武奈ケ岳/御殿山〜コヤマノ岳〜金糞峠//比良
2008.06.14


 
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コヤマノ岳から金糞峠への尾根を楽しむ


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2008.6.14 (土) 晴れ  哲、後輩T、道





駅 行き:JR堅田駅 8:45 (江若バス) - 坊村バス停
駅 帰り:JR比良駅 16:53 - JR京都駅



コース:
坊村バス停〜明王院〜(御殿山コース)〜夏道分岐〜御殿山〜ワサビ峠〜西南稜〜武奈ケ岳山頂〜コヤマノ岳分岐〜(新尾根道)〜奥ノ深谷出合〜金糞峠〜青ガレ〜正面谷〜イン谷口〜堂満岳登山口〜JR比良







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 「今年は ベニドウダン 見てないよな〜」とベニドウダンには遅いのを承知で、武奈ケ岳へ出かける。後輩とJR山科駅で落ち合うが、いつもと違って周囲には登山客はいないようだ。JR堅田駅のバス停でのんびりバスを待っていると、最後は列も長くなり臨時便も出るが、満席にならずに出発する。

 坊村バス停で下車、トイレ前で準備するが日差しはあるものの、すっきりしない天気である。今日もヒル対策の効果を調べようとハッカ油を用意する道子。御殿山コースではヒルはいないと思われるが、準備中にスパッツの中へハッカ油を噴霧する。「今日は 尾根コースやから」と、道子は比良山荘の前の水路でタオルを濡らしているが、ここの水は相変わらす冷たくて気持が良い。

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橋を渡たり明王院の登山口から 今日は晴れているが冷たい風が気持よい

 橋を渡たり、明王院の登山口から植林地を登り始める。先方には人影は見えず、すぐ後ろを10人ほどのグループがついてくる。今日は晴れているが冷たい風が気持よく、余り汗をかかない。それでも15分登って2分間飲水休憩をとっていると、後輩の顔から汗がタラタラ・・・と、グループが迫ってきたので慌てて出発する。「後ろのグループは 年配の人もいるのに 足が速いな〜」と言っていると、30分もたたないうちに、途中で休憩をとっているのか、後ろに見えなくなる。

 標高650mになると、雑木の中を歩くようになり、一旦なだらかになった所で小休止し、次の尾根へと登り始める。少しジグザグに登った後、冬は尾根まで直登する所から、夏道は西の斜面を巻くように雑木の中、心地よく登って行く、しかし心地よいとはいえ登りが続くため、左手に広がる雑木を眺めながら、ゆっくりと登って行く。

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細い道だが緑一杯の雑木の下を歩く 見晴台で京都北山を眺めながら小休止

 尾根に出ると、前方からやってくる登山者に出会い、「もう お帰りですか」と道子、きっと6時頃車でやってきているのだろう。次に、街中を歩いているように清々しい女性が、足取りも軽く降りてくる。「顔も白いし 涼しそうやな〜 なんでやろ?」と後輩と道子。尾根を少し進むと夏道分岐に出合い、右手の斜面を巻く道をとる。細い道だが緑一杯の雑木の下を歩き、今日のコースで一番快適な所だが、この道も長続きはせず、最後は谷を登って行き支尾根を登って行くと、冬道と出合い見晴台に出てくる。日差しはきついが、風もあり京都北山を眺めながら小休止する。

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ベニドウダン サラサドウダン

 ここから低木の雑木の下をダラダラと登って行くと、すぐに視界が開ける御殿山山頂に出る。山頂付近のベニドウダンはまだ落ちずに残っている。西南稜から武奈ケ岳を眺め、「昼食は ワサビ峠で」と急坂を下りて行く。峠に降り登山道を外れたカエデの木の下で「ここが 涼しい」とここで昼食とする。オニギリを食べ終える頃、「何やら 寒い」と道子、どうやらヒル除けに使ったエアサロンパスやハッカ油の影響で、身体がスースー冷えてきたのだろう。目の前を御殿山の登りで、後ろを歩いていたグループが通り過ぎて行くので、我々も後ろを追うように西南稜へ向かう。ベニドウダンは半分落ちていて、花のトンネルとはいかないが、目を楽しませてくれる。急斜面を登って行くと、道端に咲くアカモノはほとんど散っていて残念である。

