金勝山ハイキング
2020.06.22


シダや雑木の緑と小さな谷の渡渉が続き
心地よい落ヶ滝線


2020.06.22 (月) 曇り   哲郎、道子

行き: 行き:草津駅東口 7:40 - 上桐生(帝産バス)
帰り:帰り:上桐生 13:30 - 草津駅東口


コース:
・上桐生バス停~駐車場~北谷線~落ヶ滝線~尾根出合~天狗岩~白石峰~狛坂摩崖仏~南谷線~上桐生バス停

注意:
・金勝アルプスではコース名を○○線と呼ぶ。上桐生登山口駐車場のトイレ前に金勝山ハイキングのパンフレットあります。小さな谷を何度も渡るので、雨後は登山靴でないと。落ヶ滝線には2カ所大岩を登ります。







 コロナ感染予防の「県外をまたいでの外出自粛」もとけ、登山者も遠慮なく出かけることができるようになったが、利用する交通機関が混んでいると、あまりいい気はしない。

 今日は金勝山ハイキング、低山で楽なコースで野草観察を楽しむことにする。先週の北山散策で、昨年は咲いていなかったキツリフネがたくさん咲いていたので、カキランも咲きはじめているだろう!と出かけることにする。

 今日は平日、JR草津駅まで通勤ラッシュ、早い時間帯だが座ることができず立っての出発。草津駅東口からの桐生行きのバスも通勤客多く立ちっぱなし、渋滞で遅れムンムンするバス、哲郎は窓を開ける。

 上桐生終点で降り、すぐの登山口にある駐車場へ向かう。もう4台止まっている。二人はトイレ前で準備し、落ヶ滝線へと出発する。最初は車止めから北谷林道を進む。今日は曇ってはいるが、蒼々とした草木が目に飛び込んできて心地よい。数分歩いて分岐から右の落ヶ滝線をとる。

駐車場から出発 数分歩いて分岐から右の落ヶ滝線へ

 さっそく道横の斜面にトンボソウの仲間を見るが、花が咲いていないので同定できない。右手に池を見ると最初の谷を渡る。このコースは数回谷を渡ることになるので、小さな谷だが登山靴でないと難しいかもしれない。特に雨後は要注意。

 道の両側には雑木やシダの緑が続き、何度来ても新鮮に感じて心地よいコースである。約20分歩いて広い道(ハイキングMAPにはバリアーフリー道とある)に突き当たり、これを横切る。

このコースは数回谷を渡るので 山道は広い道を横切る

 谷を渡り、シダの道、低木の雑木道を歩いていくが、これを何回も繰り返していく。汗かきの哲郎はきれいな谷水があるのがうれしく、何回もタオルを濡らす。

 そんな谷を覗くと、昨年咲いていなかキンコウカが咲いているではないか!。この花を見て昨年咲いていなかったカキラン、「カキランは咲いている!」と確信する哲郎。

谷の渡渉と緑の山道が続く 谷の中にキンコウカを見る

 北峰縦走線の分岐を過ぎるとシダが増えてきて、すぐに落ヶ滝への分岐に着く。「今日はいいだろう」と滝には寄らず野草観察へと山道を進んで行く。

 滝上まで来て、振り返ると大津方面を望むことができるが霞んで展望は良くない。ここからところどころで谷間が広がり、野草観察ができる。今日初めて出会う登山者、挨拶を交わすとすぐに消えていく。他の登山者には野草観察をしている人が珍しく映るのだろう、きっと。

 登るにつれ流れが細くなり、山道を流れる所もある。こんなところも左右の草むらを覗きながら進んで行く。

シダが増えてきて 山道を流れる谷水

 谷筋の野草観察を楽しんだあとは、足元に岩肌が続く。楽なコースだと思っていたが岩ヘつりが2カ所あるので、山慣れていないとしんどいかもしれない。でも若い人や子供たちは喜んで登っていくだろう。

 岩とシダの道が続き、谷の水が少なくなると北峰縦走線に出合う。左に登っていくと鶏冠山だが、野草観察の今日は鶏冠山はやめ、右にとり天狗岩へ向かう。

ちょっと危なっかしい岩でも
子供たちは喜んで登っていくだろう
鶏冠山への分岐に着く

 この北峰縦走線は細い尾根が続く。分岐から天狗岩迄標高差は約200m、低木の雑木のなかをと緩やかに登っていく。MAPには天狗岩まで55分とある。この尾根は南向きなので昼前はちょうど前方から日差しを受け暑い所ではあるが、幸いに今日は曇っていてありがたい。

 金勝山ハイキング道にはレスキューポイントの標識がしっかりついている。それでもテープをところどころで目にする、いただけません!。天狗岩まで半ばを過ぎると大岩が増えてくてくる。

