出灰/不動谷左俣/ポンポン山//西山


TOP写真
御木奈の滝のX字の谷底で
「ここからどうやって前へ進むの?」と道子はルートを探す



飾り 飾り
2008.6.28 (土) 晴れのち小雨  哲、道





駅 行き:JR高槻駅北口バス停 7:51(高槻市営バス) - 出灰バス停
駅 帰り:善峰バス停(阪急バス) 13:36 - JR向日町駅



コース:
出灰バス停〜せせらぎの里〜出灰不動尊〜谷分岐〜ナメ滝の右岸ロープ場〜10m滝右岸ロープ場〜谷分岐を右へ〜谷分岐を左へ〜出灰道出合〜西尾根出合〜ポンポン山〜東尾根出合〜杉谷道分岐〜シャカ岳〜 善峰分岐〜登山口(善峰寺 駐車場上)〜 善峰バス停

★注意
@出灰へのバスの時刻は曜日により、大きく変わるので注意して下さい。
Aポンポン山 不動谷左俣は20m位のナメ滝と10mの垂直滝が続き、滝の上へはロープ場の斜面や岩へつりがあり、危険なので初心者だけで行かないようにしてください。







MAP



飾り 飾り 飾り


 

 梅雨の合間、久し振りだとポンポン山へに出かける。後輩が参加できないと言うので、バスを一本早め、不動谷の左俣を散策することにする。

 JR高槻駅北口の階段を下りてすぐのバス停Aから「二科」行、7時51分発の高槻市営バスに乗る。「あれ!」と定刻ちょっと前に動き出したバスに、「ここは 大阪や」と哲郎。「上の口」バス停を過ぎると、バスはクネクネした高槻市街地を抜け山合の緑の中を走る。途中、「原立石」バス停は立派な待合室が新調されたようで、今日式典でもあるのか多くの人が慌しく動いている。

 原大橋バス停で時間調整後、芥川沿いの道を走り始める。山が狭まり平地が少なく民家もほとんどないが、車の量は多い。この道は川沿いで緑も多く心地よいはずだが、近くに採石場があり一年中汚れている道端はいただけない。バス停「空谷橋」からもポンポン山へ登れるそうなので、バスの中から登山口を探していたら、「あそこやろ」と哲郎、また折を見て登ることにしよう。

写真 写真 写真
出灰川沿いの道を歩く ホタルブクロ バナ谷の取付を過ぎる

 一人の登山者と伴に出灰バス停を降りるが、彼は山慣れしているのだろう、すぐに出灰川沿いの道へ消えて行く。「準備は せせらぎの里でしよう」と我々も靴の紐だけを結び直して、すぐに出発する。出灰川沿いの道は時々車が通るものの、外畑まで緑が続き散策するには、もってこいだ。川のせせらぎを聞きながら、緑の中を歩き始めると、たくさんのホタルブクロとアジサイが迎えてくれる。

 民家の石垣には、これまた例年のように黄色いサボテンの花が見頃だ。バナ谷の取付を過ぎると民家も終わり、緑一杯の中を静かに歩く。ここのアジサイは出灰の人々が植えているのであろう、道沿いにポツンポツンと咲いている。20分も歩いただろうか「せせらぎの里」の看板が見えてくるが、人の気配が全くない。お店は閉店したのであろう、店前の自動販売機が撤去されている。

写真 写真 写真
人の気配が全くない
「せせらぎの里」
不動尊に降りて行く道の
入口で準備していると
「毎月28日は 大護摩供奉修」

 不動尊に降りて行く道の入口で準備していると、バンの車が近くに止まり4〜5人が降りて来て、不動尊へと向かって行く。山行きではないような格好なので???。目の前の立て看板に「毎月28日は 大護摩供奉修」と書いてあり、車にも「妙芳院 光明寺」とあるので、「大護摩供奉修の準備に きはったんや」と道子。

写真 写真 写真
鳥居の左の谷を進む 木橋を渡る 滝に突き当たる

 準備も終わり川を渡り不動尊のそばを通ると、皆さんいそいそと大護摩供奉修に忙しそう。その神聖なる谷を我々が遡行を始めるので、今日は何となく「気が ひけるな〜」と哲郎と道子。谷沿いに鳥居があり、鳥居の左の谷を進めば滝に突き当たる。前回もウロウロしたので、何処から谷に取り付いたか忘れてしまい、滝少し手前の斜面を登り目の前の谷を渡る。「そういえば 前回鳥居の右を 進んだようだ」とやっと思い出す。結局左岸の同じ所を歩くことになり、大きな岩の下の水際を歩いて、その先で対岸に渡る。

写真 写真 写真
その先で対岸に渡る ここを渡ると谷分岐 不動谷左俣
少し進むと斜面の道は終わる

 「ここに『貴受の滝』とあるので、右に見える谷がナメ滝なのだろう」と哲郎。すぐに谷分岐に着き、左俣の様子を伺うと、「マークがある」と道子。谷沿いの斜面に細いケモノ道のような踏跡があり、歩けそうなので、今日は予定通り不動谷の左俣を散策することにする。

写真 写真
標識には「蘇津援の滝」とある 蘇津援の滝

 少し進むと斜面の道は終わり、遠くまで見えるぽっかり空いた空間で小休止する。ここはよく日が当たるのだろう、足元に多くのキランソウを見る。「さあ 行こう」と枝が垂れ下がった樹木を通り抜けると、すぐに行き止まってしまう。標識には「蘇津援の滝」とあるものの、前方はナメ滝が続いていて進めそうもない。左手の斜面というより崖にロープが続いていてどうやらここを登るらしい。道子が先に登って行くので、ここは難なく進めそうだ。段々高くなるがトラロープが続き、登って行くと右手にナメ滝が見えるようになってきたので、どうやら、この滝はクリヤーできたようだ。

