魚谷峠/魚谷山/北山


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吹雪の中、惣谷林道の見晴らし台へ



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2008.1.26 (土) 雪  哲、道



駅 行き:北大路駅前バス停 8:43 − 岩屋橋バス停
駅 帰り:出合橋バス停 17:07 − 北大路駅前バス停駅



コース:
岩屋橋バス停〜祖父谷林道〜小梅谷林道取付〜葱谷林道出合〜積雪多く引き返す





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 「京都北山の雪は どうなんだろう」と魚谷山へ出かける。「小梅谷林道から取付き 帰りは柳谷峠から滝谷峠の尾根を 久し振りに散策しよう」と予定する。

 地下鉄北大路駅前から地上に上ると、どんよりした天気で、小雪がちらついている。予報では「いい天気と 言っていたのにな〜」と北大路駅前バス停へ向かう。やって来た小型バスに「おばさん山歩き隊」のTさんの顔が見える。後ろに登山客が二人いて山行きの人は5名だ。バスが山幸橋を過ぎる頃から、道端に雪が残っている。「岩屋橋行のバスは いつもチェーン つけないな〜」とTさん。そのせいなのだろうか。今日の運転手は慎重で、いつもよりスピードが遅いようだ。小雪は降り続き「雪は 止みそうにないな〜」と哲郎。

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予想外の雪の岩屋橋終点 祖父谷林道を歩き始める

 バスが雲ケ畑の集落を通って行く頃、民家の屋根には20pの雪が残っている岩屋橋終点で、降りた登山客は皆 橋を渡ったすぐの料亭前にある休憩所へと急ぐ。降りしきる雪の中、屋根やベンチがあり助かるが、以前はロープで閉ざされていたこともある。「雪の様子が わからない」と先に準備を終えたTさんは祖父谷林道へと出発する。5分後に我々も出発し祖父谷林道を上って行く。

 小梅谷林道取付までは遠く、周囲の山々を眺めながらの歩きとなるが、単調な植林地の雪景色は余り面白くない。林道には数本の轍があり、そこが歩き良いと道子は歩くが、ちょっと幅が狭いと哲郎は轍の横を歩く。岩屋橋から少し離れてくると、車の通らない道の端には40p程度の積雪があり、「ひょっとしたら 大雪かも?」と哲郎は不安になる。祖父谷に沿った林道は右に左にクネクネしていて、単調な風景に抑揚を与え、目を楽しませてくれる。なかなか小梅谷林道取付に着かないので、「まだ?」{まだ?」とうるさい道子。取付は・447mなので、哲郎は「あと 何m」と時々、道子に伝える。

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クネクネした林道は目を楽しませてくれる やっと小梅谷林道に取り付く

 左手に小さな林道を見て、すぐの所に小梅谷林道への橋を見る。「やっと 着いた!」とさっそく橋を渡ることにする。橋の上には40〜50p積雪があり、ゆっくり踏みしめて渡る。林道に取り付くと30cm位の積雪に変わり、「これぐらいなら 大丈夫」と進行を始めるが、すぐに膝くらいまできてしまう。哲郎は「山手か 谷寄りか」と少しでも積雪の少ない方を探しながら歩いて行く。その結果トレースは右に左にクネクネしてしまう。道子に先に行くように言うが、「しんどい」と言うので今日は哲郎がガンバルことにする。

 この林道も一直線で単調な登りが続き、目立つものと言えば「発電で排出されるCO2削減に寄与している」と書いてある木製の堰堤ぐらいである。雪はだんだん深くなり、時々膝を越えてくる。「しんどい!」と、やっとワカンを持ってこなかった事を後悔する哲郎。雪は小降りだが岩屋橋を出発した時から、降り続いており時々 吹雪いてくるとフードをかぶる。

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すぐに膝くらいまできてしまう 道子は「しんどい」と言う

 哲郎は高度差と時間を計り、+50m/15分ほどなので、「予定通りや」と道子に言う。北西へと進む林道分岐を過ぎ少し進むと、林道が大きく左に迂回しているポイントに着く。ここから先、この林道を歩いた事はなく、いつも地形図の破線どおりに植林地の中を魚谷峠へ直登している。「ちょっと 様子を見てくる」と哲郎は右に進もうとするが1mの吹き溜まり、雪をかきわけ伐採された植林地が開けた所までくる。道子もやって来て伐採地の上に惣谷林道を確認する。この先目の前の惣谷林道へと進もうとするが、1m以上の積雪に足は地に着かずストックも宙ぶらりん、結局直進をあきらめ林道まで引き返すことになる。

 「仕方ない」と林道を進むことにするが、この林道ここから先は通ったことがなく、どの程度時間がかかるか分からない。哲郎は50p先行し、「行けそう!」と道子に伝える。林道は北〜北へと伸びており「どこまで迂回 するんや!」と言いたくなる。やっと谷の行き詰まった所で折り返し、今来た林道の上方を通って折り返して行く。すでに30分以上たっており「この迂回は 1時間以上かかるよ」と哲郎。雪も段々深くなり多い所ででは80p、先を行く哲郎は、つま先だけで歩いている感じがする。

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林道が大きく左に迂回している
ポイントに着く
トレースがあっても、「しんどい」と道子

 後ろを振り返ると、道子は随分と遅れているような感じがする。休息を入れる哲郎、トレースがあっても、この雪では「しんどい」と道子。哲郎は雪の深い所では、膝上の雪を膝で跳ね上げて歩き、トレースを作る。雪が吹雪いてくるので「もう引き返えそう」と道子は言うが、まだ時間があるので惣谷林道を行くことにする。等高線に沿って少しずつ上がって行く林道、左に大きく曲がった所からやっと視界が開け、周囲の山々が見えてくる。

 右手に伐採地や前方に惣谷林道の尾根が見えてくる頃、ちょうどここは吹き溜まり、波打ったような積雪が行く手をさえぎる。一番低い所を強引に進み、やっと惣谷林道に出合う。惣谷林道の見晴台で桟敷方面を見ようと歩き出す。「お昼に しよう」と山影の雑木の下で雪をよけ、立ったままでオニギリを食べる。昼食後、時間も早いので魚谷峠へと思っていたが、この雪の中、道子は「疲れた」と言うので、今日は進行を中止し、小梅谷林道を引き返すことにする。小梅谷林道を引き返すと、トレースもありバスの発車時刻には早く着いてしまうので、ゆっくり下りることにする。

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今日は進行を中止し、引き返す いくらゆっくりと言っても、下りは早く着く

 「あっ!」と林道のカーブ地点で、目の前に一人の女性に出会う、Tさんだ。「狼峠を上ろうとしたが 腰までの雪で 進行できず引き返し 小梅谷林道を登ってきた」と、Tさんは魚谷峠へ行くと言っている。時間も早く疲れていないようなので「大丈夫だろう」と別れる。雪も小降りになってきたので、哲郎はハサミを取り出し、ドライフラワーを摘みながら歩くことにする。しかし、一直線に下るこの林道に雑木は少なく、なかなかこれと言った良いものはない。いくらゆっくりと言っても、下りは早く着くもので、橋を渡り祖父谷林道に出る。

 祖父谷林道は四駆が2台通ったようで、轍もはっきり凸凹に窪んでいて、朝よりも歩きにくくなっている。「時間があるので ゆっくり行こうか」と二人は何もかも見るものもない雪の林道を、黙々と歩いて行く。



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あなたは地のすべての境を定め、
夏と冬とを造られました。

詩篇【 74:17 】
風が吹くと、辺り一帯雪煙


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