京都北山を中心とした山々を楽しむ okaokaclub

ポンポン山 不動谷右俣
2022.08.09

不動谷2番目の滝 滝上が右俣分岐点
新しいのか送水パイプが中央に来て「なんでやねん!」


日程:
・2022.8.9 (火) 晴れ   哲郎・道子

行き: JR高槻駅北 7:53 - 出灰
帰り: 原立石バス停 15:07 - JR高槻駅北


コース:
・出灰バス停(8:30)~出灰不動尊~(不動谷)~二双の滝~谷分岐で右俣~不動谷右俣で一番高い滝の右斜面を巻いて滝上~(不動谷右俣遡行)~標高500m谷分岐~右俣を詰めていく~東海自然歩道出合~本山寺~神峰山寺~原立石バス停(15:00)

注意:
・ポンポン山不動谷右俣は小さな谷ですが、大小の滝やV字の谷間が続き危険なところもあります。【初心者危険コース】なので初心者だけで出かけないようお願いします。




 1か月ぶりの山行き、久し振りだし暑いし結局近郊のポンポン山へ出かける事にする。この時期は不動谷にイワタバコが咲いているし、毎年見かけるノカンゾウやイケマ、ウバユリも咲いているだろうと出かける。

 JR高槻駅北バスターミナルから二料行きのバスで出灰バス停へ向かう。猛暑(コロナ?)の影響か登山者は少ない。出灰バス停で降り、すぐに出灰川沿いの道へ進む。

 入口の看板にはまだ通行止め、ポンポン山出灰登山道利用不可とある。我々は途中のせせらぎの里の出灰不動尊へ向かうので進入する。入口にまだ鮮やかに咲いているガクアジサイ、少し進むと川沿いに見頃を過ぎたアジサイの花が続く。アジサイの花は剪定しなければ咲き続けるそうな。

出灰川沿いの道はまだ通行止め

色鮮やかなガクアジサイを見る いつまでも咲いているアジサイ

 朝の川沿いの道はまだ涼しく苦にならない歩き、15分でせせらぎの里に着く。せせらぎの里の施設はすでに閉館しているが、ここに「河童出没注意」の案内板がいつまでも立っている。

 通行止めの工事現場まで往復500mなので、哲郎はザックを置き山崩れの工事現場へ向かい様子を確認することになる。その結果、ここの工事現場は修復されていた。ポンポン山出灰道が通れないのはこの舗装道ではなく登山道が通れないようである。出灰登山道、ポンポン山から出灰までユックリ歩いて90分、これが利用出来ないのはいろいろと痛い。

朝はまだ涼しい川沿いの道 せせらぎの里に着く

何を意味しているのか?? 道路の工事は終わっているようだ

 日影のない道はさすがに暑い!とユックリ歩いて道子の待つ出灰不動尊入口に戻って、飲水休憩。スパッツ+虫よけの準備も終わり出発するが、もうここで予定より15分遅れとなる。

 赤い旗が並ぶ道を下って橋を渡る。谷沿いに進んで行くと不動尊に出合う。小さな橋を渡ったところにイワタバコを見る。例年よりたくさん見るので、今が見頃のようで「谷の花も期待できそうだ!」と喜ぶ。多分谷間に咲いているだろうが、哲郎はここで頑張って写真を撮る。「一応保険として!」と。家に帰って保険の写真を見ると皆ピンボケであった!

坂を下り橋を渡って不動尊へ向かう

 階段を登ると不動尊の広場があり、ここで修行前のお祈りの場なのだろうが以前あった建物は撤収されている。すぐ先で谷に下っていく。新調された橋を渡ると大岩の裏に最初の滝があり、ここが最初の修行場である。

 右手の大岩にはたくさんのイワタバコが咲いているのを見る。大岩は流れを渡り花は少し高い所に咲いて接写出来ないので諦める。

階段を登ると不動尊 最初の滝前にイワタバコを見るが

 左手の山裾を滝上まで登っていく。右下に最初の滝を見ながら急斜面をユックリ登っていくと、そこに炭焼き窯跡があり、そこから下って谷を渡り左岸に乘る。

最初の滝を見ながら登っていく

 植林地の端を歩いて行く。不動谷に道はなく、大小の滝が続き、谷間を歩いたり谷横を歩いたりと、歩きやすい所を選んで進むことになる。

 谷は近年歩きにくくなってきている。温暖化の影響だろう毎年のように大水が出て岩場の様子が変わって、特に下流ではルートも年々変わってくる。

谷が歩けなければ谷横を歩く ルートも年々変わってくる

 イワタバコの群生や谷間を楽しみながら進んで行くと、谷分岐手前の滝に出合う。2番目の滝であるが水量少なく二双の滝になっている。綺麗な滝なので毎回のように写真を撮るのだが、新しいものかどうか送水パイプが正面にあり「なんでや!」と。

