釣瓶岳(イクワタ峠北~ナガオ~北比良峠)//奥比良
2015.10.24


 
尾根の紅葉は見頃を過ぎているが
緩やかで心地よい歩きが続くナガオ尾根


2015.10.24 (土) 晴れ   哲、道

行き:出町柳駅前 7:45 - 朽木栃生バス停 (京都バス)
帰り:イン谷口バス停 15:25 - JR比良15:37 = JR京都駅
コース:
朽木栃生バス停~コメカイ道分岐~ササ峠分岐~イクワタ峠北ピーク~△釣瓶岳~ナガオ尾根~広谷~イブルキノコバ~八雲ヶ原~北比良峠~ダケ道~大山口~イン谷口バス停

注意:
・朽木途中から釣瓶岳までは立派な標識があります。
・釣瓶岳から南東に下って行くナガオの尾根に道はありません。地形図等を見ながら進んでください。標高1000mを切った鞍部から西に下ると広谷へ降り立ちます。登山道が無いので【初心者危険コース】です。







 「ナガオの尾根でも楽しもうか!」と釣瓶岳へ出かける。出町駅前バス停、朽木行きの臨時便が出るが20名程度の立客もいての出発となる。朽木栃生で4名降りる。バス停で準備している間に一人は北の方に、一人は南の方へ歩いて行く。北へ進んだ男性は民家の間に入って行くので「あんなところに登山口でも?」と思ってしまう。

 バス停を少し南へ戻ったところに釣瓶岳登山口がある。二人はユックリと歩き始める。今日は暑くも寒くもなく「いい天気だ!」と秋を感じる二人。登山口から谷沿いにアスファルト道を登って行き、折り返し一登りしたところに標識がある。

朽木栃生バス停付近 バス停を少し戻ると釣瓶岳への登山口

 後ろから民家へ消えた男性がやって来たので、どうやら道を間違えたようだ。標識の分岐で右にとり民家に突き当たったところで、谷沿いの小さな地道を見る。これがコメカイ道である。

標識の分岐で右にとり 谷沿いの小さな地道がコメカイ道

 細い地道を進んで行き植林地に突き当たったところから標識に従い左の植林地へと登って行く。ここから標高450mの支尾根までは植林地の中をジグザグに登って行くことになるが、「こんなに長かった!」と一つのジグが長いのだ。

 最初のジグは100mとユックリ登って行き、折り返す度にそのジグは短くなる。右手に雑木を見るようになると横道に変わる。「コメカイ道やから緩いんや!」と哲郎。・499の支尾根に乗り小休止、右にとり支尾根を登って行く。

植林地に突き当たったところから左へ ・499から右に支尾根を登って行く

 植林地や疎林のジグザグの道が続き、途中コメカイ道にお別れしてもこれが標高650mまで続く。右手に谷に広がる雑木を見るようになると、やっと尾根下の緩やかな横道に変わる。この時期まだ谷筋の紅葉は見られないが心地よい道が続く。

 前方から夫婦と思われるカップルが下ってくる。トレランの出で立ちで、「こんなに早く何処から来たのやら?」と哲郎。「そんなに若くもないのに!よう頑張ってはる!」と道子のお節介。

 そうそう、今日のコースの朽木栃生からイクワタ峠北ピークまでは昨年からトレランのコースになっているようである。昨年来た時は派手な目障りなテープが続いていたので、清掃しながら登って行った事を思い出すが、今はテープはなく「BIWA ICHI」と書かれたトレラン用の標識が所々に立って登山道はスッキリしている。標識が要所に立っているので、これ以上のマーキングは不要である。

右手に谷に広がる雑木を見る トレラン用の標識

 P732下を通り過ぎササ峠分岐に着く。小休止後南の支尾根を登りイクワタ峠へ向かう。この付近の紅葉はまだまだだが、登るにつれ赤や黄色い葉が目立つようになる。支尾根分岐まで来ると北方が開け、蛇谷ヶ峰を目の前に見る。ここは足元の草木がなくなりツルツルの尾根になって来たのでガレてくるのが心配だ。

ササ峠分岐から南の支尾根を登り 蛇谷ヶ峰を目の前に見る

 この付近の紅葉は見事だが、イクワタ峠に近づくにつれ尾根の紅葉は終わりかけてくる。でも左右の谷筋の紅葉は綺麗で、それを見ながら登って行く。イクワタ峠北ピークまでに2回尾根分岐があるので、下山時は注意を要する所だが、地形図でもあれば心配はいらないだろう。

 二人の横をトレランの男性が下って行き、二人はイクワタ峠北のピークに立つ。周囲の山々に紅葉を見て、いい感じだと思っていたら北から山々にガスが漂ってくる。寒気が南下してきたようである。

