釣瓶岳 金山谷北方(左岸)尾根を登る
(奥比良)  2020.10.28


 
久し振りに金山谷北方(左岸)尾根を楽しむ
イクワタ峠から釣瓶岳へ向かう


2020.10.28(水) 曇り   哲、道

行き:JR京都駅 6:31 = JR近江高島7:27 - 黒谷
帰り:畑 15:37 - JR近江高島16:20 - 京都駅

コース:
・黒谷バス停~林道分岐を右(栗木台谷沿い)~林道終点(金山谷分岐)~(金山谷北方尾根)~標高900m小ピーク~イクワタ峠~▲釣瓶岳~イクワタ峠~笹峠~地蔵山~地蔵峠~地蔵峠道~林道出合~林道ゲート~畑集落~畑バス停

注意:
◆金山谷北方尾根は所々古道跡が残っていますが歩きにくい。初心者だけで出かけないようお願いします。
◆地蔵峠から畑へ下る峠道は歩けます(2020.10現在)。







 釣瓶岳へ出かける。今日は平日で京都バスは運休なので、黒谷バス停から金山谷口へ向かい金山谷左岸の尾根を登りイクワタ峠に出るコースとする。

 先週と同じく近江高島駅から畑行きの始発バスに乗るので、JR京都駅6:31発の湖西線に乗ることになる。バスは今日も二人だけを乗せ畑へと向かう。

 黒谷バス停で降りるが、目の前にあったCafe「かものしらべ」が昨年12月に閉店したと書いてある。「Cafeが無くなると黒谷に下っても、トイレやビールに困るな~」と哲郎。

 二人はバス停から集落の中を歩きはじめると、出会う子供たちはバス停へと急ぎ足で通り過ぎていく。

上品な黒谷バス停 「かものしらべ」閉店だって

 南へ15分も歩くと民家もなくなり林道ゲートに出合う。ゲートを通り抜けると落ち着いた林道が続く。道端にはアキノキリンソウ、アザミやコウヤボウキが咲いている。ゲートから10分歩いて林道分岐に着く。

 左は大摺鉢へ向かう八池谷沿いの林道、今日は右にとり栗木田谷沿いの林道を取る。

集落を外れると林道ゲートが ゲートから10分歩いて林道分岐に着く
右にとり栗木田谷沿いの林道を取る

 入り口は草が茂っているが、すぐに歩き良い林道に変わる。小さな橋を渡り植林地に入る手前で低木の木に花を見る。「これは何だろう」と、帰って調べると花ではなくミツマタのツボミであった。ミツマタの花は春先によく見かけるが、秋のツボミは見たことがなく分からなかったようだ。

すぐに歩き良い林道に変わる ミツマタのツボミであった

 植林地の中、足元の悪い林道が続き歩きにくい。前回より少しでも早く着こう!と思うが、足がなかなか進まない。橋の手前で大木が邪魔をするが、木を回り込んで橋を渡り右岸を歩く。

 渡ってすぐは林道が崩れていて歩きにくいが、前回のように道いっぱいに滝のように流れる水はなく、すぐに林道が現れてくる。10分歩くと橋を渡り左岸の林道を歩くことになる。

 左手に堰堤を見るが林道終点先で見る大きな堰堤ではない。この付近から林道を探しながら歩くことになる。

右岸へ渡ると林道は崩れ歩きにくい 林道終点先で見る大きな堰堤ではない

 林道分岐から60分歩いて林道終点に着く。栗木田谷前方には大きな堰堤を見るが周囲に紅葉は見られない。右手に小さな谷が分岐しているが、これが金山谷である。

 この谷の左岸の支尾根が、これから登る金山谷北方(左岸)尾根である。最近ここを登る人も増えたのであろう、色々なテープを目にする。早速支尾根に取付き登っていくが、取付き付近の古道は荒れていて不鮮明である。

林道終点の前方に大きな堰堤を見る 取付き付近の古道は荒れていて

 古道はジグザグに登り始め道もしっかりしてくる。最初のチェックポイントは「造林公社」の看板、10分も登れば道の右手に見えてくる。そこから2~3分歩くと石積が残る炭焼き窯跡のそばを通る。

