ホッケ谷道(アラキ峠〜権現山)//比良


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ホッケ谷への斜面に石組が広がり
「これは 石の堰堤や」と哲郎が叫ぶ



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2008.12.20 (土) 晴れ  哲、道



駅 行き:出町柳バス停 7:45(朽木行) − 平バス停
駅 帰り:JR蓬莱駅 14:28 − JR京都駅


コース:
平バス停〜花折峠道取付〜ドン谷分岐〜アラキ峠〜権現山〜ホッケ谷道取付〜P735手前鞍部〜作業道を下る〜石組堰堤〜ホッケ谷出合〜林道出合〜林道終点〜溝状の道〜作業道へ入る〜用水池〜小女郎峠道出合〜湖西道路陸橋〜JR蓬莱駅



注意/ポイント:
◆P735手前鞍部からの作業道は所々崩壊していて、石組堰堤付近で不鮮明となる。このコース道が不鮮明になるので「初心者危険コース」とします。

◆石組堰堤からホッケ谷までは、石組の治水路があり、その右側にある階段状の石組の右端をホッケ谷道まで降りて行く。

◆ホッケ谷を下りて行くと林道に出合う。右にとれば権現谷からの林道と合流してJR蓬莱駅まで行ける。左に取れば、林道終点から溝状の道に出合う。

◆林道終点から溝状の道は、途中で細い作業道(古道)に出合うので、左に取り進んで行くと、道幅は広くなり最後は植林地を抜け用水池に出合う。

◆用水池から小女郎峠道までの道には、ケモノ避けネットの柵があるので扉を開け進入する。通過後は扉を元通りロックして下さい。通電時間帯は不明なので各自で判断して下さい。




MAP



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 先月、比良縦走路からホッケ谷道を楽しんだが、その途中P735手前の鞍部から作業道が左のホッケ谷へと下りて行くのを確認していた。今日は、本来のホッケ谷道と考えられるその道を探索することになる。予想としては「その作業道は ホッケ谷に出合い 林道に出合い 最後は小女郎峠道へ 出合うだろう」と哲郎。はたしてどんなコーズなのか、色々と考えてしまうが、これが楽しいもんだ。

 今日は冬至、日が短いので新コースの探索には、ふさわしくない時期なので、「出町柳7:45発の 朽木行のバスに乗ろう」と朝早く出発する。出町柳のバス停、いつもより登山客の列は短いが、「あ!JOEさんだ」。初冬の街道には車は少なく、バスは快適に走る。今日は暖かいと言う予報だったが、大原で−1℃と、朝はまだ冷たいようだ。武奈ケ岳に行くJOEさんを残して、我々二人は平バス停で降りる。

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登山口から花折峠道へ アラキ峠に着く 北山を振り返りながら権現山へ

 いつもはバス停で準備するのだが、「今日は寒い!」と温まるまで歩くことにする。登山口から花折峠道に入り、冬枯れの木々を楽しみながら準備する。準備と言ってもスパッツを着け、ストックを出すだけだが、いつものように、ゆっくりしているので二人とも冷え込んでくる。まだ陰って少々暗い谷を歩き出し、谷から斜面の道へ変わる頃、やっとアラキ峠に着く。久し振りの雪のない峠、東方にあるズコノバンへの道を確認する哲郎。

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権現山の山頂に着き、ぼんやりと琵琶湖を ず〜とマイペースの歩きとなる

 峠からは、西方に皆子山を見ながら植林地の中を登って行く。積雪がなく少々暗く感じる植林地だが、ワカンやアイゼンを着けていないのでスイスイと登り、すぐに植林地を抜け、北山を振り返りながら、権現山の山頂に着く。まだ晴れていない天気、「ちょっと 寒い」とぼんやりと琵琶湖を見ながら、ホッケ谷へと出発する。今日は先にも後にも登山客がいず、ず〜とマイペースの歩きとなる。

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すぐにホッケ谷道の下山口に着く 落葉と石ころの道は相変わらず歩きにくい
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下山口にあるホッケ谷道の標識

 琵琶湖を見ながら冬枯れの樹木の中を歩いていると、すぐにホッケ谷道の下山口に着く。休む間もなく雑木の中を20mも進むと道が現われ、そこを下って行くことになる。前回と違って積雪はないが、落葉と石ころの道は相変わらず歩きにくい。周りの木々は全く黄葉はなく、ひっそりとした下りとなる。少し下って行くと、石ころも少なくなり、道幅も広く歩きよくなる。急な尾根なのだが、この尾根道に急な所がなく、快適に下ることが出来る。

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暖かくなり冬とは思えない天気となる P735手前の鞍部を早速ホッケ谷の方へ
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P735手前の
鞍部にある石柱

 いつの間にか日も差してきて、暖かくなり冬とは思えない天気となる。まだまだ昼食には早い時間だが、「暖かい所で 食べよう」と言っているうちに、P735手前の鞍部に着いてしまう。「お〜 あるある作業道!」と昼食は後にして、早速ホッケ谷の方へ降りて行く。

