愛宕山/梨ノ木谷〜芦見谷〜モミノキ尾根//北山


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植林地だが静かで心地よい 芦見谷



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2008.7.12 (土) 晴れ  哲、道





駅 行き:JR京都駅8:10(京都バス)− 清滝バス停
駅 帰り:清滝バス停16:39 − JR京都駅



コース:
清滝バス停〜大杉谷登山口〜月輪寺登山口〜梨ノ木谷林道ゲート〜梨木大神〜首無地蔵〜竜の小屋〜芦見谷分岐(竜ヶ岳登山口)〜ジープ道出合〜愛宕山三角点〜地蔵辻〜月輪寺道分岐〜大杉谷分岐〜モミノキ尾根分岐〜空也の滝〜月輪寺登山口〜清滝バス停





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 梅雨はまだ明けていないが、京都34℃の予報で今日も暑そうだ。「梅雨時分は ヒルの心配がない 愛宕山がいい」と出かける。JR京都駅から京都バスに乗り、早朝の市街地をのらりくらりとバスは走り、約55分かけて清滝バス停に着く。

 10数名の登山客とともにバスを降りると、ほとんどの人が左の道を下りて行くので、皆さん表参道を楽しむようだ。我々は右手の緩やかな道をゆっくり下りて行く。頭上はモミジの大木で覆われ、緑をいっぱい感じながら歩く。トイレ前では白とピンクのムクゲが綺麗に咲いているが、この花は夏の花、見ていても涼を感じない。

 橋を渡り右に折れ、月輪寺登山口へと歩き出す。今まで効いていたバスの冷房効果もとれ、「今日は蒸し暑い」と水場まで急ぐ。一人の男性が追い越して行き、見る間に小さくなって行く。「暑いのに 速いな〜」と感じるが、結局我々が遅いようだ。

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右手の緩やかな道を下りる 道端にはタケニグサが勢いよく やっと梨木大神前に着く

 水場に着き、早速顔を洗う。ここの水場は行き帰りによく利用し、湧水ではなさそうだが冷たく気持いい。さっぱりした後、再び林道を歩き出す。この暑さ、大杉谷登山口付近には人影がなく、ひっそりとしている。すぐの月輪寺道登山口にも人影はなく、我々は右にとり、梨ノ木谷に沿って林道を進んで行く。

 ゲートを過ぎると広い谷間、日射しが強く慌てて帽子をかぶる哲郎、「水や!」と道子は何度も止まって飲水休憩となる。道端にはタケニグサが勢いよく咲いていて、「元気なのは タケニグサだけや」。谷間が狭くなると、植林で日が遮り涼しくなるはずだが、今日は蒸していて風もなく涼しさは感じない。

 やっと梨木大神前に着き、小休止とする。今日の目的の一つは、首無地蔵付近の伐採も収まったので、「梨ノ木谷を詰め 首無地蔵へ出てみること」である。梨木大神からは「久し振りだ」と谷沿いの道を進む。進むにつれて傾斜が段々ときつくなり、暑い中こたえる。「梨ノ木谷道は ここから300mも登っているので ここからが本番や!」と何度も足を止め飲水休憩をとる。

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伐採地を迂回する分岐に出合う 大岩のある林道終点付近 小屋は健在です

 梨木大神から10分も歩いただろうか、我々は通ったことがないが伐採地を迂回する分岐に出合う。林道を直進すると、緑の草原の林道終点に着く。大岩のある林道終点付近は、右(左岸)が伐採され、明るくなっているものの風もなく随分と暑い。大岩を過ぎると、「夏にはきつい 登りが続いている」のを思い出す。右手の伐採地を見て「小屋は あるかな?」と登って行くと、伐採地の中、昔のままの姿でポツンと建っている。ここから八丁尾根の踏跡もあり、この付近、大勢の人が歩いているようだ。

 「大岩を越えると谷が広がり 落ちついたポイントがあった」と色々昔を思い出していると、谷は伐採で荒れているものの、岩の感じから「ここだろう」と想像できる。「あれ〜!」と目の前にタクニグサの大群、ここからは両岸の木が伐採され、明るくなっているので「暑い!」。ここから左手(右岸)への支流へ少し入り、少し高い所を歩いて、しばらくして本流の谷へ戻る。歩いていてもタケニグサの伐採地の中の道は「昔のままや!」と驚いてしまう。それにしても木がなく風もなく、日は容赦なくサンサンと照り付けるし、タケニグサの後はシダの中、「このままでは 熱中症になる」と思う二人は、何度も飲水休憩をとり首無地蔵へと急ぐ。

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谷は伐採で荒れている 日は容赦なくサンサンと照り付ける

 やっと前方の上の方に首無地蔵が見えてきて、「あ〜やれやれ」と最後の急坂を登って行く。登りなのに少々ぬかるんだ道、「昔と一緒や」と思う哲郎は花を観察しながら、ゆっくり登っているが、もう道子は首無地蔵の木陰で涼をとっている。哲郎もやっと登り切り「お茶や!」とすぐに水分をとる。「ここは風もあり 涼しい」と、首無地蔵の木陰で昼食とする。休憩中にやって来たグループは「八丁尾根から やってきました」と言うが、あそこの登りも今日はきつかったに違いない。梨ノ木谷道、結論としては、「夏は 上りに利用しない方がよい」である。オニギリを食べていると、梨ノ木谷から男性が登って来て一休み、でも彼はすぐに地蔵辻の方へ向かったので、我々ほど「疲れていないのかな〜?」。

