広河原(小塩谷〜P711〜桃ノ木谷)//北山 |
広河原の尾花町バス停から東北に延びる小塩谷を探索する |
2009.12.12 (土) 晴れ 哲、道
コース: 尾花町バス停〜小塩谷林道〜林道終点〜小塩谷〜P711手前の鞍部〜南尾根〜桃ノ木谷支流を下る〜桃ノ木谷〜林道出合〜桃ノ木小屋〜広河原バス停 注意: 小野村割岳周辺の尾根に登山道はありません。(地形図と磁石は必携)
「今日は晴れて くれるだろう」と広河原方面へと出かけるが、地下鉄北大路駅から地上に出ると、何やら雨模様。広河原行のバスがやって来て、一緒に乗ったグループと合わせて20名程度の登山客で、バスはほぼ満席となる。 「師走に珍しいな〜」と言いつつ、ウトウトしていると扶桑橋バス停で10名程度のグループが降りる。と、いきなりそのリーダが「私です Nです 今日はokaokaさんの 瓢箪崩山のコースを行きます」と挨拶をしてくる。「あっ」と目覚めた哲郎はNさんに挨拶するが、彼らは急いで降りて行く。「いつもメールを頂いているNさんや」と道子、「雨の中 彼らは扶桑橋から あの小さな谷を登って行くのやろか でもカリバ谷コースは面白いだろう きっと」と哲郎。 花背峠を登って行くバス「この雨 いつの間に 降ってきたのやろか」と窓の外の降り続く雨をぼんやりと眺める。他のグループは花背高原前バス停で降り、これまた雨の中を雲取山へ向かうようだ。いつの間にか二人きりになり、終点の広河原バス停で降りる。 幸いにも雨も上がり遠くから庄兵衛さんの奥さんが「忘れもの!」と叫んでいる。道子が前回山荘に忘れた手袋、ご丁寧に洗濯された手袋を受取る。「今日はね〜 尾花町から谷を登る予定です」と言うと「あの谷は 確か『オシャタン』いえ『オショタン』だったか」と言われても、今ひとつ分からないので、谷の名前を尋ねてもらうことにする。
お喋りは又と言うことで、雨が降らないうちに出発することにする。尾花町バス停まで歩き始めると、小雨が降りだす。尾花町バス停を過ぎると、すぐに北東に伸びる林道に出合う。そこにはお地蔵さんがあり、早速谷沿いの林道を進んで行く。山すその民家を過ぎると、すぐに山の中へ入り、しばらくなだらかな林道を歩いて行く。すぐの堰堤に出合うと、そこに京都府の「砂防指定地」の掲示板があり、この谷は「小塩谷川」と記されている。
元々細い林道だが、進むに連れてさらに細くなっていくような気がしていると、目の前に数本の倒木が現われ、何処を通るのか思案する。結局ザックを外し、木の下を通ることになる。この先はさらに道が細くなり、すぐに林道は消え、谷のそばを歩いて行く。前方か明るくなると、植林地を抜け前方に谷筋が登って行くのが見える。
雑木のないX字の谷だが「問題ないだろう」と登り始める。谷はナメ滝状に続いていて、谷の黒い部分はツルツルに滑るので谷沿いを歩くことになるが、点々とある炭焼窯跡以外、左右は変わり映えしない景色なので、ただ黙々と登って行く。標高650m付近で左の尾根が近づき「ここがP711手前から 広河原へ下る時に通る途中の鞍部か」と地形図を出し確認する。でも今日は、この先にある源頭まで谷を詰めることにする。
P711を右に見て、もうすでに水の無い緩やかな谷を登って行くと、P711手前にある広い丘に出る。ちょうどここが尾根の分岐点で広々としているので、「分かりにくい分岐」と言うことになる。南尾根から広河原へのコースは、この広い丘の北側に端にあり、いつも速足で通り抜けているので、今日はゆっくりと、この広場を散策する。ウロウロしていると、方向が分からなくなり、哲郎は磁石を取り出し、これから登って行く南尾根を確認する。
南尾根を北上し始めるが、尾根は風が冷たく雨も降り続いているので、ちょうど目の前に現われた杉の大木の裏で昼食にする。暖かい朝とは大きく異なり、「寒いな〜」と言いつつ、オニギリを食べながら地形図を取り出し、現在位置を確認する。「尾根の左手にあるのは 桃ノ木谷か!」と哲郎。谷をのぞいて「降りられそうだ」と今日は北上を止め、早々に広河原へ引き返すことにする。
南尾根を北へ100m進み、桃ノ木谷へ降りたほうが安全のようだが、この支流でも「何とか なるだろう」と昼食後すぐに、桃ノ木谷支流へと下り始める。「標高差100mも下れば 本流に出合うだろう」と急な斜面の降りられそうな所を探す。草の生えた斜面にケモノ道を見つけ、これを下る。ケモノ道は谷から再び、北へ上がって行き。次の谷へ向かっているが、我々はこの谷を下ることにする。 谷を下り始めると、段々勾配がきつくなって歩きにくくなる。本流に直角に流れ込む支流は、最後は滝のように落ち込んむ場合が多いので、哲郎は先に進み前方が崖になっていないか確認する。残念なことにこの谷もそうで、ナメ滝状の谷は勾配がきつくなってきたので、哲郎は後ろの道子に右の斜面へ取り付くように言う。
急な斜面を右に巻いて行くのだが、立って歩けないので、数少ない木々をつかんで下って行く。「こんな所やったら あのケモノ道を もう少し進めば良かった!」と思ってしまう。やっと降り立った桃ノ谷の本流は植林の中、まだまだ緩やかな谷間である。目の前の炭焼窯跡の横を通り、本流を下り始める。この谷には踏跡があるので、本流を詰めて行き登って行けば南尾根に出るのであろう。「上流へは この次にしよう」と緩やかな谷間を流れに沿って下って行く。
この桃ノ木谷は予想以上に谷間が広く歩き良い、だからすぐに林道終点に出合い、それを下って行けば、すぐに桃ノ木小屋に着いてしまう。まだまだ降り続く雨、桃ノ木谷で靴やストックを洗い「今日は 14時20分のバスで帰ろう」と時間が十分あるので庄兵衛さんでくつろぐことにする。
今日はあまり歩いていず、疲れていないないので、ビールの味もいまひとつだと言いつつ、窓から初冬の景色を眺めるが、どう見ても「まだ晩秋や!」と哲郎。「そうそう あの谷は小塩谷やった」と奥さんに告げる。雨の広河原、バスの乗客は当然のように我々二人だけ、それにしても暖房がないのか「このバス 寒いな〜」。
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