比叡山 鷺ノ森神社から比叡アルプス
2019.11.30


 
比叡山梅谷道を登る
今年は紅葉が遅れていて久し振りに素敵な紅葉を見る


2019.11.23 (土) 晴れ   哲、道

行き:出町柳 9:00 - 修学院(叡電)
帰り:JR唐崎 13:51 - JR京都駅
コース:
・叡電修学院~鷺ノ森神社~修学院~赤山禅院から梅谷道登山口~尾根道分岐で谷道~水飲み対陣跡~音羽川~大鳥居(二の鳥居)~白鳥越尾根~比叡アルプス~一本杉~桜茶屋手前分岐(東海自然歩道)~堰堤上広場~水木林道~四ツ谷川~壺笠山林道分岐~お墓~京阪坂本線踏切~JR唐崎







 毎年恒例の比叡山紅葉見物、今日は哲郎一人で出かけることになる。例年のコースは鷺ノ森神社へ向かい梅谷道から山頂へ向かって坂本へ下っていたが、今日は水飲み対陣跡から大鳥居へ向かい白鳥越え~比叡アルプスを経て四ツ谷川を穴太へ下ってみる。

 今日の朝はユックリでいいと、出町柳9:00の電車に乗る。どの電車に乗っても良いのだが、隣のホームは人で溢れていて八瀬比叡山行きは満員で乗れない人も出るほど盛況である。「皆さんどこへ行くのやら?、比叡山でないことは確かなようだ。」。

 鞍馬行きも満員で発車、修学院で降りる。短いアーケードを抜け白川通を渡り、そのまま東へまっすぐ進むと鷺ノ森神社へ突き当たる。

鷺ノ森神社へは白川通を横断し東へ 鷺ノ森神社入り口

 入口付近は十分紅葉しきってはいないが、進むにつれ紅葉が深くなる。「今年は、やはり紅葉は遅れているようだ」朝早いのか観光客が少なく十分紅葉を楽しみながら奥へと進んでいく。

 奥に数本の大木、毎年のように紅葉を楽しませてくれる。でも今年は葉が少ないので、ちょっと物足りない。「それでも立派!」としばし見入る。

毎年のように紅葉を楽しませてくれる鷺ノ森神社

 社手前の道を北に抜け住宅地に出る。右に進むとすぐの分岐で左に折れ修学院へ向かう。分岐の電柱に標識があるのでわかる。住宅地を抜けるとすぐに音羽川の橋を渡る。ここに立っているガードマンから「おはようございます!」と声がかかる。

 橋からまっすぐ進んでいくと、すぐに修学院門前に着く。庭園への入場は予約制だが、当日でもはいれるのだろうか、長い列ができている。修学院は当然Pass、まっすぐ進み最後は迷路のように左右に折れながら進んでいくと赤山禅院の鳥居と灯篭もあるのでもう参道なのだろう、右に進むとすぐに赤山禅院の門に着く。

 門から進んでいくと作業者が参道に積もった落ち葉をエヤーブローで掃除している。「この時期は道に落ち葉があってもいいのに!」と思ってしまう。禅院を一周、「いい感じだ!」と紅葉を一見しすぐ外に出てトイレを借りる。ここのトイレは比叡山登山者にとって近いので助かる。

赤山禅院の紅葉

 門を出て右手の道を進む。すぐに宮内庁の森の中を歩くようになるが、左右に有刺鉄線が続きあまりいい感じはしない。森を抜けると住宅地にでる。右すぐの角が梅谷道登山口でフェンスに大きな標識を見る。さっそくここで準備する。準備と言ってもスパッツをつけ服を調節、ストックを取り出すだけなので、すぐに出発する。比叡山でスパッツをつけるのは哲郎と道子だけかもしれない。

 しばらく右手に宮内庁の森のフェンス、左手に細い谷が続く。目の前に分岐の看板を見る。左は支尾根に乗りキララ坂へ、今日は右の谷道を進む。この看板、よく見ると登山道分岐の看板ではなく、「火の用心」の看板である。

