シメン谷南尾根(木戸口~P1080~蓬莱山)//比良
2016.04.16


 
長池から蓬莱山へ続くなだらかな丘陵を楽しむ
P1080(森山岳)付近


2016.04.16 (土) 晴れ   哲、道

行き:出町柳駅前 7:45 - 木戸口(京都バス)
帰り:JR蓬莱 14:43 = JR京都
コース:
木戸口バス停~木戸口橋南70mの作業道~間伐展示林看板~支尾根取付き~P820小ピーク~標高960長池からの丘陵に乗る~P1035~P1050~P1080(森山岳)~△蓬莱山~金毘羅道下山口~(金毘羅道)~林道出合~ゲートボール場~JR蓬莱駅

注意:
◆シメン谷南尾根に道はありません。また長池から蓬莱山の穏やかな丘陵にも道はありませんので、初心者だけで出かけないようお願いします。
◆P1080(森山岳)周辺には、夏場は小さな虫が大量に飛んでいて刺しますので注意して下さい。







 「いつもより1週間早いが!」とシメン谷南尾根へ出かけてみる。出町柳駅前バス停、春らしくなってきたのだろう朽木行きの列は増えていくが、臨時便が出るほどではない。広河原行きの列には電車で一緒だった「長岡山人」さんが先頭に立っているが、こちらもボチボチと列ができてくる。朽木行きのバスはたくさんの立客を乗せ出発する。

 5時起きの二人はウツラウツラ・・・、気が付くと花折トンネルを抜け車窓から新春の山々を目にする。平でたくさんの人が降り、5分遅れで木戸口に着く。

 バス停の周りには丁度満開の桜、空地の中にあるバス停で準備するが、目の前をたくさんの車が猛スピードで駆け抜けていく。「国道沿いに住む人は、うるさいやろな!」「都会よりうるさいような気がする!」と二人。

 準備も終わり登山口へ向かう。登山口はバス停を南に約300m戻った所、木戸橋を渡って70mの所にある。T字路分岐の反対側で、ここに最近立ったのだろうカーブミラーがある。

木戸口バス停小屋へ 登山口は木戸橋を渡ったカーブミラー

 早速山裾から南へ巻いて行く作業道へ進入する。作業道と行っても最初は踏み跡程度でハッキリしないが、登るにつれ溝状の道に変わり植林地を登って行く。

最初は踏み跡程度でハッキリしない 溝状の道に変わり植林地を登って行く

 しばらく植林地の中を進んで行くと、作業道分岐に出合い、ここに「間伐展示林」の看板を見る。国道の登山口から10~15分である。真っすぐだとニゴ谷に突き当たるので、ここは左の作業道をとる。

 この巻道には支尾根が2つ降りてきているが、分岐からすぐの最初の支尾根に取りつく。どちらを登っても急斜面、もっと楽なコースがあるかもしれないが、ここが早く登れるので最近はここから取付いている。

分岐に「間伐展示林」の看板 すぐの最初の支尾根に取りつくく

 植林地、最初はキツイ登りが続く。標高差50mも登ると少し緩やかにはなるが登りは続く。こんな植林地にスミレがたくさん咲いていて、足を止めデジカメに収める哲郎、これが良い小休止となる。

 さらに50m登ると緩やかなところに出て、そこに斜面を巻いて行く踏み跡を見る。昨年も通った道、右に巻きながら登って行き、標高600m付近で雑木の小さな広場に着く。

踏み跡を右に巻きながら登って行き 標高600m付近で雑木の小さな広場に着く

 ここから先は雑木の尾根に変わるが、ここもキツイ登りが続くのでここで小休止する。尾根を登り始めるが次の目標はタムシバの咲く標高820mの小ピークで、その途中に休むようなところはないので、二人は黙々と登ることになる。

 正月以来4Kgも増えた哲郎は、最近登りが続くときついので、足を止め足元の花を撮ったり、振り返り皆子山や伊賀谷山を何度も望むことになる。でも先を行く道子と離れるので、追いつくのに足を速めると、結局シンドイと言うことになる。

 左手に植林地が現れてきて右手の斜面にタムシバの花を見るようになると標高820mの小ピークは近い。植林地を登りきると小ピークに着く。ここで哲郎はタムシバを観察するが、花はもう終わりに近いようである。

標高600mから尾根を登り始める キツイ登りが続く

 小休止も終わり次の登りに入る。ここからは細い雑木の尾根、足元のアセビを掻き分けながら登って行く、昨年は終わっていたタムシバ、今年は丁度満開で左右の谷間に咲く花を楽しみながら登って行く。尾根が緩やかになると左右の山々を眺めながら登って行くが、それもすぐに終わり最後のキツイ登りに変わる。標高差50mを一気に登ると、目の前に長池から蓬莱山へと続く丘陵が飛び込んでくる。

