ホッケ谷道(平~権現山~JR蓬莱駅)//比良
2017.02.18


 
雪が残っているので、今日はホッケ谷道を下ることにする


2017.02.28 (土) 曇り   哲、道

行き:JR京都駅 7:57 = JR堅田駅 8:50- 平
帰り:JR蓬莱駅 16:27 = JR京都駅
コース:
平バス停~権現山登山口~ドン谷取付き~アラキ峠~権現山~ホッケ谷道下山口~P735~南東斜面を下る~林道出合~志賀中~JR蓬莱駅

注意:
◆比良縦走路は積雪時1m前後積もります。積雪に応じてスノーシュー、ワカンやアイゼン等が必要になります。







 先週行けなかった比良へシューハイクに出かけてみる。と言っても、先週末の大雪後暖気が入り、雪が残っているか心配である。

 JR堅田駅から細川行きのバスに乗る。新快速でどっとやって来た登山者、長い列ができ臨時便が出る。折角臨時便が出たが、登山者は皆臨時便に乗ったようで満員で出発する。平で降り、準備は済ましていたのでそのまま権現山登山口へと歩き始めると、空の定期便がやって来る。「平バス停で降車に時間がかかっている臨時便を追い越すだろう」と哲郎。

 道路沿いにはまだ1m以上の除雪が積み上げられ、何やら一安心の哲郎である。後ろを振り返ると10名くらいの団体さんが付いてくる。さらにその後ろにも団体さんが付いてきて、「えらいこっちゃ!」と哲郎。

バス停小屋の屋根に雪は無く 道路沿いにはまだ1m以上の除雪が

 団体さんは皆、皆子山への道へ入り、すぐの橋を渡って行くので皆子山東尾根へ向かうようで、これまた一安心する。権現山登山口に着き入口の雪を越え進入する。

 道には30~40cmの残雪があるが、シューのトレースがあるのでその上を歩いて行く。ドン谷取付きに着き、雪面を見るとトレースで固まっているようなので、二人はアイゼンを付け歩くことにする。

 そうこうしていると、後ろからカップルがやって来て彼らはシューを付けている。「ここからシューではシンドイやろ!」と哲郎、我々は先に進入していく。予想通りトレースは硬く締まっているので難なく歩くことができる。

権現山登山口に着き雪を越え進入する 我々は先にドン谷へ進入していく

 谷筋から折り返し支尾根に乗り、今度は斜面の横道を歩き始める。トレースは夏道を忠実に辿っている。しばらく横道が続き、植林地の中へ入って行く。ここまではアイゼンの方が速く歩けるようである。

 先行する道子はシューのトレースを追って進んでいるようで、途中で谷より右に取ってしまい、あとで谷を渡ることになる。さあ大変哲郎は1mもはまってしまい、なかなか渡れない。そのうち後続のカップルがやって着て倒木の上をシューで渡って行く。

 道子は先行する彼女を追って先へと進んで行くが、谷にはまったままの哲郎は、もがいて、もがいて、やっと雪面へ上がる。哲郎は道子に随分と遅れてしまう。

今度は斜面の横道を歩き始める 哲郎は道子に随分と遅れてしまう

 哲郎も後を追っていく。植林が終わり右手に折れアラキ峠へ向かうところで、道子たちはアラキ峠からの支尾根に直接登り始める。積雪時はこのルートをとるが我々はアイゼンのままである。植林地を抜けると雪は柔らかくなりアイゼンでは沈んでしまう。

 道子は先行する彼女の後を難なく歩いて尾根へ向かっているが、哲郎の足は深く沈んで前へ進めない。何度もトライするが無理だと分かる。きっと哲郎の体重が重いからだろう。仕方ないので、この斜面でシューを履くことにする。作業スペースを作りシューを履くが、斜面なので時間がかかってしまう。以前この条件の時、植林地を抜ける手前でシューを履いたことを思い出すが、もう遅い!。

 やっとシューを付け終えた哲郎は道子の待つ支尾根へと登って行く。「遅い!」と道子、2人は支尾根を登り始める。先行者より5分は遅れただろうか、もう前方に姿は見えない。

 アラキ峠から権現山へはキツイ登りが続くが、植林地の中なので雪が締まっていて難なく登って行くことができる。でもやはりキツイと、時々飲水休憩をとる。前方が明るくなると権現山は近い、カラマツ林を抜け山頂へ向かう。

雪が締まった植林地は難なく登れる カラマツ林を抜け山頂へ向かう。

 やっと登り切り、権現山の山頂に着く。今日は雨模様、琵琶湖の展望は悪くて残念、京都北山方面のクッキリと見えてはくれないが、一通り四方の風景を楽しむ。

権現山の山頂に着く 京都北山もボンヤリと

 もう12時前になってしまい、「予定より30分遅れてしまった!」と哲郎、2人はすぐに蓬莱山へと歩き始める。雪面は締まっているのでシューは沈まなくスイスイと歩くことができる。シューが無くても歩けそうだが、踏み抜きがあるのでシューやワカンは必要だろう。前方にホッケ山右下に琵琶湖を見ながら歩いて行く。

