ワサ谷/ネジリキ尾根/小野村割岳//北山


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ヤブ尾根を時々磁石と地形図で確認しながら進む



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2007年8月25日 (土)晴れ  後輩I・哲・道





駅 行き:北大路バス停8:02(京都バス)− 下ノ町バス停
 
駅 帰り:広河原バス停16:00−北大路バス停



コース:
下ノ町バス停〜ワサ谷林道〜ゲート〜谷分岐〜林道終点〜小野村割岳〜P911〜南支尾根【ネジリキ尾根】分岐(ヤセ尾根/ヤブコギ)〜サエ谷/ホラノ谷分岐〜ネジリキ谷〜桃ノ木谷分岐〜広河原バス停


注意:
小野村割岳の尾根道は踏み跡も薄く注意が必要です。北には芦生原生林を控えていますので迷うと日没になってしまいます。ネジリキ尾根は登山道がなくヤブコギが続きます。磁石と地図は必須です。初心者だけのトライはお止めください。



MAP




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 今日は後輩を夏の小野村割岳へ連れて行く。北大路バス停から広河原行のバスに乗るが、ちょうど満席になり皆座れたようだ。「真夏にしては 多いな〜」と思っていると、ジャージ姿の学生達が加茂川中学校前でゾロゾロ降りて、いつものガラガラ状態になる。花背で24℃、バスの中はもっと涼しそうで、哲郎は途中から上着を着る。いつまでも続く夏ののんびりした山や川や畑の風景を見ているのも、北山バス登山の楽しみなのだ。と言っても道子は横で居眠りをしているので、哲郎に言わせるともったいない。

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南蛮風なナンバンハコベ

 下ノ町で降りようとすると、数名の団体さんも降り、結局このバスに乗っていた登山客は、みんな小野村割岳へ向かうようだ。大阪から来たという団体さんは、小休止の後、ワサ谷に消えて行く。我々はもっとゆっくりの出発となる。林道を歩き始めると、バス停付近にはいつも野草が咲いているのだが、今日はオトコエシの白い花しか咲いていないようだ。これが屁糞より臭いヘクソカズラの花やと後輩に教えていると、その周囲に多くのナンバンハコベを見る。林道取付の家のオヤジは、いつもの畑仕事をしていて挨拶をしながら通り過ぎる。

 「今日は蒸し暑いな〜」と昨夜一雨あったのか、熱気を感じる。前回、雨で一杯だった堰堤の水も枯れ、ここも猛暑の影響を受けているようだ。道端のシダも少し変色を帯びてきて夏の終わりを感じる。ゲートで小休止するが、先の団体さんは全く姿が見えず、歩き慣れた登山グループのようだ。橋を渡るとジキタリスの株をたくさん見て、また来年が楽しみのようだ。この付近から道端にベニバナボロギクが目につきだしたので、三人は少し足を止めては手を伸ばし抜いていく。

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「今日は蒸し暑いな〜」と、ワサ谷を進む 林道終点の岩を乗り越える

 谷分岐に着き谷水で顔を洗い、小休止するが道が手入れされているようで、この付近のムラサキゴケが咲いていない。ここからは林道終点まで陽射しがきつく、勾配もきつい所なので、三人はゆっくり歩いて行く。「なんで こんなに早く?」と下山する男性二人に出会う。林道分岐からゴロゴロ石道だが、今日は道が整備され木で排水溝も作られ、いつもよりは歩きよい。「どうやら こちらの植林地も手入れするらしい」。

 林道終点の岩を乗り越え、細くなった谷水で手や顔を洗う。「ここで 昼食を」と思っていたが、ハチがうるさいので「山頂で 昼食や」と急坂を登って行き山頂を目指す。10分も支尾根を歩けば山頂、山頂では先行の団体さんが記念撮影中で「撮りましょう!」と哲郎はシャッターを押す。我々がオニギリを食べている間に、団体さんは佐々里峠へと出発する。我々は「今日は 野草観察」と、ここでもゆっくりの出発となる。小野村割岳から佐々里峠までの尾根、夏といえど緑が広がるのはバイケイソウ群生地の鞍部ぐらいであろうか。でも春よりは樹木が茂っていて、生き生きとしているようにもみえる。

