桑谷山(長戸谷口~西尾根~桑谷口)//北山 2017.12.19 |
積雪と倒木と吹雪で遅れてしまい急いで下山する 2番目(下)の鉄塔まで降りて来ると小雪に変わり「やれやれ」 |
2017.12.19 (火) 晴れ後曇り 哲、道
・能見口バス停~長戸谷口~西尾根~P804~△桑谷山西峰~東峰~P813鉄塔~2番目(下)の鉄塔~送電下を西の支尾根へ~桑谷林道出合~桑谷口~大悲山口バス停
注意:
◆桑谷山は冬季、積雪1mとなります。積雪に応じてスノーシューやワカンやアイゼン等が必要になります。 ◆桑谷山西尾根に道はありません。細い雑木の尾根で先の台風で倒木が多いので注意して下さい。初心者だけで出かけないようお願いいします。 「今日は手が空いた!」と、山へ行くことにする。昼過ぎから天候が怪しくなるので、「桑谷山なら早く下山できる!」と北山へ出かける。初冬ともなれば早朝の出町柳駅前バス停はヒッソリしている。数人の乗客を乗せ出発するが、我々以外にザックを背負った乗客が1人いる。 鞍馬を過ぎ花背峠に上り始めると植林地に積雪を見て、「奥の山はもっと積もっているやろか?」と心配する。家を出る時「必要かも知れない」と6爪軽アイゼンをザックに入れたことが正解だったようだ。 バスにはチェーン対応のアルバイト生も乗っているが、道路に積雪は無く出番はないようだ。ただバスに乗って往復するだけだが、道路や積雪の情報収集には必要なことだろう。花背の集落を抜けると、バス道の温度表示は-1℃なので、「尾根の上は寒いだろうな~」と思ってしまう。 ザックの男性は大悲山口で降りたので、三本杉へ写真でも撮りに行ったのだろうか?。9時30分能見口バス停に着く、今日は乗客が少なかったので早く着いたようだ。準備は登山口でとバス停からすぐに歩き始める。風が弱く日が当たると暖かく感じる。重機の音がしてきて、以前から崩壊が進んでいた谷側に法面を修復しているのだが、崖のようなところだから修復には時間がかかるだろう。15分で長戸谷口に着き橋を渡る。
橋には20cmの積雪、橋は冷たく雪が融けないのだが、「尾根の上はどうだろうか?」と心配する。橋を渡った林道から西尾根の先端の様子を伺う。ここは無雪期でも勾配がきついのでシンドイところであるが、斜面は雪を少し被っているのでアイゼンを付けて登ることにする。 「アイゼンのお蔭で今日は楽に登れる!」と思いながら登って行くが、きつい勾配、いつもと同じようにシンドイ登りとなり、時間もいつもよりかかってしまう。
登れそうなところをジグザグに登りながら、次第に右に寄りながらネットを目指す。ネットに出合うとネットから大きく外れないようにして登って行く。でも倒木や積雪が増えてきて、いつもより時間がかかってしまう。ネットはもう役に立たない状態なので、ネットの左右の歩きよい所を登って行く。 途中所々に赤いリボンのマークを見る。テープが雑木に直接グルグルまいてあれば、木が枯れるのでこれをカットして歩く哲郎だが、このマークは点々と続いていなく、優しく止めてあるので「これはokaokaclubの読者かもしれない!」と道子。
10時35分、やっと支尾根分岐に着き西尾根に乗る。いつも30分で登る急斜面も50分かかり、先が思いやられる。ここから山頂までは緩やかな雑木の尾根が続くが、もう冬枯れなので雑木を楽しむことはない。 尾根の積雪は20cm程度、アイゼンは不要かも知れないが安全の為付けて歩くことにする。細い尾根を北西へ登って行くが、先の台風で倒木が多く、行き手を探したり、木を跨いだりで予想以上に時間がかかってしまう。
