谷山谷/霊仙山/醒ケ井養鱒場


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至る所にトリカブトが咲いている



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2003.9.6 (土) 曇り小雨時々晴れ  哲、道





駅 行き:JR京都駅 JR醒ヶ井駅(9:55発 湖国バス)
   上丹生バス停
駅 帰り 醒ケ井養鱒場バス停 (4:58発 湖国バス)
   JR醒ヶ井駅 JR京都駅 



コース:
上丹生バス停〜屏風岩〜一の谷出合〜横道コース〜魔洞道分岐〜柏原道合流点〜経塚山〜汗ふき峠〜榑ケ畑〜醒ケ井養鱒場バス停


注意:
谷山谷のコースは標識も多く迷うことはないが、伏流の枯れ谷を何度も渡るので足元はしっかり。霊仙山は奥が深くどのコースも時間を要するので十分余裕をもって計画してください。頂上付近は草原ですので、強風や霧が深いときは無理な進行を控えてください。



MAP



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 8月は涼しかったというのに、9月に入ってからぐんぐん暑くなってきた。今日も暑くなりそうで、もうバテ気味だけど青春18キップの残りもあるし、トリカブトを見に霊仙山へ出かけることとなった。

 JR醒ヶ井駅で下車、「あれ〜 綺麗になっている」。駅に隣接してコミュニティホールがある。手作り作品の展示、タッチパネルの案内もある。それに血圧計もある。山歩きの前に血圧高かったら、よけい血圧上がるやろうなぁ。やっぱり測るのやめとこ。右手にひときわ目立つ建物が「さめがい水の宿駅」。玄関のテラスにある湧水が涼しげ。店内は特産物の販売や食事もできるし、2階は色々な体験教室もある。梅花藻と湧き水で町おこし、バスの時間までゆっくりのんびりしょ〜うと。

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ひときわ目立つ『さめがい水の宿駅』 上丹生バス停前の西出商店

 上丹生バス停で降りると、いつものように西出商店のおじさんが手際良く、商品を陳列している。哲郎が「横道コースに トリカブト咲いていますか?」と尋ねると、「ちょっと 早いかなぁ それに横道 歩けるけど 台風で崩れているしなぁ」と。「えっ! 早い! 崩れている・・・」せっかく来たのに。

 バス道と別れて左の丹生川沿いを進みながら、ついつい「なあなあ おじさん若返ってへんか」 「そやそや 顔のツヤもええしな」。今日のおじさん、何処か垢抜けしている。何人か出会う地元の人達が丁寧に挨拶をしてくれる。右手に神明神社が見え、地道になると浄水場の三差路に出る。登山口の駐車場に2台自動車が止まっている。ここでヒルよけのスパッツを付ける。

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石がゴロゴロとしている伏流の河原 『こうもり穴』が見えてくる
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一の谷分岐

 すぐに前方に垂直に切り立った『屏風岩』が見えてくる。林道も終わり石がゴロゴロとしている伏流の河原に降りるが、石の大きさがいつもより小さく白いような気がする。これも台風の影響なのだろうか。谷沿いを詰め上流に進むとまもなく右手に『こうもり穴』が見え、トリカブト・ツリフネソウ・フシグロセンノウ・フウロが迎えてくれる。

 一の谷分岐を、右の一の谷から『横道コース』へと進む。谷沿いの道は台風で崩れているが詰めて行くと、じょじょに水が流れ出し手と顔を洗う。そうそう、ヒルが気になるので足元を見ると小さいのが一匹。さして大騒ぎするほどいないようだ。谷が切れると杉林の急坂を登り始める。ここも道が崩落し、ぽっかりと大きな穴が空いている。道を探しながら進むので、いつもより時間がかかってしまう。

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谷沿いは台風で崩れている こんなん 通らなあかんのんかいな