 滝上へ登っていく道子は「ここにある!」と叫ぶが滝下にいる哲郎にはよく聞こえない。「ウバユリがあった!」と、再度滝横を覗くと残念だが終わりかけであった。このコースではどのウバユリも危険なところで見かけるが、獣害がないからだろうか?

 滝上で不動谷は分岐するが右俣は分かりずらい。左俣にも大きな滝があるが谷が楽しめる右俣をとる。分岐の谷の流れが変わっているようにも見えるが、歩きやすい所を探して進む。

不動谷右俣・左俣分岐に着く

 ここから不動谷右俣の遡行が始まる。遡行と言っても小さな谷なので余り苦労は要らない。大きな岩場は大水でも動かないので、昔のコースで安心して登ることが出来る。

ここから右俣の遡行が始まる

 谷分岐から5~6分進むと、小さな滝を見てその奥にこの谷で一番大きな滝が見えてくる。出灰不動尊では滝ごとに○○滝と名前がついていたが、その標識は今はない。

 今日は水量が少なく迫力はない。「一度、高度計で滝の高さを測ろう!」と思っているのだが、いつも滝下で高度計チェックを忘れているので、滝を登り切って「あっ、しまった!」ということになる。

急斜面を横切ると大きな滝へ この谷で一番大きな滝だが水が少ない
滑滝なので上部はよく見えない

 ここから滝上へ登っていくのだが、右手の斜面を登っていく。斜面と言っても道はなく急斜面で足元が緩く滑りやすい。斜面を見て、いつも歩いているルートを模索するのだが、ここにきて赤いリボンが目に付き邪魔をする。

 アイゼンでも履いていれば簡単に登れそうな斜面、一歩一歩慎重に歩く。斜面が左に折れる所からロープを見る。このコース、団体さんが歩いたのだろうか?。赤いリボンといい、ロープと言い、このコースでは哲郎には邪魔に見える。

 大雨により谷が削られコース取りが変わる谷間では古いマークは「危険」ともなるので、他人の着けたマークは余り信用しないことである。

滝下に着き滝上へのコースを検討する

リボンやロープは有難いのか、否有難くない?

高巻中下を見ると滑滝なのがよくわかる

 やっと滝上に着き、流れで顔を洗う哲郎。小さな滝だが滝上まで登るのに10分以上かかってしまう。二人はなにやら疲れたようなので、朝買ったケーキを食べながらの飲水休憩とする。

 ここから右岸の植林地の裾を歩いていく。倒木少なく歩き良い植林地、右岸が歩ける所まで歩いていき、行きどまった所で左岸に渡る。植林地=「歩くことが出来る」なので谷が歩けなくなったら植林地を歩く。

 途中2カ所あるイケマの群生地、例年花を楽しんでいるが今年は終わっているのか全く見当たらない、残念。

滝上から右岸の植林地の裾を歩く 行き止まった所で左岸に渡る

 植林地が終わるとV字の谷、谷間を楽しみながら歩くことになる。水量が少なく簡単に進める。

植林地が終わるとV字の谷、谷間を歩く

水量多ければ岩全体が滝になるのだが

 谷間に最後のイワタバコを見ると、残る滝は三つ。前方に滝が見えてくるが、哲郎が最後の難関という滝である。小さな滝なのだがV字の谷間、滝横の急斜面は滑るので、雪山の斜面のように一歩一歩エッジを効かせて慎重に歩くことになる。

谷に最後のイワタバコを見る

 最初に滝上まで登った道子、振り返り「右にマムシ!」と哲郎に告げる。哲郎は急斜面の足元と右手を見ながらユックリと歩いていく。

 哲郎は滝上少し手前の棒状の枯れ枝に寄り添っているマムシを見る。哲郎の記憶では「マムシは50cmに近づくと襲ってくる」だった。マムシは哲郎の足から右1m、もう谷側へ寄るスペースはないのでゆっくりと静かに歩いていく。

