皆子山(平~東尾根~平)//北山
2015.02.07


 
皆子山東尾根のシューハイクを楽しむ


2015.02.07  (土) 晴れ    哲、道

行き:JR京都駅7:58 = JR堅田駅8:50- 平
帰り:平15:59 - JR堅田駅 16:38 = JR京都駅


コース:
平バス停~寺裏の墓の横の作業道~標高740mまで急な植林地を登る~P837~P941~寺谷道出合~△皆子山=ピストンで下る~平バス停

注意:
・冬の皆子山は積雪50cm~1mとなります。積雪状態によりアイゼン、ワカン、スノーシュー等の装備が必要です。









 花背山の家のHPによると2月2日に70cmあった積雪は2月5日には55cmと減ってきている。「雪のあるうちに!」と皆子山へ出かけることにする。

 JR堅田駅バス停には長い列ができ臨時便も出るが、多くの人が立っての出発となる。平で降りるとゾロゾロとたくさんの人が降りてきて、乗客の半分は降りたようで平バス停は久し振りに賑わうことになる。団体さんは円になってミーティング、二人はバス停小屋で準備をする。

 小屋の屋根の雪は少なく、山に雪が残っているか心配する。出発する時10数人の登山者が目の前を横切って行く。我々も後を追うように歩き始めると、その団体さんは権現山へ向かわずに皆子山方面へと向かっている。

 「こんなにたくさんの団体さんと一緒は、嫌だな~」と思っていると橋の手前で円陣を組んでいる。二人はその横を通り橋を渡り登山口へ向かう。最後の民家の前から寺への道を進むのだが、深い積雪の中に踏み跡を見る。雪は50~60cm積もっていて一安心の哲郎、そのトレースを使って寺へと登って行く。

二人はバス停小屋で準備をする 寺へと登って行く

 寺の裏まで来てアイゼンをするかどうか迷ってしまうが、雪がしまっていてトレースがあるので、そのまま進行する。墓横の作業道を登って行くとトレースは足跡からワカンに変わる。谷筋に出合ったところで登山道は左の植林地の中を登って行く。

 トレースのおかげで難なく登ることができ、雑木に接した細い支尾根に着く。細い尾根を登って行くと「前に誰かいる!」と道子、一登りして休憩中のカップルに出会う。

墓横の作業道を登って行くと 細い尾根を登って行くと

 「お先にどうぞ!」と先を進める彼らの足元にワカンを見る。ワカンのトレースは彼らのもので、新しいものだったので歩きやすかったのだろう。我々はここでシューを履くので小休止、「すぐに追いつきます!」と哲郎、彼らに先に行ってもらう。

 「この位置でいい?」と道子は哲郎に靴の位置を確認する。「リフターがかからないので、もう少し後ろや!」と哲郎。いつもと違い違和感を感じる2人であったが、そのまま進行する。(下山して分かったことだが、哲郎と道子のシューが入れ替わっていてサイズが合わないので違和感を感じていたのだろう。「色も違うのに!」と、きょうは集中力のない二人であった。)

 標高650mを過ぎると雪は柔らかくなり深く沈むようになり、急斜面が続くので小さくジグザグに登って行く。

 標高740~750m」まで登ると勾配は緩やかになり前方に雑木が広がってくる。シューの装着に時間を要してしまい、先行の二人の姿は見えずトレースだけが続いている。シューではトレース上は歩きにくいので、二人は新しい雪の上を歩くことにする。

雑木の尾根を登って行く 勾配は緩やかになり

 雑木の雪を楽しんで、尾根が北へ向きを変え登って行く斜面で、先行する二人の姿を見る。一登りしたところで休憩中の二人に追いつき、我々が先行することになる。この先雪はさらに深くなりワカンではしんどいかも知れない。

 そんな新雪の上を二人は心地よく歩いて行く。新雪と言っても締まっているのでシューは深く沈まず歩きよい。P837を過ぎ一登りすると一瞬北側が開け比良山系が望めるが、それを見ることもなく道子は先を急ぐ。