紅葉を楽しみながら登って行く イクワタ峠北のピークに立つ

 二人は南へとり釣瓶岳への稜線を登って行く。イクワタ峠付近は枯れたシダが続き、その間を登って行くのだが、先週山行きを休んだ道子は「今日はシンドイ!」と途中にある急坂を気にする。哲郎が野草観察している間に、少しでも先へと進んで行く道子である。そういえば今日は二人とも風邪気味、否風邪を引いていて、朝「今日はどうしよう!」と言っていたが、熱が無い鼻かぜのようなので風邪薬を飲んでの出発であった。

 標高1000mを過ぎると山頂はもう近い。山頂付近の紅葉は終わっているので、ただ黙々と登って行くと△釣瓶岳山頂に着く。

イクワタ峠付近は枯れたシダが続き △釣瓶岳山頂に着く

 11時15分なので朽木栃生から2時間、ユックリでも2時間半で登ることができるようだ。山頂から東の尾根を少し下ったところで昼食とする。前回は清掃登山で遅くなったが、今日は時間に余裕があるのでユックリ昼食休憩をとる。

 「チョット寒い風や!」と寒気が近づいてきたのであろう。「暑いから」と木陰でオニギリを食べていたが、そのうち日射しが欲しくなってくる。昼食も終わりナガオへと下って行く。今日の目的はナガオの尾根の散策なので、二人は足取りも軽く歩き始める。

 この時期いつものように山頂付近の尾根の紅葉は終わり駆けているが、緩やかに下って行く雑木の尾根は心地よい。

釣瓶岳から西方にシラクラの山並み ナガオの尾根の散策が始まる

 南東に下って行く尾根はすぐに南へと変わる。この付近は標高1050mが続くので、急に下り始めたら進路が間違っているので、進路修正が必要である。

 南への尾根は右手前方に武奈ケ岳を見ながら進む。小さなアップダウンを繰り返し、足元に石が散らばった標高1050mの小ピークに立つと、ここがナガオの尾根の変曲点であり、ここから南東へ曲がって行く。

緩やかに下って行く雑木の尾根は心地よい 足元に石が散らばったピークで曲がる

 右手の細川越えに下って行く斜面は紅葉が綺麗で、この斜面を下って行っても良いだろうが、二人はナガオの尾根を楽しむ。下るにつれ尾根の紅葉は綺麗になり「綺麗だ!」と言っているうちに標高1000mを切り、広谷への下降点に近づいてくる。

ナガオの紅葉を楽しむ ナガオの紅葉を楽しむ

 少し下って標高980m、広谷への下降点がある鞍部に着く。手前の鞍部からでもいいのだが、ここからの方が楽なようだ。早速、鞍部から斜面を下り谷筋を下って行くと、すぐに枯谷が現れるのでそれに沿って下って行く。

 谷半ばで右手からの谷に出合い谷は少し広くなる。ここから谷横は歩きにくいので谷に降り谷の中を歩くことになるが、枯れ谷なので難なく歩くことができる。

鞍部から斜面を下り谷筋へ 谷合流点から谷の中を歩く

 前方が明るくなると広谷はすぐ目の前、最後は谷から左手の支尾根に乗り斜面を数m下ると広谷に出合う。ここは細川越えの登山道が谷を渡る地点で、標識のある「広谷」分岐から北へ数10m来たところである。渡渉ポイントなので広谷からナガオへ取付く場合も、すぐに分かるだろう。

最後は谷から左手の支尾根に乗り 斜面を数m下ると広谷に

 広谷分岐から谷を渡りイブルキノコバへ向かう、谷の中を歩いていると前方からバスで一緒だった男性がやって来る。釣瓶から武奈ケ岳へ向かったようだ。「北小松へ向かいます!」と行っているのだが、「はてどんなルートで?」と考えていると、この谷の美しい紅葉を見るのを忘れ斜面の登山道に着いてしまう。

 「しまった!」と後ろを振り返りながらイブルキノコバへ向かう。八雲ヶ原へ向かう道も谷筋も綺麗な紅葉が続き、今が見ごろかも知れない。

広谷分岐からイブルキノコバへ 「しまった!」と振り返り紅葉を見る

 今日は八雲ヶ原に人影はなくゲレンデ跡を登り比良ロッジ跡から北比良峠へ向かう。峠にも人は少なく、最高の紅葉なのに??と思ってしまう。峠で休むことなくダケ道を下って行く。ダケ道も紅葉しているが、もう紅葉に見慣れた二人は足を止めることなく黙々と下って行く。

 今日は時間に余裕があるのでユックリと1時間かけて下って行く。大山口の谷に出合うと用具や顔を洗いイン谷口バス停へ向かう。

ダケ道の紅葉 バス停に咲くコウヤボウキ

 今日も20名程度の登山者を乗せバスはJR比良駅へ向かう。駅のホームから見る比良山系はもう霞んできているが、「今日は紅葉ありがとう!」と。








主は季節のために月を造られました。
太陽はその沈む所を知っています。


詩篇 【 104:19 】
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