 こんな道のない所を歩くとよくマムシに出合ので、夏でも分厚い冬用のスパッツを着ける哲郎と道子である。弱点は「暑い!」。

この滝は最後の難関だと哲郎、ユックリ進む道子

 滝上まで来て「やれやれ」と次の滝へ向かう。次の滝手前の斜面が崩れて様子が変わっているので、最近は滝に近寄らずに随分手前から右岸を高巻いていく。そして最後の滝も楽なコースだと右岸を高巻いて行く。

最後の滝も高巻いていく

 滝も終わり、谷に降り立つとそこは標高500mの谷分岐に出合う。11:05なので予定より25分遅れている。

 ここから谷分岐の中尾根を登って山頂へ向かえば12時までに着くことが出来る。でも今日は高槻で買い物をして帰る予定、出灰道は歩けるかどうか分からないし!・・・、「今日は山頂を諦め高槻に下ろう!」と決める。

 中尾根を登っていけば早く東海自然歩道に出合うことが出来るのだが、本流の谷を進んで東海自然歩道へ向かうことにする。

標高500mの谷分岐に着く

 最初は歩き良い道も、進むにつれ倒木が多くなる。谷は何度も分岐し、その先端もいくつにも分岐していて毎回異なる分岐を歩いているが、どの支流も最後は倒木が多く急斜面を登ることになる。

やっぱりね~と、この支流も倒木が続く

 今回も倒木が増えたところで右手の植林地へ這い上がり登ることになる。でもシッカリ詰めていたので、すぐに尾根に出合う。右に折れどんどん進んで行くと左手に東海自然歩道が見えてきて雑木が切れたところで登山道へ降り立つ。標高500mの谷分岐から50分も遊んだことになり、「この支流も失敗や!」と。

最後の支流にも倒木が 何時ものように最後は植林地に迂回

 ここは何処だろう?、随分と北に寄ってしまったようである。後は東海自然歩道を下るだけ、歩きはじめるとこの猛暑の中で、ポツポツと登山者に出合う。

 「そうだ、昼食だ!」と場所を探しながら歩いていく。谷間から涼しい風が吹いてきてベンチ用の倒木があるのでここで昼食とする。西へ向かう細い道が分岐しているポイントで、この細い道は、谷間が植林で埋まっているようなので林業用の道かもしれない。

 ここは出灰へ下る支尾根を過ぎたところなので、つるが谷バス停方面へ下ることが出来るかも知れないが、深い植林地、最後まで踏み跡があるのか分からないし、倒木等で通れないかも知れない。今日は高槻へ急いでいるので諦めるが、こんな道は猛暑時に探索しない方がよさそうである。

東海自然歩道に降り立つ 谷間が開けたところで昼食!

 20分休憩し神峰山寺へ向かう。南へ歩きはじめるとすぐに階段を下り始め再び登り始める。足元のホトトギスの花はまだまだのようである。明るくなるとP639に着く。ここには天狗杉があり、つるが谷バス停へ下る道があるが、2018年の台風でこの付近は倒木の山となったので、通れるかどうかは分からない。

 歩いている道は東海自然歩道だが本山寺参道出合からコンクリートの車道に変わる。これが嫌なのでこの道は余り歩かない。「それにしても本山寺まだ~」となかなかたどり着かない。

 やっと参道入口に着き小休止、ここから神峰山寺までがこれまた遠い。ここからコンクリートの道が続き「嫌な道だ!」と、足が痛くなった所で、右手の山道を下っていく(神峰山寺へ下れない道もあるので要注意)。でも山道は長くは続かない。

天狗杉を見る 途中から山道へ

 昼食ポイントから2時間近くかかって神峰山寺に着くが、お店は休みで自動販売機もない。そろそろ冷たい飲み物が欲しいところである。

 キツイ日射しを受けながら原立石バス停へ向かう。「この道は、真夏はアカン!」というほど日影がない。バス停に着くとすぐにバスがやってくるので着替えだけ済ましバスを待つ。「早くデパートへ行って顔を洗いたい!」と哲郎。




丁度見頃のイワタバコ

ツチグリ

久し振りに見るナツフジ

道にクサギの花が続く





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