霊仙山 西南尾根
(養鱒場~今畑~最高点~養鱒場)//鈴鹿
2016.03.26


 
今年は残雪もなく展望を楽しみながら霊仙山へ
霊仙山西南尾根


2016.03.26 (土) 晴れ   哲

行き:JR京都5:49 = 米原7:30 - 養鱒場
帰り:養鱒場 15:03 - 醒ヶ井 15:10 = JR京都駅

コース:
・養鱒場バス停~榑ヶ畑登山口~汗拭き峠~大洞谷~落合~今畑登山口~廃村今畑~ササ峠~近江展望台~西南尾根~霊仙山最高点~経塚山~お虎が池~七合目~汗拭き峠~榑ヶ畑登山口~養鱒場バス停

注意:
◆タクシー利用の場合:醒ヶ井方面からは養鱒場駐車場までしか行ってくれません。多賀方面からは「愛のりタクシー」で今畑登山口まで利用できます(要予約)。
◆霊仙山は車利用で無い場合はどのルートもロングコースとなりますので注意して下さい。







 今年は春が早いので「西南尾根のフクジュソウ観察は早く行かなければ!」と言うが、道子は用事で哲郎一人で出かけることになる。今日は予定より1本早い電車に乗ったので米原に早く着いてしまい、コンビニでコーヒーでもと探すが駅前にコンビニが無い。駅前にホテルがあり、1階のレストランでと思ったが、丁度宿泊客の朝食タイムなので遠慮する。

 今日は暖かくバスが来るまで駅前広場で日向ぼっこ、7:30発養鱒場行きのバスは哲郎一人を乗せ出発する。JR醒ヶ井駅で2人乗ってきて養鱒場へ向かう。3人は終点で降り、哲郎は毎年のようにバス停前に咲くショウジョウバカマを見てから榑ヶ畑登山口へと歩き始める。

広い養鱒場バス停 バス停前に咲くショウジョウバカマ

 しばらく植林地の中の林道を歩き、汗をかいてくると上着を脱ぐ。登山口までは標高差200m以上登ることになるが、最初はゆっくりと登って行く。25分歩いて林道分岐に着く。谷山谷へ通じる道は砂防工事の為通行禁止となっている。

 この林道分岐で登山口まで半分歩いたことになるが、この先は谷沿いの道で大きく蛇行して登って行く。登山口ずっと手前の哲郎がいつも帰りに用具を洗う谷に差し掛かると、周囲のちょっとしたスペースはすでに車で埋まっている。例年ここまではない駐車、車利用の登山者が増えてきているようである。

谷山谷道通れません イワナシが美しい

 登山口に近づくと、チョットしたスペースにも車が止まっていて車の列が続く。車利用の場合、8時到着では遅いようである。榑ヶ畑登山口に着き新しくできた林道を歩いて汗拭き峠へ向かう。林道が折り返して逃げていくと、昔からの登山道を歩き廃村榑ヶ畑の石組みを見ながら小さな谷沿いを進んで行く。

車一杯の榑ヶ畑登山口 廃村榑ヶ畑の石組みを見ながら

 今日は前後にグループ登山者がいて、車の数といい、近年このコースから登る人も増えてきたようである。9時00分、汗拭き峠に着く。いつもより20分早く着いたようだ。今日は道子がいないので急ぎ足になったのだろうか、「この先まだ長いので急がないようにしよう!」と哲郎。

 大洞谷に降り谷沿いの植林地を下って行く。豪雨で倒れた大木はそのままだが、谷は少しずつ落ち着いてきているようである。植林地だが爽やかに感じる谷沿いは心地よく、スイスイと進んで行くと前のグループに追いつく。「登山口まだですか?」と尋ねてくるので、このコースは初めてのようである。

汗拭き峠に着く 倒木はそのままだが
谷は少しずつ落ち着いてきている
ボタンネコノメソウ ヤマルリソウ

 落合に着くと河岸工事は終わっていて、静かな集落を通り抜けて行く。再び車の列を見て今畑の登山口に着く、9時40分である。養鱒場バス停からこの今畑登山口まで2時間近くかかるので「そろそろタクシー利用を考えるか!」と哲郎。

 登山口から一登りして廃村今畑に着く。大きな椿の花がボタボタと落ちているがヤブツバキより大きいので植栽種なのだろう。周囲に咲くフクジュソウは大きく伸びているが花がまだ咲いているので西南尾根のフクジュソウは丁度良いということになる。

 朝4時起きの哲郎(いつもは7時過ぎ)、「お腹もすいてきた」とお寺の前に腰掛けワッフルを食べる。小休止後再び登り始めるが、足がなかなか進まない。

今畑の登山口に着く 廃村今畑のフクジュソウ

 登山口からササ峠まではダラダラと標高差300m登ることになるが、これが結構つらい。正月以降3Kg太っている哲郎、お腹の余分な肉が腹式呼吸を邪魔するのか、登りではすぐ口が開いてしまうことになる。

