桑谷山(西尾根~桑谷)//北山
2015.11.03


 
素朴な桑谷山西尾根を楽しむ


2015.11.03  (火)  曇り   哲、道
行き:出町柳駅前7:50- 能見口
帰り:大悲山口14:34 - 北大路駅前


コース:
・能見口バス停~長戸谷口~西尾根取付き~支尾根分岐~P804~長戸谷コース分岐~△桑谷山(西峰)~東峰~鉄塔(・813)~鉄塔~桑谷林道出合~桑谷口~大悲山口バス停

注意:
・桑谷山西尾根は細い尾根ですが道がありません。所々で杉の低木を掻き分けて歩くことになります。左右の斜面は急勾配なので要注意。【初心者危険コース】なので初心者だけで出かけないようお願いします。









 「今週は北山を散策しよう!」と桑谷山へ出かける。出町柳駅前バス停、7時頃に広河原行きに並ぶが、廃村八丁へ行くのであろうか学生たちも多く、今日はこちらも長い列ができる。朽木行きには臨時便が出るが、広河原行きには出ず1台、超満員で出発となる。「なんでやねん!」「北大路からの客はのれへんで~!」と哲郎。

 あまりにも超満員、植物園前まで来てやっと後ろから臨時便が追いかけてくる。立客は移動し皆さん「やれやれ」、いつものことながら京都バスさん、シッカリしてください。

 それにしてもこのお客さんの多さ「なんでだろう?」と哲郎。二人は能見口で降りすぐに能見方面へと歩き始める。今日は晴れという予報であったが、上空には雲が多く嫌な予感がする。

能見口バス停からバスを見送る 咲かずに終わりそう・ヒヨドリバナ

 長戸谷口に着き橋を渡ったところで準備する。この橋を渡ったところが桑谷山西尾根の先端で、今日はここから取付くことにする。

 植林地はなるべく通らないようにしているが、この付近は植林に覆われているので、いつものように「スミマセン!」と急な植林地を登り始める。

長戸谷口の橋を渡る 橋を渡ったところが西尾根の先端

 この支尾根の中央に地主の境界があるのだろう、ネットが尾根に沿って張られている。このネットが邪魔をするが途中で崩れているので、もう役には立っていないようである。最初はネットの西側から取付いて行くが足元に雑木が増え登り難くなるとネットの右へ、そして左へと歩きよいところを探しながら登って行く。

 標高差100mも登ると緩やかになり、上の方が明るくなってきて東へ進むとすぐに支尾根の分岐に出合う。「やれやれ」と、ここまで標高差200mの急登は終わる。

最初は植林地の中の急登が続く 上の方が明ると急登は終わる

 ここから細い尾根は北寄りにユックリ登って行き、周囲の雑木を見ながら二人は歩き始める。道はなく素朴な雑木が続き、その間を掻き分けるように進んで行く、これが何故か心地よい。

 標高700mを過ぎると尾根は次第に東へ向いてきて、北に広がるコウンド谷周辺の山々とその麓に能見の集落を見る。その山々はどんより曇ってきて、風も強くなってきたので、「北山しぐれ!、もうすぐ降って来るかも!」と道子。

 尾根は広がり緩やかになるが、しばらくすると再び登り始める。色付いた木々は少なく、相変わらず素朴な雑木が続く。所々で木に新しい熊の爪痕を見るので、相変わらず桑谷山周辺にはクマさんがいるようである。

素朴な尾根が続く 尾根は広がり緩やかになるが

 一登りするとP804がある緩やかな細い尾根に変わる。この付近から所々で杉の低木が邪魔をする。山頂まであと標高差120m、もうすこしである。色付いた木々の間を抜けると、再び登り始める。

杉の低木が邪魔をする 色付いた木々の間を抜けると

 左右の谷の紅葉を楽しみながら登って行くと、足元にアスナロや杉の低木が続き、山頂までこの藪漕ぎが続く。山頂の繁みが見えてきて、「最後の登りや!」と道子に言う。長戸谷コース下降点の分岐を過ぎると、山頂から人の声が聞こえてくる。

 山頂に着くと、昼食中の団体さんが陣取っている。ここで人に出会うのは珍しい事であるが、今日は風が強く時雨れてきているので「ここで昼食をしなくても」思ってしまうが、人それぞれ、山頂での昼食が楽しいのだろう。

