桟敷ヶ岳(薬師峠~山椒谷~大森)//北山
2015.10.17


 
「もう紅葉している!」と
桟敷ヶ岳


2015.10.17 (土)  晴れ   哲

行き:北大路駅前バス停8:40 - 岩屋橋 (もくもく号)
帰り:小野郷バス停15:53 - JR京都駅 (JRバス)


コース:
・岩屋橋バス停~志明院~薬師峠~岩茸山下巻道~鉄塔~△桟敷ヶ岳~西尾根~奥山椒谷滝横を下る~長谷林道終点~長谷道出合~長谷林道入り口~大森キャンプ場~大森中町~小野郷バス停

注意:
◆桟敷ヶ岳から西の支尾根を下って行くと奥山椒谷に出合います。途中に滝がありますので注意してください。道はなく【初心者危険コース】です。
◆京北トンネルの開通により平成25年12月よりJRバス時刻が数分早くなっています。注意してください。









 「桟敷ヶ岳へ紅葉の様子でも」と出かけることにする。道子が急用だと哲郎一人で出かけることになる。北大路駅前バス停でもくもく号を待っていると、どっと団体さんがやってきてタクシーが+5台となる。

 もくもく号には3人の登山者と高橋で降りる外人さん6名が乗る。彼らは留学生で山幸橋から嵐山へ向かうそうだ。彼らが下車した後、運転手さんの話によると「外人さんはシッカリしていて、山幸橋では500円だから300円の高橋で降りて山幸橋まで歩くんだ」と。

 終点の岩屋橋で降り準備していると、タクシーで続々とやって来た団体さん、皆さんトレイルランの人たちである。志明院へ向かって歩き始めると「こんにちは!」と団体さんが掛け声良く駆け抜けていく。最後の女性は背中の荷が重そうで「最後までもつやろか?」と心配する。彼らが通りすぎるとヒッソリとした道を一人で歩く哲郎である。

今日はにぎわう岩屋橋BS 掛け声良く駆け抜けていく

 谷沿いの林道、野草を見ながら歩いて行く。マツカゼソウやツリフネソウは結実が始まっていて、秋の深まりを感じる。アケボノソウも結実が始まっているが、一部の枝で名残の花を見る。そうこうしていると志明院の門前に着き飲水休憩とする。バス停から25分である。

マツカゼソウの結実 ツリフネソウの結実
名残のアケボノソウを見る 志明院の門前に着き飲水休憩とする

 志明院の奥でバスで一緒だった男性を見るが、彼は桟敷へ向かう気配を感じない。名所めぐりでもしているのだろうか?。右手に登って行く細い道が登山道で、登り始める。植林地の中を谷沿いに進んで行く。

 明るくなると伐採地に出合い大きく伸びたタケニグサの群生を見る。谷に沿うようになると足元にクリンソウをみる。群生していたクリンソウは大水で流れてしまったが、数株残っているので数年後には復活してくれるだろう。

 谷分岐から右の谷をとる。大岩を超えると周囲は雑木に変わるが、まだこの付近では紅葉は始まっていない。谷水はすぐに枯れ溝状の谷を詰めて行くと薬師峠に着く。ユックリ歩いたつもりだが、バス停から50分なのでいつも通りのようだ。

枯れ谷を詰めて行くと 薬師峠に着く

 峠から右の道が桟敷ヶ岳への登山道、植林地の中を少し登れば雑木が現れてきて心地よく歩くことができる。雑木の中に赤や黄が少し混じってきて紅葉が始まって来たようである。登山道が東から北寄りに変わると少しずつ登り始める。

 岩茸山への尾根分岐に来るが、今日は登山道の巻道を進む。岩茸山直下ではぐるりと斜面を巻いて行くのだが、斜面の横道は細くなり、踏み跡も薄くなってきたので余り歩かれていないような気がする。最近はこの岩茸山直下の巻道から岩茸山へ登って行くコースが桟敷ヶ岳登山道になっているようである。

 左手に植林地が見えてくると尾根の鞍部で岩茸山コースと接する。左へとれば林道があり反射板を経由して桟敷ヶ岳へ行くことができるが、このまま巻道を進むことにする。最後は右下からの谷の源頭に着き、斜面を登って行くことになるが、この付近で道は消えているので左上に適当に登って行くと岩茸山からの尾根道に出合う。

