京都北山 桟敷ヶ岳 2019.05.06 |
奥山椒谷 滝を下っていき左手に大岩を見て一安心の道子 |
2019.05.06 (月) 晴 哲郎・道子
コース: 岩屋橋バス停~祖父谷林道~桟敷登山口~鉄塔~桟敷が岳山頂~奥山椒谷~滝横を下る~長谷林道終点出合い~大谷林道出合いー大森キャンプ場~大森西町分岐~岩戸落葉神社~小野郷バス停
注意:
・桟敷ヶ岳西にある奥山椒谷に道はありません。滝に出合うと滝横のガレていて滑る急斜面を下って、荒れた谷の中を長谷林道終点へ向かいますが、危険なので初心者だけで出かけないようお願いします。 今年の春は10連休、いろいろと用事があり、最後の日にやっと山へ出かけることになる。でも今日は寒冷前線の通過で15時から雨の予報、桟敷だと何とかなるだろうと出かける。 今日の目的は奥山椒谷にある滝横を下っていき長谷林道終点まで、コースの2018年の豪雨や台風の影響調査である。北大路駅前バス停へ向かうと数人がもくもく号に並んでいる。「もくもく号は9人乗りなので、良かった!」と。 ザックを並べてバスを待っていると、ぞろぞろと団体さんがやってくる。やってきたバスに乗るが、バスに乗れなかった人は24人、「最後の人は遅れるだろうな~!」と。 相変わらず工事区間が多い雲ケ畑への細い道、ここを左右に振りながらスピードを出して走るものだから気分が悪くなる。やっと岩屋橋バス停に着き、さっそくバス停横の斜面に咲くウワミズサクラを鑑賞する。さあ出発という頃、最初のタクシーがやってくるが、あとのタクシーは遅れているようだ。
今日は天候崩れるので「急ごう!」と、早く山頂へ登れると思われる祖父谷林道から桟敷ヶ岳へ向かうことにする。9時20分、祖父谷沿いの林道を歩き始める。この林道は6月に入ると小さな虫に悩まされるので、あまり歩いたことはないが、植林の間にある雑木は芽吹きが始まって緑いっぱいで心地よい。 谷沿いの野草はまだまだだが、ここにも、ここにもとウワミズザクラが美しく咲いている。ということは、この時期にここを歩いていなかったようだ。 足谷林道、今日は来客もなくゲートが閉まっている。休憩も少なめに歩いているので、いつもより早く小梅谷林道分岐を通りすぎる。
斜面にたくさんのヤマルリソウを見るが、道子は見向きもせず先へ急いでいく。標高500mを過ぎるころから登り始め「長い林道歩きはいやや!」と思うようになる。左手に倒木が見えてくると標高600mの登山口に着く。ここは関電巡視路のようで登山口にマークを見る。登山道で小休止していると周囲にキランソウ等の野草がチラホラ、ゆっくりしていると野草は目に留まるようである。 キランソウの横に小さな花を見る。哲郎のデジカメではもう限界の数mmの花、イヌノフグリのようにも見えるが花の色が違うし、花が小さいのでオオイヌノフグリではなく、・・・・、かえって調べるとタチイヌノフグリだったようだ。
せっかく林道を急いでやってきたのに、ここで準備をしながら15分も休憩してしまった。10時35分、「さあ、急ごう!」と、登山口から登り始める。目の前の斜面は倒木で埋まり、簡単には歩けないような気がするが、ここは関電巡視路、台風後はすぐに通れるようになっていただろう。 倒木はあるものの予想通りスイスイと登ることができる。数分登ると倒木帯を抜け雑木の斜面をジグザグに登って行く。
しばらく雑木の歩きが続き「いい道だ!」と思ってしまうが、長い林道歩きがなければもっといい道なのだろう。少し登っているところでプラスチックの階段を見て「まさしく関電巡視路や!」。 雑木道が終わると谷に出合い対岸に植林地を見る。まだ標高は700m、このコースの半分過ぎたところである。もう11時を回っているので先を急ぐことにする。植林地を抜け尾根に乗ると山頂は近い。鉄塔から一のぼりすると山頂だが、「お腹すいた!」と道子、昨日まで下痢気味だった道子はエネルギー不足なのだろう、山頂手前の木陰で昼食とする。
昼食が終わると、タクシー組の登山者が登ってきたので、我々も山頂へ向かう。山頂11時55分、いつもより遅い到着である。山頂広場に倒木はないが広場奥の西尾根下降点に倒木を見る。遅れているのですぐに山頂を後にして奥山椒谷へ下っていく。やっと今日の目的の調査が始まる。
