毘沙門谷(毘沙門橋〜沢ノ池〜沢山)//北山


冬枯れだが沢ノ池が美しい



2009.2.14 (土) 晴れ  哲、道





行き:JR京都駅 9:20(JRバス) − 毘沙門橋バス停
帰り:鷹峯源光庵前バス停 15:53(市バス) − 北大路バスターミ
   ナル



コース:
毘沙門橋バス停〜登山道取付〜谷出合〜林道終点出合〜滝〜林道分岐〜谷出合〜林道終点出合〜林道カーブ地点〜赤松漆峠〜P515西斜面を巻く〜トレイル[北山84]〜沢ノ池〜トレイル[北山83]〜トレイル[北山82]〜トレイル[北山82]から東50m分岐〜沢山分岐〜沢山〜地蔵さま(トレイル[北山77])〜トレイル[北山76]〜坂尻〜千束〜鷹峯源光庵前バス停


注意:
・ハイキングコース取付は毘沙門橋バス停北(進行方向)200mにある。R162は交通量が多いので車に注意。バス停北50mに空地があるので、ここで準備するとよい。
・毘沙門橋バス停から谷に取り付くのは、沢登のコースです。注意してください。
・取付から毘沙門谷に出合うまで、植林地の中の巻き道をほぼ水平に歩く。道が崩れた所や谷の上を歩く時は歩行注意。
・毘沙門谷を何度も渡渉するので、雨後の水量の多い時は、トレッキングシューズ等、足元をしっかりして下さい。










 読者から「毘沙門谷〜沢山」コースの問い合わせがあり、「okaokaclubの 沢山情報は古いな〜」と沢ノ池から沢山へ出かけることになる。

 昨夜は飲み会だった哲郎、「ゆっくり 出発しよう」とJR京都駅バス停9:20発周山行のバスに乗る。今日は朝から16℃と、2月とは思えないような気候で、絶好のハイキング日和なのに他にハイカーは見当たらない。いつものように立命館大学を過ぎると乗客は少なくなり、我々が毘沙門橋で降りると、バスは乗客を一人乗せて周山へ向かう。

 バス停付近の山々に雪はなく、「今日は 快適だ」とバス停北200mにある取付に向かう。バス停から50mも行けば、国道横にある長い空地が続いているので、ここで準備することになる。地面は昨夜の大雨で濡れているので、石ころの多い所を見つけザックを降ろす。下を流れる清滝川の水量も多く、昨夜は随分と降ったようだ。準備も終え、国道沿いの空地を進み、カーブミラーから50m先の取付を目指す。注意しながら道路を渡り、手すりの付いている細い道を登って行く。

手すりの付いている細い道を登って行く 道路から離れ、谷上の斜面の巻き道に

 登り切ると道路から離れ、谷上の斜面の巻き道に変わる。所々細くなっている道、落ちないように注意して歩く。谷や滝の音が大きくなって谷が近づいてくるが、この付近にある下へ降りて行く道はとらず、ほぼ水平な道を進む。道は植林地の上を巻くように進むが、まだまだ谷より随分と高い所を歩く。谷に近づいてきて滝の横を歩いて行くと、谷に接して目の前の岩場に短いロープを見る。「ロープ いつ付けたのやろ?」と岩をよじ登ると、すぐに谷に出合う。

谷に近づいてきて滝の横を歩いて行く 目の前の岩場に短いロープを見る

 ここからは穏やかな谷が続くので安心して歩けるが、まずは右岸から左岸に渡渉する。小さな谷だが昨夜の雨で水量がいつもより多く、道子も渡渉に苦労しているようだ。渡ったかと思えば、すぐに渡り返し、でもこれが谷遡行の面白いところなのだ。大きな岩の下を通り抜けると、対岸に渡り広い作業道(林道)に出合う。道はすぐに高い所を歩くようになり、左に20mはあるであろう、二段の大きな滝が見えてくる。滝を過ぎると、「滝が あったのか」と言うような、穏やかな流れに沿って進むと、すぐに林道分岐に出合う。

ここからは穏やかな谷が続き安心して歩ける 左に20mはあるであろう、二段の大きな滝

 本道は真っすぐ山の中へ進んでいるが、毘沙門谷コースは、この分岐を左に取り谷沿いを進む。すぐに作業道が終わる手前で左下の谷に降りて、再び谷の遡行が始まる。谷沿いの踏跡を辿って渡渉を繰り返して行くのだが、小さな谷分岐に出合い踏跡も怪しくなる。ここは右岸にあるちょっとした広場に出て谷を渡り、林道終点に這い上がるのだが、この広場は間伐材で埋めつくされているので、倒木の上をゆっくり進む。広場の中央に昔からあった小さな標識が切株に固定してあり「ここを渡れ」と教えてくれる。

