深谷(奥ノ深谷〜南比良峠〜深谷)//比良


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「比良の紅葉の中で 深谷がいちばんや」と哲郎



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2008.11.9 (日) 晴れ  哲



駅 行き:JR京都駅 7:58 − JR堅田駅バス停 8:45 − 坊村バス停
駅 帰り:JR比良駅 14:53 − JR京都駅


コース:
坊村バス停〜明王谷林道〜牛コバ〜奥ノ深谷出合〜大橋〜水晶小屋〜南比良峠〜谷堰堤出合〜山小屋/深谷出合〜作業道出合〜林道終点〜JR比良



注意:
◆深谷の古道は途中、ガレて崩れた所は迂回します。標高600〜700mの間は急坂のロープ場があります。
◆深谷を下る場合は、標高430m位で右岸から左岸に渡ります。左岸の「保健保安林」の標識注からススキの中の踏跡を辿り、右岸に渡り堰堤を2つ下った後で、左岸に渡り返し作業道に出合ます。
◆深谷は登山道がありません、初心者だけで行かないようお願いします。




MAP



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 比良の紅葉見物を兼ねて、谷の探索を考えていた哲郎だが、道子が所用にて行けないので「奥ノ深谷〜深谷」のルートに変更する。

 JR堅田駅バス停に、いつものように先頭に並んでいると、ゾロゾロと後ろに列が続く。「前回座れなかったので 一本早い 電車できた」と言っている。新快速でやってきた登山客で列は長くなるが、江若バスの職員は誰もいない。定期便のバスがやって来て、初めて臨時便を要請する運転手、そのバスに後ろからやって来たグループが乗り込み、列に並んでいた人から不平不満、今日はマナーの悪い登山客が多いようだ。江若バスも、もっとCS(顧客満足)向上に取り組んで欲しいものだ。

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駐車スペースから見る御殿山は
毎年のように美しい
摺鉢山を見ながら牛コバへ

 バスが花折トンネルを抜けると左手の皆子山は黄葉に色付き、一瞬、平バス停で降りようかと思うほど綺麗である。坊村まで左右の山々も素晴らしい光景が続き、今日の登山が楽しみになってくる。坊村バス停に着き、トイレ前で装備して、一人明王谷沿いの林道を歩き出す、谷から離れた駐車スペースから見る御殿山も、毎年のように美しい。林道がカーブしている地点で、バスで同行したグループが後ろから付いてくるのが分かる。「まっ ゆっくり行くか」と周囲の黄葉を楽しみながら歩いて行く。

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牛コバを左に取り小休止する

 白滝山、摺鉢山も見事に黄葉していて、今日は何処を見ても心地よい。写真を撮りながらゆっくり歩いていたので、牛コバで後ろのグループと一緒になる。哲郎は奥ノ深谷へ向かうので、牛コバを左に取り小休止するが、彼らは白滝谷コースだろう、「休息は この先です!」と林道終点へ向かって行く。

 摺鉢山を登り始めると、すぐに目に飛び込んでくる黄葉だが、今日は曇天で光量が少なく上手く撮れない。いつもは、はっきりした登山道だが、落葉で埋まり時々間違ってしまう。樹木の下の部分はまだ黄葉していないが、下の葉が黄葉する頃には上の葉が落ちて、見栄えが悪くなり「今が一番 いいのだ」と、哲郎は満足しながら登って行く。

 やっと登り切り小休止する。斜面の巻き道を歩き始めるとロープ場に出合うが、ロープ場は谷になっているので黄葉が綺麗だ。ただミカエリソウのある斜面、何故かここの黄葉はいつも遅れている。まだ11時過ぎと言うのに、向こうから二人の男性がやってくる。車でやって来て、武奈ケ岳からの周回コースを楽しんでいるのだろう。

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摺鉢山の巻き道の黄葉はこれからだ 少し下って行くと奥ノ深谷に出合

 巻き道も終わり、少し下って行くと奥ノ深谷に出合う。「今日は少々 水量が多いので上流を渡ろう」と少し上流へと進むと、そこには赤いペンキでマークがあり、難なく渡れるのだが、「赤いペンキは アカン!」と面白くない。渡渉を終え「雑木がきれいだ」としばし谷沿いで休息する。紅葉も満喫したことだし「さあ!」と大橋に向かって歩き始める。しばらく続く植林地も雑木の黄葉が鮮やかで、今日は趣がある。

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大橋の大木の前の河原で昼食とする 南比良峠への谷

 すぐに大橋に着き、いつものように大木の前の河原で昼食とする。誰もいない静かな昼食だが、谷の音だけが賑わいを見せている。昼食後は「今日は 深谷を下る」と南比良峠へ向かう。すぐの谷筋も毎年のように、紅葉がきらいな所だが、先ほどからデジカメに「電池マーク」が出てきて「いつまで写れるか 深谷の紅葉まで もってくれるやろか?」と心配になってくる。

