オシロ谷〜長池〜打見山//比良


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滝のように流れるオシロ谷。急流で渡れそうもないが、
ここだけ渡ることが出来る



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2008.4.19 (土) 晴れ  哲、後輩I、道





駅 行き:JR京都駅 7:58 − JR堅田駅 8:45(江若バス)
   − 葛川学校前バス停
駅 帰り:JR志賀駅 (強風の為、運転見合わせ/17:30分頃運転再
   開)−JR京都駅



コース:
葛川学校前バス停〜貯水槽〜鉄塔@〜植林地〜オシロ谷滝下渡渉〜鉄塔A〜植林地〜鉄塔CD〜鉄塔EFG〜長池〜鉄塔H〜関電巡視路〜ジャガ谷出合〜滝平〜汁谷〜ゲレンデを登る〜打見山〜クロトノハゲ〜天狗杉〜キタダカ道〜JR志賀駅

注意:
オシロ谷周辺は、道が不鮮明なのと一部ガレて居る箇所もありますので、初心者だけで行かないようお願いします。







MAP



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 長池へは白滝山から関電巡視路を通って、汁谷へ向かう時に訪れる。長池を半周し鉄塔Hから巡視路へ進むが、この少し手前に右への踏跡があり、「今度は、ここを下ってみよう」と考えていた哲郎であるが、「ここから中村へ下れば、14時頃には 着いてしまいそうや」と長時間のバス待ちに策ががなく、実行できなかった。今日は後輩の足慣らし、ショートコースとしてこのコースを選ぶが、やはりバス待ちに策がなく、結局「中村から登って みよう」と言うことになる。

 堅田駅8:45発のバスは、久し振りに臨時便が出て春山登山が始まったようだ。我々は最初に来た定期便に乗り、葛川学校前で降りる。「今日は ゆっくりや」とバス停でゆっくり準備していると、一緒に降りた男性は、八丁平へ向かうのかさっさと出発する。あまりにもゆっくりしていたので、京都バスの臨時便もやってくる。京都バスを見て目が覚めた三人は、橋を渡り長池の取付を探す。

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橋からすぐの坂を登って行く 電柱に「28」とある細い道 三人はゲートを開け進入

 国道を渡ると、折り返すような立派な道が二本あり、とりあえず北寄りの道を登ってみると家に突き当たるので、少し戻って橋からすぐの坂を登って行く。広い道はすぐに終わるが、突き当りの家の横に細い道が続いている。家の前で何やら作業をしているおじさんに「山へ 行けますか」と伺うと、「山は あっちや」と峰床山の方を指さす。「長池へ ここから行けますか?」。「ここへ迷って下りて来た人がいるが・・・」。結局、登山コースでない所を伺うのが間違っていると思った哲郎は、この細い道を進むことにする。

 電柱に「28」とある細い道は、すぐにシカ避けネットのゲートに出合う。三人はゲートを開け進入し、ゲートを閉めヒモで固定しようとするが、細いヒモに細い隙間でヒモが結びにくい、「でも しっかり 閉めないと」と、随分と時間がかかってしまう。ゲートを進入した三人は、目の前に貯水槽を見る。前日の雨で勢いよく流れ込んでいて、あふれた水が水路をゴーゴーと流れている。貯水槽からは、右手にこれまた勢いよく流れるオシロ谷を見ながら、植林地の作業道を上がって行く。

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ミヤマカタバミを見ながら 目の前に貯水槽を見る 貯水槽の標識

 前日の雨で水量が多く、滝のように急流が続くオシロ谷を見て、「今日は 渡れないかも知れない」と思ってしまう哲郎。オシロ谷から離れつつ、足元の開ききっていないミヤマカタバミを見ながら、作業道を登って行くと、目の前に鉄塔@を見る。哲郎は近づいて確認するが、鉄塔に何も表示がない。ここで小休止しながら、地形図で確認する哲郎、送電線は南東へ向きを変えているものの、そちらには道らしいものはない。三人はここから植林地を登って行く道を歩き始める。

 道はすぐに不鮮明になり、杉の落葉で踏跡も分からなくなる。薄い踏跡を二人は東へ、哲郎は北へと確認するが、哲郎の方はすぐに消えたので引き返していると、地形図を失ったことに気がつき、鉄塔まで戻って探す哲郎。携帯で「関電の標識があった!」知らせてくる道子。植林地に落ちていた地形図を見つけ、急いで二人の所へ登って行く。「どうやら この道で間違いないようだ!」と東の方へどんどん進んで行くが、この道はオシロ谷へ下ろうとはしない。

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オシロ谷を見ながら、植林地の作業道を上がって行く 目の前に鉄塔@を見る 関電の標識

 急な枯れ谷を渡りどんどん進んで行くと、再び道も不鮮明になり倒木が邪魔をする。それでも注意深く進んで行くと、オシロ谷に出合い、目の前に立派な滝を見る。ここにも関電の標識があり、谷の向こうに薄い踏跡が続いているので、三人は「ここや!」と喜んでしまう。小休止後、滝下を渡るのだが、ここだけ歩き良くなっていて、渡れないと思っていた哲郎は再び喜んでしまう。

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崩れた枯谷を渡り植林地を進む 滝を渡るとハシロドコロの群生

 谷を渡ると、後輩がカメラを取り出しているので「何や!」と哲郎。そこでと言うか、いやいや、この周辺にたくさんのハシロドコロの群生を見る。「廃村八丁で数本見たが ここの群生はなんや!」とびっくりしてしまう。ここから湿ってズルズルと行きそうな急斜面を注意しながら進んで行くと、稜線にたどり着き標高570mで鉄塔Aに出合う。「二」と書いてある鉄塔の横には、背の低いタムシバが満開で「これまた きれい!」とまたまた小休止とする。

