毘沙門堂裏道~池谷地蔵~藤尾神社 
京都東山 2021.10.15
如意越えから藤尾神社へ下る道
鉄塔を過ぎた最後の15分は倒木が残っている
2021.10.15 (金) 晴れ   哲郎、道子

コース:
・JR山科(10:05)~洛東高校グランド横~毘沙門堂~毘沙門堂裏道~P381~雨神社~池谷地蔵~皇子山CCへの車道出合~如意ヶ嶽航空施設取付き道入口~南(右)の送電線鉄塔用作業道分岐~鉄塔柵に接する如意越え道出合~P408~長等山/藤尾神社分岐~藤尾神社道を下る~鉄塔出合~林道出合~藤尾神社~JR山科(15:45)

注意:
・如意越えの長等山と藤尾神社分岐から藤尾奥町へ下る道は2018年の台風による倒木で通行不可となっていました。現在分岐から途中の送電線鉄塔までは問題なく歩くことが出来ますが、その下数カ所に倒木があり迂回や倒木の中を歩くことになりますので注意してください(2021.10.15現在)。







 今日はゆっくりの起床、山行きには遅い時間だが、土日と出かける用事があるので、こんな時は大文字山、ノコノコと出かける事にする。久し振りに毘沙門堂裏道を登ってみよう。

 JR山科駅10時、コンビニでオニギリを買ってスタバ横のトンネル抜け、北の住宅地に出る。毘沙門堂へはいつも裏道を通る。民家の庭先にはホトトギスとフジバカマが咲いている。洛東高校のグランドでは運動会か?ヴォリュームいっぱいで賑やかだと思っていたら、もう「閉会式をします!」とアナウンスがある。まだ10時過ぎ、あっけない催しはコロナの影響であろうか。

 疎水から安祥寺川に沿って毘沙門堂へ向かう。川沿いのボタンクサギはまだ咲いていたが、フジバカマはまだツボミだった。

毘沙門堂へはスタバ横のトンネルを抜ける ボタンクサギの花期は長いようだ

フジバカマが咲いているが
ここは住宅地、蝶はいない

 毘沙門堂門前から裏の駐車場入口にある観光トイレへ向かう。ここでユックリ準備する。準備が終わり時計を見ると11時前、ここまでユックリだったので、「もう駅から1時間もかかっている!」と。それでもゆっくりと歩きはじめる。

 トイレ横の道を北へ進んで行くと、前方に水道施設が見えてきて、その手前右手に空き地のような道がある。ここが毘沙門堂裏道の登山口である。右に折れ奥まで進んでみると山裾からはっきりした林道を見る。京都北山の登山道は植林作業用か関電作業用の道が多い。ここは関電作業用なのだろう途中に鉄塔がある。

毘沙門堂横のトイレから
道を登っていく
水道施設前で右にとると
ここが毘沙門堂裏道への登山口

水道施設を過ぎると林道が見えてくる
手前の標識は関電作業用

 林道は斜面を巻くようにゆっくりと登っていく。一旦支尾根の中央までやってきて、そこから支尾根をジグザグに登っていく。足元にはシダが多く周囲は疎林が多い。

 木々をよく見ると先日の松茸入山料を払った三上山より松の木が多く、探して歩くのも面白いかもと思ってしまうが「他のキノコも何も見ないので、きっとないよ!」と道子。

 2番目の鉄塔広場に寄り小休止する。今日は夏のように暑く、哲郎は足が重く調子が出ないので登りがしんどい。35分登って広い台地に出合う。ここで広い道は消え一瞬戸惑うが、前方に見えるシダの中の細い道を登っていく。

2番目の鉄塔広場に寄り小休止 広場からはシダの中へ

 シダ道はすぐに終わり支尾根の細い道を登っていく。広場から7分歩くと支尾根の分岐点に出合う。右に下れば支尾根から毘沙門堂への谷へ、真っすぐ進めば滋賀県境尾根を歩いて藤尾奥町方面へ、雨社へは左の尾根を登っていく。

 すぐにP381のピーク(何処がピークか分からないが)に着き、北へ続く県境尾根を歩いていく。植林地の中の尾根だが、道横の雑木は手入れされ歩き良い。いつも心地よい尾根だが、しんどい時は長く感じる。

 尾根が北に向くと標高400mの尾根、ここまでくると雨社はもうすぐである。。

P381へは分岐を北へ登っていく 台風で傾いたまま育つ木

 藤尾からの道に出合う。道の倒木は処理されていないが、踏み跡が出来ているようなので歩くことができるのかも知れない。如意ヶ嶽からの尾根に出合うと道は左へ巻いていきその尾根と合流する。

 P381から25分、やっと雨社の上の尾根に着く。今日は池谷地蔵へ向かうので雨神社へと降りていく。

 神社から西にある林道を歩き池谷地蔵へ向かう。「涼しい!」と道子、ここは尾根の北側で日が陰っているので、涼しいようだ。哲郎もやっと元気が出てきたと歩きはじめるが、池谷地蔵から何処へどのルートで向かうか考えながら進んで行く。

今日は雨神社へ降りていく 雨神社から池谷地蔵へ向かう

 林道に野草が見当たらないので、哲郎は地形図を見ながら歩く。途中の林道から大文字山の北側へ行けそうだし、比叡平の手前から大文字山へ行けそうだと。

 如意ヶ嶽北側まで来ると、林道は北へ向き、すぐに池谷地蔵が見えてくる。池谷地蔵からの林道入口まで来るが、目の前に網と鉄製の柵を見る。

 普通、こんなゲートは左右どちらかにあるロープをほどいて・・・、でもここはロープをほどいても開かないシステムになっている。ここは何度も通っているが昔のことで思い出せない。ゲートの左右に隙間がないか探すが進入できるような所は見当たらない。「どうしよう!」と。