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後輩にこの尾根を楽しんでもらう 尾根にある巨木(哲郎はエイリアンという)
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ヤブの
支尾根取付

 前回、雨の中の歩行だった後輩、今日は先頭を歩いてもらい、この尾根を楽しんでもらう。前回観察したヤマボウシ、白いガクも消え、まだ熟していない実がたくさん付いている。「熟した時 また来なくては」。落ちている実を手にとって「これが おいしいの?」と疑う後輩。やっとP991に着き小休止。「昔は ここで間違いやすかった」と後輩に教える道子。展望も少なく、どちらを見ても同じような樹木。「間違いやすい!」と後輩。この尾根、野草観察で尾根を降り、その時山腹を巻いて行くと、違う尾根に乗ることがあるので注意が必要だ。

 P911から快適な尾根を進み、バイケイソウ群生地の鞍部に下りる鞍部手前には、多くのヤマボウシがあるので、実の状態を見ながら下って行く。ここにある南尾根やサエ谷への分岐を後輩に教えるが、結局いつかは、このコースをともにすることになるだろう。鞍部のバイケイソウの姿は見られず、背丈よりも高いうっそうとした草木をかき分けるように進み、ここを少し登ると、ワラビ?(シダ)の群生地に出る。ここから左の尾根に乗り、再び佐々里峠へと向かう。細い尾根が続き足元に白い石が目に付く。少し登ると尾根が広くなったピークに出る。ここは先日ネジリキ谷の分岐から直登した支尾根の取付である。「このヤブ尾根 時間もあることやし 下ってみるか!」と今日はこの支尾根を下ることにする。

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杉の枝をよけながら通れそうな所を探す サエ谷/ホラノ谷分岐の林道に出る

 早速進入すると、自生のスギの枝がからみ、行く手をさえぎる。杉の枝をよけながら通れそうな所を探して少しずつ下りて行く。後輩と道子はいつの間にか軍手をしていて、ヤブに備えている。尾根が通れそうもない時は、少しはずれて進み、また中央の高い所を進むようにする。この尾根は時々、何処が尾根か分からなくなるので、時々磁石と地形図で確認しながら進む。尾根をはずれると、サエ谷等の崖に突き当たることもあるので、注意して進路を決める。また標高750m付近では尾根が広がっているので、ここでも進路に注意する。「だいぶ歩いたが まだ750mかいな」と、この付近でちょうど半分下ったことになり、勾配も少しゆるやかになるが、相変わらずスギの枝が邪魔をする。

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ネジリキ谷から広河原バス停へ

 ゆるやかな下りが終わる頃は広い尾根も終わるので、どちらにも降りられそうで、次の進路が難しい。哲郎は地形図を見て「もっと左や」と真南に進むように言う。標高700mを過ぎると、急坂が続き、哲郎は靴の紐を結びなおす。最後は前方に植林が見えてきて、急坂を一気に降りて行くとサエ谷/ホラノ谷分岐の林道に出る。「あ〜やれやれ」とサエ谷に降り顔や手を洗う三人。まだ15時前で16時のバスには十分間に合うが、ちょっとビールが飲みたい哲郎は皆に急ぐように言う。

 桃ノ木谷で着替えて広河原バス停へ向かう、まだまだ時間があると庄兵衛さんへ飛び込むと、先行していた大阪の団体さんがいて、今日は賑やかなことだ。真夏の尾根、最後はヤセ尾根の軽いヤブコギも味わえて、いつものことながら哲郎はビールが美味しいと言う。



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主は泉を谷に送り、
山々の間を流れさせ、

詩篇【 104:10 】
ナツエビネ


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