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急斜面を注意しながら進んで行く 背の低いタムシバが満開
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標高570mで鉄塔Aに出合う プラスチックの階段の関電巡視路

 ここからはプラスチックの階段もあり、はっきりと関電巡視路と分かる踏跡をたどって、この尾根を登り始める。やっと芽吹き始めた雑木と目の前のカタクリと、少し時期が早いようだが「いい所だ」と満足してしまう哲郎。しばらくタムシバの咲く尾根を登って行くと、植林地の中へと入る。この付近は尾根が広がっていて、植林地の作業道もあり迷いやすいが、結局高い所へと進んで行くと再び巡視路に出合い、標高740m付近で鉄塔Cに達する。

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植林地を登って行くと鉄塔Cに出合う 送電線が東向きに変わる鉄塔E

 植林地の中を進んできたので、鉄塔Bと出合わなかったようだ。タムシバを見て小休止後尾根を進み、標高840m付近の鉄塔Eまできて、再び小休止する。ここから送電線は東寄りに向きを変えている。鉄塔Fまで来ると、左右に広い谷間が見え、あの急流だったオシロ谷も幾つもの支流をたずさえ、緩やかな広がりを見せている。前方に長池のピークが見えるようになり、このコースも「残り少ない」と感じるようになる。

 ここから尾根は送電線を離れ少し、北寄りを進んで行く。右手に広がる緩やかな谷の源頭に来ると、前方にこの尾根の南にも尾根が見えてくる。送電線はこの南の尾根に進んでいるので、先を行く後輩に尾根を乗り換えるように言う。もうこの付近は白滝山から長池へのなだらかな丘の一部で雑木が綺麗なところなので、ゴロリと横になり、のんびりしたい気分にもなる。そんな樹木の中を一登りすると、標高960m地点の鉄塔Gに出合う。

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谷の源頭の鞍部を通り南の尾根へ移る 鉄塔Gを下るとすぐに長池に出合う

 ここを少し下ると、今日は水の多い長池に出合う。「さ! お昼にしよか」と昼食地点を探すが、この付近はぬかるんでいて少し高い所をでは風が強く、結局長池から関電巡視路を進み、鉄塔Hを少し下がった所で昼食とする。この付近、標高900m以上だが平坦な地形で池が多い。いつもは小鳥も多く賑やかなのだが、樹木の芽吹きはまだまだで、小鳥のさえずりも聞こえない。昼食後、この鞍部から送電線沿いに関電巡視路を歩いて行く。

 このコース、途中で数本の小さな谷を渡るので、何度もアップダウンを繰り返し、いつも疲れてしまう。今は雪どけ後間もないので踏跡の上に落葉が残っていて、不鮮明な所もあるが、所々にあるプラスチックの階段を見つけ修正すればよい。見上げても芽吹きも花もなく、谷沿いにコバイケイソウの新芽を見るだけだ。見るものもなくアップダウンの繰り返しに後輩の足も重くなる頃、ジャガ谷に出合い小休止する、ジャガ谷も増水していて一苦労の渡渉、最後の斜面を一登りした後、、すぐに下って行くとシル谷に出合う。谷を渡り夫婦滝からの道を進むとすぐに汁谷の広場に出るが、リフトも止まっていて誰一人いない。

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谷を渡り何度もアップダウンを繰り返し ジャガ谷に出合い小休止する

 ここでトイレをかり「あと一登りだ!」と後輩に声をかけ、ゲレンデを登って行く。「今日はロープウエイで 下りよう」と言うものの、最後の登りはきつくジグザグに登って行く、打見山への建物が見えてくる頃、風が強くなり、目の前をガスが横切って行く。随分と遅れた後輩を待っていたが、寒いので山頂駅へと歩きだす、ゲレンデを抜けると、風は益々強くなり視界も悪く、「ロープウエイ停止中かも」と心配になってくる。それでも山頂駅に明かりを見ると一安心し駅舎の中に入る。「レストランや売店は「営業終了」の札が立っていて、従業員が掃除機をかけている。運行を確認すると「17時ごろまでは 停止します」と言う返事に、三人は「どないしよう」と30分様子をみることにする。休憩中に他のグループがやってきたが、運休中なので「歩いて下山や!」とすぐに去って行く。

 30分待つが、風はおさまらず「JR湖西線も 止まっているが 歩いて下りよう」と強風の中を歩き出す。打見道場水呑場からロープウエイ下を歩き、クロトノハゲに向かう。後輩は足が痛いようだが「仕方ない」とゆっくり下りることにする。「雨が 降らないだけましや!」と言いつつ、途中でバイカオウレンの群生やイワウチワを見ながら、ゆっくり下りて行く。

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強風の中、下山を開始する 満開のバイカオウレンを見ながら下山

 林道に出て湖西道路の下を通る頃には風もおさまり、「いい天気や」と琵琶湖を見ながらJR志賀駅に向かう。駅に着くと、湖西線は止まっていて「やっぱり」と言いつつ、後始末をしていると、すぐに運転開始の放送が入り、慌ててホームへ駆け上がる。急いで乗った電車も安全確認の為だとゆっくり走る。「今日はゆっくりでいい」と三人は、今下りて来た比良山を車窓から眺めながらほっこりとする。



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木には望みがある。
たとい切られても、
また芽を出し、
その若枝は絶えることがない。

ヨブ記【14−7】
カタクリが疲れを癒してくれる


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