梅谷道登山口 梅谷の尾根道分岐の看板

 少し進むと橋を渡って谷に沿って右岸を歩くことになるが、この付近の紅葉は例年より綺麗だ。神社の紅葉は赤赤として綺麗だが、この谷の紅葉は渋い感じ、「これもいい!」と哲郎、谷間が暗いからそう見えるのかもしれないが。

 紅葉が終わると谷は細くなり、植林や雑木の中の細い谷間を歩くことになり紅葉は少なくなる。ゆっくり歩く哲郎、後ろから外人の団体さんが追いついてくる。その先頭の2人の女性だけが哲郎を追い越していく。哲郎より若い、背が高く細くて長い足、「だから速いはずや!」と、哲郎は彼女たちの美脚を見ながら歩くことになる。

 哲郎はカメラでユックリの歩きだが、後ろの外人の男性陣は追いついてこない。途中で先を行く女性たちは立ち止まり、後続の男性たちを待つようである。ここから哲郎はピッチを上げどんどん登っていくが、寒いので「ハーハー」と息が苦しい。標高320mで谷道は終わり、右に斜面を巻いて水飲み対陣跡へ向かう

梅谷の紅葉は渋い感じ 谷道が終わると右に斜面を巻いて
水飲み対陣跡へ向かう

 キララ坂の水飲み対陣跡に着き小休止する。目の前の道にはキララ坂を登ってきた団体さん、団体さん・・・と、30人くらいが通りすぎる。二人の女性がトレイルの標識を見て右に左にとウロウロ、この標識では山頂方面が分からないのだろう哲郎がルートを告げる。

 哲郎も一緒に登りたいところだが、予定通りトレイル道から大鳥居(二の鳥居)へ向かう。谷沿いの心地よい道が続き小さな谷を越え支尾根を越えていく。この道は久しぶりなので周囲の景色が新鮮に見える。

いつまでも登山者が絶えない水飲み対陣跡 水飲み対陣跡から大鳥居への道は
小さな谷や支尾根を越えていく

 小さな谷や支尾根を越えた後は谷上の高い所を歩いていき、次第に谷へと下っていく。いくら久し振りとはいえ何度も通った道だが、「谷へ降りていく?」と、もう記憶が薄れている。やっと降り立った谷を見て「なんだ、音羽川の上流か!」と、思い出す。

 対岸に渡り植林地を登っていくと大鳥居のある林道に出合う。ここまでのトレイル道で出会った人は4人、キララ坂に比べあまり人気がないようである。11時だが、ベンチに座りオニギリを1個食べる。

「なんだ、音羽川の上流か!」と 大鳥居のある林道に出合う

 5分のオニギリタイムも終わり、目の前の支尾根を登っていく。ここは白鳥越えと呼ばれ比叡アルプスに合流するまでは支尾根を緩やかに登っていく。いつも下りで利用しているので短い尾根だと記憶しているが、登りでは、時間がかかってしまう。周囲は常緑樹が多く紅葉は感じられない。

 足元にはタイヤの跡を見るので、ここはマウンティンバイクの人気のコースのようである。左手に比叡山が見えて、大鳥居から20分で比叡アルプスに出合う。

 ここからの比叡アルプス、左手に四明岳と大比叡が良く見え、その山すその音羽川沿いに広がる黄葉を見る。この黄葉の広がりは素晴らしいので、「一本杉から音羽川を下っても良いが」と思ってしまうが、ここも予定通り四ツ谷川沿いを穴太へ下ることにする。

大鳥居の林道から東の支尾根
白鳥越えを登り始める
左に四明岳右に大比叡

 この道は良く歩かれているが、尾根が北から東へ向きを変える所だけわかりにくい。でも尾根に乗っていけば迷うことはないNHK中継所が見えてきた細い尾根で、マウンティンバイクの青年いやオヤジに出合うが、哲郎が登りきるまで待っていてくれる。