 尾根ではまだ早いミスミソウ、登山道で探しながら歩いて行くが、今年は花が見つからなかった。ササ峠に着き小休止しながら傍に咲いているオニシバリの花を見るが、いつもの鮮やかさがないので、まだまだのようである。

ササ峠に着き小休止 色が浅いオニシバリ

 峠から緩やかに詰めて行くと近江展望台への急斜面の登り口に突き当たる。上を見上げて「これを登るのか!」と、いつも思ってしまう。急登部分は標高差250m続き、哲郎も登り始める。この登りは誰でもシンドイところだが、ササ峠までのダラダラ登るシンドさに比べ余り苦にならない。

 最初は岩をつかみながら登って行くが、登るにつれ緩やかになる。暑くも寒くもなく、足元が乾いているのでスイスイ登って行き、先行者を追い越していく。それでもやはりシンドイと、途中で左右に広がる展望を楽しむ。左手に琵琶湖が見えてきて、後方には御池から藤原方面の山々、今日はよく見える。

「これを登るのか!」と 近江展望台まで急登が続く

 近江展望台が近づいて、あと一登り。いつも見る樹氷はなく近江展望台に着く。そこは先行グループで詰まっているので、しばらく待つことになる。ここから霊仙山最高点までが西南尾根で、石灰岩の岩や石の上を歩くことになる。

 何度も訪れている哲郎は早く歩けるルートを進み、グループを追い越していくが、そんなに急ぐこともないのに!。先行グループに追いつくと、なんと「長岡山人」さん率いるグループであった。多賀からタクシーで来たそうです。岩陰にポツポツと見えてきたフクジュソウ、いつもと同じポイントで昼食とする。数年前までは周りにたくさんの花を見て休息していたが、この斜面には余り咲いていないようである。

渋滞する近江展望台 岩や石の上を歩く西南尾根

 岩の尾根を歩きながら霊仙山最高点へ向かう。岩の間にたくさんのフクジュソウが咲き霊仙山方面からの見物客も多く、尾根は賑わっている。ゴロゴロ石道が終わると目の前に最高点から霊仙山へ続く稜線が見えてくる。カルスト地形独特のスッキリした草原が広がり、いつもながら心地よい哲郎、それを見ながら最高点へと登って行く。

何処までも続くゴロゴロ石道 フクジュソウを楽しむ
ゴロゴロ石道が終わり
左手に△霊仙山
前方にに霊仙山最高点

 12時30分、霊仙山最高点に着く。ピークでは長岡山人さんのグループが食事中で、その横から伊吹山、白山や御嶽山を眺め、すぐに歩き始める。前回より30分早く着いているが三角点はいいだろうと直接経塚山へ向かう。

霊仙山後方に琵琶湖/最高点より 北に伊吹山その奥に白山/最高点より

 12時40分経塚山、柏原へ十分下って行ける時刻だが、今日は汗拭き峠から養鱒場へ下ることにする。壮大な草原の中、いつ歩いても気持ちいい歩きである。左下に霊仙山から七合目(P930)へ向かう踏み跡が見えてくる。時間短縮には良い道だろうが、壮大な草原を楽しむには登山道の方が良いようである。

経塚山から西へ下る お虎が池

 登山道が西から南東に変わり標高950mを切ってくると七合目の小ピークに立つ。ここで草原の中の楽しい歩きは終わり、雑木の中の急な斜面を下ることになる。急な登山道にはロープが張ってあるが、ロープを使うほど急ではない。

 雑木の中の下りが緩やかになってくると、西の尾根に乗り下って行く。もう何も見るべきものはなく、ただ黙々と汗拭き峠に向かっていく。13時40分、汗拭き峠に着く。前回より40分早く着いたので、今日は15時のバスに乗れそうである。

 廃村榑ヶ畑を抜け登山口に戻ってくると、朝見かけた車は全く動いていないようで、皆さんユックリの登山を楽しんでいるようである。林道は日がよく当たり暖かいが、道端に咲く野草は、まだスミレやハタザオの白い花くらいである。14時35分養鱒場バス停に着く。

七合目の小ピーク(標高930m) スズシロソウ

 バス停でユックリ後始末していると一人の男性が降りてくる。柏原から登ってここに降りてくるコースが好きだという彼には、3年前にもここで出会ったような気がする。彼も京都だと言うのでJRで同行し、いろいろ山の話を楽しむ。でもあまりにも哲郎がよく行く山が登場することが多く・・・・、やっと「okaokaclub」の読者だと分かる。

 いつもより速く歩いたので明日は足腰が痛いだろうな!と言いつつも、綺麗なフクジュソウをたくさん見られたので、満足げに帰路に着く哲郎である。








主は季節のために月を造られました。
太陽はその沈む所を知っています。


詩篇 【 104:19 】
西南尾根のフクジュソウは綺麗