最後は山頂まで杉の藪漕ぎが続く 山頂に着くと、昼食中の団体さんが
二人は山頂での昼食を諦め東峰へ

 二人は寒いので山頂での昼食を諦め東峰へと進んで行く。ポツポツと時雨れているので、今日は早く降りることができる桑谷林道への登山道を下ることにする。西峰から15分で東峰の分岐に着き南の支尾根を下って行く。ここには入山禁止の立て看板があるので良くわかる。

ポツポツと時雨れているので 15分で東峰の分岐に着き
分岐の立て看板

 細い急な尾根だが谷の紅葉を楽しみながら下って行く。前方が開けた・813の鉄塔から左の送電線へと下って行くと見晴のいい下の鉄塔に着く。送電線が続き展望も良く、ここで昼食と思っていたが、天候がすぐれないので先へ進むことにする。この鉄塔から登山道は右をとるのだが、東の支尾根伝いに桑谷口まで行けるようだ。でも「この次にしよう!」と右の登山道で下ることにする。

前方が開けた・813の鉄塔 見晴のいい下の鉄塔に着く

 結局昼食はバス停でとることにし、二人は登山道を下って行く。ここから西の支尾根へは谷を一つ横切るのであるが、登山道の踏み跡が落ち葉で薄くなっている。それらしきところを下って行くと、時々関電のプラスチックの階段を見るので、このルートは関電巡視路と分かる。

 谷間に着くと・813を通る送電線の直下で、木々が刈り取られ明るくなっているが、木を刈った分斜面はガレてきている。巡視路を少し下ってから谷間の横道を渡ると目の前にハッキリした登山道を見る。

 支尾根を下り始めると、再び落ち葉でハッキリしなくなる。でも林道はこの支尾根の下にあるので、谷に降りないように気を付けて下って行けばどこを歩いても良い。山頂にいたグループはここを登ってきているので、この山を熟知している方がいるようである。

巡視路を少し下ってから
谷間の横道を渡ると
支尾根を下り始めると
再び落ち葉でハッキリしなくなる

 支尾根を標高差200mも下ると下から谷の音が聞こえてきて林道が見えてくる。林道に降り立ち谷で用具を洗い収納する。幸いしぐれも止み、ここからバス停まで30分、バスには十分時間があるので二人はゆっくりと林道を歩き始める。

 桑谷口に着き峰定寺からの舗装道をバス停へと歩く。この道は春には野草を楽しむことができるが、秋は紅葉、いつものように「きれいや!」と。

谷の音が聞こえてきて林道が見えてくる 秋は紅葉、「きれいや!」と

 13時30分に大悲山口バス停に着く。後始末や着替えを済ましオニギリを食べていると、バス停に次々に人がやってきて列ができる。「???、こんなこと初めてや!」と。話を伺うと、峰定寺で特別公開があるそうで・・・、皆さんは観光客のようである。

 長い列を見て、ずるい人はひとつ前のバス停まで行き、もっとずるい人は少し前の角まで行き自由乗降するようで移動している。二人は列の先頭だから十分座れると思っていたが、やって来たバスはほぼ満席で最後尾の席に座ることになる。当然長い列の人は皆立つことになる。

 最後の人はデッキに立って発車する。花背交流の森では「モミジ祭り」とやらで子供連れが乗ってくるがもう超満員で詰め込むことになる。丁度哲郎の前に子供連れで、さらに幼い子を抱いた女性が立ってきたので、哲郎は立つことになる。話を伺うと行きの10時のバスも満員で立ってきたという。

 対応の悪い京都バス、もっと情報収集に努め顧客満足を考えて欲しいところである。お寺も交通機関に連絡を入れるとか・・・・何とかならないのだろうか?。そうこうしているうちに満員で気分が悪くなった女性連れの乗客が花背峠で降りバス停に倒れ込む。こんなところで降りて、どうするのだろうかと心配する。運転手も超満員の異常事態に会社へ連絡するため停車するが、もうどうしょうもないだろう。

名残のアキチョウジ 長い列ができた大悲山口バス停

 鞍馬を過ぎると各バス停で「満員通過します!」と運転手、折角楽しい観光も、こんなバスでは皆さん不愉快になるだろうに。北大路駅前から地下鉄に乗り換える二人も、後味悪い山行きに「あ~あ!」と。









山は上がり、谷は沈みました。
あなたが定めたその場所へと。


詩篇 【104-8】
ソヨゴの赤い実