写真 写真
道子が先に登って行くので
ここは難なく進めそうだ
段々高くなるが岩をへつりながら進んで行くと
「御木奈の滝」に突き当たる

 岩をへつりながら進んで行くと、10mほどの立派な滝を見る。もう見にくいが「御木奈の滝」ある。X字の谷底で滝に突き当たり、「これは あかん」と思っていたが、左手の斜面に滝上へ登る道を見つけ、二人はトライすることになる。最初は少しだけジグザグに登って行き、滝上へ這うように岩をへつりながら進むが、途中からロープが細くなってきたので、ロープはあきらめ岩角を持って登ることにする。下を覗いた哲郎、「お〜こわ」と久し振りにスリルを楽しむ。やっと滝を登り切り、雑木の谷を進んで左からの小さな谷に出合い小休止とする。「あ〜久し振りに 冷や汗をかいた」と道子。「もう ここから 滝はないだろう」と哲郎。

写真 写真
「お〜こわ」とやっと滝を登り切る 雑木の谷を進んで行く

 少し歩くと植林地の中、何故か南へ歩いている。植林地の中を蛇行している谷は暗かったが、先方が明るくなり緑の雑木が見えてくる。この付近は谷間が広がって、谷分岐の中州は日が当たるのであろう。真ん中を進むと、支尾根の端に出合う。「左右の谷が進めなければ この支尾根を 登って行こう」と考えていた支尾根だが、右手に谷が開けているので、右にとることにする。

 以外に歩きやすい植林の中を進んで行くと、再び谷分岐に出合う。ここは赤いテープが導く、本流と思われる左をとる。谷も細くなり、両側の斜面が狭くなるX字の谷だが、予想以上に歩きよい。所々に小さな滝があり、「まだ あるのかいな」と言うものの問題なく進める。谷は細くなるが、まだ水が流れている。標高530mでの分岐を左にとり谷は北へと折れている。もうここからは本流と思われる方へ進んで行く。それにここで来ると、何処に進もうとも、出灰道や本山道に出合うと思われるので安心だ。

写真 写真
谷は暗かったが、
先方が明るくなり緑の雑木が見えてくる
谷は細くなるが、まだ水が流れている

 左手の支尾根を見上げると、上部の木の間に空が見えているので、出灰道に近い支尾根と分かる。谷を進んで行くと、何やらテープがたくさんある所に出合う。この先どうするか。「谷を進むべきか、尾根に上がるのか?」と考えていると。道子が尾根に上がるような踏跡を見つける。それでも「どうしよう」と考えていると、10m上の尾根を人が歩いているではないか!。「ここなんや!」と哲郎。ここが出灰道に出合うポイントらしい。

写真 写真 写真
ここを登り切ると出灰道へ 標識を10m過ぎた所の
出灰道に出合う
出灰道の標識

 踏跡を上がって行くと、そこには出灰道が支尾根に突き当たり、直角に曲がる所である。そのポイントにある標識を10m過ぎた所に、出てきたのである。哲郎は一旦、支尾根に乗ってこの出灰道に出合うと思っていたが、直接出灰道に出合ったのは予想外である。いずれにせよ、二人は「あ〜やれやれ!」とゆっくりポンポン山に向かって出灰道を歩き始める。右下には先ほどの谷なのかどうか分からないが、随分と下の方に見えるようになる。15分も歩いただろうか、山頂直下にある階段に出合い。それを登ってポンポン山山頂に立つ。

 山頂広場は昼前だが、多くの人で賑わっている。我々も昼食だとベンチに腰をかけ、オニギリを食べ始めるが、ポツリポツリと小さな雨、「予想は 夕方なのに!」と帰路は川久保のアジサイをあきらめ、一番近い 善峰バス停へと変更する。次から次へと来る人たちは身奇麗であり、スパッツをドロドロにしているのは我々だけだ。雨が心配なので展望を楽しむこともなく、丁度12時に山頂を発ち、東海自然歩道を歩きシャカ岳へと歩き出す。

写真 写真 写真
ポンポン山山頂に立つ 杉谷分岐を右にとる 道の途中の伐採地に
善峰の分岐

 東海道自然歩道は「きれいな道や」と整備された道は歩きやすく、雑木を楽しみながら歩ける。杉谷分岐を右にとり、少し進むとシャカ岳に立つ。シャカ岳から大沢へ向かうとすぐに標識のある京青の森へ向かう分岐があり左をとり、道の途中の伐採地に善峰の分岐があり、ここを左に折れる。雨は本降りにならず、幸いにも降ったり止んだり、全く気にならない。植林地をかけるように降りて行くと、善峰寺や車道が見えてくる。

写真 写真 写真
善峰へと歩く 途中にある標識 善峰寺や車道が見えてくる

 登山口に着くと、新調された立派な橋を渡り谷で顔を洗う。「13時5分か 予定より5分遅れた」と言いつつ車道を下って行くとバス停に着く。観光客は雨を避けて屋根のある待合室に座っているが、我々はバス乗り場に並ぶ。身体を拭き着替えて、やってきた13時36分発のバスに乗る。大原野の細い道をゆっくり走るバス、花背のようにのんびりする二人「のんびりやな〜」。



飾り 飾り 飾り


写真
また、岩から数々の流れを出し、
水を川のように流された。

【詩篇78−16】
アジサイは出灰の人々が植えているのであろう


連絡


飾り 飾り