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御殿山からワサビ峠へ 西南稜を歩く

 斜面を登り切ると、花のオンパレードと思っていたのだが、咲いているのは赤いヤマツツジだけで、レンゲツツジやササユリ等、全く影もない。花の少ないこの光景を見て「どうりで 人が少ないはずや」と哲郎。途中のピークから京都北山を眺め、シラクラから久多の山々、小野村割岳のP951、桑谷山、峰床山、皆子山、遠くには愛宕山まで、ぐるりとよく見える。山頂に立つと、いつもよりは少ない人々が、ちょうど昼食休憩中だろうか腰を下ろしている。我々は小休止後、コヤマノ岳へと下山を始める。

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武奈ケ岳山頂 コヤマノ岳へと下山を始める

 階段状の急斜面の道に咲くサラサドウダンも山頂付近は綺麗に残っているが、少し下ると道の色が変わるほど、足元に花びらが大量に落ちている。すぐの「イブルキのコバ/コヤマノ岳」の分岐を右にとり、コヤマノ岳へと向かう。この付近はブナ等の樹木が立ち並び、その間を「気持い〜い」と歩く。しばらく樹木を楽しんで行くと、丘のようなコヤマノ岳山頂を過ぎる。

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「中峠/コヤマノ」の標識 小さな「中峠」の標識 ここに左へ下りる踏跡がある

 山頂から中峠に向かう道を少し下ると、「中峠/コヤマノ岳」の標識を目にする。ちょうど登山道が西に向いて下りかけた所だ。ここに左へ下りる踏跡があり、木に赤いペンキで「←」とマークと、小さな「中峠」の標識を見る。このコースがコヤマノ岳から金糞峠に延びる支尾根の道で、金糞峠への近道ともなる。道は落葉で不明瞭な所もあるが、踏跡が続きマークもあるので迷うことはないだろう。この尾根から金糞峠までは、シロモジや芦生スギもたくさん目に付く。

 尾根は段々細くなり、右下にヨキトウゲ谷が見えてくると、少し広い鞍部に出合う。鞍部で小休止していると、後ろからカップルがやって来て、足早に次のピークへと通り過ぎて行くが、彼らはこのルートに慣れているようだ。鞍部を左に回れば奥の深谷の上流に出合うようだが、このまま真っ直ぐに目の前の小ピークへと登って行く。この細長くて狭い尾根には、シャクナゲが続いているが、まだここの花を見たことがない。小さなピークを二つ越えると、最後はジグザグに斜面を降り、ちょうど奥の深谷にかかる木橋の前に降り立つ。

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シロモジや芦生スギもたくさん目に付く。 奥の深谷にかかる木橋を渡る

 いつもこの付近に来ると登山客に出会うので、この金糞峠付近は登山ルートの要のようだ。今日初めての谷に出会い、顔を洗いさっぱりした後、金糞峠に向かう。金糞峠まで爽やかな雑木の中を進むと、すぐに峠に着く。峠からすぐに降り始めるが、相変わらずのガレ場で足元を注意しながら歩く。荒れたルートだが、すぐそばにシライトソウやオカタツナミソウが咲き、目を楽しませてくれる。

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青ガレをゆっくり下りて正面谷へ まだまだ石がゴロゴロしていて注意が必要だ

 後方からグループがやって来るが、慣れていないのだろう、我々に近づくこともなくゆっくりと下りてくる。ガレた谷を渡り、青ガレをゆっくり下りて正面谷に着く。早速顔を洗い、登山道を降りて行くのだが、まだまだ石がゴロゴロしていて注意が必要だ。正面谷ある堰堤横を何度も降りて行き、なだらかになる頃、道もしっかりしてくる。秋にはムカゴを楽しんだ道にはウツギが咲き、白いトンネルを抜けるように歩く。前方には琵琶湖が見えてくると、トイレのある駐車場に着く。

 トイレを借りた後は舗装されたS字の道を歩いて行くと、イン谷口に着く。イン谷口に着いたら、「アクエリアスを一本 飲み干そう」と言っていた哲郎、目の前にあった自動販売機が撤去されているのを見て、唖然とする。「またまた 楽しみが一つ減った!」。仕方なく自前のお茶で小休止し、橋を渡ってJR比良駅へと歩き出す。

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ウツギが咲き、白いトンネルを抜けるように歩く 出合山荘の自動販売機はない

 雑木の道には山頂では咲いていなかったコアジサイが咲き、いつもながら気持の良い歩きが続き、後輩の足取りも軽い。PILOT保養所横に出て、国道を渡ればJR比良駅は、もう目の前に見えてくる。



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山は上がり、谷は沈みました。
あなたが定めたその場所へと。


詩篇 【104−8】
シライトソウ




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