八丁谷/比叡山//北山


以前から不思議に思っていた八丁谷のお地蔵さん



2009.12.6 (日) 晴れ 哲





行き:JR京都駅バス停 9:10(京都バス大原行)
   − ふるさと前バス停
帰り:八瀬駅前 14:55 − JR京都駅



コース:
ふるさと前バス停〜八瀬天満宮社〜八丁坂〜八丁谷出合〜お地蔵さん〜谷分岐〜松尾坂出合〜松尾坂〜ケーブル八瀬駅










 

 今日は道子が風邪気味と言うことで、哲郎一人で出かけることにする。「北山深山は 時雨れているし」「八丁谷の 探索でもしよう!」と言うことになる。ゆっくり出発したのでJR京都駅が9時過ぎのバスになり、市街地は8時とは比べようもないほど混んでいる。でも今日は当てのない探索なので、遅くなってものんびりできる。

八瀬天満宮社参道 八町坂取付は階段の左手

 「ふるさと前」バス停で降り、日の当たる八瀬天満宮社の参道で、朝日が当たって眩しく輝いている瓢箪崩山を見ながら準備する。「ドン、ドン、ドン」と何やら神社の方から聞こえてくるので、今日はお祭りのようだ。神社のトイレを借り、今日は静かに神社の東奥にある登山口へ向かう。

建物のはずれにある登山口 標識がある 前回付けたマークの
横に赤いテープ

 建物のはずれにある登山口は、茂ったササで分かりにくいが、進入するとすぐに道が現れる。進むとすぐに分岐があり、直進せずに神社に沿って右に折れる。前回付けたマークの横に赤いテープがあり、誰かがここを訪れたようだ。踏跡もはっきりしているので、多くの人が訪れているかも知れない。道は斜面に沿って左に折れ、少しずつ登って行く。すぐに下からの溝に出合い、道幅も広くはっきりとした道に変わる。

 植林地の中、しばらくなだらかな道が続き、比叡山への古道と言う感じがしてくる。小さな谷間を過ぎると、しだいに八丁谷の音が聞こえてくるようになる。植林地の中、八丁谷が近づいてくると、北側の植林が切り開かれて数m道が崩れている。ブツブツと独り言を言いながら、ふと下を見ると30m下の八丁谷手前で、一人の男性がこちらを見上げている。何かを採取しているのか、地形図の破線の道を探しているのか、いずれにせよアブノーマルな男性である。下の男性も上にいる私を見て「こんな所で 変な男や!」と思っているに違いない。

比叡山への古道と言う感じがしてくる 八丁谷に出合うが道はまだ谷上の高い所にあり

 道は再び広くなり、八丁谷に沿って南へ向きを変える。道はまだまだ谷上の高い所にあり、しっかりした道を進んで行くと、谷は段々近づいてくる。もう左手横にある八丁谷はそばにあり、小さな滝のような流れを見る頃、前方に植林地が広がる。この植林で今まで気が付かなかったが、ここは随分と広い谷間である。この谷間が広がる手前で、谷を渡り植林の中の古道を探す。渡った所にある雑木に古いリボンがあるので、獣道を少し登って上方を注意して見ると、左上に登って行く線を見つける。「あ これか!」と登って行くと、そこには幅1〜2mの立派な道が北へと続いている。【古道@】。

小さな滝のような流れを見る頃、
前方に植林地が広がる
左上に登って行く線を見つける。
「あ これか!」と古道@

 進行を止めこの道を下って行くと、古いリボンの近くまで来て、谷に近づいた所で崩れている。谷に降り立った哲郎は小休止しながら八丁谷の上流を見ると、八丁谷は広がった谷間の端を流れている。谷沿いを登って行くと、左手から流れ込む小さな谷を見る。この小さな谷の左岸に1〜2mの立派な道を見つけ、その先は谷で崩れている。【古道A】。

 古道の探索は次にして八丁谷に戻り、さらに上流へと進んで行く。広い谷間には溝があるが、石がゴロゴロで歩きにくので谷沿いを歩く。すぐに標高360mにある谷分岐に出合う。「あれ!」と、ここで古道の先にあった「お地蔵さん」に出合っていないことに気が付いた哲郎は、引き返して位置を確認することにする。100mちょっと引き返すと「お地蔵さん」に出合う。

