桟敷ヶ岳 (大谷峠~城丹国境尾根~ナベクロ峠)
2018.02.12


 
なだらかな雑木の尾根を楽しむ
城丹国境尾根


2018.02.12 (月・祝) 晴れ    小てつ、哲、道

交通:
大谷林道デポ地まで車利用

コース:
霧谷デポ地~大谷林道~林道終点~大谷峠~・751~自転車ピーク~ラーメンピーク~鉄塔(甲132)~鉄塔(乙129)桟敷分岐~ナベクロ峠~△桟敷ヶ岳~鉄塔鞍部~巻道分岐~林道出合~反射板~山椒谷からの林道合流~長谷出合~大谷林道出合~霧谷デポ地

注意:
城丹国境尾根、冬季は積雪量によりワカンやスノーシュー、アイゼンが必要になる場合があります。









 風邪で長らく山行きを休んでいた哲郎と道子、今週は出かけようと思っていたら天候が荒れて「比良で吹雪いていたらイヤヤな!」。こんな時「桟敷ヶ岳へ行きましょう!」と小てつさん、2人は同行することにする。

 今日は大森キャンプ場から出発し、城丹国境尾根から桟敷ヶ岳を周回する小てつさんお気に入りのコースである。「積雪が分からない?」と周辺の山々の積雪情報を調べ、尾根は大体30cmだろうと予想する。ワカンやシューは要らないだろうと外し、念のため12爪アイゼンだけをザックに放り込んでおく。

 小野郷から大森キャンプ場方面へ向かう。大森キャンプ場の駐車場を過ぎると路面が凍って来たので、霧谷横の駐車スペースに車を止めることにする。目の前の伐採地に雪が残っているのを見て、「これなら尾根にも残っているだろう」と、何やら一安心する哲郎。準備も終わり大谷林道を歩いて大谷峠へ向かうが、路面が凍っているので注意して歩くことになる。

準備をしながら伐採地の斜面に
雪が残っているのを見て一安心
路面が凍っているので注意して

 大森から大谷峠までは標高差350m登ることになるが、約3Kmあるのでユックリ登ってくれるのが良く、林道は大谷峠下まで伸びている。長谷林道分岐を過ぎしばらく大谷の右岸を歩くことになるが、橋を渡って左岸に変わる頃から植林地の中を歩くことになる。

 足元の雪は増えてくるが締まっていて歩きよい。でもワダチの後は滑るので、ここも注意して歩くことになる。林道は3本の送電線を潜っていくが、まだ標高500m、全然登っていないことが分かる。

 前方が一瞬開け城丹国境尾根の反射板が見えるが、それもすぐに植林で隠れてしまう。林道が細くなったところで舗装道は終わるのだが、雪で覆われているので分からない。この先の林道終点までは道も細くなり、勾配もキツクなっていく。ここもツルツルの道で歩き難く、「6爪のアイゼンでもあれば楽なんだが」と。

植林地に変わると雪も増えてくる 舗装道が終わると
林道は細くなり勾配がキツクなる

 途中に雪を被った古い橋を数本渡って行き、細くなった林道を10分登って小びろい林道終点に着く。飲水休憩し、すぐに大谷峠へ登り始める。大谷峠までは植林地の中ハッキリした登山道があり、これを進む。積雪が多くても右手の鞍部を目指して登って行くと、そこが大谷峠である。

 道は最初は左に谷に沿いながら北西に登って行き、中ほどの分岐点で右へ折れ大谷峠へ向かう。分岐からは斜面を巻くながら登って行き、明るくなっている鞍部を目指す。

林道終点から登山道へ進入 天童山分岐にある古い標識

 前方が明るくなり林道終点から15分で大谷峠に着く。ここはもう城丹国境尾根、峠の雪が少ないのでチョットがっかり、でもこれぐらいが歩きよいのかも知れない。

 少し登って行くと雑木の尾根に乗る。ここから緩やかな尾根が続き、雪も締まっていて積雪も20~30cmどまりで心地よく歩くことができる。「城丹国境尾根は、京都北山らしさがまだ残っているのが良い!」と哲郎。

 尾根は広くなったり狭くなったりし、東へ進んで行く。一旦・751の雑木が広がる鞍部に下って、植林地を見て次のピーク、小てつさんのいう「自転車ピーク」へと登って行く。

前方が明るくなると大谷峠 大谷峠から城丹国境尾根を
東に登って行く
心地よい雑木の尾根が続く 広い尾根の雪を楽しむ

 自転車ピークとやらに着くと北方が開け見晴らしが良い。ここから見る北山の深山は大体登っているのでよく分かる。ソバの木には何故か自転車が立てかけてあり「なるほど!」と思ってしまう哲郎と道子。

 この付近は北側が植林地で、今は大きく伐採されているので、北の山々を見ながら次のピークへと進んで行く。冬は北風を強く受け積雪も多い所ではあるが、穏やかな天気の今日は楽しく登って行ける。