北峰縦走線、最初は低木の雑木が続く そのうち大岩が増えてくる

 足元は花崗岩質のざらついた道が続き歩きにくくなり、尾根に現れてくる大岩も巨大化してくる。ザレた道を登っていき大岩に乗ると、前方に天狗岩が見えてくる。

 ここから岩が増えるので、いったん左の谷の源頭部分に下っていく。キンコウカやノギラン、トンボソウなどを見ながら、進んで行き天狗岩下から天狗岩へと登っていく。

ざらついたみちは歩きにくい 大岩は巨大化してくる

 11時05分に天狗岩に着く。昼食とするのだろう、若者たちはみな天狗岩に登っていく。2人は野草観察を済ませ、先へと進んで行く。

 ここから竜王山への分岐点白石峰までは標高差100m近く登っている。少し登って振り返ると、巨岩の上でくつろいでいる人が見えるが、「あんなところで昼食はできない」と二人。

天狗岩へ登って昼食する若者たち 振り返ると
天狗岩、その奥に鶏冠山

 天狗岩から10分歩いて耳岩、どこから見ると耳に見えるのだろうか?、ここは天狗岩線の分岐になっているが、分岐からその道を覗くと急斜面のザラザラ道、とても楽に歩けるようには見えない。登山道には巨岩が増え足元には長い階段を見る。

 ぽつぽつと現れる巨岩を見ていると、登りもあまり苦にならず、天狗岩から20分で白石峰に着く、11時30分。右は狛坂線、茶沸観音線へ、左は北峰縦走線で竜王山への分岐である。いつもは昼食時たくさんの人で賑わっているが、平日の今日は誰もいずベンチが開いているので、ここで昼食とする。昼食中に2人組が休むことなく狛坂線のほうへ下っていく。

白石峰まで階段が増える 耳岩だけど、どこが?
巨岩の見事な隙間を通っていく 白石峰の分岐に着く

 昼食後は竜王山方面へササユリが残っているかもと少し散策し、すぐに引き返して狛坂線へ下っていく、丁度12時、急げば13時30分のバスには間に合うようだ。狛坂線には野草が少ないが、早く下れるのが良い。

 最初の急斜面には石で作った階段が続くが、その半分は土砂が流れ石がむき出しになって歩きにくい。狛坂線の支尾根を下っていく道にも点々と巨岩を見る。

最初の急斜面は階段が続く 狛坂線にも巨岩を見る

 支尾根から小さな谷横を下り始めると、ゴロゴロ石道の周りにシダを見るようになる。白石峰から20分も下ると狛坂摩崖仏に出合う。6mもある大きな摩崖仏だが、急いでいるのでただ通り過ぎる。今日は平日なのでこの付近で誰にも出会わない。

谷筋に変わると足元が悪い 6mある狛坂摩崖仏

 摩崖仏を過ぎるとシダの道が続く。小さな谷沿いに続くものだから、時々どちらが谷か分からなくなる。一旦崖下の横道に変わると、モウセンゴケ等の野草を見る。ここに昨年唯一咲いていたカキランは見当たらない。

 再び谷に接するようになると、再び深いシダの道に変わる。哲郎は相変わらず谷水でタオルを濡らし顔を拭きながら下っていく。12時35分、南谷林道出合に着く。ここのポイントは「出合」と呼ばれている。ハイキングマップでは白石峰から50分かかるが、寄り道をしなければ35分で下山できるようだ。

心地よいシダの道が続く 南谷林道出合に着く

 バスまで55分あるので、ここも寄り道しなければ13時30分のバスに十分間に合いそうだ。でもハイキングマップには80分とあるので、寄り道は禁止!、2人はセッセと南谷林道を歩きはじめる。

 林道は荒れているが、歩くにつれ広くなり歩きやすくなる。林道の左右を見ながら歩くが野草はハナニガナぐらいでほとんど咲いてはない。

 林道が崩れたところで右岸に渡ると、林道は安定してきて谷横に続く。ここで昼食中に白石峰で先行したカップルを追い越していく。新名神下のトンネルで12時55分、「わ~、後30分だ!」と、2人はピッチを上げていく。

林道が崩れたところで右岸に渡ると
林道は安定してくる
新名神下トンネル

 13時05分、オランダ堰堤の橋が見えてくると、哲郎は橋から川に入り靴とストックを洗うよう道子にいう。近くの河原や川沿いでバーベキューと水遊びの人々、それを横目で見ながら橋を渡りバス停へ急ぐ。駐車場(バス停)まではあと5分である。

 13時10分に駐車場前に着いたので、直接バス停へ向かわず駐車場のトイレへ向かい着替えと後始末をする。車は10数台と増え観光バスまで止まっている、平日だが金勝山は賑わっているようだ。

 バス発車5分前にバス停へ向かう。当然のように乗客は2人、マスクはいらないようだが一応つける。まだ通勤には早い時間帯、帰りは渋滞もなく草津駅に向かう。

オランダ堰堤の橋を渡ると、バス停までは後5分




イシモチソウは咲きはじめ ジガバチソウは見ごろ
ヒメオトギリ コバノトンボソウは群生して咲いている
コケオトギリ 登山道にニガナの花がぽつぽつと
谷沿いに咲くノバラ ノギランはこれから
モウセンゴケはこれから カキラン
キンコウカが綺麗 トンボソウの仲間は
咲いていないとわかりにくい





主は季節のために月を造られました。
太陽はその沈む所を知っています。


詩篇 【 104:19 】
コマツナギを見ながらバス停へ急ぐ