古道はジグザグに登り始め
道もしっかりしてくる
右手に「造林公社」の看板を見る

 前方に倒木を見る。古道から右手に迂回して登っていくと、再び古道に出合い古道を辿って登っていく。最初にこの古道を下った時、この付近はシダで覆われて道が見えなくて苦労したが、今はハッキリと道が見えるので楽である。

 最後は右に振って、支尾根の北寄りを登っていく。この付近の古道は大きく窪んでいるのでよくわかる。地形図に記載されている道も標高700m手前で大きく北へ回り込んでいるので、このことを頭に入れておくと足元がシダに覆われた下りの場合でも対応できる。

今はハッキリと道が見えるので楽である 支尾根の北寄りを登っていく道は
窪んでいるのでよくわかる

 標高750m付近まで来ると勾配も緩くなり植林地は落ち着いてくるが、道は消え踏み跡を辿ることになる。この付近には炭焼き窯がたくさんあったのだろう、踏跡が色々とみられる。踏み跡がたくさんあって迷うところだが、なるべく尾根の北よりの道を取ると早く登ることができる。古道も踏み跡も現れたり消えたりだが、1本の尾根なので心配はいらない。少し登って標高800m付近で植林から雑木に変わる。

古道も踏み跡も現れたり消えたり 標高800m付近で植林から雑木に

 シロモジの黄葉は綺麗だが、全体にあともう少しという紅葉、それでも緩やかな雑木の尾根を楽しみながら登っていく。10時25分、林道終点から70分かかって標高900mの小ピークに着く。

金山谷北方(左岸)尾根を楽しむ

 小ピークのすぐ下には比良縦走路があるが、この付近の縦走路はハッキリしない。蛇谷方面の縦走路を確認するためピーク下すぐの所を北へ少し進む。そこにシダの中ハッキリした道を見て安心する。

 すぐ引き返しイクワタ峠へ向かう。イクワタ峠北峰手前の登山道に咲き掛けのリンドウを見るが、シダに覆われているのでシダを刈って花を楽しむ。

標高900mの小ピークに着く 小ピークからイクワタ峠へ向かう

 イクワタ峠北峰に着き周囲の展望を楽しむ。琵琶湖方面は水面が霞んでいて伊吹山や霊仙山が宙に浮いたように見える。昼食には早いので飲水休憩後、南の釣瓶岳へと歩きはじめる。

 細い尾根を一旦、峠に下っていき登り返していく。登りながら後ろを振り返り今日登ってきた尾根の紅葉を楽しむ。釣瓶岳への細い尾根の紅葉は、ブナは茶色く枯れているがモミジはこれからと今一つ、綺麗とは言えない。

イクワタ峠北峰に着き周囲の展望を楽しむ 伊吹山や霊仙山が宙に浮いたように見える
今日登ってきた尾根の紅葉を楽しむ 釣瓶岳への登り

 11時15分、釣瓶岳に着く。イクワタ峠北峰から35分である。ちょっと早いがここで昼食とする。今日はオニギリ2個だが、美味しくいただく。と思ったら道子は半分落としてしまった。「あ~あ、またや!」と、後は保存食のバーで補給する。

 20分の昼食休憩も終わり出発。いつもは釣瓶岳からナガオを下り、広谷からダケ道というコースで下山するが、今日はイクワタ峠へ戻り地蔵山から横谷峠へ向かい畑バス停へ向かう。

 イクワタ峠への下りは前方に広がる紅葉と右手に琵琶湖を見ながら下っていくが、湖面はまだ霞んで伊吹山や霊仙山は宙に浮いたままである。イクワタ峠へ下っていくと、イクワタ峠北峰に人影を見る。今日初めて人を見る。

 峠から峠北峰へ登り始めるころ、ピークから下ってきた3人組に出会う。平日にこの辺りをウロウロしているのは、やはり我々と同年配の方々であった。背丈より長い取っ手の鉈を持ち歩いているが、何に使うのだろうか?