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首無地蔵の林道へ 首無地蔵で昼食 竜の小屋

 昼食後、今日の2番目の目的「芦見谷を歩く」の為、竜の小屋への道をとる。この周辺のササも枯れていて、数年もたてば野草でうまるような気がするが、そう、上手くいくのであろうか。小さな谷沿いの植林地を歩いて行くと、林道に出合い、左にとると、すぐに竜の小屋に着く。「今日は 誰もいないようだ」と前を通り過ぎ、芦見谷の分岐へと向かう。小さな谷沿いの道も崩れて、谷の中を歩くが、水も少なく全く問題ない。注意していないと見過ぎしてしまいそうな、木で覆われた谷分岐、左に折れ谷を渡ると、すぐに竜ヶ岳登山口がある。竜ヶ岳も久し振りだが、今日は真っ直ぐ芦見谷を詰めることにする。

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木で覆われた谷分岐、左に折れ谷を渡る 静かで谷のせせらぎだけが聞こえる

 すぐに渡渉し谷沿いを歩き始めるが、久し振りなので細かいことは全く覚えていない。静かで谷のせせらぎだけが聞こえ、歩いていても心地よい。右手から小さな谷と支尾根が見えてくるが、支尾根の端にテープがあり「こんなとこから 竜ヶ岳に取り付く物好きがいる」と哲郎。少し進むと道は芦見谷から少しずつ離れて斜面を登って行く。ここは谷が険しいのか、谷よりも20〜30m上を歩くようになるが、そのうち再び谷の横を歩くようになる。

 最初の谷分岐に出合い、地形図で確認する。ここは右にとるのだが、左へも同じように踏跡があり、三角点の裏へ出るようで、間違っても余り問題なさそうだ。右へ歩いて行くと、谷は少しずつ狭くなり雑木がほとんどない植林地の中だが、何故か気持ちよく歩くことが出来る。植林地の中、小さな谷分岐に何度も出合うが、すべて左の本流の方へとればよい。谷間も狭く谷のそばを歩くようになり、もう源流が近いと感じる頃、谷の岩がツルツルで谷を歩く時は注意が必要だ。「もう終わりやろ」と思っていると、前方に緑の木々が見えてきて、階段の手前に源流の湧水を見る。「ここや ここや!」と早速何度も顔を洗う。10秒も手で受けていられないほど冷たい水で「美味しい!」と二人は頂く。

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階段の手前に源流の湧水 愛宕山三角点 地蔵辻

 ここで十分休憩をとり、緑の木々の下を歩きながら、階段を上って行くとジープ道出合う。「ここも 久し振りだ」と、今日は三角点にも寄ることにする。三角点を下り、ジープ道を月輪寺道の下山口へ向かう。「今日はガイドブックのような ノーマルな登山や」と月輪寺道を降り始める。途中で「モミノキ尾根って どこやった」と言う道子。結局いつものようにサブルートで下山することになる。

 大杉谷道分岐、砥石谷道分岐、タムシバ尾根分岐を過ぎると、月輪寺道はジグザグに南へ下り始め、支尾根の先で北へUターンするポイントがある。ここがモミノキ尾根の取付で、空也の滝までこの支尾根を下る。以前、この付近を探索した時、月輪寺道から1回、空也の滝から1回、トライしたことがあるが、いずれもヒグラシの滝へ出たような気がする。

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月輪寺道を降り始める ここがモミノキ尾根の取付 「月輪寺・21」のマーク

 「月輪寺・21」のマークを見ながら支尾根を下りて行くと、最初は緩やかな尾根にモミの大木が数本並んでいる。「それで モミノキ尾根か」と初めて理解する哲郎。標高500mまで順調に下りてくると、テープが目立つ分岐に着く。三方向、明瞭な道なので、少し進んで確認する哲郎、結局、右は大杉谷、左の巻き道も左の谷へ降りて行くと予想し「直進しよう」と決める。

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最初は緩やかな尾根にモミの大木が テープが目立つ分岐に着く

 ここから道は、時々はっきりしなくなるが、尾根をはずさないように下りて行くと、時々テープに出合う。400m?付近で再びテープ群への分岐、分からないので直進することにする。そのうちにウラジロのシダが続き、数回分岐に出合うが、後は哲郎の直感で下りて行くと、広い作業道に出合う。なんだか見覚えのある道だが、これを下って行くと、右手に「ザー」と音がし「きっと空也の滝 であろう」と哲郎。

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そのうちにウラジロのシダが続く 最後は空也の滝の取付道に降り下りる

 しばらくして右手に空也の滝の建物が見えてきて、少し進むとジグザグに下りて行き、空也の滝の取付の道、ちょうど橋がある所に出る。「予想通りや!」と、ここに出てきて二人は喜ぶ。

 月輪寺登山口付近で顔を洗いさっぱりし、舗装道をトボトボと清滝バス停に向かう。空也の滝で二人の青年に出会ったが、今日愛宕山で出会った人は10人程度で、人気の愛宕山登山も夏は少ないようだ。水場に着き、身体を拭き、用具を洗い涼しくなるまでゆっくりする。

 今日は愛宕山の普通の登山コース、我々は久し振りで「静かな 芦見谷はよかった」とすっきりした気持でバスを待つが、「それにしても 蒸し暑いな〜」「そうか 今 祇園祭りやもんね〜」。



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あなたは、地を訪れ、水を注ぎ、
これを大いに豊かにされます。
神の川は水で満ちています。


詩編【 65−9 】
アカイカタケ


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