壺笠山 2020.12.10
(壺笠山南方尾根~壺笠山東尾根)


 
壺笠山南方尾根 紅葉を楽しみながら登る


2020.12.10(木) 晴れ   哲、道

行き:京都駅 8:40 - 唐崎 (JR湖西線)
帰り:唐崎 13:05 - 京都駅
コース:
・JR唐崎駅~西大津バイパス下~左すぐから集落の中北へ~お地蔵さんから西へ~京阪踏切・県道を渡る~正面の道奥が登山口~鉄塔分岐~パイプ式堰堤~金属の橋~緑の橋~支尾根鞍部~送電下~雑木の急坂を登る~植林地出合~壺阪山への古道出合~下山道/壺笠山分岐~壺阪山~山頂広場裏の急斜面を下る~壺笠山下の林道支線広場~東尾根を下る~鉄塔1出合~鉄塔2出合~鉄塔分岐~登山口~JR唐崎駅


注意:
◆壺笠山南方尾根や壺笠山東尾根にはっきりした道はありません。壺笠山は低山ですが登山道以外を歩く場合は地形図やコンパス、GPS等が必要です。







 朝起きると「今日は天気がいい!」と出かけることにする。こんな時は近郊の比叡山か大文字山、久し振りだと壺笠山へ出かける。ゆっくりの出発なので通勤ラッシュも終わりゆっくりと座ってJR唐崎駅に着く。

 昼食用のオニギリ!をと、ネットでコンビニを探すが近くにはない。登山口への道にパン屋さんがあるようなので、そのお店に向かう。一応ベーカリーと書いてある田舎のパン屋さん、おばあさんが対応してくれるが、消毒液もなくマスクもしていないので、ちょっと引いてしまう。

 パンを購入しすぐに登山口へ向かう。西大津バイパスをくぐり道を渡り左に進むと、すぐに右に折れ北へ進む地道を取る。右手にお地蔵さんを見て、左(西)への細い道を、正面に壺笠山を見ながら進む。

JR唐崎駅から北西へ、西大津バイパスを潜る 右手にお地蔵さんを見て、左(西)へ

 京阪の踏切を抜け通りを渡ると住宅地の間に地道が続く。100mも進まないうちに民家は終わり谷間が開け前方に堰堤を見る。進んできた道の先が山へと入っていく。ここが今日、壺笠山へ向かう登山口です。

正面に壺笠山を見ながら 踏切と道路を渡り地道を進む

 道幅は林道のように広くしっかりしている。しばらく支尾根を登っているのか掘りこまれた道が続く。前方が明るくなると左手に植林を見ながら斜面を巻きながらゆっくり登っていく。

ここが登山口
谷間に出て右手に堰堤を見て左に登っていく
掘りこまれた道が続く

 途中で関電の「火の用心」の看板を見るので、ここから支尾根を登っていくと送電線の鉄塔があるようだ。その分岐を通りすぎると道はだんだん細くなって斜面を巻いていく。

 登山口から20分、左手の谷にパイプ式堰堤を見る。壺笠山の北を流れる四ツ谷川にも、これより大きなパイプ式堰堤がある。京都北山ではあまり見かけないので、この堰堤は記憶によく残っている。

途中で関電の「火の用心」の看板を見る 左手の谷にパイプ式堰堤を見る

 堰堤を過ぎると斜面の道は細くなり踏み跡程度になる。道が左に折れる谷筋で金属製の橋を渡る。「一人ずつ」と書いてあるこの橋は、目的の「緑の橋」ではない。こんな橋以前からあったかどうかは記憶にない。(帰ってから過去の記録を覗いてみると、ここには2本の丸太があっただけだった)。

 山の中の金属製の橋は、ほとんどが関電巡視路用で、こんな橋に出合うと「なんでこんなところに立派な橋が?」と、いつも思ってしまう。すぐの次の谷間に出合うが、ここはまだ丸太が散らばった状態である。これらの谷は細く橋がなくてもすぐにわたることができるが、用具を携えた巡視員が安全に行動できるように橋があるのだろう。

新しい金属製の橋を渡る 次の谷にはまだ橋は掛けてない

 植林地の谷上の道を進んで行くとすぐに橋を見て、橋の対岸に支尾根の鞍部を見る。これが目的の緑の橋だが、少々色あせてきている。目の前の橋をよく見ると、2本の丸太(電柱?)を渡して、その上に板が張ってあるが、その板は風化し手すりもグラグラ、これを渡るかどうか躊躇する。

 ここの谷はちょっと深く谷への斜面が急勾配なので、この橋を渡ることにするが、まず哲郎がユックリ渡ることになる。下の丸太がしっかりしているので丸太の上を歩く感じで渡りきる。道子も渡り切り「やれやれ」、すぐ目の前に見える支尾根の鞍部に登っていく。