尾根が緩やかになるとタムシバを楽しむ 最後のキツイ登りは一気に

 丘陵に乗り「やれやれ!」と一安心、足元にバイケイソウを見るが今年は成長が早いようである。目の前の鞍部に進んで行き、小さな池の傍で小休止、10時30分、昨年より10分遅れている。「今日はしんどかった!」と、今日はここで早い昼食とする。風もなく日が射して暖かく、周囲の雑木を見ながら、鳥のさえずりやカエルの声を聴きながらオニギリを食べる。

足元にバイケイソウを見るが 小さな池の傍で昼食とする

 昼食も終わり、P1080へと歩き始める。最初はP1035の小ピークへの登り、池の南にある支尾根を登って行くが食後なので足が重く、これが結構つらい。P1035の小ピークから南に見えるP1050へ進む。一旦鞍部に下って一登り、足元に低木の雑木が伸びてきていて歩きにくくなる。

 P1050も平坦なピークであるが、ここも南の支尾根を下ってP1080へ向かう。快適な尾根を下って行くと谷の源頭に着き、ここからP1080へと緩やかに登って行く。昨年谷間に見た残雪は無く緑の下草が春を告げている。

P1035からP1050への鞍部 P1050からP1080へ

 ここまで来ると左手の尾根下に踏み跡を見る。P1080西峰への尾根に乗ると、左にとりP1080へ進む。「あっ!」と大きなカエルを踏みそうになる哲郎、動きの鈍いカエルである。P1080は平坦な尾根なのでピークと言う感じがしない。

 このピークからは4方へ下る踏み跡があるので要注意、蓬莱山へは南の支尾根をとる。天気が良ければ目の前に蓬莱山とリフト設備が見えるので分かるだろう。

踏みそうになった大きなカエル P1080から蓬莱山とリフト設備が見える

 支尾根を下って行くと右手に植林地が見えてくる。尾根に作業道が現れるので、道に降り鞍部へと進んで行く。作業道は消えたり現れたりするが、植林地を下って行くようなものもあるので、尾根から余り外れ無いように注意する。

 鞍部を過ぎても作業道がありこれを登って行くが、右に逃げていく手前で作業道から尾根の中央へ登って行く。蓬莱山への最後の登りである。細い尾根だが雑木も混んでいないので心地よく登って行くことができる。そのうち足元に背の低いササが広がってくる。

尾根に作業道が現れる 足元に背の低いササが広がってくる

 登るにつれササも濃くなり踏み跡も濃くなる。ポツポツとアセビが現れてくると山頂は近い。最後のアセビの中を抜けると、目の前に山頂のリフト設備が見えてくる。

アセビが現れてくると山頂は近い 目の前に山頂のリフト設備が

 スキー用の進入防止用フェンスの横から進入し山頂へ向かう。今日は天候も良くあちこちで昼食中のグル―プを見る。三角点を過ぎると琵琶湖が見えてきて、山頂のベンチにも沢山の人が琵琶湖を眺めながら昼食を取っている。二人はその横を抜けゲレンデ途中にある金毘羅道の下山口へ向かう。

蓬莱山の一等三角点を過ぎると
琵琶湖が見えてきて
金毘羅道下山口

 金毘羅道、最初は細い溝状の道が続き、その斜面に咲く花を楽しみながら下って行くことができるが、今はショウジョウバカマしか咲いていない。少し下ると道は荒れてきてゴロゴロ石道に変わり歩きにくくなる。段差もできてきて北比良から下るダケ道よりも歩きにくくなってきている。

 そんな道でも下から登ってくる2グループに出合う。ガレ場に来ると斜面が大きく崩壊している古い道に迷い込まないように、今年はロープが張ってある。少し下るとロープウェイ駅への分岐に着き右に取る。ここから林道出合までは標高差300mあり急斜面をジグザグに下って行く。

最初は細い溝状の道が続き 斜面が大きく崩壊している古い道にロープが

 金毘羅道、斜面に咲く春の野草が楽しみなのだが、この道の上部は年々ガレてきて野草が少なくなってきている。カタクリを探すが中々お目にかかれない。標高900mまで下るとやっと色々な花が咲いてきてくれるが、やはりその数は少なくなってきている。

何故かバイケイソウだけは勢いがいい 林道の登山口に降り立つ

 カタクリの花は登山道に昨年の半分以下、10株も咲いていず残念、株はまだたくさんあるので来年を期待しようと言うことになる。林道に近づいてくると、緑のバイケイソウが鮮やか、この若芽は鹿が食わないのかも知れない。

イワウチワ イワカガミ
ニシキゴロモ キランソウ
カタクリ ミヤマカタバミ
マルバコンロンソウ ハクサンハタザオ

 やっと林道に降り立ち小休止する。まだまだ標高700m近くある金毘羅道、長い林道歩きが待っている。でも今日は芽吹いた木々と山桜やコバノミツバツツジの花を楽しみながら、二人は林道をテクテクと下って行く。








主は季節のために月を造られました。
太陽はその沈む所を知っています。


詩篇 【 104:19 】
林道にキブシの花が続く