雑木の中を快適に歩く 急斜面を登る

 寺谷口への支尾根の分岐を過ぎリフターを立て一登りすると見晴らしの良い細い尾根に出る。北側正面にはアンテナが立っている峰床山が見える。ここは風がよく通り毎年のように南側に雪庇ができているので、北側の斜面を歩いて行く。

 P941から直角に左に折れ斜面を下って行く。積雪深く快適な下りが・・・と期待するが、ここの雪は日がよく当たるのか表面が固く締まっていて、シューが深く沈まず残念と言うことになる。

雪庇は北側の斜面を歩いて行く 北に峰床山を望む

 雪はさらに深くなり、尾根が植林に代わってもシューハイクを楽しむことができる。一登りした見晴台から東方の琵琶湖や蓬莱山の展望を楽しみ小休止する。道子はシューの調子が悪いとここで付け直す(哲郎のシューなのでサイズが大きくてフィットしなかったのだ)。

 ここから山頂へは最後の登り、数10m登ることになるが、積雪と雑木が邪魔をして歩きにくいので、途中で植林の中を歩いていく。

植林に代わってもシューハイクを楽しむ 東方に蓬莱山を見る

 やっと寺谷道下山口に着くが、当然のように谷筋からのトレースはない。「登山口で出会ったあの団体さん、東尾根を後ろから登った様子もなく、いったいどこへ行ったのやろ?」と、チョット心配する。

 南からの支尾根に出合い右にとり山頂へ向かう。雑木を抜け山頂の吹き溜まりを一登りし三角点ポイントに着く。丁度12時「昼食だ!」とチョット西尾根へ入り、風の当たらないところで着替え、さっぱりしたところで昼食とする。

 昼食と言えば皆さんラーメンタイムのようだが、バス登山の場合は二人はいつも熱いお茶とオニギリだけである。だから昼食休憩は10分とし、その分を歩行時間に充てる。でも今日は時間に余裕があり暖かいので、山頂でユックリと過ごす。

寺谷道下山口の南尾根に出合う 皆子山山頂から比良山系を望む

 20分の昼食休憩も終わり「そろそろ」と下山を開始するのだが、まだ12時20分、このまま平に下山すると早く着いてしまい、バスを2時間も待つことになる。「西尾根から花背方面かミタニ峠へ」と哲郎、「このまま東尾根でいい!」と道子。結局東尾根をできるだけユックリと下ることにする。

 山頂にはワカンの二人が到着したようで、ひと声かけて下山を開始する。今日の雪の状態では山頂までワカンよりシューの方が40分程度速く歩けるようだ。雑木を抜け寺谷下山口から蓬莱山を見ながら東尾根を下って行く。

西尾根から山頂へ戻る 寺谷道下山口から蓬莱山を見る

 寺谷口への支尾根分岐まで来ると、朝バスで一緒だった団体さんに出会う。安曇川を渡り寺谷口から支尾根を登って来て、これから山頂へ向かうと言っている。「えっ!、バスなのに?」と思う哲郎だが、今日は寺谷口にある山荘にとまるそうで、「そうだったのか!」と納得する哲郎と道子。

 下りも快適に足を進める二人、下りの場合トレースの上は歩きにくいので、新雪の上を歩くようにする。ユックリと言っても限度があり、1時間半かけて墓横まで来て寺の前でシューを外す。

墓横まで来て バスまで杣道で休息とする

 哲郎は除雪の塊の上を歩き川へ降りシューやストックを洗う。「バスまで杣道へ行き、一杯やろう!」と道子と一緒にバス停へ向かっていると、近所のおじいさんがやってきて話し込んでしまう。このおじいさん80歳で富士山へ登ったそうで、記録は85歳だったと悔やんでいる。いま89歳だが少し腰が曲がってきているので富士山はもう無理のようだ。

 杣道では他の客もいず、バスまでゆっくりと熱燗で体を休める二人である。



皆子山山頂から比良山系を望む







主は羊毛のように雪を降らせ
灰のように霜をまかれる

詩篇 【147-16】
平バス停横の空地(駐車スペース)は
駐車禁止となっていますので
注意してください