奥山椒谷は豪雨で少し削られているが、倒木は少なく安心する。谷の通れそうなところを探しながら谷を下っていき滝上に着く。直ぐの岩場より滝下への斜面の様子を伺うと、斜面に多くの倒木はないので予定通り滝横を下ることにする。
滝横すぐの岩場からは急斜面なのでいつもロープを利用していたが、今日はここから下るのを止め、少し支尾根を登ってから斜面にとりつくことにする。と言ってもここも急斜面、足元がズルズル滑ってくのでストックを立てながらゆっくりと下っていく。この斜面にフデリンドウが咲いていたがガレが進み今は消えている。足元のフタバアオイも少なくなってきて残念だ。 半分下ったところで、滝下から谷を下るか、左手の斜面を下っていくかを決める。谷の前方に大きな倒木を見るが「岩が多い谷のほうが足元がしっかりしていて安全だろう!」と滝下の谷へと注意しながら進んでいく。 滝下まで来て、谷の下流を覗くと谷の中に新しい倒木を見る。でも左手の斜面より安全だろうと谷の中を下ることにする。道子へ滝下へ降りてくるように言う。Wストックを片手で持ち岩場を下ってくるが、そんなこと哲郎にはできないな~。 谷中の倒木まで来て、どのように通り抜けるかを思案する。迂回するのも危ないのでこの木の枝の上を歩いて抜けることにする。枝は思ったより細く「折れないで!」と祈りながら抜ける。いつもはノコギリを持参していた哲郎だが、ノコギリを使うと安全に進めるが「時間と体力に問題がある!」と最近はザックに入れていない。「でもこれからは入れておこう!」と哲郎。
倒木を抜けるといつもの谷、足元の岩はグラグラするのでゆっくりと下っていく。やっと左手に大岩を見て一安心する。ここまで来ると林道終点出合までもう危険なところはない。 大岩を過ぎると足元にニリンソウを見るが今年は遅れている。谷で顔を洗い谷を渡ると、そこが長谷林道終点である。「やれやれ!」とここで小休止するが13時10分、前回とほぼ同タイムで来たので、小野郷15時53分のバスには間に合いそうである。そうあと2時間以上林道+舗装道を歩くのである。
林道終点のヒトリシズカは終わっている。それでもヤマルリソウやキランソウ、イカリソウを見ながら長谷林道を下っていく。北に見える斜面では、まだ山桜が満開である。下るにつれ道横の斜面は豪雨で土砂が落ちてきて積もってしまい、道端に咲く野草は激減している。 しばらく下っていくと左右上下に林道支線がたくさん造成されていて雑木林の中へ突っ込んでいる。そのうちに蒼々としている雑木は伐採されるようで「残念だな~!」と哲郎。この付近の植林地は下草がなくゴロゴロ石の乾いた土砂なので、野草もなくなってくるだろう。 岩茸山からの林道と合流し、少し下ると大森が見渡せるガードレールポイント、ここまで来ると長谷林道はあともう少し、急いで下って13時45分に大谷林道に出合う。ここから小野郷バス停までは約90分、予定のバスには間に合うが、雨が心配なので休むことなく歩き始める。
大森キャンプ場はもう14時なのに、まだ宴会は続いている。今日は連休最後なので皆さん帰るのだろうが、「ビールも飲まずに、よくバーベキュー食べ続けられるな~」と哲郎。 次のチェックポイントは大森西町への分岐点、そこまで歩くと小野郷まで約50分と。傍にアケビんの花を見るが、「もう撮るのはいいだろう」というほど足が痛くなる哲郎。よくアスファルト道を長く歩くことがあるが、「ここが一番つらい」と、西町分岐で小休止とする。14時25分だからもう急がなくてもよいのだが、「雨が心配だな~」。
周囲が少し涼しくなってきたので寒冷前線が近づいてきたのだろう。やっと小野郷の民家が見えてきて一安心する。「着いた!」と岩戸落葉神社、哲郎はここで着替えと後始末、道子は派出所へ向かいトイレを借りる。哲郎が後始末を終え派出所へ向かう頃、大粒の雨が降り始める。 「寒冷前線の降り始めの予報は正確や!」と哲郎。「速く歩いて良かった!」と派出所の軒を借りパトカーの横でバスを待つ哲郎と道子。
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