標高700m付近から尾根は東へ向き、勾配もゆるく尾根が広がってきて歩きよい。「家が見える!」と道子、木々の間から北の能見集落が見え隠れする。標高750m付近から少し登り始める。まだ山頂までは半分も進行していないのに、もう11時を回っていて先が思いやられる。 倒木が増え、尾根が通れないケースも増えいつもより時間がかかり、積雪も段々増えてくるので、先を心配する道子は「引き返そう!」と。 哲郎が進行タイムを確認すると、予定よりは遅れているが「頑張れば14時35分のバスに間に合うだろう!」と進行を続けることにする。
標高800mの尾根は緩やかだが、細くて木の茂る尾根で歩き難い。積雪でルートが分からないので強引に藪を抜けていく。少し登って標高850m付近から尾根は緩やかになり、足元に続くアスナロの木は積雪で倒れて歩きよい。前方に山頂の茂みも見えてきて「時間は、もう大丈夫だろう!」と哲郎。
山頂手前では、最後の藪漕ぎも低木は積雪で倒れていて掻き分けることはなく進み、「あ~着いた!」と△桑谷山西峰に着く。丁度12時00分、道子も頑張ったので予定より30分遅れだけで済んだ。 でも遅れている分、昼食時間は無く、すぐに東峰へ向かい下山することにする。先ほどからチラついていた雪も吹雪いてくる。朝5時から何も食っていないのだが、こんなに寒くては食欲もあまりない。2人はアメをなめながら東峰へ向かう。
山頂付近の積雪は40cm、「いつ、こんなに降ったのやら!」と。ここも倒木が多く歩き難い。今冬のシューハイクは台風の倒木が多いので、「もう50cmは積もらないとね!」と哲郎。 最後は30m登って東峰から桑谷へ下る下山口に着く。ここには「奥山保全トラスト」の看板が立っているので、積雪時は助かる。下山ルートは色々あったが、時間が足らなければ林道走りができる歩きなれた桑谷コースとする。
下山口から【・813】にある最初の鉄塔までは10分、その下の2番目の鉄塔までは15分の予定。今日はアイゼンのおかげで2人はスイスイと下って行き2番目の鉄塔に着く。
下って来た分吹雪は弱くなってきて一安心する。鉄塔西にある登山道を探しながら標高差50mジグザグに下って行き、そのポイントから送電線下の谷筋を横切り1本西の支尾根へ向かうのだが、積雪も少なくなり道らしきものが分かり助かる。この横切るポイントが分からなければ西の支尾根で登山道を探すことになる。 送電線下の谷筋を横切ると登山道が現れてきて、これを辿って下って行く。積雪が深く登山道が分からなくても、左右の谷へ降りないように注意して支尾根を忠実に下って行けば桑谷林道の登山口に降り立つことができるだろう。
道は積雪で怪しくなるが、南西の方向に下って行くと見覚えのある数本の台杉を見て安心する。最後は関電巡視路の階段が現れ、急斜面の支尾根を下ると桑谷林道に降り立つ。13時05分、昼食を抜いた分ほぼ予定通り下山できたので、2人は頑張ったようである。
林道には雪が残っているのでアイゼンを付けたまま桑谷口へと歩いて行く。今日は登山者や獣や鳥にも会わず、ヒッソリとした山行きであったが、「冬の北山はこんなものだろう!」と。 林道口に民家が見えてきて、大悲山口から峰定寺への道に出合ったところでアイゼンを外すが、ブラシで簡単に雪が落ちるので、「今日はそんなに寒くは無かったようだ!」と哲郎。でも「今日は一日中0℃以下やった!」と道子、風が弱かった分暖かく感じたのかも知れない。 大悲山口バス停に着く。13時45分に着いたのでほぼ予定通り、バスまで50分あるので、ユックリ後始末と着替えを済まし遅い昼食とする。バス停小屋の外では小雪が舞い、「次から身体が温まる魔法の薬が必要や!」と哲郎。
「今日は四条烏丸のCOCONに寄りビールを飲んで帰ろう!」と、オニギリを全部食べるのを止める哲郎。降り続く雪を見ながら2人は今日の山行きを思い出すが、「急いだので、足元しか見てなくて、景色は覚えていない!」と道子。 少し遅れて来たバス、当然のように空のバスに乗り2人は帰路に着く。
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