トレースのある尾根はいやだ!」と、このピークから右の支尾根を一ノ谷へ下ることにする。ピークを右へとると花背山の家の誤進入防止の「×」の標識があり、その横を通り西へ進んで行く。

寺山峠から旧花背峠への尾根に出る 誤進入防止の「×」の標識があり

 すぐに尾根は南西に向き、植林と雑木の間を下って行く。雪は適度に締まっていて難なく歩くことができる。雑木の中を下って行くと支尾根が分かれているので、昨年と同じように左にとり一ノ谷支流に下ることにする。

 雑木が切れると植林に変わり、その中を心地よく下って行くと、眼下に細い流れが見えてくる。「崩れかけた小屋があるはずや!」と道子、3人はこの支流に降り、流れに沿って右へ下って行く。

雑木の支尾根を下って行く 一ノ谷支流に降りる

 またこれが大変、本来ここには古道があるのだが、この積雪では確認できない。谷沿いの斜面の歩けそうなところを探して進むのだが、何度も段差のある谷へ降り渡渉することになる。やっと一ノ谷に出合い一ノ谷を渡る。「次からこの分岐に直接降りる支尾根をとってみよう!」と哲郎。

 一ノ谷の谷沿を歩いてもいいのだが、左手に見える林道に乗ることにする。「えっ!こんなところまで林道が!」と久し振りに一ノ谷を訪れたikomochiさんはビックリする。3人は林道に上り三ノ谷出合いを目指す。林道は雪深いが昨年より雪がしまっているので歩きよい。

歩けそうなところを探して進む 一ノ谷を渡る

 谷に出合うと谷を渡り再び林道を歩く。この先の橋は2013年の台風ですべて壊れているので、三ノ谷出合いまでは数回渡渉することになる。二ノ谷出合を過ぎたところで対岸(左岸)に大木を見る渡渉地点に出る。

林道を快適に歩く 二ノ谷出合

 ここは林道ができる前から難所だったが、橋は消失し雪深く崖っぽいところで、3人は対岸の林道を見て「どうしよう!」と言うことになる。右岸の先を確認する道子は「こちらから行けそうや!」と叫ぶ。3人は右岸を進み渡れそうなところを探し渡渉して左岸の林道へ這い上がる。

「どこを渡ろうか?」 左手の林道へ這い上がる

 谷間も広くなり積雪量も1m近くなる。でも林道+シューなので難なく歩くことができる。三ノ谷出合手前に林道ゲートがある。積雪はゲートより少し低いので、昨年より雪は少ないようだ。その先の橋も消失しているので谷を渡り、三ノ谷出合の林道分岐点に着く。

 12時30分、今日はユックリ歩いたが昨年より40分早く着いたので、その分雪が締まっていたのだろう。三ノ谷林道ゲートの前は丁度日が当たり風もないので、ここで昼食休憩とする。今日はユックリと30分の昼食休憩も終わり林道を芹生へと歩き始める。

三ノ谷出合手前に林道ゲート 三ノ谷林道ゲートの前で昼食

 まだまだ雪深い林道だが雪が締まっているので難なく歩け3人はシューハイクを楽しむ。30分足らずで勢竜天満宮に着き遅れるikomochiさんを待つ、2年振りの雪山でそろそろ足が重くなってきたのかも知れない。

 建物が見えてくると道路は除雪されているが、今朝積もったのだろう路面に10cmの積雪を見る。橋を渡ったところでシューを外し小休止する。路面に少し雪が残っているがアイゼンを止めチェーンの滑り止めを付ける哲郎と道子。3人は芹生の集落を抜け芹生峠へと登って行く。

シューハイクを楽しむ 30分足らずで勢竜天満宮に着き

 この道も除雪後に10cmの雪を見るが、暖かいのだろう路面の雪は凍結していないので歩きよい。路面の積雪は芹生峠付近で20cmになり、「下りは滑るから」とikomochiさんはアイゼンをつける。

 ここからダラダラと下って行くので楽そうだが、貴船までが長いので途中で嫌になってしまう。アソガ谷分岐を過ぎると路面の雪も少なくなってきたのでikomochiさんはアイゼンを外す。奥貴船まで来ると、芹生峠を除雪してくれた除雪車を見るが「VOLVO」とあり納得する哲郎。貴船神社の奥宮まで来てトイレ休憩、川でストックやチェーンを洗い収納する。

橋を渡り芹生峠へと登って行く 「VOLVO」とあり納得する哲郎

 真冬なのにゾロゾロと観光客が続く。京都バスが冬でもバスを運行したからであろう。以前冬にはほとんどの店が閉まっていたが、今は開いている店も多くみられる。

 「急いで!」と乗ったバスで叡電貴船口に向かい、今日は久し振りに「きらら」に乗り帰路に着く。







木には望みがある。
たとい切られても、
また芽を出し、
その若枝は絶えることがない。


ヨブ記 【14-7】
久し振りの展望電車きららに乗る