小祖父谷から大谷峠 京都北山
2021.10.06
細い雑木が立ち並ぶ飯森山から南へ降り立った鞍部
城丹国境尾根
2021.10.06 (水) 曇り   哲郎、道子

行き: JR京都駅 6:45(JRバス) - 周山8:15(京北ふるさとバス) - 井戸バス停
帰り: 周山バス停 15:45 - JR京都駅


コース:
・井戸バス停~井戸祖父谷林道~祖父谷峠分岐(・344)~小祖父谷分岐~小祖父谷林道分岐~ジョウラク峠分岐出合~大谷峠分岐~林道終点~飯森山~反射板1~反射板2~天童山~パラグライダー基地跡~カモチ谷出合(・340)~殿橋~ウッディ京北~周山バス停







 昨年「久し振りだ!」と見たフシグロセンノウの花、今年も咲いているかなと出かけてみる。朝一番の周山行きのバスは中川集落を通らなくなり、周山には早く着くようになり、周山でのバスの乗り換え時間が長くなり、ゆっくりとトイレへ向かうことが出来た。周山からの京北ふるさとバス、今日は我々以外に2名と同乗する。

 井戸で降り準備の為バス停小屋へ向かうと、珍しくバス停横の畑で奥さんと草取りだろうか、朝早くからご苦労さんです。準備しているとその男性がやってくる。自分も山歩きしているようで今日のコースは?など色々と話し掛けてくる。

 話もはずみ準備に15分かかってしまう。準備も終わると祖父谷への道へと橋を渡っていく。国道の温度情報は16℃であった。最初から上着を脱いでいるので、温まるまで急ぎ足で歩くことにする。

バス停から祖父谷峠への道に進入 井戸祖父谷沿いの林道
野草観察しながら

 橋を渡り集落を抜け井戸祖父谷に出合うまで、林道は少しずつ登っていく。この付近の林道脇は草刈りがされていて、野草は余り咲いていないが、春だとワラビを摘みながら歩く。谷に沿うようになると植林地が続くが、緩やかに登っていくのが良い。林道脇に野草を見るようになるのは、谷に沿っているからだろうか?。野草を見つけると早速観察を始めるが、今年の秋の野草は早く咲いたのだろう、目にする花は例年より少ない。

 井戸祖父谷は今日も静かに流れ、中流まで来ると谷に台風による倒木は見当たらない。今日はゆっくりの歩きだったようで、バス停から45分歩き林道分岐(・344)に着く。真っすぐ進むと石仏峠、祖父谷方面へは右をとり橋を渡っていく。

今日の井戸祖父谷は静かである 最初の分岐(・340)で右
真っすぐの道は石仏峠へ

 橋を渡るとすぐ左手の植林地、2018年の台風により広範囲で木が倒れたが、ここはすぐに倒木処理がなされもう倒木は見当たらない。この林道の奥の方ではまだ倒木処理がされているが、ここはもう緑の草で覆われている。

 そんな中にチラホラ野草の花を見る。昨年には見なかった花がチラホラと咲いて来たようだ。斜面上から流れてきた土砂の中に種が残っていたのだろうか?野草の生命力は強い。

 谷沿いを15分歩くと、小祖父谷分岐の橋(小祖父谷橋)を渡る。谷に沿って歩くが谷は、もう渓流のように岩がゴツゴツしている。この道は「ヒトリシズカの道」で春は楽しめる。

倒木帯に緑を見て、嬉しくなる 小祖父谷分岐から少し登り始める

 7分登って橋を渡り小祖父谷林道分岐に着く。左を進めば祖父谷峠への道、大谷峠へは右の小祖父谷林道をとる。すぐの橋を渡ると林道は右手に登っていき、途中で左手に大きく曲がり折り返すように登っていく。

 林道はだんだん赤茶けてきて「整備されたところです」といっているようだ。昨年道端にたくさん積まれた倒木は処理され、右手の斜面にはネットが張られ植樹が始まったようだ。このネットの間にも花を見るが、台風前には目にしなかったので、上の方から流れてきたのだろう。

大谷峠へは右の小祖父谷林道へ 整備されてきた林道

 進んで行くと右手に新しい林道を見る。大谷峠へは真っすぐ進んで行く。ここにたくさんの車が止まっているので、今日も作業中なのだろう。昨年はここから大きな倒木の上を歩いて進んだが、その大きな倒木はもうない。

 林道は大きく波打つようになる。土砂崩れで堆積した林道の土砂を削るのは大変だと、トラックが通れる程度に修復してあるようだ。

 林道の波が終わると山々の斜面全面にミカエリソウの花が広がる。ここまで斜面が覆われてしまうと野草は育たない。ミカエリソウやマツカゼソウが群生するのは野草には悪いようだ。

 ジョウラク峠分岐に着く。ジョウラク峠への道は昨年より倒木の間がスッキリしてきているので、なんとなく通れるような気がする。

最近整備された斜面は赤茶色 ジョウラク峠への道

 ジョウラク峠分岐を過ぎるとすぐに大谷峠分岐に着く。この付近にはまだ道端に倒木が積んであるので、倒木処理はまだまだ続いているようだ、台風からもう3年立っているのに!。

 真っすぐ左への道は、林道終点から谷間を詰め城丹国境尾根に乗ると桟敷ヶ岳へと進むことができるが、この先の倒木処理が進んでいなければ進行は無理のようだ。分岐から右をとり大谷峠へ向かう。