 そのうち下の地面に柵が半円形状に動いた跡を見て、「何だ!中央から開くのか!」と気づく。

林道から北に比叡山を見る 粗末なゲートだが開かない!
地面の跡を見て中央開きと分かる

 やっとゲートを抜ける。先ずは正面の池谷地蔵へ向かう。本堂への道の花壇はもう手入れされていないのか荒れ放題、その奥半分は石像が数体並んでいる。もうここでは野草は楽しめないようだと後にし、池谷地蔵の広い駐車場のベンチで昼食とする。

 目の前には家が2軒あり話し声は聞こえてきて、いつものようにイヌがワンワン吠える。ここには広い薬草園があり、昔から薬屋があるのだが・・・・今はどうなっているのだろうか?。目の前に「和漢胃腸薬の陀羅尼助丸(だらにすけがん)」の看板は立っているが?。

 オニギリを食べながらこの先のルートを考える哲郎。大文字山方面は諦め、如意ヶ嶽北にある林道を歩き如意越えへの向かうルートを探る事にする。

かつて野草が楽しめた所には石仏が 池谷地蔵駐車場で昼食とする

クサギの実

 昼食が終わると、舗装道を北へ進んでみる。200mも歩くと分岐に出合い、右にとり皇子山CCへと歩きはじめる。植林の中如意ヶ嶽尾根の北側にあるので、暗い道が続き野草は見当たらない。

 右手の山裾に如意ヶ嶽方面へ登っていく道はないかと探しながら進んで行くが見つからない。途中で大きな洞窟を見たので覗いてみる哲郎。一応奥は行きどまって入るが、掘られたものかどうかは分からない。後で気が付いたが、地形図によるとこの付近から如意ヶ嶽へ登っていく道があったようだ。

右にとり皇子山CCへと 大きな洞窟を見たので覗いてみる

 池谷地蔵から20分歩いたところで右手に立派なゲートを見る。これは如意ヶ嶽山頂にある航空施設への進入口で、シッカリと施錠してある。そのすぐ先に右手の斜面を登っていく道があるのだろうか、マークを見る。

 「ここから登ろうか」、いや、100m先に送電線を見た哲郎は「鉄塔があるかもと確認のため先へ進んでみる。そこにはゲートがある道と、その奥に鉄塔を見る。「如意越えの鉄塔」と思った哲郎は道子に来るように言う。

 草で覆われているが広い道は鉄塔補修用の道だろう、と登っていく。

ここから入るのか~
航空施設入口
如意越えへ出合うかも?と登っていく

 登っていくとすぐに鉄塔に出合い、鉄塔奥の柵に沿った道を見る。如意越である。二人は如意越えの道を東へ歩きはじめる。

鉄塔の柵裏に如意越えの道がある

 如意越えは久し振りなので見るものが新鮮に映る。15分歩いて分岐に着く。真っすぐ進むと長等山から三井寺、標識はないが南は藤尾神社への道。ここから北の三角点370mや長等トンネル横の道はまだ歩いたことがないが、台風で通れなかっら藤尾神社へ下る道が気になるので、今日はここから藤尾神社へ下ってみる事にする。

三井寺/藤尾神社への分岐に着く 南方面への幹に「通れません」の表示
横線が引かれ、通れる?

 最初は植林地の急斜面を巻きながら下っていく。巻いているが急斜面で歩きにくい。落ち着いたところが長等トンネル横の道への分岐、哲郎はその道を確認するが歩けそうである。でも今日は真っすぐ藤尾へ進んでみる。予想に反して倒木は少ない。国有林の看板を見て緩やかな歩き良い道が続く。

長等トンネル横の道への分岐だが 送電線鉄塔までは緩やかな道を歩く

 「途中に送電線の鉄塔があったはずや!」と哲郎。支尾根沿いに西へ下っていくと標高270mで鉄塔に出合う。林道までは残り標高差100mである。

 ここまで難なく下ってきた道だったが、鉄塔を過ぎると一変する。倒木が続く、それも下るにつれひどくなる。迂回しながら倒木を抜けていく。迷っても後100m余り、何処を下っても林道に降り立つと思えばよい。

 でも先客がたくさん歩いていて踏み跡やマークがあるので迷うことはないだろう。倒木も終わり下に林道が見えてきて、最後も急斜面を下ると林道に降り立つ。

標高270mで鉄塔に出合う 最後は急斜面を下って林道に降り立つ

 「やれやれ」と小休止し、藤尾神社へ下っていく。「あれ!」と前方の風景が違うことに気づく。右手の谷には立派なパイプ式堰堤、藤尾神社への道は舗装されている。

 谷に降りゆっくりと着替えや後片付けをする。それにしても新しい堰堤や堤防はあっけない。以前は雑木林の中を通り谷に降り、用具を洗っていたのだが!

藤尾神社の風景は一変する 谷に降り後始末するが
新しい堰堤や堤防が・・・

 神社から藤尾奥町を抜け疎水へ向かう。またこれが遠い・・・「暑い!」。舗装道を歩き疲れた二人は京阪電車で・・・・と思ったが、結局JR山科駅まで長い舗装道歩きで「足の裏が痛い!」ということになる。






木には望みがある。
たとい切られても、
また芽を出し、
その若枝は絶えることがない。


ヨブ記 【14-7】
民家の庭先に咲くホトトギス


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