 予想通り植林地の斜面にある道は、すぐに細くなり所々崩壊している。それでも先の方を見ると、道らしきものがあるので進んで行き、標高670m付近の作業道が折り返している地点で「ここは 暖かい」と昼食にする。北側の谷からは水が流れる音が聞こえ、もうホッケ谷に近いことが分かる。

 食事も終え作業道を歩き出すと、目の前に倒木が続き道が消失する。下の方に道らしき跡があるので、下りて行くが、道は見当たらない。それでも右手に少し進んで見ると、目の前が開け谷底へ向かっている二本の石組を見つける。「あった 道や!」と二人は喜ぶが、哲郎はその石組の間に踏み入ると、滑り台のように急で、とても歩くことが出来ない。落ちた石がコロコロと遥か遠くまで転がって行く。道子のいる石組の起点を見ると、そこには横に石組が広がり、「これは 石の堰堤や」と哲郎が叫ぶ。

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作業道が折り返している地点で昼食 右手に少し進んで見ると、「あった 道や!」
と二人は喜ぶが、石組みの堰堤とわかる

 二本の石組も、石で凹型に作られた治水路だろう。水路の横には階段状の石組が何段も何段も、ホッケ谷まで続いている。コンクリートのない時代に手作業で造られたものだろうが、過去に見たこともないような大作である。哲郎は石の堰堤と思われる周囲に、作業道がないか調べるが見つからないので、「この階段上の 石組を降りることにしよう」と言う前に、道子はすでに階段を降り始めている。

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道子はすでに階段を降り始めている 道子は随分と先を降りて行く

 階段状の石組は土石流防止用だろう、谷まで標高差70m以上続いている。この石組の右端が歩きやすいと、道子は随分と先を降りて行くが、哲郎は何処かに脇道がないか探しながら降りて行く。結局ホッケ谷まで降り、谷沿いを歩くことになる。「もう標高600mまで降りているので、林道まではすぐだろう」と小さな流れのホッケ谷を歩く。

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小さな流れのホッケ谷を歩く 林道には何故かイス付き簡易テーブルがある

 谷沿いには道があったのだろうが、谷筋の道はすぐに消えるので確認はできない。それでも危険な所もなく、谷沿いを歩くことができる。途中で数回堰堤に出合うが、すべて左岸から越えて行くと問題はない。標高500mになり、もうそろそろと言う頃、最後の堰堤を越えると、前方に道が見えてきて、ちょうどホッケ谷で折り返している林道に降り立つ。

 ここには何故かイス付き簡易テーブルが置いてあり、ここで小休止とする。林道を右に取れば前回降りた権現谷からの林道に合流する。我々は左にとり小女郎峠道を目指す。ホッケ谷左岸に沿っていた林道はすぐ終わり、植林地の中、右からきた溝状の道(ただの溝?)に出合う。道が消失したので、この溝に沿って下って行くと、溝状の道から左手に分岐する作業道に出合う。「たぶん 道は続いていたが 溝ができて消失していたのだろう!」と左手の作業道へ入る。

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左にとり小女郎峠道を目指す 快適に下って行くと プールのような用水池が

 迷路のような植林地の中、ちょっと勇気のいる決断のようだが、東へ進めば何処かに出ると思えばよい。細い作業道を進んで行くと、急に重機で削ったのだろう道幅が広くなる。この道を快適に下って行くと、前方が明るくなり、植林地を抜ける。そこにはコンクリートで作ったプールのような用水池があり、遠くに小女郎峠道にある休憩所が見える。「予想通りや」と二人は喜ぶが、目の前のケモノ避けネットが立ちふさがる。「こりゃ〜 あかん」とちょっと横へ歩いてみるが、ネットがず〜と続いている。用水路の隣のゲートまで来て、よく見ると「なんや 簡単に開くやん」とゲートを開け中へ進入する。電気は流れていないようだが、扉を開ける行為は余り心地よいとは言えない。

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ゲートを開け中へ進入する 田畑の中の広い道を進む 休憩所で小休止とする

 田畑の中の広い道を進み、休憩所の近くで再びゲートを開け外に出る。(ゲートを閉めた後は、必ず扉をロックして下さい。)やっと小女郎峠道に出合い、「あ〜 やれやれ」と休憩所で小休止とする。振り返ると今下りて来たP735、前方には琵琶湖が見渡せる。「まだ13時や!」とゆっくりJR蓬莱駅に向かって二人は歩き出す。電車を一本パスするものの、「あちゃー 30分待ちや」と暖かい日差しを受け、ホームから比良の山々を眺めながら電車を待つ。



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一つの川が、
この園を潤すため、
エデンから出ており、
そこから分かれて、
四つの源となっていた。

創世記 【 2−10 】
権現山から近江八幡方面を眺める


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