前方にホッケ山 右に琵琶湖を見ながら

 尾根が雑木に変わると霧氷が付き、その間を抜けて行きしばらく雑木の尾根を楽しむ。尾根を下って行くと、例年の様に成長した雪庇を見る。尾根を登り始めると雪が解けたところもあり、今週の暖気が強かったことが分かる。12時20分、ホッケ谷道分岐に着く。

霧氷を見ながら雑木の尾根を楽しむ 例年の様に成長した雪庇を見る
緩やかな尾根でシューハイクを楽しむ ホッケ谷道分岐に着く

 先行するカップルがホッケ山へ登って行くのが見えるが、我々はホッケ谷道に雪が残っているので、今日はこの支尾根を下ることにする。時間的には蓬莱山へ向かった方が早く楽に下山できるが、「蓬莱山はいつでも行ける」とホッケ谷道に決める。支尾根に入り、ここで昼食とする。今日は暖かいのか20分の昼食休憩でユックリした後、ホッケ谷道を下り始める。

 雪質が悪いのか、歩くたびにシャカシャカと音がするが、シューのかかとから踏み込んで降りて行けるので、2人は心地よく下って行く。この尾根には作業道があり、雪で埋まっていて歩きよい。

 シューハイクを1時間程楽しんだ頃、ホッケ谷への分岐に着く。ここは鞍部になっていて作業道は谷へと下って行くが、谷へ向かわずに支尾根を直進する。雪はまだまだ残っているのでP735へと登って行く。

2人は心地よく下って行く 谷へ向かわずに直進しP735へ

 ピークから緩やかに下って行くと植林地が終わり目の前に雑木が見えてくる。楽な歩きはここまで、ここからは雑木の中の急勾配の下りが待っている。先週なら心地よく新雪の上を下って行けただろうが、今週は湿った雪の上を歩くので心配である。

 作業道があったと思われるところをユックリと下って行くが、さっそく道子は雑木に足をからめて倒れ身動きが出来ない。ジグザグに南東へ下って行き、半分下った所、標高630m付近で南へとるのだ。と言っても道も踏み跡も見えないので、所々に付けていたマークを見ながら下って行く。

 でもハッキリしないので適当に雑木の間を下って行くが、今日は足元が悪く時間がかかる。南へ向き、作業道があった所を下って行くと、哲郎は左足がはまって動けない。やっと周りの雪を覗き次の1歩、で再びはまり込む。「なんでや?」と抜いた左足を見るとシューがない!!「シューがない!」と慌てる哲郎、でも「はまりだしたのは今だから!」と少し戻ってシューを見つけ一安心する。

目の前に雑木が見えてくる 急勾配だが雑木の尾根を楽しむ

 先行する道子へと下って行く哲郎、道がハッキリしないので歩けそうなところを選んで進んでいると、今度は掴った木が折れ顔から雪の中に倒れ込む。とにかく水分の多い雪は滑るのでシューも滑る、こんな時はワカンの方が良いのだろうか。

 左手に植林が見えてきたので、この斜面も終わりに近い。標高550m、2人はやっとの南への細い尾根が見え一安心する。この斜面でこんなに手こずったのは初めてで「やれやれ」と尾根を南へ進んで行く。

 すぐ先で尾根は分岐する。南尾根はこのまま真っすぐ進んで行き林道に降り立つことができるが、今日は左にとり植林地を下って林道に降り立つことにする、こちらの方が林道に早く降り立つことができるからである。急な植林地を南東に下って20分で林道に降り立つ。

南への細い尾根が見え一安心する 20分で林道に降り立つ

 林道の雪を見て「しまった!、南尾根を直進すればよかった!」と哲郎。雪深く歩きにくい林道をシューを履いたまま歩くことになる。このコースの嫌な所は、最後に長い林道が続くことであるが、先週なら心地よく新雪の上を歩けただろうにと。

 雪も少なくなったところでシューを外し、林道が谷を渡ったところで谷に降りシューを洗い収納する。植林地を抜け明るくなったところで分岐に着く。いつもは左にとり別荘地の中を通って志賀中学校へ向かうコースをとっていたが、植林地を通り積雪がありそうなので今日は直進してみる。

林道もシューで歩くことになる 志賀中学校の横に出る

 この道が何処へ向かうのかは分からないが、予想通り雪は無く速く歩くことができる。クネクネと別荘地跡を通り抜けると、目の前に志賀中学校が見えてきて2人は安心する。

 今日は湿った雪で時間がかかってしまったが、それはそれなりに楽しかったと、2人はJR蓬莱駅を後にする。








主は季節のために月を造られました。
太陽はその沈む所を知っています。


詩篇 【 104:19 】
シューハイクを楽しむ