目的の緑の橋に出合うが、色あせてきている 道子も渡り切り「やれやれ」

 登山口から35分で支尾根に乗る。鞍部から支尾根を西へ登っていくのだが、東への踏み跡に関電の標識を見るので、この支尾根は関電巡視路のようだ。

 最初は心地よい雑木の尾根を登っていくが、5分も登れば尾根は土で覆われる。送電線下なので雑木が刈り取られているのだろう、ここだけ殺風景である。

鞍部から心地よい雑木の尾根を登っていく

 今日のもう一つの楽しみは、ここに生えるナンテンハゼの木の白い実鑑賞、木々に白い実をたくさん付けるのだが、ちょっと遅かったようで数少なく少々しぼんで色あせている。

送電線の下は殺風景 ここのナンテンハゼの実は少なく
見頃を過ぎている

 送電線下を過ぎると植林の急斜面に変わり、周囲はすぐに雑木に変わるが急斜面は続く。右手の木々の間から壺笠山が時々見えるが、まだ遠い。数分登って標高320mの最初の小ピークに着く。ここからもう急勾配はなく、雑木の尾根を楽しみながら登ることになる。

すぐに雑木に変わるが急斜面は続く 最初の小ピークに着く
急勾配もここで終わる

 次の標高340mの小ピークに着く。南に下っていく踏み跡を見るが、ここは右に取る。この後出合う小ピークの分岐は、いずれも右(壺笠山方向)に取る。左に取ると、いずれも滋賀里へ下ってしまうので注意。

 細い尾根が続くなか左手の谷には紅葉が続き、今年の紅葉は長く持っているようだ。少し下って植林地の鞍部に出合い、この支尾根の最後の登りに変わる。

左手の谷には紅葉が続き 植林と雑木の境を登っていく

 植林と雑木の境を登っていくと前方に左手(夢見が丘)からの古道を見る。古道に乗り右の鞍部に下ればすぐの分岐、左は林道から登ってくる登山道、山頂へはまっすぐ進む。

 分岐から7分登って山頂に着く。広場の奥に進むと案内板、左手に一級基準点のマークを見る。案内板には「壺笠山古墳」「壺笠山城」の案内があり、お城があったので山頂は広く平らになっているが樹木が密集している。

左は林道へ下る登山道
壺笠山山頂へは真っすぐ
山頂に基準点/水準点がある

 案内板の奥に植林地の中を下っていく踏み跡を見る。急斜面ではあるがよく歩かれているようなので、今日は登山道を止めこの道を下ってみることにする。

 もともと植林の作業道のようで、右に左にと振りながら急斜面を下っていく。15分も下ると道は怪しくなるが林道が見えてきて、壺笠山の林道支線の終点付近の林道広場に降り立つ。

 この広場は日が当たり暖かいと、ここで昼食とする。哲郎は朝買ったパンをかじりながら広場の下を覗いてみる。地形図によるとここから東へ緩やかな支尾根が伸びていて、「ここを下れ!」と言っているようだ。その先には送電線鉄塔があるようなので、「この尾根は良く歩かれているだろう」と、今日は壺笠山東尾根を下ることにする。

広場の奥にある植林地の踏み跡を下る 降り立った林道広場で昼食とする

 昼食後、二人は東尾根を下り始める。広場の端にコールポイント(なぜここにあるのかと思うが、林道を歩いてここに来れば迷っていることになるのだろう。)があり、そこから取りつく。

 疎林の中道はないが、緩やかに下っていくのでスイスイと歩くことができる。尾根に境界マークを時々見る。途中で歩きにくくなったら尾根の左右を確認しながら歩いていく。

広場の端のコールポイントから下る 疎林の中を穏やかに下る

 初めての尾根、早く歩くと間違ってしまいそうだと慎重に歩く。また尾根が広がってくると間違いやすいので、ここも慎重に歩く。周囲より下りかけたらロスしているので修正する。途中から雑木の中に道のようなものが現れて、そこを下っていくと立ち並ぶ植林の幼木を見て、予想通り最初の鉄塔に出合う。

尾根が広がってくると慎重に歩く 細い尾根に並ぶ植林の幼木を見て

 地形図で、ここは東尾根と送電線がクロスしたところで、関電巡視路だろう地形図の北へ下る破線の道も見る。ここにもナンテンハゼの木を見るので、送電線下の伐採した木の代わりにナンテンハゼを植えているのかもしれない?と思ってしまう。

 鉄塔の下を抜け次の鉄塔を目指し下っていく。「鉄塔と鉄塔の間には関電巡視路があるだろう」と下っていく。

予想通り最初の鉄塔に出合う ナンテンハゼの実

 落ち葉ではっきりしないが道跡らしいところを見てそれを下っていると、下から一人の青年が登ってくる。「平日に、こんな名もない藪尾根で」と思うが、彼もそう思っているだろう。

 道を尋ねるので説明する哲郎、でも彼は一応地図を持っていて予定コースが記入されていたので安心して見送る。ただ地図の倍率が少なく哲郎には見にくいものだったが・・・。少し下って次の鉄塔に出合う。もう朝登ってきた古道は近い。鉄塔から5分下って古道に降り立つ。

2番目の鉄塔に出合う 朝登ってきた古道に降り立つ

 古道を7分歩いて登山口に着く。12時43分、壺笠山林道広場からちょうど40分で下ることができた。後始末を済ませJR唐崎駅へ向かう。途中の空き地にナンテンハゼの実を見つけ、この付近にはナンテンハゼの木が多いことが分かる。

 13時ちょうどに駅に着き、今日は着替えることなくホームへ向かう。今日のコースは汗をかくようなところではなかったようだ。






地には花が咲き乱れ、
歌の季節がやって来た。
山鳩の声が、私たちの国に聞こえる。


雅歌 【 2-12 】
ナンテンハゼの実


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