 中継所を過ぎると建物の横を通り駐車場に出る。ここに有名な一本杉がそびえ立っているが、強風で一部倒れ小さくなって、昔の面影はない。駐車場からは京都市内や大津方面が見渡せ、観光客が展望を楽しんでいる。

中継所が見えてくると
比叡アルプスは終わりに近づく
駐車場の端に一本杉を見る

 駐車場から比叡山ドライブウェイ沿いの歩道を北へ進んでいく。前方にドライブウェイの券札所が見えてくる。ロテルド比叡の入口前にある横断歩道を渡ると、そこに東海自然歩道への入り口があるので進入する。

ドライブウェイ沿いの歩道を北へ進んでいく 券札所の横に東海自然歩道への道がある

 細い道を2分も歩けば東海自然歩道に出合う。ここには標識があり、ひだりは桜茶屋から比叡山へ、四ツ谷川へは右をとる。

 ここからが大変、下の堰堤広場まで約150mの下りに階段が続く。半分下ると階段は切れるが、ここで一休みしている3人の男性に出会う。登ってきた階段がきつかったのだろう、「ここからもきついですよ!」と念をおす哲郎。

 急な階段を降り切り谷を渡ると堰堤上の広場に着く。ここには標識があるが、もう古くなっている。東海自然歩道は右にとり標高差100mのきつい登りが待っている。哲郎は真っすぐ谷沿いに下って穴太へ向かう。標識に京阪穴太駅3.5Kmとある。

階段が続く東海自然歩道 予定通り穴太へ下る

 最初は小さな谷沿いの崩れかかった林道だが、300mほど下った谷合流点からしっかりした林道に変わる。周囲はほとんど植林で雑木の紅葉はあまり見当たらない。

 四ツ谷川の林道で記憶に残っているのは、「パイプ式堰堤を初めて見た、ムラサキシキブが咲いていた、壺笠山への林道分岐がある」と、これくらい、地味な林道である。

 以前、弁天堂付近の東海自然歩道から支尾根を下ってこの林道に降り立ったことがあり、この下降点を探しながら歩いていくが、植林の同じような山すそが続くのでまったく分からなかった。

周囲はほとんど植林で
雑木の紅葉はあまり見当たらない
大津市側のコールポイントを見る

 壺笠山とりつきのある林道分岐に着く。ここにもコールポイントがある。右の林道を進んで穴太へ下ることもできるが、今日はまっすぐ四ツ谷川沿いを下ることにする。ここまでパイプ式堰堤を見ていない。確か右手に見えたので、この先林道が橋を渡った左岸に変わってからのようだ。

 「あった、あった!」とパイプ式堰堤、久し振りに拝見すると何やらうれしくなる。この堰堤を過ぎると左の斜面は岩肌に変わり、植林が切れ紅葉を見ることになる。谷間も広がってきて川は右に大きく曲がり右下に広い河川敷を見るようになる。

壺笠山とりつきのある林道分岐に着く
地形図の・326ポイント
パイプ式堰堤
岩肌で植林が切れ紅葉を見る 谷間も広がってきて
右下に広い河川敷を見る

 紅葉は直ぐに終わり植林に変わると、ただ黙々と歩いていく。左手に見える鳥居を通り過ぎると、前方が開け明るくなってくる。工務店のような作業場を過ぎると、穴太野添古墳群の案内板を見る。その先は墓地が続き、300m以上続く大きな墓地、左手の林にナンテンハゼの紅葉、目の前に琵琶湖を見ながら下っていく。

鳥居を通り過ぎると
前方が開け明るくなってくる
目の前に琵琶湖を見ながら下っていく

 東海自然歩道の堰堤広場から谷沿いを約1時間歩いて京阪の踏切を渡る。JR唐崎駅までは1Km弱、穴太付近の道は細くて複雑なので、地図を見ながら歩くことになる。

 今日は紅葉見物、4時間の歩きだったが満足しながら唐崎駅へ向かう。






地には花が咲き乱れ、
歌の季節がやって来た。
山鳩の声が、私たちの国に聞こえる。


雅歌 【 2-12 】
ナンテンハゼの実


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