毘沙門谷コースは、この分岐を左に取り 渡渉地点の広場は間伐材で埋めつくされ

 谷を左岸に渡り2〜3m上がると、広い林道終点に出合う。いつもぬかるんで苔に覆われた林道だが、昨夜の雨で一段と歩きにくくなっている。それでも道端のシダを見ながら、林道カーブ地点まで歩く。カーブ地点に着くと、そこには昔からある「火の用心」と書かれた赤い布が張ってある。小さな標識も昔のままあるので、初めて来た人も助かるであろう。

 ここから林道を離れ、小さな谷間を南へ進む。踏跡は薄くなり、雑木をかき分けてゆっくり登ることになるが、谷を外さないように南へ進んで行き、最後は一登りすると、前方が明るくなり赤松漆峠に出る。

カーブ地点に着く 雑木をかき分けてゆっくり登る

 峠には小さな標識があるのでありがたい。直進し下って行ってもトレイル道に出合うが、沢ノ池から遠くなる。沢ノ池へは標識に従い尾根を左にとる。すぐの分岐も無視し、真っすぐP515へ登り始めると、道もはっきりしてくる。標高500mくらいで道はピークへ向かわず、右への巻き道に変わる。ほぼ水平な巻き道は雑木が綺麗で心地よい。P515の南側まで来ると下り始める、そんな急でもない下りを気持ちよく下って行き、左手に沢山を見るようになる。下り終える頃、トレイル[北山 84]に出合う。

峠から尾根を左にとり沢ノ池南へ 下り終える頃、トレイル[北山 84]に出合う

 沢山へはこのトレイル道を東に取ればよいが、我々は沢ノ池へ立ち寄るので、トレイル標識に破線で書いてある沢ノ池への道を取る。[北山 84]からすぐの雑木の中へ進入するのだが、入口付近は踏跡が薄く分かりにくい。でも、どんどん進んで行くと、道もはっきりして来て細いササの中を通り過ぎると、目の前に沢ノ池が見えてくる。

 「ちょっと遅くなった」と湖畔で昼食とする。今日は2月にしては暖かく、冬枯れの山々を見ながら、のんびりできるはずであったが、先程からヘリコプターが低空で頭上を巻いていてうるさい。最初はレスキューのサイレンも聞こえていたので「山火事か」と思っていたが、「誰か 遭難したのやろか?」。昼食後は目の前の沢ノ池と沢山を十分楽しむこともなく、早々に立つことにする。

沢ノ池へは[北山84]から雑木の中へ進入す 細いササの中を通り過ぎると、沢ノ池

 沢ノ池から大岩の手前にある道をとり、トレイル道へと進む。少し歩くとトレイル道に出合い、少し戻った所に[北山 83]の標識を目にする。沢山へはトレイル道を東にとる。雑木の綺麗な歩き良い道を進むと、トレイル [北山 82]の標識に出合い、その先50m東へ進むと、沢山への分岐に出合う。道は南北へ分岐しているので、左(北)へとり沢山へ進む。少し下って再び登り始める。標高差80mの登りだが、何やら今日一番の登りのような気がする。登り切った所で「沢山/吉兆谷」の分岐に出合う。「ここに、以前標識があった」と道子。

沢ノ池から大岩の手前にある道をとり 随分と広い山頂の奥に三角点があり

 沢山へは左(北)へとる。北へ進むと、一旦下って再び尾根の東側を歩くことになるが、左手の沢ノ池からの道へ下らないよう注意が必要だ。しっかりした道を進んで行くと、やがて三角点のある沢山山頂に着く。随分と広い山頂の奥に三角点があり、ここで小休止とする。さて下山だが、前回雑木の中を真っすぐ進んだような気がするが、三角点のすぐそばに東へ下りて行く踏跡を見る。「今日は ここを下りてみよう」と早速下山を開始する。

「地蔵さま」のベンチから大文字山を眺める 千束から鷹峯への急坂を登る

 その道は立派な登山道で、東の支尾根を下っているようだ。「快適な 道や!」と下って行くと、左手に前回下った尾根と谷を見る。最後まで快適な歩きが続き、降り立った所は前回と同じで、「地蔵さま」のあるトレイル[北山 77]の標識の横に出る。「こんなに 良い道があったのか」と言いつつ、上ノ水峠へ向かう。途中にあるベンチ、ここから大文字山が正面に見えて「大文字焼 ここからよく見えるだろう」と哲郎。「誰が この峠まで来て見るの」と道子。すぐにトレイル[北山 76]の標識がある東海道自然歩道に出合い、すぐに吉兆谷の分岐に出合う。

 あとは谷沿いの道を下り、鷹峯に向かうだけだ。ここに来てやっと人に出会うが、次から次へとやって来る人々はウォーキングを楽しんでいるようだ。千束から鷹峯への急坂を登ると鷹峯源光庵前バス停はすぐなのだが、この坂「いつも しんどいな〜」と道子。








あなたは地のすべての境を定め、
夏と冬とを造られました。

詩篇 【 74:17 】
小さな谷だが遡行が面白い毘沙門谷