紅葉が始まって来たようである 最後の谷源頭の森で道は消える

 もうここまでくれば山頂は近い。ユックリ登って行く広い尾根を北へと進んで行く。道がはっきりしなくても山頂まで尾根を辿って行けば良い。途中で右側の開けたところから比叡山系が良く見える。

 鉄塔に着く。今日は見晴が良く送電線がどこまでも続いているのが良く見える。その後方に比良山系も良く見える。西の愛宕山系も見てから山頂へ向かう。

比叡山系が良く見える 鉄塔から山々を楽しむ

 少し下った鞍部からだらだらと登って行くとすぐに△桟敷ヶ岳の山頂に着く。11時20分だからバス停から丁度2時間である。少し早いがこの広い山頂広場で昼食とする。天候が良いのに誰もいないのが不思議なくらい、静かに遠望を楽しみながら一人オニギリを食べる。

広い山頂で一人で昼食 山頂のリョウブの実

 30分もユックリし、「そろそろ」と腰を上げる。下山は西尾根から大森に下ることにする。山頂から西尾根へ向かうと目の前の木々に紅葉を見る。「えっ!」と予想以上に紅葉していて、今年は紅葉が早いのかも知れない。

 紅葉を見ながら西尾根を下って行く。10分も下ると右手に植林地を見るので、そこを下って行くと小さな谷に出合う。山椒谷の支流であるが谷沿いに下って行くと滝上に出る。

山頂から西尾根へ向かうと 10分も下ると右手に植林地を見る

 以前は滝の左手の岩の横の急斜面をロープで下っていたが危ないので、その数m上にロープなしで下れる斜面を見つけ、最近はそこを下ることにしている。と言っても滝横の急斜面、ストックを伸ばし慎重に下って行く。

 滝下まで来ても、相変わらずズルズルと足元の石が滑って行くので素早く谷へ降りる。石ゴロゴロ谷の中やズルズルの谷横を下って行き、大岩の横を抜けるともう安全、ここで大きな石の上の歩きは終わる。谷横を下って行くと「あれっ!」と、炭焼窯跡の上にあった捕獲用の檻はなくなっている。そこを過ぎると目の前に林道終点が見えてくる。

山椒谷の滝下は石がゴロゴロ 大岩の横を抜けるともう安全

 谷で顔を洗って林道終点に上がる。ここから春は野草を見ながら下って行くのだが、今はハナニガナの黄色い花しか咲いていない。少し下ると林道脇に土砂が積もってきている。斜面の土砂が少しずつ崩れてきているようだ。

 この土砂で林道わきの野草は皆埋まってしまったようだ。伐採で林道は荒れ、林道カーブ地点では斜面が削り取られ新しい作業道もできているので、来春はこの林道の野草は楽しめないかも知れない。

谷で顔を洗って林道終点に上がる 林道は荒れ

 黙々と林道を下って行き大谷林道の長谷林道口に着く。少し下ったところで谷に降り用具を洗い収納する。13時20分、急ぐと小野郷へ向かえば14時だいのバス、岩屋橋15時のバスに乗れるかも知れないが、それはとてもしんどいので小野郷15時台のバスとして、ユックリ小野郷に向け歩くことにする。

 大森キャンプ場は相変わらず忙しそうで、その横をテクテクと下って行く。そこに名残のコウヤボウキがたくさん咲いているのを見る。

 大森の民家お庭先には色とりどりの花が咲き、それを見ながらブラブラと歩いて行く。大森西町の分岐を過ぎ野球場まで来ると、小野郷までは残り30分、「やれやれ」と道端の野草を観察しながら歩いて行くが、咲いている野草は見当たらない。民家や田畑に出合うと、これまた「やれやれ」小野郷はもうすぐである。

大谷林道の長谷林道口に着く 民家に出合うと小野郷はもうすぐ

 岩戸落葉神社手前100mに「北山杉憩いの家」という施設ができていて、時間中だとトイレが利用できるようで、登山者にとって嬉しいことである。

「北山杉憩いの家」トイレ利用可です 小野郷バス停前の地蔵群

 15時10分、岩戸落葉神社によりユックリ着替えと後始末をする。バス時刻に近くなると派出所のトイレを借りバス停でバスを待つが、バイクが数台通り抜け、とても心地よさそうだ!。








木には望みがある。
たとい切られても、
また芽を出し、
その若枝は絶えることがない。


ヨブ記 【14-7】
長谷林道にはクマが?