穴太善峯巡礼古道散策 梅雨の花②
2020.07.17


善峯寺から大原野森林公園へ向かい野草観察が始まるが
雨の中、この時期何か咲いているだろうか?


■ 雨雲レーダによると9時には雨が上がりそうなのでポンポン山へ足慣らしに出かける。善峯寺でバスを降りるがいくら待っても雨がやまないので、ポンポン山は諦め雨の中の野草観察だ!と傘をさして大原野森林公園へ向かう。大原野森林公園で早い昼食後も雨は止まず、中畑回転場から穴太善峯巡礼古道を北の万寿峠を越え亀岡方面へ向かう。雨雲レーダはチェックごとに予報が変わり一日中雨の中を歩くことになる。





ヌマトラノオ

■ 久し振りに見るオカトラノオだ!と喜んでいたが、帰って調べるとオカトラノオやイヌヌマトラノオは花穂が垂れるとある。花穂が垂れていなくて、葉が細いのでヌマトラノオとわかる。



名残のミズタビラコ


ヒヨドリバナ

■ 多年草で花期は8~9月



タケニグサ

■ 茎は中空で竹に似ている⇒タケニグサ。これと一緒に竹を見ると柔らかくなり加工しやすいそうだ。茎や葉の汁は臭く有毒なので害虫予防に。大きくなると登山道ではこれが邪魔をする。



熟し始めたヤマゴボウの果実

■ 花は白色だが果実は黒紫色に熟す。よく似たヨウシャヤマゴボウ(インクベリー)の果実は垂れるが、ヤマゴボウの果実は直立する。



ヤブデマリの果実

■ ムシカリ(オオカメノキ)とよく似ているが、5裂する装飾花の一片だけ極端に小さいのがヤブデマリ。ムシカリの葉の基部はハート型に窪み、ヤブデマリは窪まない。



ネムノキ

■ 目の前に低木のネムノキが・・、残念ながら雨に濡れいつもの綺麗さはない。



アキノタムラソウ


ホタルブクロ

■ ヤマホタルブクロとの違いは、ホタルブクロは萼の裂片がひとつおきに反り返るのでわかる。山間の道にホタルブクロとサワオトギリがいつまでも続く。



サワオトギリ

■ オトギリソウよりちょっと小ぶり。花弁のふちに黒点があるのでサワオトギリだろう。



ヤブカンゾウ

■ ヤブカンゾウの橙赤色の花は八重咲、よく似たノカンゾウはちょっと小ぶりで色が薄く八重にはならない。



ウツボグサ


クサノオウ

■ 茎や葉を切って出る乳液は有毒、これが鎮痛作用や皮膚病に効くと「瘡(くさ)の王」と言われた⇒クサノオウ。



ハキダメギク

■ 白い舌状花が5個まばらに並んでいて面白い。ただ最初に見つかったのが東京のとある掃きだめだったので⇒ハキダメギクとは可哀そう。



ナツフジ


トリアシショウマ

■ トリアシショウマかヤマブキショウマか、トリアシショウマは3回3出複葉/葉脈が曲がる/雄しべが10個、ヤマブキショウマは2回3出複葉で葉脈が平行/雄しべが20個(雄株)。雨で葉の観察を怠ったので雄しべの数でトリアシショウマとする。





■ 亀岡寒谷の集落から右の細い道を下ってJR馬堀へ下っていく。京都縦貫道が見えてくるころやっと雨が上がる。今日の天気予報は一日中外れ、「こんなこともある」と。