20分の昼食休憩も終わり釣瓶岳を出発 イクワタ峠から峠北峰(・923)へ

 峠北峰(・923)に着き右の比良縦走路を取る。やっと綺麗に咲いたリンドウを見る。数年前にはもっとたくさん咲いていたような気がするが。少し下って今日登ってきた標高900mの小ピークに着く。ピークの手前で左に進むと、すぐにシダの間のしっかりした登山道を歩くようになる。

ピークの手前で左に進むと すぐにシダの間にしっかりした登山道

 少し下って支尾根分岐に着く。ここは以前朽木途中からササ峠道を探索した時、最後の支尾根からササ峠までの道が分からず、この分岐に登ってきて縦走路でササ峠へ向かったポイントである。ここにはヒジキ滝へのテープがあるが、コメカイ道は荒れて難所が多いので、初心者だけで冒険しないことだ。

 この分岐から比良縦走路は東に折れ下っていく。それがどんどん下っていき「こんなところ通った?、道、間違った!」と思うほど東へ下っていく、昔のことなので記憶が薄くなっているようだ。周囲の雑木は綺麗に紅葉しているが、あまり鑑賞できなかった。300m、標高差100m下って、やっと道は北へと進路を変える。

支尾根分岐からどんどん下っていく やっと道は北へと進路を変える

 緩やかな雑木の尾根を下っていくと植林が見えてきてササ峠に着く。イクワタ峠北峰からササ峠までは30分である。尾根を北へ進んで行くと右下に細い林道を見るようになり、すぐその先で林道に出合う。林道を渡り尾根を進んで行くと再び林道に接するようになるが、地蔵山へは林道を歩かず支尾根を進んで行く。

 目の前でスズメバチが1匹踊っている。見張り番なのだろうか、右手に巣があるようなのでここは左に5m離れて迂回すると、ハチの音は消えていく。

植林が見えてきてササ峠に着く 林道を横切って地蔵山へ

 ササ峠から10分も歩くと、植林地の東端にちょっと開けた小広場、三角点のある地蔵山に着く。地蔵山から心地よいと雑木の尾根を下っていくと、すぐに植林地に変わり左に細い林道に沿って歩くとすぐに地蔵峠に着く。標識のそばにお地蔵さんがある。

 12時50分、今日はここから横谷峠へ向かい畑バス停へ下る予定だったが、地蔵峠から畑へ下る地蔵峠を見て「初めてだから!」と、地蔵峠道を下ることにする。

三角点のある地蔵山に着く 標識のそばにお地蔵さんがある地蔵峠

 峠道は予想外に綺麗で歩き良い。下ってすぐ、左手の尾根に接するが、そこに植林地の中の支尾根を下っていく踏み跡を見る。「なんだ、ここからも下れるのか?」と思ってしまうが、今日は古道を下ることにする。家に帰っても途中で接した道が気になるので、よく考えると「な~んだ、横谷峠への道だろう」と。

地蔵峠道を下ることにする 途中で出合った道は?「な~んだ」と

 東へと下っていく峠道が北に折り返すと、下に畑から横谷トンネルを通り村井へ抜ける林道が見えてくる。斜面を下って林道に降り立つ。降り立った登山口には標識はなくテープを見るだけである。13時20分、走れば13時54分のバスに間に合うかもしれないが。ここはユックリ散策しながらバス停へ向かうことにする。

 電波状況が良くなってきたのか、道子はメールに忙しく何度も足を止めることになる。林道には見るべき花はなくがっかりの哲郎。畑へ下るゲートを探しながら歩いていく。

登山口に降り立つ 畑へ下る道に出合う

 畑へ下る道に出合ったがユックリ歩いてきたので登山口から林道を30分歩いたことになる。当然バスには間に合わなし、「次のバスまで1時間以上待つことになり中途半端やな~」と。

 畑への道には林道にゲートがなく「??」と思っていたら、しばらく下ったところでゲートに出合う。「後は畔に咲く花を鑑賞しながら・・・」と、思うがアキノキリンソウだけがたくさん目に映る。綺麗なリンドウを見つけ近づくとブーと機械音のような音が聞こえてくる。オオスズメバチが水路の中でうなっている。リンドウは諦めバス停へ向かうことにする。

 14時30分バス停に着くが、次のバスまで1時間、道子はゆっくりと後始末、哲郎は周辺を散策し野草観察とする。







あなたは地のすべての境を定め、
夏と冬とを造られました。


詩篇 【 74:17 】
畑集落に咲くアキチョウジは50cm以上
こんな大きなのは見たことない!