 大谷峠への道、数本の倒木があるが難なく進むことができる。林道分岐から15分歩いて大谷峠下の林道終点に着く。ここで5分の飲水休憩をとり、スパッツは外しヒルチェックとヒル避け噴霧をする。

分岐を右にとり大谷峠へ進む 大谷峠下の林道終点に着く

 林道終点目の前の斜面は一段高くなっていて、さて、今日は何処から取付くか?だが、昨年同様に右手の斜面から取付くことにする。結局ここからが楽に取付けるようだ。

 数m登ると谷筋が広がる。目的の古道跡は谷間の左側にあるので、そこを詰めていく。道跡らしいものが現れてきて、その跡を辿って登っていく。古道跡は谷間の中央付近にきて消える。

林道終点から右の斜面を登っていく 古道跡を詰めていく

 広い谷間、直接峠に登っていっても良いが、ここは谷間を横切り西の支尾根へ向かう。そこには古びた大きな看板が目に付くのでそれを目指していく。

 その看板の少し下がったところに、支尾根の裏に回り込む古道を見てそこへ進む。古道はすぐに登っていき、支尾根を登り返し大谷峠へ向かっていく。

 植林地を巻くように登っていく道は細く薄くなる。それを辿って登っていくと大谷峠の明かりが見えてくる。

看板を少し下がった所に
古道のようなものを見る
古道を登っていくと、峠下の植林地では薄くなる

 11時20分大谷峠に着く、昨年より10分遅れている。野草観察に時間を要したのか、否コロナ禍で足が鈍ってきたのかも知れない。すぐに出合った城丹国境尾根を右に登っていき飯森山へ向かう。お腹空いたのか足が進まない。

 飯森山山頂に着く。お昼前、山頂には日が射してくるがここは展望がないので先へ進み昼食とする。山頂西から急斜面を下り雑木の鞍部に降り立つ。

大谷峠から飯森山へ 飯森山山頂

 鞍部には細い雑木が心地よい。個々の雑木はいつみても細くて長い。この鞍部から登り返して反射板1ピークへ向かう。登りきると反射板1のピーク、反射板の周囲はフェンスで囲まれ、その中は獣害を受けないので植物で埋まっている。

 フェンスを右に巻いていくと、金網の中からコウヤボウキの花が飛び出していた。ピークから少し下って登り返すと反射板2のピークに着く。西側に愛宕山が見える広場があるので、ここでいつものように昼食とする。オニギリを食べながら南の愛宕山系を望が、今日はスッキリ見えない。

 前回のこのコースでは周山でバスまで1時間以上待つことになったので、今日の歩きはユックリ。昼食休憩も20分とユックリする。

登りきると反射板1のピーク 金網の中からコウヤボウキの花が

反射板ピーク付近の尾根  城丹国境尾根

反射板2のピークに着く 愛宕山系はスッキリ見えない

 昼食も終わり天童山へ向かう。5分も下ると綺麗な雑木の鞍部から天童山へのぼり始める。5分登ると周囲は雑木から一変し植林に変わり天童山に着く。

 ここから尾根は茶呑峠へ南へと続いているが植林地が多い。まずは山頂から一旦西へ下っていく。周りはヒノキの植林で覆われ登山道がハッキリしないが、ここは踏み跡を辿って鞍部へと下っていく。

 この道は茶呑峠から天童山まで京北トレイルのサブルートになっているので、手入れされ標識が立っている。下りきった鞍部に標識があり、ここからサブルート内のサブルートの近道があるので、これを歩いてパラグラーダー基地跡へ向かう。

植林が広がる天童山に着く 天童山から鞍部へと下っていく

 この近道は植林の巻き道だが、支尾根に出合うとその先パラグラ基地跡までは心地よい雑木道となる。

 雑木の中を歩いていると足元にたくさんの実が転がっている。風で落ちたのだろうか?熊?これはモミノキ、ツガ、トウヒ??一緒に落ちている葉先は2分していないが、モミノキのようだ。

 支尾根が緩やかに下り始め、左手に見える共同アンテナ過ぎ、天童山から25分でパラグライダー基地跡に着く。発進広場の手前にはウッドデッキが作られていて、これは何だ?。このデッキには「建造中のため立ち入り禁止」とある。

モミノキの実だろうか? パラグライダー基地から山国方面を見下ろす

 パラグライダー基地基地を後にし、西へユックリ下る基地取付き道を下っていき、竜ケ坂分岐、鳴の堂分岐を過ぎたところからカモチ谷(・340)へ下る道をとる。この道は急坂でゴロゴロ道、足が痛いし足にくる道で歩きたくないが、近道なので仕方ない。

 13時55分にカモチ谷に出合う。昨年より40分遅れている。「ちょっと遅れ過ぎや!」と、すぐに殿橋へと歩きはじめる。林道に咲く花は少なく野草観察がないので早く歩くことができる。この林道にも道端にはアケボノソウだけが綺麗に咲いている。

 いつもの小さな堰堤で用具を洗い、スパッツも洗って収納する。近くの射撃場からパンパン!と嫌な音が山々に響く。14時50分殿橋に着く。「昨年は14時05分だったのに、この差はやはりコロナ禍で足が弱くなったのやろか?」と思ってしまうほど遅れていた。

 ウッディ京北に寄り服を着替え売店を一周する。哲郎は地酒だけを買い周山バス停へ向かう。






主は季節のために月を造られました。
太陽はその沈む所を知っています。


詩篇 【 104:19 】
フシグロセンノウ


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