 谷も段々細くなり水晶小屋を過ぎると、右の谷を取り登って行く。この谷も赤いペンキのマークが目立ち、紅葉見物でなければ、嫌になるところだ。登山道が緑の草でおおわれた溝状の道に変わると、周囲のなだらかな森、「これもまた 素晴らしい」と哲郎は登山道を外れ、しばし森の中をさまよう。登山道に戻り、色鮮やかな堂満を見ながら縦走路に出合う。

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南比良峠手前の森の中をさまよう 深谷の古道は赤が目立ち紅葉が綺麗だ

 縦走路手前で数人の男性が昼食をとっていて、これから大橋に向かうと言っているので、きっとここから続く紅葉に満足するであろう。南比良峠から深谷を下り始めると、赤い葉が多く目立ち紅葉が綺麗だ。5分も立たないうちに迂回路に着き、右手の斜面を登って行く。真っ直ぐに行けそうに見えるが、前方のガレ場で道が崩壊しているので注意が必要だ。ここには右手の斜面にロープが張ってあるので分かるだろう。

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堂満岳もここから 見るのが一番きれい 古道も終わり小広い所へ出合うと、
ここからロープ場が始まる

 迂回路から古道に戻り、ゆっくり下って行く。古道の紅葉とバックの堂満岳の紅葉が合い間って、とても綺麗だ。「いままで見た 比良の紅葉の中で 深谷がいちばんや」と哲郎の一人ごと。右に左にとジグザグにゆっくり下って行く古道、時々北のガレ場に出合い、目の前の堂満岳を見る。「堂満岳もここから 見るのが一番きれいだろう!」と、これまた見入ってしまう。途中で短いロープ場があるものの標高700m付近までは、古道を楽しむことが出来る。また、登りでは気付かなかった赤マークがたくさんあり迷うことはない。

 古道も終わり小広い所へ出合うと、ここからロープ場が始まる。標高差100mへ続く急斜面のロープ場、左手にロープ、右手にストック、あまりロープに慣れていない哲郎の下りは上手いとは言えない。「ロープなしで下りようか」「ストックなしで下りようか」と迷ってしまうが、結局最後までぎこちない下りが続く。でも15分と短時間で下りることができ、谷の堰堤に出合い下って行く。

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谷の堰堤に出合い下る 崩れかけた山小屋のそばを通り 深谷に出て堂満岳を仰ぎ見る

 「あ〜やれやれ」と崩れかけた山小屋のそばを通り、深谷に降りて顔を洗い飲水休憩とする。南比良峠から気になっていたのだが、道の落葉がめくれた所があり、この付近にも少し踏跡が残っているので、どうやら哲郎の前に、今日先行者がいたようだ。「深谷の紅葉見物 粋な人がいるようだ」と思いながら深谷の右岸を下り始める。前回来た時より、草の勢いがなくなっているので歩きよくなっている。あとは左岸に渡るポイントに注意しながら下って行く。

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標高430m付近で左岸に渡る 標識柱から谷の方へ踏跡が続き、
草原の中で右岸に渡る

 標高450mを過ぎ「もう そろそろや」と言う頃、何のことはない自然に渡渉ポイントに出合う。谷を渡り、谷の端を歩きながら、今度は右岸への渡渉ポイントを探しながら歩く。前回草ボウボウで、はっきりしなかったが、「保健保安林」の標識柱から谷の方へ踏跡が続き、草原の中で右岸に渡る。後は堰堤を二つ下り、左岸に渡り返すと作業道に出合う。

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深谷の舗装された林道を下り始める 南比良の集落から振り返ると堂満岳

 ここでゆっくり顔を洗いながら小休止し、すぐの舗装された林道を下り始める。しばらくは深谷に沿った林道を歩き、谷から離れても雑木の中に続くので、長い林道も苦にならない。湖西道路をくぐり、南比良の集落を抜けると目の前に比良駅が見えてくる。比良駅前の自動販売機でアクエリアスを買っていると、食堂のおばさんが出てきて「まだ〜 時間があるやろ」と、どうやら客引きを始める。ロープウエイがなくなって、めっきり減った登山客、駅周辺もひっそりしてきて活気がないようだ。「今日は アクエリアスだ!」とおばさんと別れ、やってきた電車に飛び乗る哲郎。



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すべての国々の民よ。
手をたたけ。、
喜びの声をあげて神に叫べ。

詩篇【 47−1 】
南比良峠


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