小さな谷の左岸に1〜2mの立派な道を見つけ
お地蔵さんから東へ登って行く古道A
お地蔵さんの先の八丁谷は
石がゴロゴロで歩きにくので谷沿いを歩く

 以前から不思議に思っていたこと、「八丁谷の古道は お地蔵さんまでで その先は細く薄い踏跡だ」「何故 こんな所に お地蔵さんがあるのか?」について、今日は解答を得る。「八丁谷の古道は お地蔵さんで左に折れ 谷を渡り比叡山へと 続いている」である。何かすっきりした感じで谷分岐へと戻って行く。「さっき通った時 谷の対岸(右岸)の方が歩き良いのでは」と思っていたので、谷を渡り右岸を歩くことにする。

 すぐに前方が明るくなり谷分岐に着き、ちょうど12時、谷を渡った所で昼食とする。朝晴れていたが上空はどんより雲ってきて、小さな水滴が落ちてくる。「ここへ来ると いつもこうだ」と杉の木の下でオニギリを食べていると、すぐに上がってくれ探索を続けることにする。

 この支流の谷を少し進んでみると、この谷は以外に大きく緩やかに蛇行している。谷沿いに古道があったかどうか、ちょっと奥まで進入してみるが、はっきりとしない。でも歩けそうなので「いずれ進入してみよう」と分岐まで引き返していると、支流の左岸の尾根に溝があるのを見つけ、少し尾根を登ってみる。この溝は落葉や倒木で埋まっているが、尾根に沿って上まで続いているようだ【古道B】。

前方が明るくなり谷分岐へ 尾根に沿って上まで続いているようだ「古道B」

 「この古道も 次にしよう」と探索を止め下山する。谷分岐から八丁谷の右岸を進み、右岸が狭くなった所で左岸に渡る。ここから当分の間、広い谷間が続き植林地の中を歩く。谷間が狭くなった所を過ぎると、一本のリボンが垂れていて、右の谷間を50mも登れば林道終点に出合う。ここを過ぎると、八丁谷は細くなるが広い谷間が続き、少し進むと左手から進入する谷に出合う。「ここにも 谷があったか!」と左に折れ、谷を少し登ってみる。

右の谷間を50mも登れば林道終点に出合う 「ここにも 谷があったか!」と谷分岐

 谷や左右の斜面に道らしいものが見当たらないので、分岐に引き返し八丁谷を詰めて行くことにする。前方に広がる谷間、夏には草木が生い茂り、侵入をためらうような所だが、冬枯れの季節は足元がよく見え歩きやすい。

右手の林道に沿ってしばらく進むと、谷は二分し南へ直進すれば、松尾坂が林道に出合うポイントに着くが、今日は左の谷を進んでみる。こちらが本流と思われる谷は緩やかな植林地の中へと伸びていく。道ははっきりしないが「歩けそうだ」と言うことを確認して進行を止め、少し戻りながら南の斜面を登って行く。「もうすぐ林道や」と言う所で、松尾坂からの幅1m以上もある立派な古道をに出合う【古道C】。

谷は緩やかな植林地の中へと伸びていく 松尾坂からの立派な古道に出合う/古道C

 これは以前八丁谷最後の谷分岐から斜面を直登した時に、出合っていることを思い出し「すっかり 忘れていた」と哲郎の独り言。この古道の探索も次として古道を右にとり、松尾坂と林道が出合うポイントに出る。林道に寄って小休止「もう こんな時間か」と、今日はここから松尾坂を下ってケーブル八瀬駅へ下山することにする。4本の古道と4つの谷支流の探索は道子とゆっくり楽しもう」とお墓のある峠へと松尾坂を登りだす。

松尾坂は古道という感じがして心地よく歩ける ケーブル八瀬駅にはモミジが残り

 すぐの峠から西へゆっくりと下って行く。ケーブル八瀬駅にはモミジが残り、それを楽しみながら八瀬駅前バス停へ向かう。やって来たJR京都駅行のバスに乗るが、満員で京都駅まで立つことになる。「しまった まだ紅葉シーズンだった・・・」。








神は雲で天をおおい、
地のために雨を備え、
また、山々に草を生えさせ、

詩篇 【 147−8 】
3月まで運休する八瀬ケーブル