 『横道』の取り付きはどこかいなと探すと、こんもり盛り上がった土石流の先に標識が見える。ガレている所を「こんなん 通らなあかんのんかいな」とそろそろ歩く。やがて視界が広がり、トリカブトが咲き乱れている巻き道を進む。やっと快適な道になったというのに、今度は霧と小雨の中を歩く。「ああー 雨が降ってきたら いややなー」。哲郎は、鈴鹿はこんなもんやと気にしていない。

 どんどん進んで行くと『漆ケ滝コース』の道と合流する。「お腹が空いて 歩けへん」と哲郎。「そら〜 1時も過ぎているし 暑いしな」と私。良かった、『醒井水の宿駅』のベンチでドラヤキ食べといて。『井戸ガ洞』のゴロゴロした谷を登り、水が流れる中をピチャピチャと歩く。さらに進むとササの中にある『柏原道合流点』に着く。

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トリカブトが咲き乱れている巻き道 霧と小雨の中を歩く
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柏原道合流点

 もうここでガマンの限界、オニギリを食べ始めていると、えらく汗びっしょりズボンドロドロのお兄さんが登ってくる。こちらも同じ、ヒルよけだったスパッツがドロドロだ。

 あと少しあと少しと霧とササの中を進むと、なんとなんと霧の中に立派な避難小屋が見えてくる。2年前に来た時は、98年台風で全壊した赤い避難小屋の残骸があるのみ。ちょっと寄って行こかとのぞいてみると、先に醒ヶ井駅から自動車で行ったグループが休憩している。真新しい木の香りが漂う中、優雅にお薄を立てている。「お作法は こんでええんか?」とか。えらい違いやこっちは汗ブルブルで、立ってオニギリを食べてきたというのに。

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立派な避難小屋が見えてくる 霧で眺望もきかない経塚山
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お虎ガ池方面へ

 10分ほど休憩し経塚山へ向かう。霧で眺望もきかないし『醒ヶ井養鱒場』からのバスの時間も気になるしと、お虎ガ池方面へ進む。秋の野草の咲いている道を歩いて行くと、鳥居の立つお虎ガ池が見えてくる。

 100mほどの石のゴツゴツした急坂を注意して下りていると、隣で「ウェ〜」「なに どうしたん?」 「毛虫が指に ついていたぁ」 持とうとした木に毛虫が付いていたのが、いつのまにか手に付いてしまったらしい。「毛が フサフサの黒いやつか?」 「ちゃうちゃう カイコみたいなやつや」。それは良かった。それなら、まだ何とか赦せるのんちゃう。

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鳥居の立つお虎ガ池が見えてくる 美しいブナの木々
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汗フキ峠

 美しいブナの木々を過ぎると見晴らし台がある。そやけど霧が晴れて太陽がさんさんと、見晴らしどころじゃないので先を急ぐ。「まだかまだか もうちょっとや」と言いつつ汗を流しながら付いた峠は『汗フキ峠』。登りやったら、もっと大変!『大汗フキ峠』かな。

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榑ケ畑小屋『かなや』に到着

 ジグザグの薄暗い道を進むと、榑ケ畑小屋『かなや』に到着。水飲み場で顔を洗い、ポカリスエットを飲み干す。店番のおじさんが「今年の夏は 雨が多くってぇ・・・」と声を掛けてくれる。「トリカブトが咲いていたけど 台風で道が 崩れていてね・・・」。山からデジカメまで次から次へと話が弾む。今日も霊仙山に登った人が少なかったのかな? 在庫のジュースが心もち多いような気がする。

 登山口にある新しい休憩所を過ぎると、自動車の並んだ林道へ出る。自動車やったら楽やしええな〜 暑いのにまだ50分ほど歩かなあかんのんかいな。暑い林道を歩いているのは2人だけ。しょうがないな〜 まあ〜いつもこんなもんやけど。



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神は水のしずくを引き上げ、
それが神の霧となって
雨をしたたらせる。

【ヨブ記 36−27】
霧の中にトリカブトが


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