人登りして自転車ピークへ 自転車ピークからの展望を楽しむ

 一登りして自転車ピークから10分で、小てつさんが呼ぶ「ラーメンピーク」に着く。小てつさんはここでよく昼食のラーメンを頂いているようである。

 ここも北方が開け北山深山の展望を楽しんでいると、「お茶にしましょう!」と小てつさん、抹茶オレと洒落た物を頂く。哲郎にはオレもラテも区別がつかないが、これを美味しくいただく。15分休憩し、桟敷へと出発する。

北に伐採地を見ながら次のピークへ 小てつさんが言うラーメンピークで
展望を楽しみながらTea Timeとする

 小ピークの北側を巻きながら尾根に乗り返し東へ進んで行くと、尾根に細い雑木が目立つようになる。この付近で良く道に迷う人がいるのが分かる。そのうち広い鞍部の雑木林の中を通る。

 ここはP842北の鞍部で、逆方からでは鞍部北のピークに向かったり、鞍部を直進したりするので要注意。雑木を抜け鞍部の入口に来ると南側に関電の標識を見る。

小ピークの北側を通り抜けると
細い雑木の尾根に変わる
細い雑木の尾根に変わる
P842北側の鞍部を通り抜ける P842東にある関電の標識

 雑木を抜けると登り始め、一登りし10分で鉄塔甲132に着く。哲郎は地形図で登山を楽しんでいるので、鉄塔は重要な目標物となり、鉄塔が見えてくると何やら嬉しくなる。もうここまで来ると桟敷への分岐は近い。さらに一登りして鉄塔乙129に着く。ここが桟敷への分岐点で、南への尾根をとればナベクロ峠から桟敷ヶ岳へ、城丹国境尾根を直進すれば祖父谷峠へと下って行く。

 ここには踏み跡があるが、新鮮ではないので1~2日前のものだろう、桟敷から祖父谷峠へ下っているようである。3人は右にとりナベクロ峠へ向かう。

一登りすると鉄塔が見えてくる 桟敷への分岐がある
鉄塔乙129に着く

 直ぐのナベクロ峠、右にとると長谷方面へ下ってしまうので、左にとり桟敷への尾根に乗る。東へ向いた尾根は段々南へ寄りながら、小さなアップダウンを繰り返す。一部植林に接するが、心地よい雑木道が続く。

 最後の鞍部からゆっくりと桟敷へ登って行く。登りが南へ変わると桟敷まであとわずか、ここで単独の男性に出会う。道をロスしているのか、林道へ降りようとしているのか、彼は井戸へ下って15:54のバスに乗ると言っている。

 先行する小てつさんが鉄塔から祖父谷峠への道を丁寧に説明する。雪が深ければ峠から林道まで注意を要するが、積雪は深くなくアイゼンをしていてGPS登山のようなので、林道へ降り井戸へ向かうことが出来そうである。

桟敷へはナベクロ峠で左にとる 雑木の尾根
桟敷へゆっくりと登って行く

 12時を過ぎたところで桟敷ヶ岳に着く。山頂広場には誰もいないが、昼食とする。風の当たらない木陰に移動、今日は小てつさんが沸かすお湯でスープをプラスしオニギリを頂く。雪の中に置いたスープはすぐ冷めるが、カップの下に木の板を用意している小てつさんは、いつまでも暖かいカップ麺を美味しくいただいている。

 30分の昼食休憩も終わり、下山とする。南へ下り始めると巾50~60cmの踏み固められた道が続く。深さ数cmの溝状の道は昨日団体さんが作ったのだろうが、こんなにきっちりと積み固めてしまうと、1日経てば凍ってツルツルと歩き難い。3人はこれを避けるように下って行く。

 鉄塔鞍部に着くが、「風が強い」と十分展望を楽しむことなく鉄塔を後にする。標高850mをきると左手の斜面を下って行く巻道分岐に出合うが、今日は大森へ下るので尾根を直進する。

△桟敷ヶ岳に着く 東遠くに花背の鉄塔を見る

 遠くに反射板が見えてきて、登山道は林道に変わる。反射板を通り過ぎると岩茸山分岐に着き、しつこく続いていた固められた踏み跡も逃げていき、3人は右の林道をユックリと下って行く。

遠くに反射板が見えてくると
登山道は林道に
反射板を通り過ぎると

 林道はクネクネと植林地の中を下って行くが、左右にたくさんの分岐があるので、登りではこれらの分岐には要注意。そのうち右に大きく折れていき、山椒谷からの林道に出合う。林道左側の斜面には緑がチラホラ見えてくるが、春はまだ遠いようである。

 林道はガードレールのところで大きく右に折れ長谷へと下って行く。長谷林道口に着き大谷林道に出合うが、朝と同じくツルツルの路面、「-1℃や!」と道子、今日は温度が余り上がっていないようだ。

緩やかな林道を大森へ下る 長谷林道口に着き大谷林道に出合う

 すぐに車のデポ地に着き、まだ体に温もりが残り暖かいといいつつ後始末をし帰路に着く。

 今日は雪が少なくシューハイクは楽しめなかったが、雪の城丹国境尾根を十分楽しむことができ、小てつさんありがとうございました。








木には望みがある。
たとい切られても、
また芽を出し、
その若枝は絶えることがない。


ヨブ記 【14-7】
サルトリイバラの実